アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

わっ、これ何だ!- 枯れ木、枯草

2024-01-31 15:00:00 | みんなの花図鑑
冬枯れの用水路沿いの自転車道を散歩しました。よく見る枯れ木、枯草ばかりですが、ぐっと近づいたりして遊んでみた画像の中から数点、クイズ形式で、どうぞ (^_-)-☆

最初は草本

ウニではありません(笑)















センダングサの仲間ですが、花を見てないので、コセンダングサかアイノコのほうか、判りません。






つぎは 木本






ちょっとだけ退いてみました
これならどうかな?

アップのつづきをどうぞ














キリがないので、この辺で m(_ _)m

答えは フヨウ でした (´∀`)



あとは 草本ばかり続きます







そう、セイタカアワダチソウでした (^^)/

そのバリエーションをどうぞ


















草本がつづきます


これは誰でもわかりますよね



そう エノコログサ とか ネコジャラシ



厳密にいうと、キンエノコロとかムラサキエノコロ、アキノエノコログサなどいろいろ種類がありますが・・・



最後です


これ、とても難しいです



キク科ということは判るのですが・・・



2種類ありまして・・・




候補は オオアレチノギクと・・・



もうひとつは ヒメムカシヨモギと

どっちなんでしょう?



オオアレチノギクのほうが綿毛が大きいので、オオアレチノギクとしておきます。
簡単に見分ける法、着目点などございましたら、お知らせください m(_ _)m




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樹形を見て名前を当てるクイズ(後編)

2024-01-30 15:00:00 | みんなの花図鑑

樹形を見て名前を当てるクイズ 後半の10問です。
後編は樹形だけではとても難しいので、果実や葉がついているときの画像を添付しました。

11(見出し画像も含めて画像は5枚あります )

こんな樹形が多いですが・・・


やはり最大のヒントは果実です







答えは...


ユリノキ↓ でした 。

ユリノキの花 2020-5-21 北野廃寺(岡崎市)





12(画像は5枚ありますが そのうち樹形は2枚です)




樹形だけでは チョー難しいです



でも木になっているものを見ると、「あっ、あれだ!」



ここから もっとヒントを。

上はこの木に咲いた花です。(5月30日撮影)



花も可愛いですが、やはり最大のヒントはこのマメ科のような長い莢(さや)の果実。畑で作るこういう豆をなんていいましたっけ(^^)/

答えは。。。



でした





13(画像は6枚あります)










木肌にも特徴があります。


でも、それだけでは分からないので、この木の葉や花を添付します。

紅葉です。



雄株の雄花と 雌株の雌花です。


というわけで、

答えは


でした。





ここから 2問は ブナ科の木です。
14(樹形の画像は3枚ありますがそれだけでは難しいので紅葉した葉を一枚添付しました)











答えは


スカーレット・オーク
でした。




つづいて同系統の木です
15(画像は4枚あります 最後の4枚目は秋の紅葉した葉です)











難しかったですね

答えは

ピン・オーク
でした。
上の スカーレットオークとどう違うのじゃ??
と聞かれても、私にもわかりませんが。。。

ピンオークは 葉の裂片の間の裂欠が開き気味のU型
たいして、スカーレットオークは閉じ気味のU型といったちがいがあるようです。




16(画像は4枚あります 4枚目は葉と果実がついているときの姿です)











答えは



シナサワグルミ
でした。クルミですけど、カエデの翼果のような実がなってます。
サワグルミとのちがいは小枝に翼があることです。





17(樹形の画像は2枚だけですけど、これだけでは多分わからないので、葉と果実の画像をあと2枚追加しました)

枯れ木ではありません



園芸品種だからでしょうか? 盆栽にしたらいいような樹形ですけど。



別のところで撮った11月の紅葉です



別のところで撮った5月の葉と若い果実(翼果)です。これならお判りでしょうか!(^^)!

答えは


トウカエデ
です。品種名が書いてありますが、トウカエデでだけで 正解です。






18(画像は2枚あります 2枚目は別の時期に撮ったものです)




ヒント:仲間に ニッサボク があり、非常によく似ています。

答えは


ヌマミズキ
でした。





19(超難問です! 画像はさしあたり5枚ですが、属名までで正解とします !(^^)! )











そして、大ヒント


こんな果実がまだ付いていました



となると

答えは ↓

果実から シナノキ属 であることは間違いないのですが、ボダイジュかシナノキか、最終的な答えがまだ出ていません m(_ _)m
以下、以前話題にしたことがあるので、その時の記事を該当部分だけ再掲しておきます。


これは安城デンパークの(クラブハウス前)フロントガーデンに一本だけあるシナノキ属の樹なんですが、以前はボダイジュの樹名板がありました。




しかし、ある年の見学会のとき、私の質問に端を発して(´∀`) シナノキ属であることに間違いはないが、ボダイジュではないかもしれないと職員さんの間で議論になった木です。




ここに掲げるのはその前後に撮った問題の木です。(2019-06-13 撮影)




シナノキの花の特徴というのが 雄しべが花弁より長く伸びていて、多少ですが、ギンバイカの花のように見えるというものでした。そういう点からすると、私にはこれは ボダイジュではなくシナノキに見えて仕方がありません。


以下、そのとき下に落ちていた花を撮影したものです。










・・という訳で、アオイ科シナノキ属のシナノキかボダイジュでした!
シナノキ属で正解とします。







最後の1問です!

20(樹形画像は3枚ですが、4枚目に大ヒント画像を付け加えました^^)







樹形よりも、ついている果実のほうが気になります。



大ヒントです。というか ほとんど答えです \(^o^)/


はい、答えは
リキュウバイ
でした。


いかがでしたでしょうか
樹形だけで名前を当てるのは総じて難しいですね

ここまでお付き合いくださり ありがとうございました \(^o^)/












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樹形を見て名前を当てるクイズ(前篇)

2024-01-29 15:00:00 | みんなの花図鑑
久しぶりに 安城デンパークへ行って来ました。
ところが、出会うものは 葉っぱのない木ばかり。
でもおかげで樹形がはっきり判ります。
そういう木を集めてクイズにしてみました。
一挙に掲載すると、沢山あって長すぎて疲れてしまうので、2回に分けました。
では、最初の10問をどうぞ。



01 (ヒント画像は5枚あります)







竹ぼうきを逆さに立てたような樹形です








それでは答えです。



ケヤキでした。






02 (画像は6枚あります)

















ヒント画像はここまで


それでは答えです。
アケボノスギ(メタセコイア)







03 (画像は3枚あります)
クイズ2 のメタセコイアの前にあるこの木は何でしょう?












答えです↓

ニンジンボクでした。
〔訂正とお詫び〕以前この木をセイヨウニンジンボクと紹介したことがあります。樹名板の通りセイヨウの付かない「ニンジンボク」に訂正しておきます。






04(画像は4枚あります)

これは難しいです



でも、独特な樹形でしょ



大ヒント これは果樹です



「ニホン」で始まります



答えは

でした!(^^)!
品種は「赤穂」以外に「猫殺」とか…いろいろあります。





05(画像は3枚あります)









答えは

シマサルスベリ

ですが、大きな違いは無いので 単に「サルスベリ」でも正解としましょう(^_-)-☆





06(画像は4枚あります)










画像はここまで


答えは

もちろん「アメリカフウ」でも正解です (^^)/




07(画像は3枚あります 樹形というより果実がメインですが)









正解は

ナンキンハゼ でした。簡単簡単\(^o^)/





08(画像は5枚あります )







まだ果実が付いています



真っ黒な実ですから・・・モクセイ科の木ですねぇ



大ヒント:モクセイ科のトネリコの別名は「タゴ」です



答えは

ナンジャモンジャの森の「ヒトツバタゴ」
でした。





09(画像は3枚あります 4枚目が答えです)









答えは
ハクモクレン
でした。




10(画像は4枚です)

おいおい、こんなの分かるわけないでしょ "(-""-)"



でも、よく見ると果実がなっていますよ



そうです、ちょっと小さいこんな果実です



ヘタ(萼)の大きいのが特徴です。



答えは

ロウヤガキ

でした。







後編につづきます




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梅の咲く - 蓮華寺

2024-01-28 15:00:00 | みんなの花図鑑
蓮華寺は家の近くにある曹洞宗のお寺です。


wikiには「寺伝によれば、728年(神亀5年)、僧行基が諸国を巡る途中この地に和志王山薬王寺を建て、自ら薬師像を彫り施薬したのが始まりとされる。」とありますから、このあたりでは無茶苦茶古いお寺です。
(729年が「天平元年」ですからその一年前です)




蓮華寺は洪積台地の縁にあります。昔は稲作をする百姓は洪積台地の縁に住居を構え、すぐ下の氾濫原の水田でイネを育てたと言われています。




(2009年4月 蓮華寺)
実は私たち一家は私が子供のころ、この蓮華寺の借家に住んでいました(´∀`)
今ではお寺の周りは家ばかりですが、そのころは名古屋からコメの買い出しにくるおばさんたちがときたま立ち寄る昼なお暗い坂道の途中の「ポツンと一軒家」でした !(^^)!




当時は蓮華寺の若奥さんが村の娘たちに裁縫を教えていました。



境内には貯水池があり、横に植えてある松の花(棒状の雌花?)をポキッと折って池に浮かべて遊んだものです。







蓮華寺に隣接して前方後円墳の和志山古墳があります。

(2009年4月 和志山古墳)
墓は第12代景行天皇の80人いたと言われる皇子のひとり「五十狭城入彦皇子墓(いさきいりひこのみこのはか)」として宮内庁が管理していて中に入ることはできません。





景行天皇の皇子ということですから、五十狭城入彦(いさきいりひこ)は あの日本武尊と義理兄弟ということになります。




入彦(いりひこ)という名は(婿入り皇子)という意味らしく、朝廷から地方平定に当たった景行天皇の皇子らがそのまま地方豪族の娘を嫁にしてその地方にとどまったことを示唆しています。








(2009年4月 和志山古墳)
4月、御陵の前方部のまえの祭場にもタケノコが生えてきます。




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つかの間の雪化粧 (2)

2024-01-27 15:00:00 | みんなの花図鑑
7年前の1月15日に撮った植物の雪化粧風景のつづきです。
見慣れた植物がわずかの時間 雪化粧してくれます。

これ何だったっけ?
と一緒に考えてもらうために、名前は 画像のあとにアップします。






クチナシ









イタリアン・サイプレス(ヒノキ科ホソイトスギ属)ではないかと思いましたが、掲示板にお尋ねしたところ
「青白いロウ質の粉に覆われ、枝が雪の結晶のように分枝するのが特徴の」「アリゾナイトスギの栽培品種’ブルー・アイス’」(イトスギ属)ではないかと回答いただきました。









キンカン









オリーブ





ビワ








ブラシノキ









スイカズラ 忍冬






(もう一枚ありますが、Google Lensで検索しますと正解がすぐ分かりますよ)


ブロッコリー









キヅタ









タケ









(初出時に私も間違えましたが)ツゲではなく イヌツゲ(モチノキ科)でした。

↑ イヌツゲ
(モチノキ科なのに赤い実でないのはどうして?(@_@))








イヌマキ









フヨウ









ニレケヤキという名も挙がりましたが、最終的には不明です





最後は・・・





マンサクでした


普段見慣れた植物も、雪化粧すると意外と分からないものですね (^^)/







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つかの間の雪化粧 (1)

2024-01-26 15:00:00 | みんなの花図鑑
今年はまだ一度も雪が積もってません。これは7年前の1月15日に撮った植物の雪化粧風景です。
見慣れた植物がわずかの時間 雪化粧してくれます。
当地では雪はすぐ解けてしまうので、つかの間の新世界です。
これ何だったっけ?
と一緒に考えてもらうために、名前は 画像のあとにアップします(^^)/











ナンテン
南天の赤い実は、当地では鳥も食べなくて1月中旬でも残っています











シンテッポウユリ(ではないかと)











ギンバイカ(銀梅花) マートル









ごめんなさい。これは私も分かりません (ToT)
場所も覚えてません
ちなみにGoogle Lensに検索させますと「枯れ木に鳥が止まっている」と解釈します。
でもこれは ムクゲとかあるいはプラタナスのように種子が飛び出した後の鞘が残っている姿のような気がします。







これはハクモクレンでしょうか、自信ありません






センダングサの仲間ですね
花が付いていないので、コセンダングサか シロバナセンダングサか分かりません。





ニラ









ムクゲ




(後編につづきます)





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これなんでしょう? - リンゴ属

2024-01-25 15:00:00 | みんなの花図鑑
ちょっと前、車で買い物の帰りに道路わきに 赤い実がなっている木があって「今頃 何だろ?」と気になったので、別の日散歩がてら行って見て来ました。


上の画像をGoogle Lensで検索しますと 「ウィンターベリー」を第1候補に挙げてきます。
そのほかではサンシュユやモチノキを挙げてきますが、全然違うと思います(Google Lensは大きさが分からないので仕方ないです)。




上の画像をGoogle Lensで検索しますと「イヌリンゴ」を第1候補に挙げてきます。
次が「リンゴ」、3番目が「ヒメリンゴ」です。
「イヌリンゴ」というのは知らなかったのですが、ヒメリンゴの別名らしいですね?
私もそのあたりだと思います。





上の画像をGoogle Lensで検索しますと「ズミ(酸実)・コナシ(小梨)」のブログ記事への参照を第1候補に挙げてきます。あとでこの木の葉を見せますが、そこに写っている葉とこの木の葉がかなりよく似た感じです。
そのほかでは「クラブアップル」の名も候補に挙げてきますが、やはり葉の感じがちがいます。(クラブアップルはほとんどヒメリンゴのようですね)





下に落ちていた果実です。
最終的によく分からないので、このきなんのき掲示板にお伺いをしてみることにしました。
「果実先端に萼片は残っており、果実の先は凹んでいるかどうか判明しないけど、感じは凹んでいないようにもみえます。ヒメリンゴかミカイドウを候補に。」
という回答がありました。



ヒメリンゴやミカイドウは「果実先端に萼片は残っている」のだそうです。
ただし、ミカイドウの実はやや扁平なので、2つのどちらかといえば、ヒメリンゴだと思います。



逆光で見にくいですが、こういう葉が付いています。
先ほど葉のギザギザが 私はまだ見たことない「ズミ」に似ているのではと思ったので、「ズミの可能性は?」と追加でお伺いしてみたのですが、
「分裂葉は見当たらないようなのと。短枝に葉は束生していないようなので、おっしゃるズミは外したのですが・・。」
とのことでした。




幹の様子です。

(「詳しい方の回答があると思います。もう少しお待ちください。」とのことなので、まだ解決していませんが、とりあえずここまでの経過をアップしておきますね)

〔追記〕
その後、他の常連回答者の方から回答をいただきました。
リンゴ属は間違いないところですが、果実の形と葉の幅が広い形が栽培リンゴの影響があるように思います。
ヒメリンゴ(イヌリンゴ)ならもっと果実が球形でがく片の突出が目立ちます。
ズミは果実がもっと小さくがく片はこの季節には残っていないのが普通ですし、短枝の葉の形も楕円形でこのように幅広くありませんし長枝には三裂葉がみられることが多いです。

単独で植栽されているのなら、花観賞用のクラブアップルの一品種である可能性が高いように思います。」

言われてみればその通りなので、「花観賞用のクラブアップルの一品種」で(私自身は)納得しました (^^♪







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サザンカ - もっと近くで

2024-01-24 15:00:00 | みんなの花図鑑

ツバキ科の植物の大半は北半球の熱帯から亜熱帯に分布します。
ところが日本のヤブツバキの自生北限は青森県の三大丸山遺跡のすぐ近くで、冬に花を咲かせます。ツバキ科の中では極端に北に分布するのです。
また、サザンカの分布の中心は琉球列島で、北限は佐賀県の吉野ケ里遺跡付近でした。

「サザンカ自生種の分布」(くらしの植物苑特別企画「冬の華・サザンカ」
ツバキと縄文人、またサザンカと弥生人・・・、不思議な符号だと思います。





寒いところでも花咲くツバキには 雄しべにも工夫があります。(そのためかどうかはわかりませんが)ツバキの雄しべは根元のほうで合着(ごうちゃく)していてさながら王冠(crown)のようになってます。さらに花弁とも合着しています。
たいしてサザンカは合着が弱く筒状にはならず離れています。





そのため、ツバキのほうは散るとき(めしべを残して)花ごと落ちますが、サザンカのほうは花弁と雄しべはばらばらになって落ちます。





サザンカには100近くの雄しべがあるのに めしべはたったの一本です。





めしべの先端は柱頭で3つに分かれています。
ツバキのほうは3裂ないし4裂のこともあるらしい。






おしべとめしべがこれだけ近いと、自家受粉大いにありえますね











蜜ですが、シベの根元にあり、なかなかピントが合いません。

蜜にピントを合わせると、シベはぼやけてしまい、何を撮ったのか分からなくなります。





大寒の日差しを浴びて 雄しべの花粉がゆらゆらと (^^ゞ




サザンカ 学名:Camellia sasanqua
「サザンカは仮名でサザンカと書けばよいのだが、強しいてこれに漢名を用いたければそれを茶梅(さばい)もしくは茶梅花(さばいか)と書けば中(あた)っている。」(牧野富太郎「植物記」)






最後に、つぼみが開きかけたばかりの花の中を覗いてみました。
まだ未開裂の葯が多いです。






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シクラメン - かがり火花(再)

2024-01-23 15:00:00 | みんなの花図鑑
きのうは「クリスマスローズ - 冬のリヴィエラ」を取り上げましたが、きょうは もうひとつ リヴィエラ(地中海沿岸)が原産地のシクラメンを取り上げます。


シクラメン(学名:Cyclamen persicum)の名は 古典ギリシア語のκυκλάμινος (kyklāmīnos) すなわち「円、輪、循環」を意味する κύκλος (kýklos) に由来するとされています。
κύκλος は 英語でいえば Cycle または Circle です。
しかし、シクラメンの 何を見てκύκλος (サークル、円、輪、循環)と呼んだのかには諸説あります。




よく聴くのは 丸い塊茎(球根)に由来するという説です。
しかし「丸い塊茎」を英語に翻訳すると round tubers となるように、Circle(円、輪、循環)のニュアンスがありません。




ウィキには 「受粉後に花茎が螺旋状に変化する性質」から、というのも紹介されてます。
また「みんなの広場 植物Q&A 「クルクルの理由」」には「シクラメンは花柄が結実後にらせん状に巻くことからその名がある」と断定しています。
どういう状態か分かりにくいのですが、「原種シクラメンのらせん状茎」でググってみてください。その状態を捉えた画像にお目にかかれます。
(どうしても見つからなかったら ここ を参照ください)



でも。。。
シクラメンの由来はほんとに丸い球根とか渦巻花柄とかからなんでしょうか??
球根説は「丸い」けれど、普段は見えないし、「輪、循環」のニュアンスがありません。
渦巻花柄説は写真を載せた方が「初めて見る。」とおっしゃってるように、いつでも見られるものではないようですし。




シクラメンのいちばんの特徴といったら、やはり 花が下を向いて咲いているのに、花弁が反り返っていて、あたかも上を向いて咲いているように見えることではないでしょうか?




花が下を向いて咲いているのは、雨で花粉を濡らさないためだと言われてます。
シクラメンの原産地は、地中海沿岸で、シクラメンの花が咲く冬は雨が多いのです。




でも、それならば、花弁はなぜ反転して上を向いているのでしょう。





素直に下を向いていたほうが、傘の役目をするのに?!
これでは 雨がたまってますます下を向いてしまうではありませんか




それにしても…
このシクラメンの最大の特徴である不思議な花の咲き方が 名前に関与していないのは不思議な気がします。

あるいは…
ひょっとすると、下を向いて咲き、花弁が反転して上を向く様を「輪」と捉え、サイクラメンと呼んだのかもしれませんよ、って… どこにも書いてありませんが (^_-)-☆




対して、和名の「カガリビバナ(かがり火花)」という名前は素晴らしいと思います。
「カガリビバナ」は シクラメンの最大の特徴、下向きに花が咲いているのだけど、花弁が反転して、上向きに燃え上がっているように見える様を的確に表しています。
「カガリビバナ」の名付け親はやはり牧野富太郎氏でした (^^♪

「カガリビバナという和名は、この花を見たある日本の貴婦人(九条武子だといわれている)が、「これはかがり火の様な花ですね」と言ったのを聞いた植物学者・牧野富太郎が名付けた。」(wiki 「シクラメン」)





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クリスマスローズ - 冬のリヴィエラ

2024-01-22 15:00:00 | みんなの花図鑑
(もう20年以上前のお話です)
シリアの首都ダマスカスの人々に「 今日はザバダニに行く」というと、皆さん「それはよかったね」と相好を崩します。
ダマスカスはオアシス都市で、その水源は近くのアンチレバノン山脈に冬季に降った雪なのです。
ザバダニ渓谷はそんな雪が地下を通って湧水する泉のある村なのです。


地下水が湧水してできた池の水なので、冬は池のほうが外気より暖かいのです。
緑の少ないダマスカスの人たちは 冬降った雪が溶けだし、カシオン山脈を開析して流れるバラダ川に流れが戻る雪解けシーズンが大好きです。
(ダマスカスの水道水は世界でも珍しく飲めます。雪解け水が長い時間をかけて石灰岩のなかを通ってきた湧水を利用しているからです)




クリスマスローズの花は下を向いて咲いていると言われます。
下を向いていなくとも、このように横を向いて咲いてることが多いです。
なぜなんでしょう?




クリスマスローズは地中海沿岸が原産の植物です。
クリスマスローズはその名の通りクリスマスのシーズンすなわち冬が花期です。
イタリア語で海岸のことをリヴィエラといいます。
リヴィエラは普通名詞ですが、狭義ではフランスのトゥーロン付近からイタリアのラ・スペーツィア付近までの地中海沿岸地方を指してリヴィエラと呼ぶようです。
「冬のリヴィエラ」すなわち冬季の地中海沿岸地方は雨が多いのです。




そこでクリスマスローズが下を向く理由としてよくもち出されるのが、「花粉に雨が当たらないため」というものです。
どこかで聞いた説明ですね
そうです、シクラメンです。シクラメンが下を向いて咲くのは冬の雨から花粉を守るため、というのが一般的な説明でした!(^^)!
原産地がほぼ同じなので、同じ理屈が通るというわけなのです。


では、リヴィエラ(地中海沿岸地方)原産の花はみな下を向いて咲いているのでしょうか?
そんなことないですよね



こちらは 夏のリヴィエラです。
ただし広義のリビエラ(地中海沿岸)で、実際は シリアのラタキア(シリア)の風景です。
やはり冬は雨や雪が降ります。
内陸ダマスカスの人は傘を持ってませんが、リビエラのラタキアの人は傘を持ってます(^^)/

(以下、脱線の又脱線で、すみません)
インドネシアのスラウェシ島で買い物をしていたとき、酔いどれ姉さんが私を捕まえて
「おしん、フジヤマ、雪(サルジュ)」
と言ったことがあります。
「雪なぞ降らない国の人が話すことばの中になぜ「雪」があるのだろう?」
といぶかったことがありますが、雪の降るイスラムの言葉の中に「雪(タルジュ)」があり、
クルアーン(コーラン)を読んでいると出てくるからマレー語インドネシア語に登場するんですね、きっと。




クリスマスローズがなぜ下向きに花を咲かせるのかについては、もう一つの説明があります。
それは、「下向きで咲く花を好むハナバチ類を誘っている」というものです。




「ハナバチ類は行動範囲が広く、一つの花での採蜜時間が短く、効率よく多くの花を訪れて受粉の可能性を増す、植物にとってはありがたい存在。このハチバナ類に好まれるように、花首を長くし下を向くように進化したと思われています。」(新建エクスプランニング「うつむく花の不思議」2019)






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