駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

駒師の麻雀 ~その11~

2021年05月31日 | 麻雀
赤牌があると打点が高くなり、その結果、

チャンス手のつぶし合いになることを前回記事で書きました。


では、赤牌の無い設定では、打ち方にどのような変化があるか、

について書いてみたいと思います。

麻雀の点数は、子7700点になるまでは倍々ゲームで、

最も効率がいいのは3900点の手に1翻を足した時になります。

この最も効率がいい7700点を狙うのが基本かつ重要となります。

和了するには役が必要ですので代表的な役のリーチで1翻確保したとしましょう。

ドラは4人で4枚ですから、平均1枚と考えドラで1翻、これで合計2翻です。

7700点にするにはあと2翻必要で、

これを役で用意しなければなりませんので、

打点を確保しようとすると役作りの巧拙で差が出ます。

ただし、一般的に役を作ろうとするとスピードが落ちますので、

その兼ね合いが難しいところです。

麻雀は平均4回に1回しか和了できないので、

和了出来る時に可能な限り高い打点を取らないと、

得点の競い合いで敗ける理屈です。
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清定 Round 2 ~その3~

2021年05月29日 | 清定書
清定一時書の王将です。

歩兵を最初に全部彫ろうと考えていますが、

試作の時は、

「ここをこんな風に彫ったらどうなるのかな?」

みたいなことをいつも考えているので、

そのアイディアの対象が目の前の駒(この場合は歩兵)とは限りません。

王将の縦棒は、横棒よりも太いので、

通常は縦棒の方を深く彫りますが、

今回は敢えて深さを揃えてみました。

今のところ、そんなにおかしくはない気がしますが、

漆を入れてみないとわかんないですね。




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和象戯(将棋)駒 ~その1~

2021年05月27日 | その他の将棋
長年将棋関係の仕事をしていますが、

知らないことが多いと実感させられます。

冒頭の画像は「和象戯(将棋)」だそうです。

詳しくは下記をご覧ください。

⇒Wikipedia

⇒どなたかが作られたYOUTUBE動画

ご縁がありまして、駒の現物を制作することになりました。



現代では使用しない漢字もあり、少々苦労しましたが、

字母を作って貼ったところです。

11月末ごろの完成を目指します。



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駒師の麻雀 ~その10~

2021年05月25日 | 麻雀
赤色の麻雀牌(赤牌)です。

役ではありませんが、ドラと同じ1翻扱いです。

誰が最初に考えて導入したかは知りませんが、

萬子・筒子・索子の5に1枚ずつ入れるのが、

最近のスタンダードの様で、

天鳳はこのルール設定の卓が一番にぎわっています。

見えているドラと赤牌を合計すると7枚もありますので、

当然「打点」が大きくなります。

例えば、赤牌1枚があることで、

今まで3900点だった手が、

7700点になります。

役無しの手をリーチして、

自摸・赤1・裏ドラ1で満貫、

なんていうのが結構な割合で出現します。

他家に和了られると打点が高い傾向にあるので、

相手のチャンス手を早めに潰す競い合いが多く、

上の卓に行けば行くほどその傾向は強まります。
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空蝉 Round 3 ~その14~

2021年05月23日 | 創作書体
空蝉です。

漆を十分に乾燥させてから、

水研ぎしました。

木地は水分を含むと曲がったり、

割れたりすることがかなりの頻度であります。

では、何故この木地がそうならないのか、

といいますと、それは目止めの効果です。

詳しい内容は書けませんが、

一組の駒を作るために、いろんな工夫があります。




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開運なんでも鑑定団

2021年05月21日 | 雑感
TV番組の開運なんでも鑑定団で、

久しぶりに棋具の鑑定があった様です。

地方に住んでいますとリアルタイムで見られないのが残念ですが、

結果は同番組のホームページで見られます。

⇒開運なんでも鑑定団のHP

今回は大山康晴さんと升田幸三さんの名人戦で使われた棋具一式、

価格は1000万円とのことです。


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駒師の麻雀 ~その9~

2021年05月19日 | 麻雀
「運ゲー」って言葉、聞いたことありますか?

主に若い方が使われる様で、

「運だけのゲーム」という意味の様です。

麻雀って時々、自分にとって良い意味でも悪い意味でも、

信じられない様な事が起きるので、

そう思ってしまうことは理解できます。

先日、東一局、上家の5巡目リーチに、

場に2枚切れの「白」を捨てたら、

国士無双に一発振り込みしました。

その一週間前はオーラスの4着目、

500点差の着順争いの場面で、

全ツッパ(全く降りないこと)していたら、

人生初の大三元をパオ(責任払い)で払いました。

1500半荘プレーした中で、役満に振り込んだのはこの2回ですが、

和了ったのも2回ありますので、やっぱり運は概ね平等なんだと思いますね。

ちなみに、役満振った直後は共に3連勝しているので、

不運の反動みたいに思ってしまいそうですが、

たくさん打つと、それが単なる「偏り」であることが分かります。
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空蝉 Round 3 ~その13~

2021年05月17日 | 創作書体
空蝉です。

裏面に朱漆を入れました。

漆も目止めと同じで、

しっかり入れて掻き出すのが私流、

薬研の底には少し漆を溜めて、

滑らかな感じに仕上げます。

なお、漆を薄く入れて、薬研彫りの底を見せる作り方もありますが、

あれは浅彫り多くみられる手法ですね。

彫りが浅いので漆が厚いと、

細字の部分が「彫埋め」になっちゃうので、

自然にそうなる理屈です。

従って、彫埋め駒を作る時は浅く彫った方が作業効率は良くなります。
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駒師の麻雀 ~その8~

2021年05月15日 | 麻雀
天鳳の段位戦、七段の基礎点は1400がスタートで、

基礎点を2倍の2800にすれば昇段、

基礎点を失ったら六段へ降段です。

七段の1位の順位点は90点ですので、

16連勝したら八段昇段です。。。。。あり得ませんね。

鳳凰卓は相手が強いので、

簡単には和了らせてもらえません。

それに対応できず基礎点が一時800点台まで減少しましたが、

局後のひとり反省会と観戦(自分より段位が上の方)、

書籍等による知識の増加で、

最近ようやく基礎点を回復したと思ったら、

また800点台まで下がりました。

どこまで行っても、上には上が居ることを痛感させられます。
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空蝉 Round 3 ~その12~

2021年05月13日 | 創作書体
空蝉です。

すべての彫が終わり、目止めをしています。

別の駒のオーダーが入った関係でスピードアップしました。

目止めは、目止め剤を惜しまず、

しかし、しっかり筆で掻き出すのがポイントです。

表裏2回ずつの塗布が終わり、乾燥させているところです。

問題がなければ予定より早く仕上がりそうです。

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求む! 西御門 ~その2~

2021年05月11日 | 創作書体
作者不明の書体「西御門」です。

こんな場末のブログでは何の情報も集まりませんでした。

関係していると思われることろに

こちらから連絡をしてみましたが、

やはり情報は得られず、

創作駒センターへも電話をしましたが、

「現在この電話は使われておりません。。」

のアナウンスで万策尽きてしまいました。

発信を続けていれば、

何らかのレスがあるかも知れません。

持っている画像がかなり粗いので、

そのまま字母にはできません。

仕方がないので写真を見ながら、

手書きで字母を作っています。




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空蝉 Round 3 ~その11~

2021年05月09日 | 創作書体
空蝉の龍王です。

前作より字母紙の位置を数ミリ左へ変更しました。

理由は木地とのバランスですね。

私の場合、木地制作は複数の木地師さんに、

お願いしています。

木地師さんごとに拘りポイントに違いがあって、

それを生かそうとすると、

今回のような微調整が入ることがままあります。

特に最近流行の大振りの駒木地は、

字母紙のサイズを変更せずに、

そのまま貼りますと、

木地に対して駒字が小さく、

中央に集中した様に見える場合があります。

それが似合う書体もあるので、

一概に悪いとは言えないところが難しいところです。
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駒師の麻雀 ~その7~

2021年05月07日 | 麻雀
天鳳の段位戦、鳳凰卓東南戦における七段の「順位点」は以下の通りです。

1位 +90点
2位 +45点
3位   0点
4位▲135点

4位と「1位+2位」がイーブンという配点です。

そうすると、3位3回も±0点ですので両者は同点ですね。

しかし、天鳳には段位の他に実力を示すレーティングがあり、

総レートが2000点を切ると、

そもそも鳳凰卓でプレー出来なくなる仕組みになってます。

3位3回はレートが概ねマイナスなので、

これを続けているとレート不足で鳳凰卓では打てなくなります。

ちなみに、両者を平均順位で比較すると、

前者は、1+2+4=7、7÷3=2.33位です。

後者は、3+3+3=9、9÷3=3.00位ですので、

その価値の違いがお分かりいただけると思います。

マイナス回避は大切ですが、それだけだと勝てない仕組みになっています。

よく出来ていますね。
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師匠の彫駒

2021年05月07日 | 日向のひとりごと
オークションで見つけた師匠の彫駒です。

説明書きによりますと、25年前の作品とのことで、

銘が「建夫」になっています。

これは珍しい。

私がコメントするのはおかしいですし、

また当たり前ですが、

「いい線」が出てますね。

師匠は盛り上げでもこの「線」に拘っていらっしゃる様で、

自作を見て頂くと大概、

「いい線が出ているものもあるけど、安定してないね」

みたいなコメントを数多く頂戴しましたので、

大澤門下は線を意識した作品が多くなる訳です。

ただし、駒を盛り上げる方向とは反対に、

深く彫る方へ行った弟子は私だけ、、、、

不肖の弟子で申し訳ありません。


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空蝉 Round 3 ~その10~

2021年05月05日 | 創作書体
空蝉の王将です。

画数にしてわずか4つですが、

シンプルな文字ほど、

バランスを崩すと酷くなりがちです。

最近、空蝉書の作品をよく見かけます。

どうやら人気のようですね。

ちょっと前に流行っていた魚龍のようになるかな?

書体には流行があるので、

その予兆を捕らえられる様、

アンテナを高くしておきたいものです。

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