AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
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気分はルルイエ~イ!

2010年04月22日 | ルルイエ異本
イエロー&インディゴカラーが目印の某古書店で最近集め出した「新ナニワ金融道」の特価本でもないかと100円コーナーを物色していると、思わぬ書物を発見してドキっとした。
室山まゆみ著の『とびきり特選あさりちゃん③~気分はホラー~』である。
もう川で鮭を捕獲する熊の勢いで即購入である。

はいそこ!引かない!
早まってはいけない!

私がなぜこの80年代に小学生の間で人気を博した少女向けドタバタギャグマンガを購入したのかというと、それにはちゃんとした訳があるんです。
この『とびきり特選あさりちゃん③』の中には、当時未掲載になった禁断の作品が2話収録されている。
そのひとつというのがなんと「クトゥルーの呪い」という題目なのだ!!



おそらく、小学館の当時の担当編集者がこのエピソードは小学生の過敏な精神にとってあまりにも不健全で教育上悪影響を及ぼしかねないと判断して、指し止め、お蔵入り措置をとったのであろう。
しかし、室山さんはどういう狙いでこの冒涜的なエピソードを描いたのであろうか?

最初に海から手だけがぬっと現れるクリーチャーはありきたりのスクリントーンで描かれてはいるが、クライマックスで海から這い上がってくる魍魎たるクトゥルーは水木しげるばりの点描写で迫力満点に描かれており、かなりのおぞましさである。
姉のタタミが「人にモノをねだる時は名前くらいなのれ!」といきまいた時に、かのものどもがいうセリフがたまらない。

「我はクトゥルー。太古の地球に、宇宙より飛来した神。
人間どもの造り出した神により、地の底、海の底に封印された神なり。
されど我等は再び地上にもどる。
人間の脳を食らい力を貯え、再び地上を支配する。」

いや、この作者、小学生相手に何を描いとんのや!
トチ狂ってるとしか思えませんわ。
てゆーか相当暗黒神話に精通しており、この分野に入れ込んでいたかと思われる。



しかし、永劫の歳月を閲してこの幻のエピソードが日の目を見ることになろうとは・・・
しかもそれが奈良の片田舎の古書店においてあるなんて・・・
星辰は正しい位置に近づいているのかもしれない。

ああ、汝、死して横たわりながら夢見るものよ、
汝の僕が呼びかけるのを聞きたまえ。
ああ、強壮なるクトゥルーよ、我が声を聞きたまえ。

フングルイ・ムグルウナフ・クトゥルー・ルルイエ・ウガフナグル・フタグン!!

いや、だから引くなっちゅーの!


今日の1曲:『God O.D.』/ Meat Beat Manifesto

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4 コメント

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Unknown (アンジェ)
2010-04-22 17:01:46
何と!あさりちゃんとクトゥルー神話とはw
すごいギャップですなぁ@@
絵柄の違いがw

クトゥルーといえば、昔のアドベンチャゲーム
「アローン・イン・ザ・ダーク」が
この神話をベースにつくられていましたが。
とにかく理不尽なゲームで参りましたわw
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>アンジェさん (あましん)
2010-04-24 19:59:17
いや、このコラボには正直慄然としました。
確かに作者気合い入れすぎやろ!な絵柄ですよね。

クトゲーはまだしたことないんですよ。
「アローン・イン・ザ・ダークⅠ」が一番クトゥルー色が強いらしいのですがPC版しか出てないらしいですね(しかもオークションでもかなりの高値)。

YOUTUBEでこのゲームの「理不尽な死に方映像集」を見ましたが、腹がよじれましたわw。
人間が邪神に勝とうなんて無謀なことなんで、ほのめかす程度で止めておくべきですな。
返信する
アローン~ (アンジェ)
2010-04-25 09:11:45
アローン1は、かつて松下電器が発売した
3DOという家庭用ゲーム機でも出たんですよ。
ウチはそれで遊んだんですw
いまだにカーンが時々引っ張り出してやってますw
あの理不尽さがたまらないらしいwww
あましんさん、ウチに遊びに来たらいいのに(爆
返信する
>アンジェさん (あましん)
2010-04-25 21:24:38
3DO・・・かなりいにしえのゲーム機っぽいですね!
クトゥルーモノには目がないのでさっそくDosBoxというエミュをダウンロードしてアローン1やってみました。

最初のステージでいきなり窓から侵入してきたカンガルーみたいなバケモノに小突き回されて死にました。
あまりの理不尽さに発狂しかけました。

いつか貴女とはクトゥルー談義してみたいですね。
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