駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

耐えながら学ぶ

2020年04月30日 | 小考

          

 

 スピード感などいくら演出してもしょうがない、大切なのは実際にスピードを出すこと。これだけかけ声ばかりで、必要なことが手早く出来ない先進国はない。不思議なのはそれでも爆発的な感染拡大は現在まで抑制できていること、謎の国日本。

 遅々として進まないPCR検査、たった数日で収入減の人に支援金が振り込まれるドイツに比べて、ああでもないこうでもないとモタモタする日本。オンライン診療もコロナで突然初診まで可になったのは良いが、実際にオンライン診療を行っているのはごく一部の医療機関のみ。マイナンバーも実際にカードを持っている人は二割以下で、いざというとき役に立たない。電子媒体を使い在宅で仕事をと指導しても現実に可能な企業は半分以下。女性リーダーは片手ほどしかいない。ちょっとずれるが芸能業界の異常に厳しい自己制裁・・。数え出せば、両手に余る問題点が浮かび上がる。

 それでも新型コロナの爆発的な拡大は抑えられてきた。何故か、よく考えてみたい。歩きながら考えるのが賢いと言われる。炙り出た問題点を修正しながら前に進めれば、災いが転じて福となる。

 長期の外出規制は確かに辛い。しかしそれで簡単に耐えられないと不平ばかりになるのは自らのふがいなさを告白するようなもの、豊かさは自ら紡ぎ出すものと自戒している、勉強ユーチューブ貫太郎もっちゃん面白い。

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もっと女性登用を

2020年04月29日 | 世の中

          

 

 ドイツ 台湾 ニュージーランド 危機対応に優れ平和に貢献している。新型コロナへの対応で明らかになった。この三国に共通しているのは女性リーダーが居ることだ。日本でも小池都知事がだんだん光ってきた。 

  女性リーダーの良さは歴史も教えるところでエリザベス女王やビクトリア女王の元でイギリスが力を発揮したのは、女性であることが上手く働いたと推測する。専門家による考察は読んでいないがいくつかあると思う。

 新型コロナウイルスで日本は色んなところで実は後進国である事が露呈した。言葉ばかりでなく本当に女性を登用するのが良いと思う。少なくとも政治家の四分の一、社長の五分の一は女性を起用する世の中にしないと、ますます遅れてしまう。遅れは損害被害を大きくし国民を不幸にする。偉そうなだけのおっさんは道を譲れと言いたい。

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頭打ちに見えるが

2020年04月27日 | 医療

          

 

  東京の新たな新型コロナの感染者数が100人を下回った。どうも感染者数は頭打ちで減少に転じたように見える。八割の三密抑制は出来なくても七割は出来ているらしい?。八割下げればと主張する研究者は七割では横ばいで十分減らないように注意喚起していた。感染拡大の計算は感染率などの仮定がどの程度正確かによって違ってくるので八割の根拠を知りたい。データが不正確だと予測も不正確になる。

 日本式決断では警戒宣言を出すのも遅れるが解除も遅れるのではと観測する。政府への信頼が不十分なので観測データと計算根拠も発表して欲しい。どうも専門家と言いながら勘で物を言っているように見える。

 実際には感染者数は五倍あり、死者数も倍と前線の医者は勘を働かせている。有名人の感染者数が多いのもその理由の一つだ。いずれにしろ最悪の経過は避けられていそうだ。連休の人出も八割抑制されそうで、用心深く同調圧力の強い国民性が効いている?。

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思案投げ首

2020年04月26日 | 身辺記

               

 

 昨日今日と自宅に居るのが勿体ないような天気が続いている。幸い庭があるので庭に出て新緑や先月植えた果樹の新芽を眺めたりしている。四本植えた一本だけ上手く値が付かなかったようだ、残念。歩き回れるほどには広くないので二三分で終わってしまうが、息抜きにはなる。本当は水撒きをした方が良いのだろうが週に一二度雨が降るのでそれはさぼっている。尤も家内は時々水を撒き、わざと?私の書斎の窓に水を掛けてくれる。

 今のところ午前中四時間ほど働いているので、適当に疲れ時間を持てあますほどではないが、外出が出来ないのは一寸ストレスに感じる。特に外食が出来ないのは詰まらない。テレビを見る時間が増えた。録画して置いた科学番組、海外生活だより、囲碁将棋などを見ているが気が付いたら寝てしまっていることも多い。

 コロナで多くの人が困窮しているのに、どうもぐうたら生活の感じもする。勿論、少しは勉強しているがこれから専門医を取るわけでもなく、時代遅れにならない程度で捻り鉢巻きはしていない。

 まだまだ新型コロナによる生活規制は続くし、世の中そのものの様子も変わってしまうだろう。何とか災いを転じて、意義深い生活様式を身に付けたいと考えている日曜の朝だ。一つの方法に何か目標を立てるというのがあるが、自分にはあまり向いていないように感じる。

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聴診器で聞こえるもの

2020年04月25日 | 診療

                    

 

  毎日毎日患者の心音を聞いている。循環器が専門ではないが、年に一人くらいは弁膜疾患を見付け専門医に送ってきた。そのうち三人に一人くらい手術になるから、今までに十二、三人が手術になった。気が付かなかった心臓病を重い心不全になる前に治療することが出来たわけだ。比較的早期と言っても手術適応になるくらいだから、本人が気付いていなかった心不全症状が取れ感謝されることが多い。手術に比べれば、聴診で異常を見付けることなど百分の一くらいたやすいことなのだが、それでも感謝して下さるのは嬉しい。

 勿論、そうして病気を見付けることも内科医冥利に尽きることなのだが、実は何でもない正常の心音を聞くことも嬉しいと思うようになった。それは十年二十年と一つの場所で診療を続けて初めて気付く感覚で、無事これ名馬に通じると思う。自分の患者と言うのは妙な言い方に響くかも知れないが、十年二十年と診ているとそういう感じがして、その患者さんの心音が綺麗なのを確認すると微かに良かったと感じる。

 正常の心音など若い医者には何にも面白くないだろうが、長く街中で医者をやっていると別の響きがあるのだ。

コメント (2)
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