駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

そして誰も居なくなる

2016年07月21日 | 人物、男

      

 巨泉が逝った。先日の永六輔に続き戦後昭和の放送界の大立者を失った。小沢昭一とはかま満緒を加えて昭和電波の四天王と呼びたい。

 巨泉のイレブンPMなどついこないだの気がするのだが、もう半世紀の昔になるのだ。態度が大きく、随分年上の気がしていたが、同じ戌年一回りしか違わない。真夏の夜の虚空に向かってウオーンと一鳴き、別れを惜しみたい。

 四天王に共通するのは人気もさることながら実力がありそして徒党を組まなかったということだ。実力があったから色褪せず、最後まで活躍できた。一匹狼とは違い自立していたが孤立はしていなかった。どういう訳かみんな江戸っ子だ。

 巨泉は多才で我が道を行く、ある意味我が儘なところのある人だったが、灰汁が強そうで嫌味はなく、下品ではなかった。楽しく生きたいと生きたと仄聞するが、それはできそうでできないこと、凄いと思う。巨きな人だった。

 昭和が終わった感じが強いが、孤塁を守られているのは今上天皇だろう。生前退位を希望されておられるようだが、平成を平かにと務められた陛下も昭和の香りのする方で、退位されればまさに昭和に終止符が打たれるだろう、否打とうとされているのだろう。 

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