総合漢方にんぷ薬・総合漢方育児薬

~頭を使ってではなく、カラダ(感性)で子育てしてみませんか~

ミルクなのに、夜も昼もずっと抱っこママ、いつ寝るの?

2018年08月25日 | エッセー
Aさんの場合
 ミルクなので飲む量はわかるから、母乳みたいに足りているか足りていないかという不安がない分、心は楽なはずなのに、おろすと泣くのでずっと抱っこ。そして、何よりも衝撃的だったのは、産まれてからこの1か月、夜、横になって寝たことが一度もないと。夜も下ろせば泣くので、ずっと壁にもたれかかって抱っこしていたと。しかも、夫に遠慮して、夫は寝室で寝て、本人と赤ちゃんは居間に。
 私がうかがったときは、限界だったと思う。
 誰だって、1か月も横になって寝れなかったら、赤ちゃんを投げたい衝動に駆られてもおかしくない。
 
 ミルクの赤ちゃんは、ほとんど、夜、1回も起きないでぐっすり寝てくれる。
 飲みたいだけ、たっぷり飲めるから。母乳も最初からよく出ている場合は、結構寝てくれる。おそらく、母乳のように足りているか足りていないかという不安をママが感じない分、赤ちゃんは安心していられるからだと思う。
ミルク母は、母乳母より、不安の絶対量がかなり少ない。
 しかし、母乳となると、話は違う。足りているのか足りていないのか、皆目見当がつかない。だから、赤ちゃんが泣いたりぐずったりするだけで、すべて、母乳不足に直結する思考になり、それが、育児にとって、最大の敵である《ママの不安》を増強させてしまう。

 以心伝心。

 ママの不安は、赤ちゃんにすぐ伝わる。たとえ、笑顔でいても・・・。

 オミトオシ。
 だって、おなかの中でビンビンバンバンママだけを感じていたのだから。10か月の間、しかも、24時間ずっとだよ。当然。

ママの不安が赤ちゃんに伝わると、赤ちゃんも不安になる。だから、ぐずる。

 というか、
 
 ママは私。私はママ。

 ママと私の境界線なんてない。それが、赤ちゃん。


  不安で、ママに抱っこされていないと安心できないから、寝たかな~?と思って、そ~っとおろすと、目をパチッと開けて、また、ぐずる。泣く。

 トホホ。

 不安の悪循環に陥っていく。

 
 

 こうなってくると、母乳が足りてなくて泣くのか、なんで泣くのかわからなくなる。さっき、母乳を飲ませたばかりなのに。母乳じゃないと思うけれど、ぐずるのはどうして?やっぱり母乳かな?と、フォアグラのように無理やり母乳を飲ませようとしたり、抱っこすると泣き止むので、やっぱり、抱っこしてほしいからかな?という、抱っこの負の連鎖の渦に巻き込まれていく。

だって、日本中のお医者さんのほぼ100%が、そして、日本中の助産師さんの97%(おそらく)が、『母乳やミルクを飲ませてもないたりぐずったりしたときは、抱っこしましょうね。昔は、赤ちゃんが泣くのは仕事だと言ったりして、泣かしていたけれど、それは、昔の話だからね。今は違うのよ。』と指導されるから。
 信じるよね。新米ママは。
 産科のお医者さんや助産師さんは、自分でも知らないうちに多くの産婦さんを抱っこ教に入信させる教祖であるという自覚があるのだろうか。
 日本中の抱っこ教の先生方に、モノ申したい。
 

 産後うつのママが、日本中でこんなに増えた要因の一つは、あなた方がさりげなく助言した『泣いたら抱っこ』というたった一言の言葉だよ。
 だって、10年以上前にさかのぼると、産後うつなんて言葉は耳にしなかったもの。

 人は、不安な時、宗教に頼ってしまいやすい。母乳が足りないかもという不安に陥っている産婦さんは、まさに、そんな状態。頼れるのは、産科の医者と助産師さんぐらい。
 教祖様より、お医者さんや助産師さんの方が、怪しげでないし、科学的で権威もあるので、何の疑問も持たずに、抱っこ教に入信しちゃう。

 ばぁばも、『今は昔と違う』という科学的な教祖様の意見の前では、自分の体験を伝えることに躊躇してしまう。引き下がらざるを得ない。
 だって、科学的になんか説明できないもの。


 さて、1か月、夜もずっと抱っこして横になって眠れなかったというママは、さっそく、その日の夕方、抱っこ教ではなく、『泣きたいときは思いっきり泣いていいよ』とママの応援をもらいながら安心してすっきりするまで泣けるという抱っこ法(次回あたり掲載)にチャレンジして、思いっきり泣かせてみたという。

 訪問して、3日後にお電話をしたら、その日から、夜9時前から朝まで1回も起きずに寝てくれました。しかも、パパと3人で寝れました。赤ちゃんがとってもかわいくて、育児が楽しいです。ととても嬉しそうな弾んだお声で、そう報告してくれました。

 まさに、一晩で地獄から脱出し天国に。

 抱っこ教は、不安増強器。

 抱っこ法は、不安激減器。

 後にも先にも、育児における最優先課題は、ママの安心💛赤ちゃんの安心。

 安心さえあれば、赤ちゃんは、もともと持っている力を最大限に発揮するというDNAを備えているはず。
 早期教育よりも、ママの安心の方がはるかに早期教育できちゃうという優れもの。それが、ママの安心💛。

 だから、ママを不安にさせる言葉は、それが、どんなに素晴らしい内容の助言でも専門家の助言でも、その時のママには不要。
 ねばならない。それができない私はダメな母?・・・・なんて追い込むような助言は気にしないように。今の私には、必要ないと判断できるといいね。

 

 
  

 
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産後ママ非常事態宣言!

2018年08月04日 | エッセー
日本全国、そうなんだろうか?・・・・・。

 だったら、非常事態だ。

 産後うつ、もしくは、マタニティブルーという言葉を耳にしたことのある方は多いと思う。
 お産前とお産後では、ママの体から分泌されるホルモンは正反対の働きをする。つまり、生まれる直前までは、赤ちゃんを体内にとどめておこうとするホルモンが分泌され、産まれる直前から、今度は、赤ちゃんを外に出そうとするホルモンがドバーッと出る。妊娠中は、車の運転でいえば、ずっと、バックで運転していたようなもので、それが、陣痛開始とともに、高速道路を直進する・・・・くらい?みたいな・・・・。だから、ママの体や心はそれについていくのに大変。そして、産後は、突然、赤ちゃんという命を守るという役割を否が応でも与えられる。仕事とは全然別物だ。8時半から5時の勤務、アフターファイブは何してリフレッシュしようかな?・・・ができない。一日中慣れない世話に追われ、夜ぐらい、ぐっすり眠りたいのに、一晩に2~3回授乳のために起きざるをえない。

 これだけでも、富士山に登るようなハードルだと思う。そう考えると、すごいよね。世のお母さん方は、みな、出産と育児という分野の富士山の登頂を果たしてるようなものだから。
 でも、この産後しばらくの期間に、母乳で育てたいけれど、赤ちゃんの体重の増えが少し気になる感じの病院スタッフの雰囲気の中、母乳が出ているのか出ていないのかよくわからない状況になると、話が違ってくる。

 ママになったら、ほとんどの女性は富士山に登頂できるようDNAにインプットされてるはず。
 しかし、エベレストの登頂となると、ママ、特に、新米ママには挫折に近いくらいの、つまり、産後うつになるくらいのハードルとなってしまう。

 今、国は、市町村に母子健康包括支援センターなるものを設置にするよう働きかけている。それは、ママにとって、出産育児の始まりが、富士山ではなくエベレストレベルのハードルになっているという現状を、どうにか富士山にして、出産育児がママの心まで壊すことのないように伴走伴走していきましょうというねらいがある。本当の狙いは、ママが追い詰められて虐待してしまわないように・・・。願わくば、子育てって大変だけど、楽しいと感じてほしい。

 4月に母子担当になって、もう、驚きっぱなしである。まだ、5人くらいしか赤ちゃん訪問をしていないのに、初めてのお子さんの場合、とにかく、『夜寝てくれない。日中もぐずるので、ずっと抱っこしている。おっぱいが足りているかどうかわからないから、不安。もう、どうにかなりそう。』と口をそろえておっしゃる。これでは、うつな気分になってもおかしくない。

 
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