AMASHINと戦慄

〜STARLESS & AMASHIN BLOG〜
日々ブログレッシヴに生きる

ポゼストファッション

2012年05月27日 | やっぱりメタル!!
2年くらい前にオープンした壁にサイケなスプレーアートが施されたオシャレなアパレルショップの前を車で通ったら、その店員らとオシャレな仲間たちが外でたむろして談笑してるのを横目で見やり、「ケっ、スカした連中どもが。関係ねぇや」と思いながら通り過ぎようとしたのだが、そのメンバーのひとりがポゼストのロゴTシャツを着ているのに思わず二度見してしまい、危うくハンドル操作を誤りかけた。

こういう連中が聴く音楽といえば、気取ったヒップホップとかアバズレチックなR&Bの類と相場が決まっているのだが、まさか悪魔主義的なポゼストの音源をipodに常駐させてるなど、ちょっと想像ができない。
それともポゼストのバンドロゴもSUICIDAL TENDENCIESと同様、こういったカジュアルファッションブランドの一部として最近リバイバルされてるのだろうか?

POSSESSEDは1985年にデビューし、その時点で既にデスメタル的なスタイルを打ち出していたパイオニア的スラッシュメタルバンド。
何をかくそう、1stアルバム『SEVEN CHURCH』には“DEATH METAL”ってタイトルの曲が収録されていたりして、おそらく彼らが最初に“デスメタル”なる言葉を発言したのではないかと。
まぁ最近のブラストビート多用の演奏技術の具わったカチッとしたサウンドのデスメタルではもちろんなく、この時全員高校生ってこともあって演奏は粗暴以外のなにものでもなくテンポも悪いが、そのサウンドはもうはちきれんばかりの暴虐性に溢れており、現代のデスメタルなんかより何倍もの破壊力がある。
「666ーーー!!」とか「セイターーン!!」などの背徳的なフレーズを吐き散らし、“ジ・エクソシスト”や“ペンタグラム”や“サタンズ・カース”とか、楽曲タイトルからしてなんのヒネリもない中学生レベルの発想力で決して頭が良さそうではないが、ベース兼任で加入したヴォーカル(初代ヴォーカリストは彼女の目の前でピストル自殺したらしい)のジェフ・ベセーラの凶悪なヴォーカリゼーションはかなり注目に値するものがある。
いや、亡きDEATHのチャック・シュルディナーにも影響を与えたというのだから、彼こそがグロウルヴォイスの原点というべき存在なのかもしれない。
数年前のヴァッケンフェスでの復活ステージでは車椅子姿で登場したらしいけど、彼が現在どういう状況なのか、私も詳しいことは知らない。

ちなみにギターのラリー・ラロンデは実はかなりのテクニックの持ち主で、後にテクニカルミクスチャーバンドPRIMUSで活躍している。



今日の1曲:『DEATH METAL』/ POSSESSED
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ヒョウタンツギ

2012年05月22日 | 二酸化マンガ
手塚治虫の奇想天外文庫シリーズ『よろめき動物記』を某古書店より入手。おそらく、『フサンの謎の七書』ばりの稀覯書であろう。

本書には、様々な動物をテーマに手塚先生流のナンセンスさで描いた2ページ程の読み切りマンガが全35話収録されている。
馬、熊、タコ、鬼、幽霊・・・・と、これは動物かいな?みたいなものまで多肢に渡っている。
まぁ新聞に載ってるいしいひさいちマンガ程度のもので、正直それほどオモシロイ内容ではないが、本書において注目に値するのが、最終話でなんと「ヒョウタンツギ」が題材になっていること!

手塚作品でここまでヒョウタンツギがフューチャーされてる話って、他にないんじゃないかなぁ(と思ったのだが、『妖蕈譚』という手塚先生の短編小説で、世界がヒョウタンツギに飲み込まれていくさまが不気味に描かれているらしい。小説ってことはマンガじゃないのかな?)。

ヒョウタンツギは、実は手塚治虫先生の妹である手塚美南子さんが幼少の頃に発案したクリーチャーだったりする。


本人によれば、ヒョウタンツギは茸の一種であり、常にガスを口から噴射し、スープに入れて食べると汗が出るほど温まるという。
人にむやみに危害を加えることはないが、たまに人間の顔に乗り移ったりと予測不可能な行動に出る。ヒョウタン状の頭部をそなえ、自らの頭から仔を宿すというおそるべき生態を持ち、繁殖性がすこぶる強くいろんなところに生えているため、たまにヒョウタンツギを踏んずけて足をすべらしたりすることもある。



実体は一種の菌類で、スープに入れて食べると冬の季節料理として珍味この上なしとされているが、生で食べると中毒を起こし死に至るともいわれている。
実際『ブッダ』の主人公のシッダルタは、農家で出されたヒョウタンツギ(仏典では、スーカラマッタヴァであり、キノコ説と豚肉説がある)を食べて食中毒を起こし命をおとしている。



私は常々、このヒョウタンツギをクトゥルー神話体系の万魔殿に加えてはどうかと考えている。
とにかく生態が不条理以外のなにものでもなく、神出鬼没にして奇怪で極めて宇宙的な存在である。


不定形の存在“ヒョウタントゥギア”なるグレート・オールド・ワンを考案してみた。
(右のアイテムは私愛用のヒョウタンツギ耳掻き)
いかがだろうか?

今日の1曲:『愛しのマキシン』/ Donald Fagen
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青春レゲエ

2012年05月17日 | まったり邦楽
と、まぁシンプルなタイトルのこのアルバムは、Little TempoのTicoと、元Determinationsのicchieがタッグを組み制作された、なんか聞いたことあるようなタイトル通り、彼らが青春時代に流行っていたのであろう80年代の名歌謡曲をシットリとレゲエ風にアレンジしたカヴァー曲集。
女性ヴォーカルで統一されており、エゴ・ラッピンの中納良恵やTICAの武田カオリなどが参加しているほか、ゲストプレイヤーにはギターで元Dry & HeavyのThe K、TICAの石井マサユキ、キーボードにicchieの嫁のYOSSY、そして仕上げに内田直之氏がダビィにミックスを手掛けるという、その筋のミュージシャンがズラリ勢揃いしている。
オマケにジャケットをイラストレイター兼ジャズシンガーの水森亜土に描かせるという贅沢な作り込みよう。

まぁこれだけの著名ミュージシャンが参加しているので、その辺のしょーもないレゲエカヴァー集なんかよりは耳障りもよく、クオリティの高いアレンジ作に仕上がっている。
ただ、なんか無難というか、各曲のカラーが弱いというか、聴き応えに乏しい。

たぶん、楽曲の題材があまりにもベタすぎてつまらないというのがあると思う。
本作では荒井由美作曲のナンバーが多く、確かに私も幼少の頃に耳にした覚えのある曲ばかりで、誰の耳にもスッと入ってくる印象深い歌メロは、ヒットメイカーというかメロディメイカーという側面で非常に優れているのであろう。特にこの時代のは独特の憂いがこもっていて深みがある。テイノウなラップとかも入ってこないし。
でもそれは逆に実力のないアイドル歌手が歌ってもそこそこいい感じに聴こえるという、大衆向けソングということだ。それがいわゆる歌謡曲なんだろう。
私の場合、幼少時代から青春時代(80年〜90年代)にかけて、歌謡曲というものにほとんど興味を示したためしのない人間なもんだから、思い入れもクソもなくピンとこないのも当然というわけである。

本作の中で注目に値するのは、やはり今やCMソングの女王といっても過言ではない武田カオリさんの歌うナンバーが一番シットリ感も際立っており、やはり彼女のカヴァーセンスと透明感のある歌声には感銘を受けずにはおれない。
ただ、カオリさんにはこのような無難な歌謡曲は歌って欲しくないなというのが、いちファンとしての心情である。

まぁ今どきのJポップとかではモノ足りない、30代前半くらいのオシャレなOLとドライブデートする時に流すBGMとしてはうってつけかと。



今日の1曲:『セカンド・ラブ』/ Tico & icchie feet.武田カオリ
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ロッキン・レイヂヲ

2012年05月11日 | 二酸化マンガ
免許更新しに京都の羽束師の教習所に行った帰り、ふと立ち寄ったブックオフの105円コーナーで、行方不明になっていた和田ラヂヲの『ROCKIN' RADIO』を発見し思わず購入。
なんか特殊カバーの左端が破れてるところまで私が所持していたのとソックリだぞ。誰かが知らん間に俺のを売りさばいとったんちゃうか?

『ROCKIN' RADIO』は、音楽雑誌ロッキン・オンに連載されてたギャグマンガで、この単行本は1996年刊行なので、まぁその時期くらいに載ってたんやと思います。
ネタはもちろん洋楽ロックミュージシャン関連が中心で、特にキッスネタが満載です。アクセントとして和田ラヂヲ先生十八番のチャゲ&飛鳥ネタもちょこっと出てきます。
だから90年代にそこそこ人気のあった洋楽ロックをある程度知らんとワケわからんと思われますが、ラヂヲ先生独特のパンキッシュな絵のタッチでなんとなく笑えるのではないかと。
ジャケネタの他、誰もが一度は心の中でつぶやいてしまったことがあるミュージシャンダジャレ(例「オーバーキルのオーバー着る」)など、けっこう下らないのもあるけど、やっぱこの人のセンス好きだなぁ〜、『スカの群れ』ん時からファンだった。ラストの一言がけっこう変化球でツボにくるのだ。


和田ラヂヲ先生書き下ろしキッスカレンダー(4月始まり)も収録されてます。



この話のオチに涙!さすが和田先生。



そういえば、この曲をツレに聴かしたら「なんかゲイシャ・ガールズみたいなや」って言われたことあったっけ。


今日の1曲:『Sure Shot』/ Beastie Boys
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My Name Is MCA

2012年05月06日 | ♪音楽総合♪
数年前に癌が発覚したことはなんとなく知ってたけど、昨年アルバムも出したし金持ちだし大丈夫だろうと気にもとめてなかったんだが・・・・

まさか、Beastie Boysのラッパー兼ベーシストであるMCAことアダム・ヤウクの訃報を聞かされることになろうとは夢にも思ってなかった。
だってまだ47歳よ。「人生そのものが遊びだぜ!」みたいな脳天気グループのいちメンバーが死ぬなんて、想像すらできなかった。


正直“Fight for Your Right”が大ヒットしたデビュー当時のビースティには全くといって興味なかったが、劇的な大変身をとげた3rd『Check Your Head』、そして4th『Ill Communication』を聴いて一気にハマってしまった。
それまでのビースティは、ただのお調子ノリのガキどもが、悪ふざけ感覚で黒人のマネごとをしてるだけのまぐれ当たりのアホアホ白人ヒップホップという印象が強かったが、真剣に音楽と向き合い、生楽器を自分達で演奏してそれを絶妙なセンスとヒップホップ感覚でミックスし、もちろんそこにはDJハリケーンやエキセントリックキーボーディストのマーク西田などの介添えもあってのことだが、パンク、ジャズ、レゲエ、ファンクと様々な要素の詰まったモノ凄いゴッタ煮アルバムを完成させてしまったのが傑作3rdアルバム『Check Your Head』。
まぁ、もともと彼らはニューヨークでハードコアパンクバンドをやっていたので、楽器を演奏するという本来の立ち位置に帰ったまでのことで、素人に毛が生えた程度の演奏力ではあるけれども、あざとさとか力みを微塵も感じさせず、実に遊び心に富んでいるというか、もう彼らの研ぎ澄まされたセンスのみだけで創ってしまった感がある。
で、この3rdで確立した音楽性をさらにスタイリッシュに発展させのが4th『Ill Communication』であるかと。



まぁそれがしはヒップホップに関しては門外漢なんで、これら2枚をヒップホップの傑作なんていったら、ZEEBRAあたりを聴いてるこわいお兄さんにヤキ入れられるかもしれないので、これらはオルタナの傑作といっておくほうが無難であるかと。

ヤウク(私はいまだ“ヤウチ”と発音してしまうクセが抜けないが)は、3人の中ではどちらかというとクールさ担当の人で、甲高い声の二人に対してラップも野太くハスキーで渋い。まぁルックスも一番ハンサムだと思う。
20代の頃、ライブやPVでの彼のスタイルや佇まいに少なからず憧れを抱いており、学生時代カンニバル・コープスのゾンビTシャツや、ノビノビのフィッシュボーンのパーカーばっか着ていた私は、少しストリート系のファッションを意識するようになり、それまでファッションセンス評判のすこぶる悪かったバイト仲間たちにその激変振りを見直されたりもした(まぁ現在はまた元に戻った感があるけど)。
その頃はヤウクと同じく自分もスノーボードにハマっていたこともあり、意識的にビースティスタイルに近づこうとしていた自分があったんだと思う。
まぁ夏でもニット帽を被ってるのはおかしいと指摘されはしたが、それでも20代後半、絶望的なまでにファッションに疎かった私が少なからず輝いていた時代があったのは、やはりヤウクのおかげというほかない。

beastie boys - mullethead (instr.version) MCA gets wild!


容姿のクールなヤウクは、演奏スタイルもやっぱクール。ハードコアナンバーでは生々しいブリブリとしたブッ太いベースを奏で、ジャジーなナンバーではウッドベースをシックに弾きこなす。とにかく彼が紡ぎ出すループするフレーズがとてつもなくクールで、ビースティの音楽性を間違いなく格調高いものにしていた。

R.I.P.



今日の1曲:『Pass the Mic』/ Beastie Boys
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恐るべき球体の集積物

2012年04月29日 | ルルイエ異本
ゴールデンウィーク初日。
屈辱的な阪神VS巨人の野球中継(どうした能見?ユー能見?)が終わった後、所用あって近所のイオンに出かけたが、まぁ遅い時間やのに店内は家族連れでゴッタ返しとりました。
ここいらに棲まう住民どもはホンマ、他に行くところないんかい。

で、私はというと、いつものようにKALDIで無料コーヒーをいただいてから、4Fのフードコートで魔道書に耽ろうと思ったが、その前にウンコをもよおしたのでトイレへとかけこんだ。
想定していたより長便になりそうだったので、そこできばりながら禁断の書の第7章「人類誕生以前に到来したもの」の断片についての註解の続きを読もうとカバンに手を伸ばしたところ、魔道書『ネクロノミコン』を家に忘れてきてしまっていることに気づいた。

トイレから出て、仕方ないので2Fをブラブラ散策していると、中央広場から私の心情を騒がせるなにやら不穏な配色の球体の集積物が目に飛び込んできた。
それは、この広場の雰囲気に固有ななにか、信じられないほど古くて邪悪ななにか、怖ろしい太古の冒瀆的行為と想像もままならない恐怖を暗示するなにかであった。




この異様な球体の集積物はまさか・・・・生身の人間が迂闊に踏み越えてはならない領域への門・・・
地球の時間と空間から、時空の外の地球の延長部へと通じる想像も及ばぬ彼方への入り口なのでは・・・!?



光り輝く虹色の球体の集積物・・・・それは時空間の最下のさらに彼方、核の混沌のただなかにおいて、原初の粘液として永遠に泡だっている、有害きわなりないヨグ=ソトースにほかならない。



オオオ・・・上空では、ヌラヌラとした触手を這わせながら、彼方より到来せし不定形のものの顕現が・・・!!
それは、すべての生物がまだ原初の軟泥から出現していない生命進化の段階における、おそろしいほど流動的な無定形の成長物のようにも見えた。


アラブの狂詩人アブドゥル・アルハザードの禁断の書『ネクロノミコン』の断片にこうある。

「ヨグ=ソトースは輝く球体の集まりであり、人間の創造を絶する異様な存在である。
ヨグ=ソトースは門であり、門の鍵にして守護者である。過去、現在、未来はすべて、ヨグ=ソトースのうちにて一である。旧支配者のかつて突破したところ、周期が完了して再び突破しようとするところを、ヨグ=ソトースは知る。」

しかるがゆえに、ものぐさなるイオンの民よ。いくら赤貧だからといえどもゴールデンウィークの初日から、軽率にもこのような呪われた場所に、自分らの子を連れていたずらに徘徊するのはやめよ。
このように天気のいい日は、山か海、あるいは平城宮跡にでも行って、バドミントンやチアン遊びなどの健全なる遊戯にでも耽るがよい。
もっとも山へいけば、千匹の仔を孕みし森の黒山羊シュブ=ニグラスの落とし仔である矮人族、そして海へいけば、大いなるクトゥルーの眷属<深きものども>に遭遇するやもしれぬ。
それでも“窮極の門”へといざなう外なる神であるヨグ=ソトースに出会うよりはよっぽどマシというものである。


ん?そういえば、私はこのイオンに何か大切な所用を果たすためにやってきたのではなかったか。
それは何であったか?

そうだ、思い出した。無料のピュアウォーターを汲むことであった。




おぞましいほどにおびただしい、球体の集積物映像である・・・・


今日の1曲:『EXTENSION』/ Salyu
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キキコレ

2012年04月26日 | プログレッシヴ草稿
先日の予定外のイエスライブ終了後、物販にえらいオヤジ臭漂う人だかりができていて、何かと思ったら新星堂がとっくに品切れ状態にあったと思われたイエスの紙ジャケSHM-CDシリーズ(こいつらがストックしてたのか、再プレスしたのか)を特典ポストカード付で売りさばいとるではないか!
まぁでも代表作2枚の音源は所持しているので、にわかの私には関係ないやいと思っていたのだが、今じゃ入手困難な紙ジャケリマスターホンマにいらんのかい?という、押さえ難い誘惑に気持ちがモラホラと騒ぎだし、気づいたらラス一になっていた5thアルバム『危機』を手に掴んでいたのであった。

つーわけで、今回で『危機』は4枚目。まさにキキキキキキキキーーー!!って感じ
中古で買った旧規格盤、ジャンク屋で見つけたアナログ盤、今は亡きWAVEで正規の値段で買ったデジパックリマスター、そして紙ジャケSHM-CD。
今回の紙ジャケ盤は、当時の表裏エンボス加工を再現した英国E式見開き特殊仕様となっており、このザラザラした手触りと、当時のLPの帯を再現したカタカナのイエスロゴに思わず心トキメいちゃう

ストレンジデイズ刊行の『イエス本』はほとんどジャケ買いだ。


プログレ聴き始めの高校生の頃、最初このアルバムを鑑賞したときは「なんかせわしないゴチャゴチャとした音楽やなぁ」と、しばらくは当惑するばかりであったが、聴けば聴くほどこの驚異的なイエスサウンドの深みにはまっていった。
ロジャー・ディーン描くこの緑を基調とした幻想的なグラデーション画をまさに具現化したかのような壮大なスケールと、アンダーソン、ブラッフォード、スクワイア、ウェイクマン、ハウという黄金期メンバーだからこそ到達しえた完成度の高さ。この各メンバーの目くるめく技のぶつかりあい、せめぎ合いに何度陶酔したことか!

尋常じゃないくらい格パートの自己主張が激しい音楽で、ここまで絶妙な音世界を創造しえた作品はそうあるものではない。大仰かつスリリング。しかしムダというものが一切感じられない、全3曲という大作主義の象徴のようなプログレモンスターアルバム。
アナログではA面全部を占める18分に及ぶ超大作の“危機”は4つのパートで構成され、地殻変動のごとき劇的な流れで展開していき、特に3パート目“盛衰”でのリック・ウェイクマン奏でるスリリングなキーボードソロはプログレ史上に残る名演!!
今回のイエスライブでも演奏されたアコースティッキーな#2“同士”も、アンダーソンの牧歌的な歌唱が秀逸で、中盤のウェイクマンの代名詞的な印象深いキーボードの音色は、後のプログレキーボーディストに多大なる影響を与えたのではないかと。
ラストの“SIBERIAN KHATRU”も、前作収録の“燃える朝焼け”に勝るとも劣らない(個人的には“朝焼け”より好き)スリリングな名曲であり、イントロの激しく切り込むハウのカッティングから、ラストの変則的コーラス技にいたるまで、息もつかせぬ尋常ならざるスリリングさにドーパミンがほとばしること必至。
今回のライブで演奏されなかったのが返す返すも残念であった。




今日の1曲:『Siberian Khatru』/ YES
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あましんアルカイック

2012年04月23日 | コンサート
金曜の晩にツレからメールが届いてて、「明日のイエスのライブに代わりに行ってくれへんか?」とのことだった。
メールに気付いたのが深夜2時だったので明朝事情を聞いてみると、どうやらここ一週間ずっと風邪をこじらせていて咳が止まらないのだとか。ちなみに彼は筋金入りのイエスフリーク・・・タイミング悪すぎもいいところである。
よって一生見にいくことなんてないだろうと思っていたイエスのライブに急遽私が行くことに相成ったわけなんです。
いや、プログレ四天王の1バンドを、8列目という良席で見れるなんて超ラッキーとは思わねばならぬのだが、ライブ行く前はかなり複雑な心境であった。
というのは、今ツアーメンバー、ヴォーカルはジョン・アンダーソンではなく代役で急遽来日したイエスのトリビュートバンドで歌っているというアメリカ人ヴォーカリスト。そしてキーボードがジェフリー・ダウンズという・・・こんなイエスのライブに期待しろという方が無理であろう。
そして一番ネックなのが、この私が『危機』と『こわれもの』くらいしかマトモに聴いたことがない“にわか”であるということだ。
正直イエスは四天王の中では一番馴染みが浅いバンド。そんな私などが行って、果たしてあんな長尺ナンバーの多いバンドのライブを楽しめるかどうか・・・

前の晩は3時間くらいしか睡眠とってなく、朝からイエスのベストアルバム流して予習やりもって(ってほとんど悪あがき)、寝ぼけなまこで他のイエスライブ参加者の連中と合流場所や時間などを打ち合わせたりしてたもんだから、連絡事項を聞き違えてウンコ漏れそうなくらいにヤバい状況に陥ったりして、行く前からてんやわんやであった。それでも我々の長年培ってきプログレッシヴな連携プレーでなんとかやりくりして時間通り会場に着くことができた。

会場は尼崎のアルカイックホール。
アルカイックホールなんて22年前のオーヴァーキルの初来日以来である。うん、街の様子とか、建物の外見とかも全然覚えてないや。

で、パーキングに車預けて会場に向かって歩いてたら、ギョッ!とする文字が飛び込んできた。



あましんアルカイックホール!?な、なんじゃそりゃ??俺やんけ!
なんという歓迎ムード・・・なんで今日俺が来るってわかったんだ?


よせやい、なんか照れるじゃねぇか・・・だから俺、にわかなんだって。


まぁ関西では周知の名称なんですが、尼崎信用金庫の呼び名なんですね。中学生の時「あましん僕らの貯金箱〜♪」ってよくひやかしを受けたもんです。
つーかいつの間にかあましんの傘下に入っとったんやね・・・


会場に入ると、まさに関西中のプログレ親父大集合といった感じ。
ロジャー・ディーン画の3Dステージを想定してたのだが、スクリーンが一枚吊り下げられてるだけだった。
そして時間通りになんの緊張感もなくわりと普通にイエスの演奏会がスタート。
アンダーソンもどきのヴォーカルの人は雰囲気がリー・ドリアンに似ており、やはり本物ほどの透明感はなかったものの、全曲無難に歌いこなせてはりました。うん、似てる似てる。
「サンキュートーキョー!」と言ったあと、間違いに瞬時に気づいて間髪入れずに「オーサカー!」と言いなおしてる機転の素早さはさすが若いなと思った。
ハウ爺は見かけによらずシャンとしており、彼のわりとシッカリとしたMCを聞いて、ハウ爺は遠隔操作ロボットなんかじゃない!ということを確信できた。エレキ、アコギ、スパニッシュ、ラップスティールと、手を換え品を換えの多忙なプレイ、終盤にピョンピョンと飛び跳ねられたあのお姿は一生忘れられないだろう。
緊張感なしなしの“燃える朝焼け”スローヴァージョンで、ベースをガリガリと弾かれるスクワイヤ氏のどや顔。ジェフリー・ダウンズのメタボリックでみすぼらしい自信なさげな演奏姿。あ〜あ、やっぱり自前のショルダーキーボードを持ち込んではりましたか
まぁ半分くらい意味わからんくて、ウトウトしておりましたが、有名な“Roundabout”や“ロンリー・ハート”では自然とテンションが上がり、普段やらない手拍子なんかやったりして、にわか丸出しでけっこう楽しんでました。



今日の1曲:『Roundabout』/ Yes
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飛行機で駆けつける

2012年04月16日 | やっぱりメタル!!
もういっちょフィンランドメタル。
AIRDASHの88年作の1st『THANKS GOD IT'S MONDAY』。

まず、この高層ビルを背面跳びしてる黄土色のジャケがワケのわからんB級感を漂わしている。おまけにバンド名にバンドロゴもワケがわからん。
そして、アルバムタイトルが「ありがとう、神さま!月曜日です!」と、ますますワケがわからん。
実はメンバーに前回紹介したSTONEのギタリスト、マルック・ニラネンが在籍していたりする。

まぁジャケットのB級感をそのまんま表した感じの内容で、ザクザクというよりジャリジャリ感のある坦々としたクランチーなスラッシュメタルを展開している。
ヴォーカルはジョーイ・ベラドナを安っぽくした感じで、全編に渡って歌のパターンがずっと一緒という。
言うなればアンスラックスの“A.I.R.”の出来損ないみたいな曲を繰り返し聴かされている感じ。
妙にヘンチクリンな音のギターソロが耳を惹くこともあるが、楽曲がショボいので印象に残ることはない。
当時日本盤もリリースされていたが、多分売れなかったと予想される。



今日の1曲:『THANKS GOD IT'S MONDAY』/ AIRDASH

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2012年04月11日 | やっぱりメタル!!
たまには、フィンランド産のメタルも聴かなきゃね。
ってことで、STONEの1990年作の3rdアルバム『COLOURS』を紹介。

まず、貞子の目みたいなジャケットがおっかないですね。
このSTONEには、かつてみんなの大好きなCHILDREN OF BOTTOMのルーペ・ラトヴァラ、元AMORPHISのペッカ・カサリが在籍していたバンドなんですが、この頃は真っ当なスラッシュメタルをやってはりました。
モーターヘッド、タンクばりの男くさいヴォーカルに、小気味よいクリーンなリフ&ギターソロで演奏力はかなりテクニカルで安定している。
全体的には地味な印象もうけるが、曲構成もかなり複雑怪奇ながら柔軟性に富み、やはりヨーロッパ特有のダークさが漂っている。
とにかく、ベースヴォーカルのジェネの作曲センスが良すぎるというほかない。

ラストにレッド・ツェッペリンのカヴァーで“FRIENDS”を取り上げてるところなんか、なかなかの変化球で攻めてくる。しかもこのアレンジがまたセンス抜群!!
#3“WHITE WORMS”でのストリングス効果など、この辺りからもツェッペリンに影響を受けているのがなんとなく窺える。



今日の1曲:『Spring』/ STONE
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