AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

Cocco 奈良に行く

2023年04月22日 | コンサート
Coccoが2020年に企画した、訪れたことのない県のライブハウスを巡るという「みなみのしまのはなのいろ~ダークサイドクイーン初訪の地、近隣住民近う寄れ~」というタイトルのツアー。

それはコロナ禍により延期、そして無慈悲にも中止となり、実現することはなかった。
(その後配信ライブが行われ、その内容がDVD化されたのはよかったけど)


でもやっぱCoccoはリベンジの人だね!
昨年より25周年ベストツアーを其の1、其の2と精力的に企画し、そしてまさかの第3弾ツアーで、3年前に果たせなかったライブハウス巡りをまた企画してくれた!
こんなにうれしいことはない・・・




ただ、私もう其の2も抽選で当選していてそれに満足してて、今回のライブハウスツアーはアコースティック編というのがどうもネックだった。
いや、自分全編アコースティックってのが苦手なもので。
なのでこれはもういいかなぁ~~なんて思いつつも、せっかく車で15分で行ける近場まで来てくれるんだからということで、まぁ多分ハズレるだろうと一応奈良公演のを応募したところ、なんと見事当選!!

これはもう神様が観に行けと言ってるんだなと。
じゃあ仕事早退して行くしかないよね?
しかし、まさか先に当選した其の2のライブより其の3の方を先に観るハメになるとは・・・


当日は割と早めに奈良に到着したが、いつでも来れるのにとてもいい天気だったのでプチ観光してる間にCoccoガチャ売り切れてた。




奈良三条通り沿いにあるEVANS CASTLE HALL。
3年前の延期になった日に、すでに下調べは済んであった。
けっこう新し目のライブハウスだが、外装のコンセプトはコッテコテでなかなかイタい。




年中ハローウィンて感じ。
ここで「ベビーベッド」とか演ってくれたら合いそうではあるが。



2階席の選択肢もあったが、せっかくなので近くで観たいし1階のスタンディングにした。



まぁ三人編成でのアコースティックライブということで、どうなるんやろうと思っていたんだが。

19:00過ぎに暗転。
まず、今回ゲストとしてフィーチャリングされてた渡辺シュンスケという方が一人でステージに出てきて、鍵盤の前に座りいきなり独奏を始める。
いや、今までにない変わったオープニングやなぁと。何の曲かもわからんし。
これでどうやってCoccoを呼び寄せるのかな?と待機してたら、Coccoが現れぬまま1曲が終わってしまった!
え?まさか前回のビョークと同じパターン?!

う~ん、どうやら彼一人のオープニングアクトらしく、しかも30分くらいみっちり持ち時間を与えられていた。
いや、ワンマンライブで前座て!!ゲスト扱いされてたのはそういうことだったのか・・・
渡辺さんを責めるわけではない。まぁ義理堅いCoccoの配慮なんだろうが・・・
それならせめて開演時間を30分早くして演るんならまだしも、その30分Coccoの持ち時間削られてしまってるわけで・・・
こちとらCoccoのライブを観に来たわけで・・・
大ホールと同一料金を払っているわけで・・・(ア~ア~~♪)


すでに楽器用意してあるのに、しばらくインターバルがあり、満を持してCocco登場。
なんか上下オシャレな緑のジャージに身を包み、頭には奈良の土産屋でよく売ってる鹿の角のカチューシャを装着するという普段着かよみたいなゆる~い恰好にズッコけたけどオジサン正直萌えた。
両隣のサポート奏者にも同じ格好をさせるという。なるほど、渡辺シュンスケさんのお着換えタイムだったのね。
いや、嬉しかったのが、Coccoがようやく顔を覆っていたベールをとってくれたこと(昨年の其の1ツアーからか?)。
それにしてもこの人まだまだ若いなー、私と4~5歳くらいしか変わらんハズなのに。


藤田顕氏によるアコギの伴奏から最初に演奏されたのは、1stの名曲「NO MUSIC NO LIFE」。
ひょっとしたらライブで聴いたのは初めてくらいかもしれない。

一応ベストツアーと銘打っているけど、アコースティック編は本人も言ってたけどほとんどマニアック大会の様相を呈していた。
まぁ初期から最近に至るまで、Coccoのアコースティッキーな曲には秀逸曲がけっこうある。
「四月馬鹿」が聴けたのはほんと感激した。復帰後の名曲中の名曲。
なんで演ったのかというと、Cocco曰く4月だからと。あー4月でよかった。

それにしても、今回のライブはなんだかPerfumeのライブみたいなノリだったな。お客様一体型というか。
イケメン奏者二人に挟まれてご機嫌だったのか、とにかくCoccoの野放しトークが凄まじかった。あ~ちゃんなんてもんじゃねーぞ。

ビックリしたのが、Coccoが前列の客にクジを引かせて選曲するという。
しかもそのお客さんが引いたのが「Again」!!

このお客さんに感謝!つかCoccoいい曲用意してくれてんじゃねーか。


生「Again」聴けてほんと涙出そうになったよ。


「強く儚い者たち」や「My Dear Pig」(Coccoファンに人気らしい)と、比較的『クムイウタ』からの選曲が多かったかな。
Coccoの本人が演りたいだけパーカスも今回かなりハジけてて、それはもうジェイミー・ミューアばり!
ウィンドウチャイムの入れ方はセンスよかった。
段ボールで作った自作の打楽器を、ROCK YOU調でバンバン叩き出し、「Rose Letter」を熱唱し出した時は気が変になるかと思った。
『ザンサイアン』から「Swinging Night」も演奏されて、シュンスケさんのオシャレなピアノアレンジもいい塩梅でよかった。
そういえば、こっから「野火」なんて意外すぎる曲も演奏されたな。




Coccoが最後の曲と言って、最新作から「光溢れ」が演奏され、ハケていった。
うわーーっ短かったなと。
当然皆アンコールを促す拍手が起こる。
するとCoccoが再登場してそれに応えてくれた。
近くにいた客がめちゃくちゃ歓喜してて、「アンコールしてくれるなんて、沖縄のライブ以来じゃなーい!?」って。
私はまぁあるんじゃなーい?って感じだったんだけど、確かにCoccoが予定調和のアンコールをするのは滅多にない事だ。

アンコール曲は『きらきら』に収録されてたやつだったかなぁ、「ハレヒレホー」という能天気な曲。


ライブは9時前くらいに終了。
いやー聴きたかったレア曲も聴けてよかったんだが、やっぱ物足りなかった。

まぁCoccoにとって初訪の地、私にとって近所の地である奈良のライブハウスでCoccoのライブを観れたのはプレミアムな思い出となった。


「奈良と沖縄のマリアージュ案件」COCCO CHANNEL



CoccoがMCで「奈良の人は鹿鹿言われたら、鹿だけじゃない!って怒るんだろ?」みたいなこと言ってたけど、地元の鹿押しはハンパない。




さて、明日のベストツアー其の2の千秋楽もCocco初訪の地。

楽しみだ。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

体感ジャズアニメ

2023年04月16日 | しねしねシネマ
ビョークを東京まで観に行って、値段の割にはクソ窮屈で乗り心地の悪い夜行バスに揺られて帰って来た翌日の朝、最寄り駅の側のイオン内を通って家に帰るんだが、そういえば今日は映画の日だったなと、イオン4階のシネコンに今どんな映画やってるのかフラっと見に行ってみると、2月下旬頃から上映されてとっくに終わってると思っていたアニメ映画『BLUE GIANT』がまだやってるじゃないか!

SNSなどでかしゆかや矢野顕子さんらがこの映画にコメントを寄せていて気にはなってたんだけど、最近マンガを読まないので『BLUE GIANT』がどんな作品か全く知らなくて、どうなんだろうと思いつつ、時が過ぎてしまっていた。

ビョーク遠征で疲れてたけど、これは今日観に行かない手はないなと、足早に家に帰り、18:00からの回に備えて安眠に就いた。

zzz........


ガバっと目覚めたら、なんと17時半!!
やってもうたーーーっ!!!
でも大丈夫。家からイオンまで車で3分で行けるから。


まぁアニメ映画といったら、だいたいガンダム関連の作品くらいしか観ない私が、いくらご贔屓にしてるアーティストが薦めたからといって、なんでこの聞いたこともないアニメ映画作品を観に行く気になったのかというと、それはやはり、かの上原ひろみさんが音楽を担当していたからにほかならない。

音楽のいい映画は、だいたい、いいものだ。

サックス:馬場智章。ドラム:石若駿。



上映開始から1ヶ月も経ったにもかかわらず、この田舎イオンシネコンにしてはなかなかの客入りで意外だった。
どうやらこの映画、口コミなどで話題となり、徐々に動員数を増やしていってるそうで、上映期間も延びたっぽい。
つーか10年前から連載され、いまなお続く大ヒットマンガらしいね。




ストーリーは、語弊があるかもしれませんが、わかりやすく言うと『BECK』のジャズ版と言ったところか。
話運びからして、最初はそんな印象を受けた。

高校卒業後、一流のサックスプレイヤーになるため上京し、鍛錬&情熱だけでグイグイ目指す道を突き進んでいく主人公の宮本大。
幼少よりピアノレッスンを受け、すでにセミプロ級の腕を持つことでやや傲慢さが鼻につくピアニストの沢辺雪祈。
大の同級生で、大に誘われいきなり初心者からジャズバンドを組まされ、劣等感に苦しみながら努力を積み重ねていくドラマーの玉田俊二。
そんなデコボコな3人が結成したトリオバンド“THE JASS”が、憧れのライブハウス(BLUE♪NOTEならぬ)“SO♪BLUE”の舞台を目指して、お互い触発され、ときにはぶつかり合いながら、上へ上へと突き進む過程を描いた物語。




『BECK』と違い、青臭い恋愛ドラマやサスペンス性もなく、話自体はほんとよくあるバンドマンのストレートでシンプルな物語展開ではある。

ではなぜ観ていてこんなにも熱くなれるのか?

それはやっぱり音楽がカッコいいからとしかいいようがない。
ちゃんと音楽で観る者を唸らせる・・・
そこが『BECK』とは全然違うポイントであるかと。


ジャズミュージックは門外漢だが、上原ひろみさんの書き下ろしの楽曲はやっぱ良いね!ちょっとプログレ入っちゃうし。
これはおそらく上原さんの楽曲が先にあって、そこからアニメーションの作画がなされたと思われる。
部分的ではあるが、あんな複雑な楽曲にピタっと演奏シーンのアニメーションが合ってるのが素晴らしい。
特にドラムのフィルインとか正確で目を見張るものがあった。
おそらくこういうのはCGでやっているのかと思われるが、その正確リアルさがちょっとアニメっぽくないというか、人の演奏の動きとかがなんかゲームCGっぽい。

あえてツッコむところはというと、玉田が初心者にしてコンプレックスをバネにあんなにもジャズドラムを叩けるようになれるんかと。
まぁマンガの世界なので、今年WBCでの大谷の事もあるしそこはいいとして、いくら防音対策としてエレドラムを使用して練習してても、カタカタ音は響くし振動もあるし無理だと思うんだよね。一軒家ならまだしも安アパートでは通用せんかと。
ドラムとはなんと個人練習しづらい楽器パートであることか。


それにしても、最後のステージのシーンは本当に興奮させられた。
演奏終わった瞬間思わず拍手しそうになったもんな。
矢野顕子さんもSNSで言ってたけど、思わずパチパチと2回手を打ったらしく、でも劇場では誰も拍手しなくてシュンとなったって。
気持ちわかるわー。日本人はまだそういうところ恥ずかしくて無理な民族なんだ(CG少女相手にサイリウムは振るくせに)。
でも終盤のタッチ展開では、方々から「ええっ!!」って驚嘆の声は上がってたな。みなかなり物語に没入してはったのかがわかる。
まぁ工事現場でバイトしてる時点でフラグは立ってたけど。


で、サントラ買っちゃいました。



まぁでもやっぱサントラだねって内容。
29曲も収録されてるけど、劇中の場面場面で流れる2~3分弱の小曲が大半で、全体を通して聴くにはちょっと退屈。
劇場であれだけ興奮したTHE JASSのメインナンバーもCDで聴くと、「あれ?」って感じ。

やっぱ劇場マジックというやつなんだなー。
物語が音楽を、音楽が物語を、互いに引き立たせ合う相乗効果を生み出し、『BLUE GIANT』はまさに、絶妙な傑作音楽映画と成り得たのだ。


なので、まだ観てない方は是非とも臨場感溢れる大音響の劇場で!
まだまだ絶賛上映中らしいので。


特に最近の若いの、ギターソロになったら飛ばすとかいう最近の論調を根底から覆す激熱の作品だ!


アナログ盤も買っちゃった!
・・・というのはウソで、LPケースに入ったカッコいいパンフなのだ。
オサレすぎ!
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不思議の国のビョーク

2023年04月09日 | コンサート
みなさんお久しぶり。

先月末、ついに人生初、ビョークの生ライブを目撃することが出来ました。


ビョークのライブは昨年から気になってたんですが、先々週土曜の神戸ワールド記念ホールの日は運悪く出勤日になってて、これまた人事異動がややこしい時期で仕事を休むに休めず諦めるしかなかった。
もし神戸のライブに行けてたなら、この日の晩に起こった胸糞悪い出来事もなかったろうに・・・

不覚だったのが、3月31日に東京で追加公演があるという情報を見逃していたこと。
3月末は決算で平日仕事も休みで土日と連休が続く。もうこれは東京に遠征するしかないだろうと。

まぁチケットは当然ながら完売してて、SNSなどでチケット売りに出してる人を探したけど、なかなか出回ってなくて競争率も高い。
結局前日まで譲渡者を確保できず、普通ならここで諦めるしかないんだが、なんかムシャクシャしてたんでとりあえず東京に行ったろうと。
ビョークのライブもヘタしたら今回で最後になるかもしれんので。

しかし、関西圏ならいざ知らず、東京までチケット無しで現地に赴き、チケットを持て余してる人を当て所もなく探すという大バクチに打って出たのは今回が初めて。
「まぁ何人かいるやろう、行けば何とかなる」とけっこう楽観視していた。


行きはいつもみたいに前日の夜行バスで行く予定が、平日発着にもかかわらずちぇー万するバスしか残ってなく割合わんので、当日新幹線で行くことにした。
今回はチケット確保せんといかんかったので、観光も新宿でのディスクユニオン巡りもいっさいなし。


東京ガーデンシネマは行ったことなくて、りんかい線とか乗り継いで行かんといかんややこしいところの会場。
最近の外タレライブはこっちら辺が多いんかな。
余裕をみて物販先行販売時間前に着くよう会場に赴いた。

クソ、先頭ガキどもに占領されとった。



到着。やっぱ東京はスケールがデカいなぁ。



もう長蛇の列が出来ていて、この中に一人ぐらい余ってるチケット持ってる人いるだろうと、ユニコーンのフライヤーを取り出し、裏に「チケット余ってませんか」のメッセージを書こうと思ったら、カバンにマジックが入ってないことに気づく。
幸い向かいのモール内にダイソーがあったので急いでマジックを買いに行く。

そして、最初ベンチに座って紙を掲げてたんだが、これじゃ見えないなと思ってもう 恥も外聞もなく、グッズ買い終わって出てくる出口の前に立って余ってませんか紙を掲げて、引っかかるのをひたすら待った。
悲しいけど、チケット無しじゃ先行物販に参加する権利もない。
一応スマホ片手にSNSでも探っていたが、こちらは絶望的だった。

近年の転売防止システムの強化もあって、ダフ屋も一掃され、現地での兄ちゃんチケット余ってへんか活動してるのは私ぐらいしかいなかった。
最初1時間くらいでなんとかなるだろうと。その後腹ごしらえして、茶しばいて、グッズ購入して。
ところがこれが全然捕まらない。
いつスタッフの人に注意されるかとビクビクしながら、途中で世にも珍しいピンクフロイドの『原子心母』トレーナー着たお姉さんを発見し思わず話しかけ、その方に励まされたりしたりして、ビルとビルの間を通る激しい谷間風に煽られながら待つこと3時間。




開演が30分前に差し迫り、もう半泣きになっているところへ、ようやくチケット余ってることを名乗り出てくれる人が現れた。
ああーー!!よかったーー!!
定価で買い取るつもりが、端数の1,000円を値引きしてくれて、もうこの人神様かと思った。


とりあえずコンビニに急ぎ茶を購入(後に私はこの時クール系のミンティアを買わなかったことを激しく後悔することになる)。
グッズはサーーっとみてもういいの残ってないなと諦め、席へと急いだ。


譲っていただいたチケットはバルコニー1のS席とある。
なんか見晴らしのいいボックス席みたいなところかなーっと勝手に思い込んでいたんだけど、なんや2階の屋根の覆いかぶさった奥まった席だった。
これで2万もするS席かぁ・・・ポールの時のドーム3階席の方がよかったな。




さて、いよいよ人生初のビョークのライブ。
ビョークのライブはヴェスパタインツアー時の『Live at Royal Opera House』のDVDを観て感銘を受けてから、一生に一度は観ておきたいとずっと思っていた。

今回のライブは、公演ごとに最新型のcornucopia(コーニュコピア)と、古典的なorchestral(オーケストラル)の2種の構成があって、どっちを観るかはオーディエンス次第。
神戸公演はorchestralの一択のみだったが。

今回観た追加公演はcornucopiaの方で、私もこっちの方が得体が知れなくて興味深く、SNSなどの評判も良かったのでちょうどよかった。

スターウォーズの元老院の評議会ばりのスケールのデカい会場。



結論から申しますと、初ビョークのライブは、終始❓な感じ。
そもそも実は最新作を聴いてなく、その時点で無謀だったと。


まず、暗転して幕は閉じたままで舞台袖から現地調達と思しき白装束の明らかに日本人の男女混合合唱団みたいな人達が出てきた。
そして、一発目日本民謡の『さくらさくら』を多少アヴァンギャルドなアレンジで合唱し出す。
少し失笑が起こるが、この予想外のオープニング、さすがビョークのライブだなと思った。
で、いつここにビョークが絡んでくるの?と心待ちにしてたんだが、3曲やってついに1秒もビョークは現れることなく、日本合唱団はステージ袖にはけていった。
ええっ!?君ら前座やったん!?

ステージはさすがスケールのデカいセットが組まれていて、それはもうハリウッドのSFファンタジー映画ばり。
もうこれはロックコンサートではなく、限りなくシルクドソレイユに近い舞台といったところ。
演者はどれも植物の妖精みたいな衣装を身にまとい、ビョークはというと、紫蘇色っぽい花びらを全身に纏ったクリーチャーの様相を呈していた。
ほぼ知らないアンビエントな曲ばかりで、新作中心のセトリだったと思われる。
ステージバック全体に映し出されるプロジェクションマッピングのCG映像も緻密な構成で、ビョークの歌と絶妙にシンクロしたりして、もうそのスケールのデカさは半端なかった。
もちろんさっきの前座の日本合唱団も出てきた。

björk Cornucopia Tour 2023



ただ、いくらスケールがデカいとはいえ、私の座っていた奥まったところの2階席からでは、なんか遠くの方で不思議なことをやってるなって感じ。
ビョークの歌は完璧過ぎているのか、あまり生歌感が伝わってこなかった。

行きの新幹線内でも全然眠れてなくて、ライブ中、曲の意味のわからなさに2回ほど意識を失ってしまった。
本編が終わったなと思ったところで、席を立ちトイレで用を足して戻ってくると、すでに曲が始まっており(これも私の知らない曲)、ビョークも衣装替えをしていて、今度はスリップノットのクレイグの全身ヴァージョンといいますか、触覚だらけになってた。
「あなたはほんとうにビョークですか?」と。

でも、終盤でやっとビョークがあのキュートな声で「ドウモ、アリガトウ」と日本語で謝辞を述べたのを聴いて、ようやく生ビョークを観てるんだという実感が沸いた。


まぁここまで進化してしまったビョークのライブは、やはり私には敷居が高すぎたと言わざるを得ない。
ひょっとしたらorchestralの方が少しは意味の分かるライブだったかもしれない。


終演後の物販は、今ツアーのタオルくらいしか残ってなくて、ちょっと迷ったけど見合わせた。
ビョークの各作品の帯付きアナログ日本盤も売っていてかなり魅力的ではあったが、夜行バスで持ち帰るのは面倒だったので(置き忘れ率もすこぶる高い)、最新作のCDを購入したら、ポストのポストカードが付いてきた。ポストだけに。




『ヴォルタ』の時点ですでにビョークについていけてなかったが・・・
う~ん、この作品を先に聴いていたら、東京遠征は見合わせていたかもしれないな。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする