笑顔でバレー

バレーボールの指導のことについて

いい本との出会い

2009-08-16 23:32:43 | Weblog
 きょう帯広に帰ってきた。妻の実家の札幌へ家族と行っていたため、ブログの更新が滞ってしまった。
 札幌に行った時に本屋で野球の楽天イーグルス監督、野村克也さんが書いた本が並べられていた。その中から、一番新しい「弱者の兵法」という本を買って、札幌にいる間中で読んだ。草野塾頭の日頃から言われている、「本を読め、人に会え、旅に出ろ」の中で、いい本に巡り会え、一気に読むことができた。
 本の中身は、野球を通して、伝えたいことがぎっしり詰まっていた。プロフェッショナルのプロはプロセスを大事にするということ。指導者の役割とは何かという章では、監督には言葉が必要であるということ。自分が持っているノウハウや技術、理論を的確かつわかりやすく伝えるためには「表現力」が必要不可欠である。そして、指導者は言葉を獲得しなければならないとも言っている。
 また、監督の仕事は「人づくり、試合づくり、チームづくり」であるとも言っている。そして、なかでも大切なのが「人づくり」だと考えているとも書いている。
 日頃、草野塾頭が言われている教育の本質、10年後、20年後、30年後を見据えた指導と通じるところがあることを感じた。
 
 それから、一番感銘を受けたのが、「人間的成長なくして、技術的進歩なし」ということである。野村監督は、「野球人である前に、ひとりの人間としてまっとうな生き方をしなければ、技術的成長もありえない。」と言っている。また、「人間は何のために生きているか考えてみろ」と選手に問いかけているそうである。「仕事を通じて人間は成長し、人格が形成される。仕事を通して社会の恩恵に報いていく。それが生きることの意義である。」とも書いている。

 この本は、野球を通じての人間学のことを書いていると強く感じた。プロ野球の監督をしていても、人として、指導者としてどうあるべきかは、人間学、人間教育が大切であることを感じた。
 本の中で、「鈍感は最大の罪」ということがしばしば書かれている。それは、失敗の原因を究明する力がないこと。感じる心、修正する能力が大切であること。そして、指導者は、選手の努力の方向性を修正し、正しい努力をするためのヒントを与える必要があると野村監督は言っている。そして、「監督とは気づかせ屋である」と常々いっているそうである。
 明日から練習を再開する。教えすぎず、ちょっとしたヒントを与えられるよう、そして子供が自ら気づけるようなそんな言葉をかけられるような指導を心がけたい。日々努力。
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