行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

PKO部隊南スーダンからの無事帰還

2017-05-28 22:41:05 | Weblog
最後の40人が無事帰還し、家族だけでなく誰もがほっとした。スーダンは資源の豊富な南スーダンが独立し、北の政府の扇動もあり、いくつかの部族が反乱を起こし内乱状態であった。国連の活動で内乱が小康になったことにより、2011年道路など建設を任務とし、自衛隊によるPKO部隊が派遣され、一定の成果を得た。ところが悪いことに南スーダンで一丸となって国づくりに励まなければならないのに、大統領と副大統領が対立し、各々の武装勢力での戦闘となった。これに国民が巻きこまれ、内乱状態が複雑化した。

この辺の事情は日本からのNGOからの情報で報道されていた。ところが政府は現地は平和が保たれている(PKO派遣基準)として、自衛隊の派遣を続け、昨年11月安保法による駆け付け警護まで任務を広げた。平和が保たれているとしたジュバ地域周辺では、戦闘が激化し、中国人の部隊が襲われ、2名の死者も出している。自衛隊が何時巻きこまれるか判らない状態で、幸運としか言いようが無い。
 
相手は政府軍か副大統領派の部隊か区別も判らず、駆け付け警護で銃撃戦になる可能性もあった。その戦闘で一旦相手や住民に死者が出たら、ジュバの自衛隊全員が危険にさらされるだろう。今回の引き上げは多少面子に拘わる面があるが、正しい決断だ。内戦に介入するのはヴェトナムでの事例を見ても難しい。
 

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