駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

命知らずの人達

2022年10月31日 | 世界
                
 
 ユーチューブを見ていると世界には命知らずのお兄さんお嬢さんが一杯居るのが分かる。
 ウイングスーツと言って手と足に蝙蝠のように布を張って、その浮力で空を飛んでいる人たちがたくさんいる。それこそ何百メートルの断崖絶壁から飛び降り、落下する時受ける風を手と足の間に張った布に受けて飛び落ちてゆく。どういう神経の持ち主なんだろう。最初にこれをやった人は凄い。ほとんどが男性だが女性も少し混じっている。
 中国にはどうしてそんなところに住んでいるのかと言いたくなる地上と隔絶した千メートル以上の断崖絶壁の上に住んでいる人たちが居る。そこにたどり着くには断崖絶壁を穿った細い落ちたら死ぬような急な階段を登ってゆかねばならない。危ないとか怖いという言葉が辞書にないらしい。
 スケートボードで高速道路の下り坂を100kmの速度で何十キロも滑っていく人たちが居る。ほとんど車が来ないからいいようなものの、転んだら大怪我下手をしたら死んでしまうと思う。どうしてそんな危ないことをするのだろう。
 日本にも命知らずの危険大好き人間が居るとは思うが欧米に比べたら圧倒的に少ない。文化育ちよりも遺伝子の違いの気がする。
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魔力も実力

2022年10月30日 | 趣味

             

 

 藤井竜王が驚愕の逆転勝ちで竜王戦第三局を制した。広瀬八段はA級で元竜王の実力者なのだが、藤井五冠の魔力に痺れてしまった。二日目の昼食休憩までは広瀬八段が優勢で、いくら藤井五冠が強くても広瀬八段が勝つだろうと思い自分も昼飯を食べ一時間ほど昼寝をして午後三時ごろ再度中継を見てびっくり藤井竜王が逆転していた。

 藤井竜王の凄いところは逆転することはしばしばでも逆転されることはほどんどないことだ。ヘボの私でも先は読めないが6五の桂馬は払った方がよいと感じた。どうもプロもそうすれば広瀬八段が勝っていたのではないかと解説している。なぜへぼの私でも要注意と思った桂馬を払えなかったかは藤井五冠の魔力だと思う。相手が藤井五冠でなければさっさと邪魔な桂馬を取ったと思う。

 わずかに有利な時に緩まず実力を出し切ることができるのが真の実力者でそれが藤井曲線と言われる勝ちパターンに現われている。残念と言うか失礼ながら、広瀬八段は有利な局面で力んでしまった。多少不利になっても相手を逡巡させて逆転する魔力も実力なのだ。

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中期高齢者に変更を

2022年10月29日 | 小考

           

 

 前期高齢者と後期高齢者は元々は国民健康保険の医療費負担を調整するために定められた年齢呼称なのだが、使っている医療従事者からすると75歳からは後期でなくて中期高齢者の方が相応しい感じがする。85歳からを後期高齢者95歳からを超高齢者と読んだらどうかと思う。勿論、七十代でお年寄りの雰囲気の方も居られるが八十代でも高齢者の感じはしない方も増えた。自分が後期高齢者になったから言うわけではないが、後期高齢者の気分はしないし、そう呼ばれたくない。

 私の外来では九十代の患者さんが一割近い。毎日、二三人多い時は四五人来られる。半数は自力で来院される。さすがに95歳を過ぎると付き添いが一緒だが自力歩行できる方が殆んどだ。個人差は大きいが、後期高齢者は中期高齢者に変更願いたい。

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医学は進歩したが

2022年10月28日 | 世の中

                  

 

 私は医者になって五十年になるので、五十年前の医療の記憶がある。万病はちょっと大げさだが、それに近い数の病気があるのでどの病気もとはゆかないが、多くの疾患で診断治療に長足の進歩がある。信じられないほどだ。医学生の頃は急性骨髄性白血病など死刑よりも怖いと感じたが、今は完治する患者さんも数多い。

 分裂病から統合失調症と名称が変わった精神疾患にも進歩がある。昔は精神科医でない私でも一二分話すとこの患者さんは統合失調だなとすぐ分かったのだが、今は風邪などの初診で来られてもはっきり分からないことがある。終り頃少し変だなと感じられるくらいで、有効な薬が出てきた。

 良い診断治療法がない時代(高々三、四十年前)、無念と亡くなられた患者さんを記憶する者としては、優れた医療を享受しているのに当たり前と感じたり不十分と思われる患者さんにはちょっと違うんではないかと思うことがある。 

 東京大阪三時間は当たり前、雷や雪で一時間遅れれば迷惑という感覚になってしまうのは人間の性だろうか。雨風を凌いで三度の飯が食べられる生活に感謝の気持ち、寛容な心情、誰の命も大切と生きる姿勢など、には進歩はないように感じることも多い。

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佐賀県に親しみ

2022年10月27日 | 

          

 

 全国に43県あるが、何となく地味で目立たない県がある。これは全く私の個人的な感覚だが栃木、岐阜、佐賀・・というのは聞いてぱっと浮かぶイメージに乏しい。どうもかなりの人がそうしたイメージを持っているような気がする。先日泊まったホテルに佐賀県へいらして下さいと、佐賀のあれこれ(長崎と抱き合わせだが)を特集した本(NとS)が置いてあった。いつもご出身はと聞かれ岐阜県と答えると相手の反応がもう一つなので、なんとなく気後れがしていたのだが、きっと佐賀県の人もそうなんじゃないかなと目を通した。知らないことが一杯書いてあり、行ってみたくなった。尤も本の特集のように長崎と抱き合わせでだが。

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