駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

VIP?

2018年11月30日 | 診療

    

 

 医院は全ての人に開かれており、誰でも受診される。医院の場所によって多寡はあるだろうが取り扱い注意の人も来院される。

 マスクをしたお爺さんが受付のカウンターに立った。朝の混んでいる時間帯なので受付嬢はちらっと見て「診察券は?」と聞くと「ない」。

「えーと保険証は?」。

「ない」。

「そうすると自費になりますが、宜しいですか?」。
「ほれっ」と急に診察券と保険証が出てくる。何それっと思いながら「今日はどうされました?」と聞くと「採血をしてくれ」。

「えーっと、半年前に来られただけで指示が出ていませんが」。

「先生に言ってあるんだ(思い込み)」。

「あーそうですか、それでも診察をしていただいて、それからになります」。

「なにー、今日の受付は、わからんやつだな」と怒ってお帰りになりましたと報告を受けた。マスクをしていたので気が付かなかったのですが、Yさんでした。ああ、あの人か。

「また来るからいいよ、その時は丁重に案内してあげて」。特別扱いはしたくないが時にはやむを得ない。

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うなづきスリーハンドレッド

2018年11月29日 | 政治経済

                  

 

 外国人受け入れ枠拡大を目指す入管法改正法案が参議院の審議に回った。手詰まり野党と批判する野党贔屓に見えて実は与党寄りの評論が多いがちょっと違うように思う。数が物を言う国会では、少数野党の力には限界がある。本当に野党贔屓ならどうすれば議席数を増やせるかというアドバイスをすべきだろう。本当に国政を憂うのなら、うなづきスリーハンドレッドの覚醒を促すべきだと思う。

 高々数人の安倍首相を取り巻く内閣幹部の意向で国会が動いていくのはうなづきトリオならぬ、うなづきスリーハンドレッドが控えているからなのだ。辻元議員の言うように如何に入管法改正案がご都合手法で、外国人労働者が過酷な環境に置かれているかが浮き彫りになったことで野党に一定の成果はあったと思う。勿論、それをどう捉えるかは人さまざまで、近隣アジア諸国から出稼ぎに来ている奴らは3kでも働き口があるだけありがたいと思えという人も居られるだろうが、多数とは思えない。

 十一月も後一日、この二三日は又暖かい。尤も北国では雪のようで、当地から僅かに頭が見える三千メートル級の山々は白銀に輝いている。昨日は忙中閑を捻りだし展覧会を見てきた。眼福とはこのことか、素晴らしいロシア絵画に痺れてきた。勿論、またお会いしたいです。

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トランプは番狂わせではなかった?

2018年11月27日 | 政治経済

          

 

 今朝はさほど寒くなかった。毎朝すれ違っていた四人連れの散歩の婆さん達も十五年の内に一人減り二人減りで遂に一人になり、最後の婆さんも数週間前から見かけなくなった。代わりという訳ではないだろうが半年ほど前から走る爺さん婆さんとすれ違うようになった。爺さんは八十過ぎに見える。歩く私よりほんの少し速いスピードなのだが、君原みたいに首を振り振り苦しそうに走ってゆく。婆さんは七十代半ばか、前傾姿勢で爺さんの倍近いスピードで肩を怒らせて走ってくる。若い時は女子格闘技でもしていたのだろうか。1メートルばかり道を譲ってすれ違う。

 自分勝手で大嘘つきとなれば普通は課長にもなれないと思うが、大統領や首相にはなれるらしい。トランプが大統領になれると予想した人は少数で、えっという番狂わせの気がしたのだが、どうもトランプは時代の先駆けだったような気がしてきた。POST TRUTHそしてFAKE NEWS, 都合の悪い質問にはまともに答えず口先の言葉で誤魔化し、逆に相手を攻撃して焦点をずらしてしまう。最後には権力で気に入らない人達を締め出す。民主主義からほど遠い手法だ。なんとなく今までの常識では、間違っているのはトランプのような気がするが、実はトランプは先駆けでこれからは我利最優先の力任せのディールの時代が来るのかもしれない。

 まさかトランプが民主主義の終わりの始まりだとは思わなかったが、例外番狂わせではなく自由平等博愛なんてシャラクサイという我利優先内向きの時代の先駆け、悪魔?の使いだったのかもしれない。

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近くて遠い国、片手落ちでは

2018年11月26日 | 世界

    

 

 米中の対立が世界的な政治問題となっている。トランプ大統領は手の内を明かさないというか、即興的で長期ビジョンに欠けるというか、何を言い出すか分からないので何かと注目されている。勿論、アメリカファーストそしてミーファーストで立ち回る原則があるのだが、どういう手を打つかは専門家にも予測が難しいようだ。

 一方の習近平氏の情報というか話題は乏しい。情報そのものが少ないのか唯面白みに欠けるのか、人物像がもう一つわからない。どうも米中の情報が不均等に感じる。共産党という壁が厚いせいか中国語が分かる人が少ないせいか、中国側の事情がうまく伝わってこない。

 中国に旅行に行った人の話や旅行記を読むと、そこに生きている人の様子がよく分かるのだが、共産主義的な所はあまり感じられない。役所の対応は杓子定規のようだが、それが共産主義的ということか?。中国に出張した人の話では活発な経済活動というか金儲けへの熱意が溢れて海に近い所は活気があるようだ。鄧小平の白い猫でも黒い猫でも鼠を捕るのは良い猫だ路線が経済発展をもたらし今の中国に繋がっているらしいのは大体わかるが、詳しい経緯内情が分からない。私が不勉強ということもあるだろうが、マスコミの情報が少ないせいもあると思う。近い国が遠い国に感じられる。もっともっと様々な中国の生活情報を報道してほしい。そうでないと知らない人は知っている人よりも悪い人の印象ができやすい。中国の肩を持つわけではないが西遊記や水滸伝を読み漢詩を習い、中華料理を好む人間としては、最近の中国事情がもう一つよく分からない。

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災難、夏は医者冬は患者

2018年11月25日 | 診療

                   

 

 急に寒くなってきた。数日で12月なのだから当然のわけだが、今年は気温の上がり下がりが激しいので、突然の冬到来と感じる。私は寒いのも暑いのも二ヶ月ぐらいは平気なのだが、それを超えるとだんだんうんざりし始め二月末八月末の暑さ寒さには勘弁して欲しいとなる。どうも粘りが足りない。

 寒い時期は患者が災難、暑い時期は医者が災難を被ることになる。災難というのは大げさだが、私は体質のせいか寒いと手が冷たくなるのだ。診察室は勿論暖房してあるのだが手を洗うことも多く中々手が温まらないのだ。腹部を触診する時、冷たくてすいませんと断るのだが、患者さんによっては声が出るほどびっくりされる人もいる。厚着をしておなかの皮膚が暖まっているので、温度差が大きく余計に冷たく感じられるようだ。これが夏になると、汗っかきの患者さんがおられ、すいませんと腹部をハンカチで拭ったりされるのだが、お臍が池になるくらいの汗っかきの方も居られ触診する手が滑ることがある。これも声には出さないが、相当不快で念入りに手を洗わせていただいている。

 どうも手が冷たくて困ると女房に話すと手袋すればいいじゃないと、私がどうやって働いているかどうもよく理解していない返事をくれる。夏にはキッチンペイパーを置いておき、それで拭いてから触診しろということになるのかね。

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