駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

梅一作 書き駒 ~その4~

2020年06月29日 | 駒修理
梅一の書き駒です。

木地形成の良くないものが混ざっていましたが、

直すことは出来ませんので、



新たに作り直します。



制作の要領はほぼ盛上げ駒と同じですので、

見本をもとに書きます。



完全ではありませんが、色を揃えて完成です。


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梅一作 書き駒 ~その3~

2020年06月27日 | 駒修理
黄楊はもともと髪を梳かす「櫛」や

「印章」の材料として使われていました。

駆出しの頃、薩摩黄楊の仕入れに

鹿児島まで行ったことがありますが、

その訪問先は印材店でした。

当時もっとも高かったのは柾目で、

ハッキリ言ってそれ以外はゴミ扱いでした。
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梅一作 書き駒 ~その2~

2020年06月23日 | 駒修理
将棋駒の原型は書き駒、

諸説ありますが、それは違いない様です。

古くは竹簡なるものもありますので、

素材は竹、そこに墨で文字を書いたものが主流だったと思います。

竹は成長が早く、手に入れやすい素材、昔の麻雀牌にも使われていた様です。



研磨の技術が向上していれば、将棋駒はもしかしたら竹材が主流になっていたかも知れません。

しかし、液体の漆で文字を書くとなると竹は滲むので不向きですね。

将棋駒が「黄楊+漆」になったのは江戸時代、

多くの先輩方の試行錯誤によって、今の形が出来上がったのだと思います。

感謝しなくちゃいけませんね。


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梅一作 書き駒 ~その1~

2020年06月21日 | 駒修理
天童産の書き駒です。

天童市における伝統工芸認定は、

彫駒や盛上駒ではなく、

この書き駒に対するものと、

ある方からお聞きしたことがあります。

5年ぐらい前だったでしょうか、

天童市が書き駒職人見習いを募集しておりまして、

説明を聞いたことがあります。

見習いになる条件は天童市に永住することでした。

後継者が少なくて苦労されている様です。

私も一瞬心が揺らいだのですが、

引越し魔の私には無理と諦めました。



作者は「梅一」こと梅津作郎さんですね。

⇒天童市のガイド

大正10年生まれということですので故人でしょうか。。。(間違っていたら申し訳ありません)。







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駒箱考 ~その1~

2020年06月17日 | 駒箱、駒袋


ん? 囲碁かな?



あれ?



あー!



駒箱か!

我が家の丸い駒箱。

あれ?

丸くても箱っていうのかな?

箱は主に方形のものを指し、

この形状は「笥」と表すのが一般的の様です。

碁石の入れ物、碁笥(ごけ)がまさにそれですね。

しかし、この笥と言う字は「はこ」と読むそうです。

従って正しい呼び方は「駒笥(こまばこ)」となるのでしょうか。。


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将棋盤修理 ~その5~ 

2020年06月15日 | 将棋盤
出品をしましたが、途中で取りやめた盤です。

ご入札がなかったのが不幸中の幸い、

でも「やっぱりやめた」は極力避けたいものです。

ウォッチリストに4名の方がご登録されていましたので、

この場を借りてお詫び申し上げます。



取りやめた理由はこの画像です。

盤が中心から左右に向って反っています。

天面は削りなおしたのですが、

反りは直しませんでした。

出品後、やはりそれがどうしても気になってしまい

取りやめた次第です。



脚を接合する関係上、裏面は無理ですが、

天面は高い部分を鉋(かんな)で削って平滑にしても問題ありません。

最初からちゃんと作業しておけば無駄なく出来たのに、、、馬鹿ですねぇ。







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大型行軍将棋 ~その3~

2020年06月12日 | その他の将棋
出品中の軍将棋盤です。

参りました、まさかの入札1&1円。

流石にこれでは盤が可哀そう。。

私の遊びに付き合わせてしまったことを後悔しています。

軍将棋用は、さすがに度が過ぎていたかも知れませんね。

本来の姿(普通の将棋盤)に戻そうかと思案中です。






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ご参考 ~その6~

2020年06月11日 | 将棋盤
伐採した材木は最低10年以上、

物によっては30年以上寝かします。

では、寝かさないとどうなるのか?

その答えが(再掲)、



です。

乾燥が足りないと油滲みに加え、曲がりや割れが生じるんですね。

それが分かっていながら盤にして、市場に出すなんて、、、、

節以外の部分を使った卓上盤(接合)にしておけばよかったのに。

木が可哀そう。
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ご参考 ~その5~

2020年06月10日 | 将棋盤
その5まで書いちゃいました

ここまで来ると、ご参考ではありませんね。

さて、画像再掲です。

側面にある巨大な節です。

分かりやすく言えば、

この部分には「枝」があったんですね。

枝を切り落として丸太にしても、

その痕跡は消えません。

自然な姿ですから隠す必要はありません。

その意味において、この盤の作者は潔い。

ご参考 ~その1~の



これに比べれば10倍良いと私は思います。

しかーし、しかしですね、それでも悪意の存在が否定できない。

つづく
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ご参考 ~その4~

2020年06月07日 | 将棋盤
脚接合部分の周囲が凹んでますね。

当ブログをご覧頂いている方は既にご承知、

「オオイレ」ですね。

本榧材でオオイレまであるのですから、

それなりの仕事がなされた盤とおもいきや!



横っ腹に大きな節!



木口にもどーん!&ソバカスのような油滲み!



反対側の木口もバキバキ!

私はこの状態になっている物を、

承知かつ安い値段で買いました。

しかし、もし知らずに新品で買っていたら後悔しまくりでしょうね。

つづく


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大型行軍将棋 ~その2~

2020年06月05日 | その他の将棋
中古ですが将棋盤を1面潰して、

軍人将棋用の盤にしてしまいました。

桂(かつら)の一枚板で、

卓上盤として長年使っていましたが、

可哀そうに私の気まぐれの犠牲になってしまいました。

ついでに駒箱も用意しました。



駒の枚数は62枚もありますので、

普通サイズの駒箱では入りきりません。



駒がキズつかないように黄色い布で覆います。

需要があるかないかも分からないのに、

勢いだけで作ってしまいました。

相変わらず馬鹿ですねぇ。。。(^^ゞ

※6/7 仕様変更に伴い、記事の一部を修正しました。

たぶん、売れないと思いますが、試しにオークションへ出してみました。

⇒YAHOOオークション

経過を見守って頂ければ幸いです。。

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大型行軍将棋 ~その1~

2020年06月03日 | その他の将棋
ふとしたきっかけで入手しました大型行軍将棋、

通称「軍人将棋」です。

遊んだ記憶は、、、、そうですねぇ。。。。。

小学生の後半か中学生だった気がします。

久しぶりに見ましたが、

すごいですね!原型をとどめています。

旭日旗を背負い白馬に跨る軍人さんの絵が、

かえって新鮮なぐらいです。



中を開けてみましょう。

駒と紙製の盤が入っています。

無敵の駒はないのですが、

一応強い順に、

大将、中将、少将、大佐、中佐、少佐、大尉、、、、と並びます。

私も詳しくはありませんが、

若い人にとってはチンプンカンプンでしょうね。

存在としてイコールではありませんが、

現在の自衛隊では大佐は1等(陸・海・空)佐、中佐は2等、少佐は3等、

大尉は1等(陸・海・空)尉という具合に現す様です。

そういえば、有名なアニメ、ガンダムに登場する「シャア」さんは、

確か大佐でしたかね? 偉い人なんですね。

話題を戻します。



この製品の課題は色々ありますが、

最大の課題がこの紙盤です。

繰り返しの使用によりボロボロになってしまうんですね。

みんなセロテープで補修しながら使ってしましたが、

それでも紙は破れますし、汚れます。。。。。。

やっちゃいますか!?

やっちゃいましょう (^^ゞ



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ご参考 ~その3~

2020年06月01日 | 将棋盤
FYI..........

英語で「ご参考」はFor your information、

略してFYIって書くんですね。

この歳まで知りませんでした。

よく母親が

「聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥」

と言っていましたので、

周囲に教えてくれる人がいて幸いでした。

さて、前回の続きです。

私だけの右玉研究情報が漏えいしてはいけませんので(笑)、

駒を片付けました。

時間の経過とともに、本榧盤は艶が出てきます。

でも、この盤は残念ながら「油滲み」が出てますね。

これは主に乾燥不足と保管の仕方が原因です。

裏面を見てみましょう。



うーむ。。。。



割れてますね。痛々しい感じです。

つづく




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