駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

平均値だけでは分からない

2019年04月27日 | 小考

    

 

 世界の大都市の物価を比較したデータが発表された。有料記事なので上位と下位しか分からなかったが、カラカスはダントツで物価が安い。喩えそうでもベネズエラで暮らしてみたいとは思わないが、荒れた都会にも良いところはあるわけだ。花の都パリの物価が高い、観光収入はかなりのものだろう。

 あれこれいろいろ比べることは選択戦略の判断に欠かせないアプローチなのだが、平均の解釈には要注意だ。例えば数学物理の学力の平均点を比べるとアメリカと日本では日本の方が良いかもしれない。だから安心とか日本の方が科学で優れてゆくとは言い切れない。平均と一緒に分散を考慮しないと解釈を間違えてしまう。世の中を変える力を持っているのは並外れた一握りの人達で、平均で多少劣っていても優れた人物(変人に見えることが多い)を許容育むことのできる社会は地力があるのだ。

 日本はどうも独自の人(変人?)に冷淡な国で、イチローもMLBだったから大輪を咲かせたと診断している。ここにきて、又もう一人の一郎の名がマスコミに頻回に登場している。小沢一郎が変人かどうか微妙だが、マスコミに冷遇されてきたのは間違いない。勿論、小沢氏にいろいろ非もあるわけだが、訥弁で説明下手なために燕雀に足を引っ張られて、強さが足りないために失敗してきたと診断している。私には小沢氏が主張されていることは真っ当なように聞こえる。豹変の兆しがある玉木雄一郎氏が小沢一郎を使いこなせれば窯変が起きるだろう。小沢アレルギーとよく言われるがアレルギーは対象が分かっていれば克服するのはさほど難しいことではない。アレルギーを悪口の標語にして思考停止しているように見える。

 野党の病気は狭量で近親憎悪に陥いることで、これを治すのは至難の業かもしれないが治さないと日本のバランスが崩れ失速してしまう。野党の人は自分が正し過ぎる病に罹っているような気がする?。寛容と進取の精神で寄らば大樹の変化を嫌う人達の支持を獲得し、明日を切り開いていただきたい。

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何かを忘れているような気がする

2019年04月26日 | 町医者診言

    


 ゴーンと白鳳へのマスコミの対応に微かな違和感を感じる。日産の救世主で最高責任者であったこと、相撲を盛り立て空前の優勝回数を残した横綱であることが忘れられている。最高責任者と言っても一流企業なら秘密裏に巨大資金を私用に使えるはずがなく、それが出来たとしたら、それを許した組織の担当者には大きな責任があるし、組織に欠陥があることになる。その責任を不問にゴーンだけを悪玉扱いするのはどこか片手落ちに感じる。白鳳は最初から横綱であったわけではなく、部屋に入門し親方が居るわけだから、相撲だけでなく作法常識を教える機会と責任はあったはずだ。それを棚に上げて、協会幹部がけしからんと言うのは筋違い。きちんと教育指導が出来ず申し訳ありませんというのが筋というものだろう。

 経緯と業績を捨象して、手の平を返したように極悪人あるいは不作法人とよってたかって叩くのは、フェアな感じがしない。人間を使い捨てにしている。フランスとモンゴルから、やっぱり日本人でないからだと勘ぐられても仕方ない気もする。人の不幸は蜜の味、売れればいいんだ路線で辿り着くのは地獄の一丁目かもしれない。

 初診では必ず詳しく病歴を聞く、人間は経緯のある厚み持つ存在だからだ。

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年度替わり

2019年04月25日 | 小験

     

 

 年度替わりで市から色々届け出書類が回ってきた。又か、この前書いたばかりじゃないかと感じるのは年を取った証拠だ。月日の経つのが早く、一週間を三日くらいに感じてしまう。

 学校健診の季節で、中学校に健診に行ってきた。挨拶に来た校長がこんなに若いのにもう校長と言うような、辰巳琢朗に似た長身の良い男だった。生徒は体格は良いが要するにまだ子供で、身体と脳味噌のバランスが悪い。少しづつだが年々だんだん大人しくなってきている印象がある。とはいっても、阿保かと言いたくなるタコ坊主が時々居る。殴るのは絶対禁だが、叩きたくなるのはわかる。細かい規則で縛るのには反対だが、他人を傷つけるような絶対駄目なことは叩き込んで欲しい。

 医師もと言われそうだが、結局は教師の質とレベルが問題で、デモシカでは駄目だと思う。唯、マスコミで報道されるほど教師の質やレベルが下がっているとは感じていない。本質的に教師はデモシカではできない仕事で、どこかに教育への情熱がなければ続けられないのではないかと思う。自分にも何名か先生のお陰でと感謝したい先生が居られるのだが、残念なことに十分感謝の気持ちを伝えない内に亡くなられてしまった。感謝は今度ではなく思った時に伝えなくてはと教えられた。

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今しかない、豹変の時

2019年04月24日 | 政治経済

                

 

 管官房長官が全く次期首相など念頭にないと言われたと報じられているが、本当にそう思って真実を語られていると思う。首領を支えるのには適任でも、首領には向いていないと自覚しておられる。僭越ながら正確な自己分析と思う。管官房長官は虚仮威しやまやかしを弄する人ではない。この人なくして長期安倍政権は不可能だったと思われるのだが、その功績の一番は献身的で信頼できる人柄で、令色言辞を弄する親分を補い支えたからだと診断している。

 勿論、地位が人を育てることはあるので、絶対ないとは言い切れないが、管首相は適任でないと申し上げたい。

 君子は豹変する、玉木枝野がどう豹変するか、今しかない。歌唱が得意な枝野氏はプレスリーのNow or Neverを思い出していただきたい。すでに玉木さんには豹変の兆しが見える。

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夏茄子を嫁は食べない

2019年04月23日 | 世の中

             

 

 昨日は暖かさを通り越し夏のような暑さだった。快適温度でないと許せない女房は冷房を入れていた。

 まだ茄子が出回るにはちょっと早いが、茄子は作り易く家庭菜園でも人気だ。当院は街はずれで元農家も多く、残っている一反ばかりの畑で爺さん婆さんが野菜作りをされている患家も多い。食べきれないでしょには、余るので残りを路地や野菜市場で売っていると言われる。美味しんだけど嫁は食べないんだよと婆さん。

 秋茄子は嫁に食わすなとはよく聞いたが、この頃は夏茄子を嫁は食わないという訳だ。この頃、色々逆転現象があり、嫁姑の諍いも嫁の逆襲で減っているようだが、火種が消えたわけではないらしい。嫁姑の諍いでたくさんの涙が流されてきたようだが、嫁が強くなり核家族化が進みで、涙は減ったようだ。それで良かったとは簡単に言えないところが、人間界の難しさだ。確かにつらい思いは減っただろうが、その分失われたものもあると思う。意地悪の裏には厳しさがあった。厳しさが失われると、弛みが出てくるのが人間の性と見ている。女が弛むと世の中が弛むなどと言うと、上野先生からお叱りを受けるだろうか。 

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