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憧れの副反応

2024年02月18日 | エッセー
 津留晃一さんの本に

 これまで、人の役に立つような立派な人間になりたいと、多くの理想を掲げて行動してきましたが、
 
 人は、『理想』を心に抱いたその瞬間から、実は、『何とかしなければならない人』になっていく。

 人は、どんな時に理想を思い描くかと言えば、今が理想的ではないと感じているとき。

 あなたの無意識下に秘められた『今』を否定する気持ちが『このままではいけない』という困った現実を呼び寄せてきます。


 あ~~~。
 これって、まさに私のことだ。

 このままではいけないという困った現実が、これでもかこれでもかってどんどん降って来たよ。特に、この30年。
 直近の困った現実って、かなり深刻な状況だった。

 で、引き寄せたのは、私の理想とか憧れとか詰まった『なりたい貯金通帳』。私の『なりたい貯金』は、おそらく、小3くらいから入金しているので、かなり貯まってしまっているに違いない。
 
 なりたいという気持を抱いた瞬間、今の自分を否定する・・・・なんて、考えたこともなかった。
 オーマイガット!!!

 気持のキャッチボールのない親という殺風景な景色の家庭で、私は、アンシリーズや若草物語など、素敵な女性が登場する本を好んで読んだ。
 そして、素敵な女性の具体的な見本が身近にないから、抽象的にしかその素敵をイメージすることができなくて、とにかく優しい女性(多分、何があってもニコニコしている・・・的な)になりたいという憧れだけで、高校を卒業する頃まで、生きていた。
 親が、一度でも激しい夫婦喧嘩をしてくれれば、目が覚めて、もう少し、今の自分の気持ちに気づくことができ、憧れと現実の狭間で葛藤して、ちゃんと思春期を乗り越えられたかもしれない。
 
 小3くらいから、ずっと、なりたい自分で、日々、『今』を否定して生きてきたのだから、そりゃ、空虚になるはずだ。

 ずっと『今』を生きていれば、つまり、『今』したいことをしていれば、『今』言いたいことを言えていれば、いつも、心は満たされて、おそらく、幸せって感覚をわざわざ幸せだなぁって意識することもなく、充実した人生を送れただろう。私はというと、遅まきながら、20代後半に思春期ってやつがやっと到来して、何をやっても満たされない自分、虚しい自分に出逢って、空虚で胸が張り裂けそう的な症状に見舞われてしんどかった。

 あの時は、『今」を生きてこなかった人生の付けだなんて、思いもしなかった。憧れの副反応だったなんて・・・。

 
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