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●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②

2019年05月16日 00時00分05秒 | Weblog

[『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラのシリーズ対談【室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(前編)/金平茂紀と室井佑月、萎縮するテレビで孤軍奮闘を続ける二人が語る実態! メディアはなぜ安倍政権に飼いならされたのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4677.html)と、
室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(後編)/『報道特集』金平茂紀と室井佑月が激論! なぜメディアは沖縄を無視し、韓国ヘイトに覆われてしまったのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4679.html)。

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
                 …ニーメラーの警告を無視してはいけない》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール
              …「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…


【『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①』へ】

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https://lite-ra.com/2019/04/post-4679.html

室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(後編)
『報道特集』金平茂紀と室井佑月が激論! なぜメディアは沖縄を無視し、韓国ヘイトに覆われてしまったのか
2019.04.26 11:16

報道特集』(TBS)キャスターの金平茂紀氏をゲストに迎えた室井佑月の連載対談。前編では、安倍政権下で萎縮するジャーナリズムや御用メディア化、テレビの現場で何が起きているかを語ってもらったが、後編ではさらに、無視される沖縄基地問題と嫌韓報道の増殖、リベラルの退潮と排外主義の蔓延がなぜ起きたのか、にも踏み込む。ヒートアップするふたりの対論をぜひ最後まで読んでほしい。

(編集部)

********************

室井 メディアの御用化について話してきたんだけど、私が怖いのは、直接的な圧力とか忖度で黙らされてるうちに、みんなの価値観じたいが変わりつつあるということなんです。昔は社内的にマイノリティでも、カッコいいジジイがいて、頑張っていた。本多勝一とか筑紫哲也とか、リベラル左寄りのカッコいいジャーナリスト、メディア関係者が多かったと思うけど、いまは逆。ヘイト発言をするネトウヨみたいな人や、「高齢者の終末医療費を打ち切れ」なんて新自由主義的な主張する古市憲寿みたいな人、体制寄りの人がもてはやされて支持される百田尚樹や高須クリニッックの高須克弥院長にも熱狂的ファンが付いている。いま、なんでこっち側が「カッコいい」と思ってもらえないんだろう。カッコよければ流れも変わると思うのに。

金平 “カッコいい”。それは大事なキーワードで、今後考えなければならないテーマだね。たとえば沖縄のキャンプシュワブの前で座り込んでいる人たちのスタイルは、確かにカッコよくはない。沖縄平和運動センター議長の山城博治さんとかが「すっわりっこめ〜♪ここへ〜♪」と歌うように促して。これって1950年代の三井三池闘争のときの労働運動歌なんです。それじゃあ若い人はついてこない。安保法制のときのSEALDsの成功を見て、ラップなど新しい試みが必要だね。ところが、いまの若者のなかには、「人と違ったりすることが嫌」という意識も大きい。自分の意見を自分だけで言うのがストレスだと。でも、戦前には自分の主張を貫いた若者もいた。先日『金子文子と朴烈』という韓国映画を観たんです。金子文子は大正天皇の暗殺を計画していたとされ、大逆罪で逮捕有罪(死刑判決、のちに無期に減刑)になった人物だけど、公判で天皇陛下だって人間だろう。クソも小便もするだろうと言い放ったらしい。それを演じる韓国人女優のチェ・ヒソもめちゃくちゃ魅力的で、セリフも自分たちで公判記録に基づいてつくって。“天皇陛下だって人間”のセリフも再現している。

室井 カッコいい人はいるんだもの。でも、それが広がらないしムーブメントにならない。若い人たちにもなかなか受け入れられない。そもそも弱者でもある若い人が、自分たちの首を絞めてる安倍政権を応援しているんだから。そういう人に議論を挑んだりもするけど、「自民党以外にどこがあるの?」「安倍首相以外、適任者いないですよ」なんて言われるだけ。

金平 僕も絶望的な気持ちになることもありますよ。僕からすると「格好いいな」と思う若い人はいるんです。でも、同世代にとってそういう若者は「怖くてついていけない」存在らしいしね。ラディカルだったり、自分で考え主張することを嫌う。お利口で聞き分けがいい。しかも30代、40代のメディア企業でいうと編集長とかデスク、キャップクラスがものすごい勢いで保守化している。韓国の金浦空港で厚生労働省の幹部が酔ってヘイト発言して逮捕されたけど、メディア関係者だって「いまの韓国政権なんか大嫌いだからあんなの叩きゃいいんだよ」って平気で口にする人もいるんだから。


■ポータルサイトに氾濫する産経の記事、無視される沖縄の米軍基地問題

室井 そうした保守化というより国粋主義・排外主義化ってどうしてなの? わたしには本当に理解できない。

金平 はっきり言うとお勉強していないんです。たとえばここ数年、ベネズエラでは深刻な経済危機で略奪が頻発し、強権的な政権の下、危機的状況が続いている。でも、ベネズエラのことを語るとき、南米の国々が、これまでアメリカにどんなことをされてきたかを知らないと、まともな報道はできないはずです。しかしそうした歴史に興味を示さないし、勉強しない

室井 勉強じゃなくても、映画とか小説からとかでもいいのにね。わたしはそうして勉強した。

金平 みんなスマホしか見てないからね(笑)。これってすごい大事なことで、つまり、知識を得るときに、最初の入り口がスマホだと、ここで目にするのはポータルサイト。そしてそこにはライツフリーの産経の記事が氾濫している。僕のようにアナログ世代は、新聞を読み比べることでリテラシーを取得してきたけど、それがない。しかもネットニュースの字数は少ないから、ロジカルに物事を考える機会も少なくなる。しかもコミュニケーションの基本が変わってきているから、考え方も大きく変わる。僕らの仕事も、スマホとPCがないとなりたたなくなっている。

室井 価値観も大きく違っちゃってるしね。でも、ある意味、楽。若い編集者は飲み会もしないし誘ってもこない。原稿をメールで送って終わりだから(笑)。

金平 でも、そうした変化には弊害も感じますよ。ポリティカル・コレクトネス(PC)ってあるじゃない。PCがあらゆるところに行き渡った社会ってどういう社会になるかって話をある哲学者が書いていたけど。ベトナム戦争の時代にアメリカ軍が空爆してナパーム弾で村が焼かれて、裸の女の子が逃げてくるピューリッツァー賞を取った写真があった。戦争の悲惨さを伝える写真の一枚でベトナム戦争終結にも寄与したはずだけど、いまあれはダメなんだって。女の子が真っ裸で局部も写っているから、PC的に言うとNG、ダメだと。その話を聞いてびっくりして。それがまかり通ってる

室井 すごい時代になった。文脈とか一切無視なんだね。効率主義がここまできたのか。

金平 だから右の政治家たちが「文学部とか廃止しよう」なんて言い出す。そしてポスト・ヒューマニティ、つまりAI・人新世・加速主義といった社会の諸問題が絡み合うという新潮流のことだけで。でも、効率主義で言うと、これは実は沖縄問題にも通じると思っています。沖縄の基地や経済について東京のメディアは「面倒臭い、関わりたくない、数字取れない」と。沖縄のことは自分たちに関係ないというスタンスがまかり通る。彼らにとって沖縄のことは実感がない=バーチャルなんでしょうね。それがいまの沖縄と本土、そして政府との関係を二重写しにしている。だから沖縄タイムスや琉球新聞が報道しようが、東京のメディア関係者には関心さえない。これはひどいよね

室井 基地だって、アメリカのまともな学者や軍人は「いらない」って言ってるんでしょ。しかも沖縄では1995年に小学生の少女がアメリカ兵3人に暴行されたというひどい事件があったじゃないですか。それで沖縄だけじゃなく日本全体が反基地・反米感情で盛り上がって。でも、いまは沖縄問題を取り上げない。テレビ関係者は「視聴率が取れない」って言うけど、それは言い訳で嘘だと思う。東京オリンピックだってこれからますます盛り上げる気満々でしょ? テレビで取り上げた商品も爆発的に売れるでしょ? そう考えると、能力はあるくせに、基地問題をやろうとしない。安倍政権になって沖縄と政府の関係が悪くなって。だから忖度している部分もあるんじゃないかと勘ぐってます。


■局内にアンチ筑紫哲也の人たちがたくさんいることに気づかなかった

金平 残念ながら、いま僕が担当している番組だって、「沖縄の基地問題をやろう」って言ってもあまり反応はないと思います。生活密着型と称して、身近な、小さなストーリーを取り上げるのは一定の意味はあるでしょう。けれども一方で、社会的なこと、政治的なこと、世界のホットスポットで起きている論争や対立を取り上げることは、どこかで面倒臭いという意識が強いのではないかと思う。

室井 でも、韓国軍のレーダー照射問題とかは喜んで延々と放送して。みんな拳をあげて「けしからん。韓国許せない」って。政治評論家もコメンテーターも煽ったほうが儲かるからか、煽る煽る。しかもネトウヨ評論家になったほうが、講演の仕事も来るし。わたしは安倍政権前は講演がたくさんあったのに、いまはほとんどこない! 原発事故もそう。放射能はきちんと測るべきと言ったらバッシングされ、メディア関係者も「そういうことを言うのはいじめだ。福島の物を食べて応援しよう」って。食べてもいいけど、まず測れって言っただけなのに。本当に変な世界にいると思っちゃった。

金平 すぐに風評被害を持ち出すのがメディア。子どもの甲状腺がんにしても、すごい数になったら「検査をしちゃいけない」って。室井さんの言うように本当に変な世界に迷い込んだようだ。昨年、文科省の放射線副読本が改定され、そこから「汚染という文字が全部消えた。その代わりに強調されるようになったのが、「復興」と「いじめ」という言葉なんですから。

室井 でも、こうして金平さんと話していると、考え方は似てるけど、ひとつ違うのは年代です。金平さんの時代は筑紫さんとかカッコいいジャーナリストがいたけど、わたしたちの世代にはいない。上の世代から引き継げなかった。

金平 僕らの時代にしても、先行世代の背中は見てた。日本赤軍とか連続企業爆破とか、三島由紀夫とか。それらの現象は、内実が解明されないまま、いまだに突出している、宙づりになっている、と僕は思ってるんです。そして、幸いなことに筑紫哲也というオヤジがいた。一緒に何でも話し合い、好き放題できた。迂闊だったのは、それを快く思っていなかった人が局内にいっぱいいたってこと。気づかなかった(笑)。だから筑紫さんが死んだ瞬間に、「なんだこのやろう」と反発を受けた。本当に迂闊だった。いまのテレビがなぜダメになったかというと、こうした継承がうまくいかなかったというのはあると思う。

室井 それで逆に左翼オヤジでもヒドいのが広河隆一。あれは本当に許せない!

金平 実際、ひどいことをされた被害者がいっぱいいたわけで、僕も申し訳ないけど、知らなくて。昔、「DAYS JAPAN」のDAYS国際フォトジャーナリズム大賞の審査委員を3、4年やったけど、結構勉強になったんです。3日間くらい写真ばかり見るんだけど、報道写真は目に焼きついているものが多い。広河さんが編集部でそんな権勢をふるって、そんなことをやっていたなんて思いもよらなかった。

室井 御用ジャーナリスト山口敬之の事件と重なっちゃう部分もあるしね。自分の立場を利用したっていう。でも、山口事件のような、体制寄りの人が、性暴力ふるってもあちらの陣営は権力を使ってもみ消すけど、広河さんみたいな人がやると致命的になる。わたしが正直に思うのは、右のオヤジと左のオヤジがいて、両方女性差別主義者なんだけど、右のオヤジは「女は自分より下で弱いものだ」と思っているから庇ってくれることもある。でも左のオヤジはそれさえなくて、ただ差別してくる(笑)。「どうせバカなんだから」って。女性差別オヤジで言うと、右も左もひどい。ちなみに左のオヤジは食事しても割り勘にしようとする。でも右のオヤジは「俺が払うよ」って金は払う。

金平 わかりやすすぎる。ただそれでその人の、写真家としての業績も同じように終わっちゃう、全否定されるというのは……難しい問題も残りますね。

室井 ピエール瀧が逮捕されたときに作品をお蔵入りにしたのとも似ている話で、ピエールには被害者がいないけど、広河問題は被害者がいる。単なる愛人問題とかじゃなく、性暴力の問題だから。


■エコー・チェンバー・エフェクトをどう乗り越えるか

室井 それにしても金平さんと話していると、メディア状況は最悪だし、その背後の安倍政権を言葉や言論によって倒せそうにないし、どうしたらいいんですか!

金平 並大抵じゃないんですよ。今回の対談もそうだけど、結局、室井さんと僕の考え、ベースは同じでしょ。それは市民運動をやってる人たちや、“良心的”ジャーナリストなどもそう。“内輪”だけで話をしても、「そうだよね」「そうだよね」となる。それは密室のエコー・チェンバー・エフェクト、こだまになっちゃう。これではやはり、政権は倒れないし、カッコ悪いと思っていて。そこから一歩進んで、安倍政権を支持している人々とも対話する。マイケル・ムーア監督の映画『華氏119』なんかいい例だと思うけど、ムーアはドナルド・トランプの熱狂的支持者と話をすることで、トランプ大統領を誕生させたアメリカ社会に切り込んだ。そして全員が「トランプ! アメリカファースト!」と叫んでいるなかで、講演をする。すごかったのが「お前たちの言っていることはわかるし、だけどお前たちも俺もアメリカ人で、こういう方向を目指してたじゃないか」って言うと、みんなトランプ支持者だった奴らが泣き出して。最後は「マイケル・ムーアが選挙出ろ!」みたいなことになる。日本でもこれは可能なんじゃないか。もちろんネトウヨや在特会なんかはしんどいかもしれないけど、安倍政権を支持している普通の人とは会話ができると思っている。「他に誰がいるの?」くらいに思っている人たちって、結構いっぱいいるはずだからね。

室井 確かに、一方的なテレビの報道で、ここ数年で考える正義の方向性がちょっと歪んでしまった人、いびつになっちゃった人って多いかもね。でも、そういう人たちに対して、上から目線で距離を置いたり、自分が無関係なスタンスを大人だと考えている人はずるいよね。

金平 安倍首相の自民党総裁4選も大っぴらに語られているし、元号が変わって大騒ぎしてるけど、このままでは何も変わらない。変わったのはむしろ若い人たちの考え方、思考様式だと思う。望月衣塑子記者の件でも思ったけど、たとえばスマホの普及で、スマホ的価値、つまり記者会見で「なに面倒臭いこと言ってるんだよ」「もっと簡略にお願いします」「質問は10秒以内」などと邪魔する人間は、すでにそうした価値観に毒されている。ロジカルに長々と質問することだって記者にとっては大切なはずだし、面倒臭いことは大切なんことだと思う。面倒臭い奴は必要だとさえ思う。

室井 わたし、生まれたときからずっと面倒臭い人間だから。あっ、金平さんも同じだね。

(構成・編集部)  前編はこちら


金平茂紀
1953年生まれ。1977年にTBS入社後、モスクワ支局長、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長などを歴任。2016 年執行役員退任後も現在まで『報道特集』のキャスターをつとめる。

室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送 金曜日)などに出演中。
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●長倉洋海さん《フォトジャーナリズムの世界に不信感……道を閉ざしてしまうことのないように念じている》

2019年02月17日 00時00分55秒 | Weblog

アサヒカメラの長倉洋海さんによる記事【広河隆一氏“性暴力”に写真家が直言 「カメラの前に立った人々の思いを踏みにじった」~フォトジャーナリストを目指す人へ~】(https://dot.asahi.com/dot/2019020800082.html)。

 《世界の紛争地で写真を撮り続けた写真家の長倉洋海氏が、同じフォトジャーナリストとしての立場でこの問題について提言する》。

 被害にあわれた皆さんに、雑誌を購読者として支えた責任があるとするならば、大変に申し訳ないと思います。

 最近の最もショッキングで、腸の煮えくり返る思いの大事件でした。大変に悍ましい事件です。雑誌について、何度も、本ブログでも取り上げてきました。3.11直後の報道など、多くの情報を得ていただけに、一人でも多くの人に知ってもらいたいという思いで、ブログで取り上げてきましたが、非常に大きな失望に変わりました。

 被害者の皆さんのサイドに立とうとしているようにはとても見えない週刊誌などの〝妙なハシャギぶり〟が、怒りにさらに輪をかけます。チェルノブイリやパレスティナ、福島などで活躍する国際的人権派とされていたジャーナリストの卑劣な犯罪がそんなに〝嬉しい〟のだろうか? そういった週刊誌の編集部や筆者達は、悪罵を投げつけることが出来るほどの、常に人権に配慮した、真剣な記事をこれまで書いてきたのか?

 『DAYS JAPAN』最終号の発行が延期になる、ということで編集部より書状を頂きました。発刊から年間契約をしていました。非常に大きな期待をしていただけに、休刊については大変に残念で仕方がありません。この事件が休刊のきっかけで無かったとしても、廃刊にせざるを得ないでしょう。編集部による最終号の発行を見守りたいです。
 日本では写真報道雑誌は、今後、出てくるのか…。スチルカメラよりも、動画による報道が主流になる中、『DAYS JAPAN』の写真とペンにはとても大きな期待をしていただけに、この国のフォトジャーナリズムの衰退が心配です。

 長倉洋海さん、《ただ、この事件によって、「フォトジャーナリストを目指したい、そのような仕事をしたい」と願っている人たちがフォトジャーナリズムの世界に不信感を持ったり、将来への不安を覚え、道を閉ざしてしまうことのないように念じている》。

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https://dot.asahi.com/dot/2019020800082.html

広河隆一氏“性暴力”に写真家が直言 「カメラの前に立った人々の思いを踏みにじった」
~フォトジャーナリストを目指す人へ~
長倉洋海 
2019.2.12 16:00 dot.#アサヒカメラ

     (広河隆一氏(c)朝日新聞社)
     (長倉洋海氏(写真/本人提供))

 フォトジャーナリストの広河隆一氏が月刊誌「DAYS JAPAN」編集部の女性スタッフに性的関係を強要したとされる問題。世界の紛争地で写真を撮り続けた写真家の長倉洋海氏が、同じフォトジャーナリストとしての立場でこの問題について提言する。

     【写真】フォトジャーナリスト・長倉洋海氏

*  *  *

 今回、広河隆一氏が引き起こした一連の問題について、写真で伝えることを仕事としている者として感じたことを記したい。

 昨年末に週刊誌「週刊文春」で7人の女性が広河氏を告発した。その記事内容に「そんなひどいことをしていたのか」と驚愕した。ただ、そのことについてコメントを求められることもなかったし、自分からしようとも思わなかった。その、ほぼ1カ月後の1月末、同じ週刊誌で別の女性からの告発記事が発表された。広河氏が海外取材に女性を連れていき2週間にわたる性的虐待を加えていたという内容だった。そのあまりのおぞましい内容がにわかには信じがたかったが、広河氏と彼の弁護士からいまだに反論がないということは、内容がほぼ真実だと判断していいだろう。


■自らのゆがんだ欲望に負けたのか

 当初は氏の資質の問題と考えていたが、事件は広がりを見せ、ジャーナリストとは何なのか、雑誌編集部や編集長はどうあるべきなのかということも含めて、私たちも問いを突きつけられている。世間では、フォトジャーナリスト、あるいはジャーナリストは表では正義を叫びながら、その裏で何をやっているかわからないという目も向けられているように感じる

 ただ、この事件によって、「フォトジャーナリストを目指したい、そのような仕事をしたい」と願っている人たちがフォトジャーナリズムの世界に不信感を持ったり、将来への不安を覚え、道を閉ざしてしまうことのないように念じている

 最初に言いたいのは、氏の行為は多くの人を傷つけたが、そればかりか、パレスチナやチェルノブイリ、福島などの地で、「この地の問題に光を当ててほしい」と願い、彼のカメラの前に立った人々の思いを踏みにじってもいる。さらには、「大手メディアが伝えない真実を伝える」という姿勢に共鳴し「DAYS JAPAN」の購読・寄付を続けた人々、そして、実際にフォトジャーナリズムに触れてみたいと集ってきた人々の思いをも裏切った

 今回の事件で、パレスチナ難民や被災者の人々へ、「その窮状は本当なのか」と疑いの目を向けられるかもしれないし、それまでの支援や関心が薄れていく可能性があることも考えれば、現地の人、取材に協力してくれた人に迷惑をかけてはいけないというジャーナリストの鉄則を自ら破ったことになる。経験が豊富にあるはずの氏がそこまで思いが至らなかったのだろうか。あるいは自らのゆがんだ欲望に負けてしまったのだろうか。

 そう言うと私が潔癖で正義感にあふれるジャーナリストに聞こえるかもしれないが、私はジャーナリストは普通の人間だと思っている。なかには犯罪に手を染める人がいても不思議ではないと思う。それなのに、ジャーナリストを正義の人に祭り上げるような傾向がある。


■取り返しのつかない地点まで…

 例えば、日本人フリージャーナリストの拉致と釈放の事件。広河氏は他のジャーナリストと「伝えるべきために行ったのだから自己責任とかのバッシングをするべきではない」と弁護する論陣を張り、記者会見も開いた。その行為に問題はなかったか、その行為は正当化されるのかと検証することなく、ジャーナリストをひとくくりにする姿勢に違和感を覚えた。弁護士や医師が犯罪を起こした時、「この人は人を守るべき職業の人だから」と医師会や弁護士会がかばうだろうか。ジャーナリストは名刺さえ作れば簡単になれる職業だ。資格審査も国家試験もない。だからこそ、一人一人の活動が是か非か見極める目も私たちには問われる

 2000年だったと思うが、東京都写真美術館で「写真」について語る講演会を行った。「いい写真を撮りたいという野心こそが、私を現場に向かわせる大きな力になる」と話すと、会場から手が挙がった。そちらを見ると後部座席に座った広河氏だった。「現地で起きていることを広く世界に伝えるために私は現場に向かっている」と言うのだった。私は先輩の言葉に恐縮し、「全ての写真家がそういうわけでなく、崇高な理念を持つ方もおられると思います」と釈明したのを覚えている。

 当然だが、ジャーナリストも時には過ちを犯す場合もある。そう言う私も、いや今に至るまで、失敗や反省の連続だ。しかし、愚かなりに、同じ間違いを繰り返さないようにと心に誓って前を向いて進んできた。しかし、氏が犯した行為は「失敗やミス」というレベルをはるかに超えて、取り返しのつかない地点まで行ってしまったように思える。


■世界最大のフォトジャーナリズム祭にて

 私が「世界の第一線で活躍できる報道カメラマン」を目指していた頃、中東問題について書かれた氏の書作に触れ、敬意をいだき尊敬もした。彼のもとを訪れ、話を聞かせてもらったこともある。

 通信社を辞めフリーランスになって2年目の1982年、レバノンの取材中だった私は虐殺から逃れてきたパレスチナ難民から事件のことを知り、現場に入った。氏より1日遅れの取材だった。帰国後、氏から写真展の話を持ちかけられ、渋谷や早稲田で写真展をしたり、雑誌のグラビアで一緒に虐殺報告をしたりしたこともある。現場を見た者として、これは伝えなければならないことだと強く思っていたからだ。ただ、広河氏の撮る記録写真と、私の目指す写真は違っていたから、それ以上、関係が深まることはなく時は流れた。

 時をおいて再会したのは2006年の南仏ペルピニャンでの国際フォトジャーナリズム祭でだった。21もの写真展が市内で開かれ、撮影者を招いてさまざまなイベントが行われる。ヨーロッパ各地から数十万の見学者、3千人ものカメラマンが集まる世界最大のフォトジャーナリズム祭だ。私は招待され、写真展「マスード 敗れざる魂」を開催した。17年、追い続けたアフガニスタン抵抗運動の指導者のストーリーだった。その機会を与えてくれた主催者のジャンフランソワ・ルロワ氏は、あちこちの会場に「DAYS JAPAN」を置き、ゲスト写真家に声をかけ、掲載の依頼をする広河氏を快く思っていないようだった。そう思われていた広河氏が数年後、写真祭の賞の審査員をしていることを知って驚いた。ルロワ氏は「資金難で来年からの開催が難しい」と話していたから、イベントスポンサーになることで発言力を強めていったのだろうかと思った。「DAYS JAPAN」の知名度を高めたり、誌面のために、作品を集めることは悪いことではない。ただ、そうして集めた作品の中に、氏は自らの作品をも同列に並べて発表することで自らの権威づけを行っていたように思う。

 もちろんそれも非難するに当たらないことだと思う。が、先週、毎日新聞に掲載された元「DAYS JAPAN」編集部に在籍した女性の手記を読んで、複雑な思いに駆られた。そこには編集部の壮絶で過酷な労働条件が記されており、そうしたスタッフの犠牲の上に南仏の写真祭へのイベントスポンサー費用や彼の写真集の費用が捻出されていたのかと思ったからだ。さらに、手記には、広河氏がスタッフを罵倒することで精神的に追い込み、意のままに操ろうとする情景も描かれている。悲しかったのは、彼女は肉体的にも精神的にも病んで、結局はジャーナリストになる夢を捨てざるを得なかったことだ。

 広河氏はフォトジャーナリズム講座を主催していた。その宣伝文の中に、「志を学ぶ」という科目があって不思議に思った。「志」は自らの内に湧き出るもの人から教えられるものではないと私は思っているからだ自分のさまざまな経験からジャーナリストとしての骨格が作られるはずで、その道を誰かに指し示してもらうことも指し示すこともできないはずだ。もし、人の指示で動くなら、その人のコピーになってしまうではないか。

 しかし、そういう私もそう気付くまでには随分と時間がかかったたくさんの失敗と経験を重ね、やっと自分の写真の道が見えてくるようになった。世の矛盾に怒りを感じ、それを正したいと願う若者。まだ経験が少なく見える世界が限られた若者たちは、正義を実践する広河氏に自らのヒーロー像を重ね合わせたのかもしれない。そのように集まってきた聴講生やボランティアに対し、羽ばたく手助けをするよりも、氏は自らの欲望の対象と見てきたのだろうか。雑誌と自らを権威づけることで人を集め、自分の欲望を満たそうとしてきたのかもしれない。 


■現場でこそ、磨かれる

 ャーナリストは自らが権威を作り上げたり、その中で独裁を敷くのではなく権力者が唱える口触りのいい正義や民主主義の裏にあるものを暴くことこそ、その真骨頂なのではないだろうか。そして、作り上げた権威に寄りかかるのではなく、伝えたい本当のことを世に問い、それで評価されるべきものだと思う。

 いま起きていることを伝えるのも大切だが、大手メディアではなくフリーだからこそできることを考えなければ、発表の場は狭まっていく。ジャーナリストの道を歩んでいる人には、たくさんの情報やニュースの中に紛れ込んでしまうものではない写真や文章を目指してほしい。群れるのではなく、時には孤高を恐れず、自らの道を進んでほしいと願うメディアや権威を一方的に信じるのでなく、自らの目と自らが磨いた感性で確かめながら歩んでほしいと願う

 私は最初から正義感や自らを犠牲にして報道に殉じる覚悟を持っている人は少ないと思う、いやほとんどいないと言っていいかもしれない。が、現場で経験し、たくさんの出会いがあって、「伝える人」として鍛え上げられていく現場でこそ、ジャーナリストは磨かれ、育っていくはずだ

 世界は広く、深く、驚きに満ちている。自分の狭い先入観や思い込みではなく、驚きや偏見を打ち破るものを見つけ伝えてほしい。そんな写真や文章はさまざまな形で発表することができる。一権力者が扉を閉ざそうと、写真が人の心を打つものであれば、道は必ず開ける私はペンとカメラさえあれば、人の心を打つことはできると信じている見た人が感動で身が震えるような、心の深いところがじんわりと満たされていくような素晴らしい写真を世界は待っている

(文/長倉洋海

※「アサヒカメラ」オンライン限定記事
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●袴田事件、48年間のそれぞれの苦難・・・・・・袴田巌さんと秀子さん、そして、熊本典道さん

2014年03月29日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの二つの記事【袴田死刑囚の姉ら拘置所到着 「どうしても会いたい」】(http://www.asahi.com/articles/ASG3W552KG3WUTIL01V.html)と、
【袴田巌さん、東京拘置所から釈放 再審開始決定受け】(http://www.asahi.com/articles/ASG3W56BSG3WUTPB019.html?iref=comtop_6_01)。
東京新聞の記事【袴田事件再審決定 「証拠捏造の疑い」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014032702000264.html)。
asahi.comの社説【死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)。
東京新聞の社説【袴田事件再審決定 冤罪は国家の犯罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014032802000164.html)。
最後に、袴田事件をずっと支援されてきた保坂展人さんのasahi.comのコラム【袴田さん釈放に万感 問われる国の責任】(http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2014032835581.html?iref=comtop_fbox_d2_03)。

   ●『DAYS JAPAN 2007年12月号』読了 (1/2)
    「森達也氏の本にも出てきた保坂展人氏や亀井静香氏の
     「~まだ間に合うのなら⑨~ 死刑大国・日本」。
     元ボクサー袴田さんの冤罪の件も。保坂議員のメモから起こした
     図が生々しい(森さんの「死刑」にも同様の図有り)。」

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
   『●『冤罪File No.2 (6月号)』読了
   『●『月刊誌3冊』読了(2/4)
   『●『冤罪File(No.06、2009年6月号)』
   『●冤罪事件映画化: 袴田事件
   『●冤罪が増幅されはしまいか?
   『●冤罪によるアリ地獄
   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●『美談の男』読了
    「『美談の男/冤罪 袴田事件を裁いた元主任裁判官・熊本典道の秘密』、
     7月に読了。尾形誠規著。鉄人社。2010年6月刊、第1刷。
      本の帯、「私は無罪を確信しながら死刑判決を言い渡した―――。
     39年前の過ちを自ら告白した元エリート判事の転落と再生/
     酒……家族崩壊……自殺未遂……放浪……そして―――。
     逃れたくとも逃れられない袴田事件の呪縛」。
      「裁判員制度が始まろうとしているいま、いつ誰が熊本と
     同じ立場になってもおかしくない」・・・」

   『●『創(2010年7月号)』
   『●袴田事件: いい加減に誤まりを認めるべき
   『●『冤罪File(No.10)』読了
   『●冤罪デモ
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●『検察に、殺される』読了
   『●強大な氷山の一角としての冤罪発覚
   『●「前川さんの身になってほしい!」: 「福井事件」という明々白な冤罪
   『●作られた袴田冤罪事件、理不尽極まる漸くの初の証拠開示
   『●死刑という制度: 「吊るせ、吊るせ」の合唱で何か状況は変わるのか?
   『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~
   『●PC遠隔操作冤罪事件: やはり捏造しようとしていないか?
   『●「どうなるのニッポン」『週刊金曜日』
       (2013年7月26日、953号)についてのつぶやき
   『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん
   『●袴田事件: 静岡地裁は「疑わしきは被告人の利益に」を
   『●「曽野綾子とは何か」 『週刊金曜日』
          (2014年1月24日号、976号)についてのつぶやき
   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                         司法の良心を示せるか?
   『
●袴田事件・釈放!: 「捜査機関が重要な証拠を捏造した疑い」
                 「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」


以下は、昨日の「つぶやき」。

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■報道ステーションで袴田さんのインタビュー。思っていたより、遥かにしっっかりとしておられる。実感がわかない印象だ。お姉さんの秀子さんが本当に嬉しそうだ。本当に良かった。いま晩酌をしておられる頃か?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56 …

■報道ステーションでトップニュース。裁判長の言葉「正義に反する」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56 …)。証拠の捏造まで厳しく断罪。裁判時に、衣類という証拠の変更を申し立ててまで捏造。熊本典道元裁判長のコメントを聞いてみたい(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1ce91952c0e77c5dc55b877bf1632238 …

■意に反して袴田事件の死刑判決を書いた元裁判官・熊本典道さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1ce91952c0e77c5dc55b877bf1632238 …)のインタビュー。贖罪の言葉。熊本さん自身も大変に苦しかった事と思う。また、元刑事のコメントに怒りがわく。何の反省の言葉もないとは

■どう責任をとるつもりか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/049357a4c458aa9a0094191c2b363e56) 『袴田さんを祝福、捜査批判』(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20140327-1276329.html)/「ゴビンダ・プラサド・マイナリさん・・足利事件で再審無罪が確定した菅家利和さん・・名張毒ぶどう酒事件で1972年に死刑が確定し、昨年11月に第8次再審請求を申し立てた奥西勝死刑囚(88)の鈴木泉弁護団長は「私たち弁護団にとって、再審開始決定が出たことは何よりの励ましになる」とコメント」
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 東京新聞社説「真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む」・・・・・・ましてや飯塚事件。既に久間三千年さんは、麻生内閣の森英介法務大臣のゴーサインの下、死刑執行。どう責任をとるのだろうか? 責任など、とれる訳もないのだが・・・・・・。「真犯人を取り逃がした上」、死刑執行・・・・・・暗澹たる思いだ。「冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる」、取り返しようのない「不可逆な誤り」である。
 最後に、保坂展人さんのコラム。全く同感。「永遠の沈黙」を待つ残酷な司法・・・・・・「捜査をした警察・検察、死刑判決を続けた司法の責任をうやむやにするには、袴田さんの生命が尽きることが、国にとって一番都合がよかったのではないでしょうか。再審の扉を閉じたまま袴田さんが亡くなれば、真相を闇の中へ葬ることができるからです。この間、袴田さんを担当した検察官も裁判官も次々と交代していきました。ただ、時がすぎるのを待っているかのように。しかし、「永遠の沈黙」に陥ることはありませんでした」

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々

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http://www.asahi.com/articles/ASG3W552KG3WUTIL01V.html

袴田死刑囚の姉ら拘置所到着 「どうしても会いたい」
2014年3月27日16時26分

 静岡地裁の再審開始決定を受け、袴田巌死刑囚(78)の姉ひで子さん(81)が27日午後3時ごろ、支援者らとともに、袴田死刑囚がいる東京・小菅の東京拘置所に到着した。ひで子さんは「ただ、ただ、うれしいだけです。巌の拘置を一日も早く解いてあげたい」と改めて喜びを語った。

 袴田元被告は精神を病んでおり、ひで子さんが毎月面会に出向いても、会えない状態が3年半続いている。ひで子さんは「いつもなら、会いたくないと言われたらすぐに帰るんですが、今日はどうしても会いたい。いい知らせがあるからどうしても出てこいと言って、頑張るつもりです」と話した。

 最初にかけてあげたい言葉は何かと聞かれると、「本人が分からなくても、『元気か?再審開始になった』と言ってみようと思います」と答えた。
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http://www.asahi.com/articles/ASG3W56BSG3WUTPB019.html?iref=comtop_6_01

袴田巌さん、東京拘置所から釈放 再審開始決定受け
2014年3月27日17時26分

 静岡地裁の再審開始決定を受け、袴田巌死刑囚(78)が27日午後5時20分すぎ、東京・小菅の東京拘置所から釈放された。逮捕から48年ぶり。姉ひで子さん(81)らと一緒に車に乗り、拘置所を出た。

 支援者によると、袴田元被告には決定文を見せて再審開始について伝えたが、「ウソだ」と信じられない様子だったという。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014032702000264.html

袴田事件再審決定 「証拠捏造の疑い」
2014年3月27日 夕刊

 静岡県清水市(現静岡市清水区)で一九六六年にみそ製造会社の専務一家四人が殺害された袴田事件の第二次再審請求で、静岡地裁は二十七日、強盗殺人罪などで死刑判決が確定した袴田巌(はかまだいわお)元被告(78)の再審開始と刑の執行、拘置の停止を決定した。村山浩昭裁判長は、確定判決で犯行時の着衣と認定された「五点の衣類」について「後日捏造(ねつぞう)された疑いがある」と結論付けた。事件発生から約四十八年、死刑確定から約三十四年で裁判がやり直され、死刑判決が取り消される可能性がある。 

 法務省によると、死刑囚の再審が決定したケースで、拘置の執行停止が認められたのは初めて。死刑囚の再審開始決定は財田川、免田、松山、島田と、後に決定が取り消された名張毒ぶどう酒事件に続き戦後六例目で九年ぶり。名張以外の四人は再審無罪となった。静岡地検が即時抗告すれば、再審を認めるか否かの判断は東京高裁に委ねられる。弁護団は即時抗告しないよう地検に申し入れた。

 第二次請求審の最大の争点は、五点の衣類が袴田元被告のものかどうかだった。検察、弁護側双方の推薦した専門家二人がDNA型鑑定を実施。ともに、白半袖シャツの右肩の血痕が袴田元被告のDNA型と完全には一致しないとの見解を示した。弁護団が「五点の衣類は何者かが捏造した証拠」とした一方、検察側は「試料が古く、信用性が低い」と主張してきた。

 決定は、鑑定から「五点の衣類の血痕は、袴田元被告のものでも犯行着衣でもない可能性が相当程度認められる」と指摘。鑑定結果は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たる」と判断した。

 五点の衣類は事件から一年二カ月後、同社のみそタンク内から見つかった。決定は「実験結果からみても、衣類の染まり具合はみその色に比べて薄く、血痕の赤みも強すぎる。長時間みその中に隠されていたにしては不自然」と指摘。

 弁護側は、衣類のうちズボンはサイズが合わず袴田元被告のものでもないと主張。決定は確定判決の認定を否定し「ズボンが袴田元被告のものではなかったとの疑いに整合する」と認定した。

 再審開始決定を受け、袴田元被告の姉の秀子さん(81)は二十七日午後、東京拘置所へ面会に向かう。

 <静岡地検・西谷隆次席検事> 予想外の決定であり、本庁の主張が認められなかったのは、誠に遺憾。上級庁と協議し、速やかに対応したい。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

死刑囚の再審―過ちはすみやかに正せ
2014年3月28日(金)付

 無実の人を罪におとし、長年にわたり、死刑台の縁に立たせる。許されないことが起きたおそれが強い。

 静岡県で48年前、一家4人が殺害された。犯人として死刑を宣告された袴田巌さんの再審の開始を静岡地裁が決定した。

 検察側は抗告によって手続きを長引かせるべきではない。すみやかに再審すべきである。

 80年代、免田栄さんら死刑が確定した4人が相次いで再審で無罪になった。自白の強要、とりわけ死刑の取り返しのつかなさを考えさせたはずだった。

 袴田さんの死刑確定や第1次再審請求審はそうした動きと並行していたのだが、判決は今日まで維持されている。あの教訓ははたして生かされたのか。司法界は猛省せねばなるまい。

 今回の決定が特に重いのは、袴田さん有罪の重要証拠で、犯行時に着ていたとされた衣服5点について、捜査機関が捏造(ねつぞう)した疑いがあるとさえ言及していることだ。

 死刑を決定づけた証拠がでっち上げだったとしたら、かつてない深刻な事態である。

 捜査・検察当局に求められるのは、この指摘を真摯(しんし)に受けとめ、何が起きたのか徹底調査することではないか。

 袴田さんは78歳。いつ執行されるか分からない死刑の恐怖と向き合う拘置所暮らしで精神の病が進み、姉や弁護人による面会でさえ難しくなった。

 死刑の確定から34年である。むだにしていい時間はない。

 再審を開くかどうかの判断にここまで時間を要している裁判のあり方も検討すべきだ。

 衣服の血痕に用いたDNA鑑定の新しい技術が今回の決定を後押ししたのは確かだろう。ただし、衣服は一審が始まった後に現場近くで突然見つかったとされ、その不自然さのほか、袴田さんには小さすぎる問題などがかねて指摘されていた。

 「疑わしきは被告人の利益に」の理念は尊重されていたのか、問い直すべきだ。

 27年かかって棄却に終わった第1次再審請求審と比べ、第2次審では証拠の開示が大きく進んだ。裁判所が検察に強く促した結果、当初は調べられていなかった証拠が多く出された。

 袴田さんに有利なのに、弁護側が存在さえ知らなかった証言もあった。それもなぜ、もっと早くできなかったのか、と思わざるをえない。

 今回の再審開始決定は、釈放にもあえて踏み込んだ。裁判長が、これ以上の拘束は「耐え難いほど正義に反する」とまで断じた意味はあまりに重い。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014032802000164.html

【社説】
袴田事件再審決定 冤罪は国家の犯罪
2014年3月28日

 裁判所が自ら言及した通り、「耐え難いほど正義に反する状況」である。捏造(ねつぞう)された証拠で死刑判決が確定したのか。速やかに裁判をやり直すべきだ。

 事件発生から一年二カ月後に工場のみそタンクから見つかった血痕の付いた衣類五点は、確定判決が、袴田巌さんを犯人と認定する上で最も重視した証拠だった。

 その衣類について、今回の静岡地裁決定は「後日捏造された疑いがある」と述べた。

 検察庁も裁判所も証拠の捏造を見抜けないまま死刑を宣告していたのであろうか。


◆「こちらが犯行着衣」

 絶対にあってはならないことであるが、死刑を言い渡した当の裁判所が、その疑いが極めて高くなったと認めたのである。ただならぬ事態と言わざるを得ない。

 そもそも、起訴の段階で犯行着衣とされたのは、血痕と油の付着したパジャマだった。

 ところが、一審公判の中でパジャマに関する鑑定の信用性に疑いがもたれるや、問題の衣類五点がみそタンクの中から突然見つかり、検察官は「こちらが真の犯行着衣である」と主張を変更した。

 袴田さんは、公判では起訴内容を否認したが、捜査段階で四十五通の自白調書が作られていた。毎日十二時間以上に及んだという厳しい取り調べの末に追い込まれた自白で、その内容は、日替わりで変遷していた。

 一審判決は、そのうち四十四通を、信用性も任意性もないとして証拠から排斥したが、残り一通の検察官作成の自白調書だけを証拠として採用し、問題の衣類五点を犯行着衣と認定して死刑を言い渡した。判決はそのまま高裁、最高裁を経て一九八〇年に確定した。この間、どれほどの吟味がなされたのか。

 この確定判決をおかしいと考えていたのは、再審を請求した弁護側だけではなかった。


◆新証拠の開示が鍵に

 一審で死刑判決を書いた元裁判官の熊本典道さん(76)は二〇〇七年、「自白に疑問を抱き無罪を主張したが、裁判官三人の合議で死刑が決まった」と告白している。

 「評議の秘密」を破ることは裁判官の職業倫理に反する暴挙だと批判されたが、この一件で、袴田事件に対する市民の疑念も決定的に深まったのではないか。

 第二次再審請求審では、弁護団の開示請求を受けて、裁判所が検察側に幾度も証拠開示を勧告。静岡地検は、これまで法廷に提出していなかった五点の衣類の発見時のカラー写真、その衣類のズボンを販売した会社の役員の供述調書、取り調べの録音テープなど六百点の新証拠を開示した。その一部が再審の扉を開く鍵になった。

 これまでの再審請求事件では、捜査当局が集めた証拠の開示、非開示は検察の判断に委ねられたままで、言い換えれば、検察側は自分たちに都合のよい証拠しか出してこなかったともいえる。弁護側から見れば、隠されたことと同じだ。今回の請求審では、証拠開示の重要性があらためて証明されたといっていい。

 そもそもが、公権力が公費を使って集めた証拠である。真相解明には、検察側の手持ち証拠が全面開示されてしかるべきだろう。

 柔道二段で体格もよい被害者を襲う腕力があるのは、元プロボクサーの彼以外にない…。従業員だから給料支給日で現金があることを知っている…。袴田さんは、いわゆる見込み捜査で犯人に仕立てられた。一カ月余り尾行され、逮捕後は、時に水も与えられない取り調べで「自白」に追い込まれる。典型的な冤罪(えんざい)の構図である。無理な捜査は証拠捏造につながりやすい。

 冤罪であれば、警察、検察庁、裁判所、すべてが誤りを犯したことになる。真犯人を取り逃がした上、ぬれぎぬを着せられた人物の一生を破滅に追い込む。被害者側は真相を知り得ない。冤罪とは国家の犯罪である。

 市民の常識、良識を事実認定や量刑に反映させる裁判員裁判の時代にある。誤判につながるような制度の欠陥、弱点は皆無にする必要がある。


◆検察は即時抗告やめよ

 司法の判断が二転三転した名張毒ぶどう酒事件を含め、日弁連が再審請求を支援している重要事件だけでも袴田事件以外に八件。証拠開示を徹底するなら、有罪認定が揺らぐケースはほかにもあるのではないか。

 冤罪は、古い事件に限らない。今も起きうることは、やはり証拠捏造が明らかになった村木厚子さんの事件などが示している。

 袴田さんの拘置停止にまで踏み込んだ今決定は、地裁が無罪を確信したことを意味している。

 検察は即時抗告することなく、速やかに再審は開始されるべきである。
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http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2014032835581.html?iref=comtop_fbox_d2_03

袴田さん釈放に万感 問われる国の責任
<太陽のまちから> 特別寄稿
保坂展人
2014年3月28日

 無実の死刑囚として拘置されていた元プロボクサーの袴田巌さん(78)が、48年ぶりに釈放されました。3月27日午後5時、東京拘置所から出てくる映像を見て、万感こみあげるものがありました。
 私が袴田さんの置かれている立場を知ったのは、衆議院法務委員会に属して活動していた1998年のことでした。人権問題をたびたび法務委員会で取り上げていることを知って、姉のひで子さんが支援者の方々と議員会館に訪ねてこられたのです。
 当時、すでに30年を超える長期の拘置が続き、しかも確定死刑囚として20年あまりも「死刑執行の恐怖」にさらされていた袴田さんは次第に心の変調をきたすようになっていました。90年代半ばには、弟の無実を信じて励ましてきた唯一の理解者であるひで子さんの面会も拒絶するようになった、と聞きました。
 私の仕事は、拘置所での袴田さんの身体や精神の状況をできるだけ詳細に聞き取り、ひで子さんや弁護団、支援者に伝えることでした。袴田さんは裁判の中で、「神さま―。僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます」(母親にあてた手紙)などと大量の手紙を記して、無実を訴えていました。司法の場で自らの潔白が証明されることを信じていたのです。
 ところが、68年、静岡地裁で死刑判決。76年、東京高裁で控訴棄却、80年に最高裁で上告が棄却され、死刑が確定します。
 しかし、一審で死刑判決を出した静岡地裁は、警察・検察による連日12時間に及ぶ取り調べによって作成された45通の供述調書のうち、じつに44通を「違法な取り調べ」によるものとして棄却しました。長時間にわたり自白を迫る強引な調書作成過程の信用性を認めませんでした。それでも、残る1通を採用して死刑判決を出したのです。
 94年、一縷の望みをかけた再審請求が静岡地裁で棄却されると、袴田さんは裁判関係書類の差し入れを拒否し、弁護士とも面会しなくなりました。
 誰とも会わなくなって3年半以上続いた袴田さんの様子をみるために、私は半年ががりで法務省矯正局と交渉して、東京拘置所での面会にこぎつけました。2003年3月10日、私は姉のひで子さんと弁護士と一緒に袴田さんと会い、言葉をかわしました。
 しかし、袴田さんは、空想の世界の住人になっていました。このときの様子は、「塀の中に閉じ込められた『秘密』の闇」として、このコラム(2013年11月19日)で触れましたが、あらためて記します。

 保坂 「元気ですか」

 袴田 「元気ですよ」

 保坂 「今日はあなたの誕生日ですが、分かります? 67歳ですね」

 袴田 「そんなことを言われても困るんだよ。もういないんだから、ムゲンサイサイネンゲツ(無限歳歳年月?)歳はない。地球がないときに生まれてきた。地球を作った人……」

 保坂 「ご両親についてお話したい」

 袴田 「困るんだなー。全てに勝利したんだから」

     「無罪で勝利した。袴田巌の名において……」

     「神の国の儀式があって、袴田巌は勝った。日本国家に対して5億円の損害賠償を取って……」

 保坂 「5億円はどうしたんですか」

 袴田 「神の国で使っている」

 保坂 「袴田巌さんはどこに行ったのですか?」

 袴田 「袴田巌は、智恵の一つ。私が中心になった。昨年儀式があった」 

 長年の拘置によって精神に変調をきたす拘禁反応が強く出ていて、すぐにでも治療が必要な状態でしたが、何の治療もなされませんでした。
 07年、私は、国会内に、ひとりの法律家を招いた勉強会をセットしました。一審の死刑判決に関与したことを悔いて、号泣しながら袴田さんに謝罪した元裁判官の熊本典道さん。多数のメディアの前で、「自分は無罪を確信していたが、他のふたりの裁判官に押し切られて死刑判決を書いてしまった。悔やんでも悔やみきれない」と告白したのです。
 再審への期待が高まったのは、いまから10年も前のことでした。
 04年8月。四谷の中華料理店で私はひで子さんや弁護士の皆さんと、東京拘置所にいる袴田さんに、どのように「再審開始」という朗報を伝えるかの案を練っていました。東京高裁に対する期待は大きく、「きっと始まる、大丈夫だ」という声がありました。しかし、東京高裁は再審を求める訴え(即時抗告)を棄却しました。
 それでも、ひで子さんをはじめ、支援者も弁護団もあきらめませんでした。ボクシング界からも支援の輪は広がりました。私が09年に国会を去った後も、袴田さんを支援する国会議員連盟がつくられました。ただ、弁護士をはじめ熱心な支援者のなかにはすでに他界された方もいます。
 思い出すのは、無実を訴えながら03年に獄中で亡くなった波崎事件の冨山常喜さん(享年86)のことです。
 亡くなる半年前、私は東京拘置所と交渉して、所内にある集中治療室で民間の医師の立ち会いのもとに冨山さんの健康状態をチェックする機会を設けました。

   「このままじゃ死ねないよ。無実を認めてもらわないと」

 病床の冨山さんはそうつぶやきました。人工透析と中心静脈栄養のチューブがつながっている状態を見て、医師は言いました。

   「このままでは、必ず感染症で亡くなります。うちの病院でリハビリをしましょう」

 しかし、その提案は認められませんでした。そして、医師の言葉通り、冨山さんは半年後、感染症のため息を引き取りました。
 それだけに、48年という歳月をへて、袴田さんが生きて東京拘置所を出ることができたことは幸いです。
 この間に、ずさんな捜査による冤罪(えんざい)である、との認識は広がっていました。再審開始決定を下した静岡地裁が今回、「証拠の捏造」と断罪するよりはるか前に、冤罪を訴える元プロボクサー「Hakamada」の名は世界に知れ渡り、EU各国の大使館をはじめ注目を集めていました。そのため、袴田さんに死刑が執行される可能性はありませんでした。
 そうしたなか、捜査をした警察・検察、死刑判決を続けた司法の責任をうやむやにするには、袴田さんの生命が尽きることが、国にとって一番都合がよかったのではないでしょうか。再審の扉を閉じたまま袴田さんが亡くなれば、真相を闇の中へ葬ることができるからです。この間、袴田さんを担当した検察官も裁判官も次々と交代していきました。ただ、時がすぎるのを待っているかのように。
 しかし、「永遠の沈黙」に陥ることはありませんでした。私は袴田さんが生還した喜びをかみしめながら、この不条理を半世紀続けた国家の責任を強く問うべきだと考えています。
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●福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』、届く

2013年03月16日 00時00分48秒 | Weblog


ずいぶん以前に、DAYS JAPANの方より下記のメールを頂いていました。でっ、先日、注文していた「福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』」が届きました。
 最後に赤々と押印、「闘え」「」と。

 一枚一枚が重い写真ばかりです。お薦めです。ぜひ、ご覧下さい。

   ―――――――――――――――――――――――――――――――
       すべての同志に向けて ―――― 福島菊次郎

     1 広島の被爆者 中村さんの記録
     2 原爆と人間の記録
     3 ある女子挺身隊員の死
     4 国敗れて
     5 日本の軍需産業
     6 日本の軍隊
     7 東大闘争
     8 首都騒乱
     9 あさま山荘事件
    10 農民たちの三里塚
    11 学生たちの三里塚

       おわりに ―――― 福島菊次郎
       棺桶の行方 ―――― 那須圭子
       ジャーナリストの原点から ―――― 広河隆一
   ―――――――――――――――――――――――――――――――

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お世話になっております、DAYS JAPAN ・・・・・・です。
このメールはDAYS JAPAN をご購読下さったことのある皆さまにお送り致しております。

福島菊次郎91歳の写真集「証言と遺言」。
先日あがった初校を見て、その素晴らしさに心を打たれました。
東大闘争、あさま山荘事件、三里塚。
日本の戦後史を語る上で欠かせない重要なできごとばかりです。
この真っ只中に、カメラ一つを手に飛び込んだ菊次郎氏。
他の誰にも撮影できなかった鮮烈な写真の数々を、
DAYS JAPANは一冊の写真集にまとめました。
もちろん、菊次郎氏の代表作であり、
映画「ニッポンの嘘」で最も印象に残るエピソードだった
「広島の被爆者 中村さんの記録」も収められています。

この写真集にDAYS JAPAN 定期購読者だけの特典として、
お名前を掲載することができます。

お申込みはいよいよ2月1日まで。
菊次郎氏の「同志=制作協力者」として、
歴史に残る写真集「証言と遺言」に、ぜひあなたの名前を載せて下さい。
・・・・・・
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福島菊次郎90歳の写真集
『証言と遺言』  2013年3月1日(金)発売

「伝説」の報道写真家 福島菊次郎91歳。
未だ現役として活躍する彼の姿を捉えた映画「ニッポンの嘘」。
映画にも登場した菊次郎氏の代表作数々が、
この春DAYS JAPAN から写真集としてついに発売。
A4ワイド判・篆刻あり・上製本

発行・発売 (株)デイズジャパン
〇定価:3,600円(税込)
〇DAYS JAPAN 定期購読者割引価格:3,000円(税込)

【先行予約特典】
2月1日までに代金をお支払いのDAYS JAPAN定期購読者の方は、
お名前を制作協力者として写真集に印刷致します。
*お手数ですが、ご入金の際の郵便振替用紙にお名前記載のご希望の有無を明記して下さい。

【DAYS JAPAN 定期購読(新規または継続注文)と写真集をお申し込みの方】
定期購読料7,700円と写真集特価3,000円を合わせて10,000円(税込)
※上記金額に別途送料が掛かります(1冊 210円/2冊 290円)

お申込みはこちらから
http://goo.gl/ZqWTb

または
info@daysjapan.net
(担当総務 ・・・まで)

どうぞ宜しくお願いします。

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〒156-0043
東京都世田谷区松原1-37-19-402
㈱デイズジャパン
営業部 ・・・・・・

TEL:03-3322-0233 FAX:03-3322-0353
Email: mailto:sato@daysjapan.net

人々の意志が戦争を止める日が必ず来る
月刊誌DAYS JAPAN 
ホームページhttp://www.daysjapan.net
ブログ デイズから視る日々http://daysjapanblog.seesaa.net/
Twitter http://twitter.com/daysjapan2009
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●『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1)についてのつぶやき

2012年12月21日 00時00分57秒 | Weblog


DAYS JAPAN』(http://www.daysjapan.net/)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

 表紙はタンザニア。皆さんの購読を、是非。

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■『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1) / 本日到着。「一枚の写真が国家を動かすこともある」「本紙購読料の一部は原発被災地の子供たちの健康支援に使われます」ので、是非、支援してもらいたいです。「原発とメディア その自己検証を問う」

■『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1) / TOPICS「北海道・幌延町 核廃棄物処分にNO! 27年目の抗議デモ」、「東京都 河川敷公園、野宿者排除を許していいのか?」。水島宏明氏ら「特集 原発事故報道 なぜメディアは、自己検証できないのか?」

■『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1)/斎藤美奈子さんOUTLOOK「国政を私物化する右翼軽量級冗談内閣」、「日本の有権者はどこまで懲りない人たちなんだ・・・想像するだけでも熱が出そうだ」。同感。私は「危機突入内閣」・「火に油内閣」と名付けました

■『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1) / 柿澤和幸氏ら「ジャーナリスト立ち入りへの過剰取締り」。「私は5月31日に警戒区域に入ったという「罪」で、南相馬署に任意の・・」で始まる広河隆一さん「南相馬署および、情報を知る権利のある人々への公開の手紙

■『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1)/ユーリ・コズイレフ氏ら「ブラジル、巨大水力発電ダム建設 経済優先で先住民と自然はどこへ?」。伊原美代子氏「おばあちゃんと猫23 おせちもしあわせも仲良くわけっこ」、このシリーズ、いつもほっこりした気分になる
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 ちなみに、広河隆一さんの言葉。

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http://www.fujisan.co.jp/product/1281680978/?gclid=CLfIn7v-qLQCFUpapQodmmwAGQ

デイズジャパンとは 発刊の趣旨

今、情報はあふれているものの、どの情報を信頼していいのかわからない状況に私たちは置かれています。アフガニスタン、パレスチナ、イラクと次々と戦争があるたびに既存の大手メディアへの信頼感は少しずつ薄れ、あらゆる情報にバイアスがかかっていることを、誰もが感じています。戦争前に戦争誘導型の記事が現われたり、その戦争の遂行に水を差す記事や写真は、編集部の上層部に差し止められたり、「読者投書」欄の意見も注意深く除かれています。

アフガニスタンの戦争でもイラク戦争でも、現場から責任を持って報告するフォトジャーナリストはいないわけではありませんでした。でも日本ではそうした写真が陽の目を見ることは比較的少なかったのが実情です。日本のメディアがそうした写真をあまり掲載したがらなかったからです。

すぐれた写真を撮るフォトジャーナリストは存在する。しかし発表するメディアが少なすぎる。つくづくそう思ったのです。

日本のフォトジャーナリズムは、今、危機に瀕しています。志あるフォトジャーナリズムが消えていくことは、時代が恐ろしい方向に突き進んでいくのをチェックできないということなのです。時代を読み取る目を失うということなのです。

新聞のネット移向、テレビ離れなど多くのことが言われていますが、内実のことが語られないことはまれです。何を伝えなければならないか、何を知らなければならないのか。DAYS JAPANは声に応えていきたいと思っています。

DAYS JAPAN 編集長 広河隆一
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●原発報道を考える

2011年07月02日 01時18分16秒 | Weblog


THE JOURNALに出ていた、随分以前の記事(http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/05/522.html)。
 映像はここに(http://www.ustream.tv/recorded/14882865#utm_campaign=synclickback&source=http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/05/post_766.html&medium=14882865)。

 東電のいい加減な発表に従う大マスコミ。記者クラブの弊害もあるのでしょうか。綿井健陽さんや広河隆一神保哲生さんらフリージャーナリストにぜひ頑張って頂きたいですね。

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http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/05/522.html

「原発報道を考える」シンポ報告と福島原発取材要請

大本営発表と化している原発報道をどうすべきか。
522日に議論を!


 深刻な事態が後になって次々と露見するというどうしようもない状況が続いている原発問題ですが、マスコミに対する不信感もかつてないほど噴出しています。本来果たすべきチェック機能がほとんど働いていないのですから、不信感を持たれるのは当然と言えます。

 情報が一元的に管理されている状況をどう打破して、独自取材の道を拡大するかが問われているわけですが、フリージャーナリストを中心にいろいろな模索が始まっています。現在、大手マスコミは原発の50キロ圏外にまで避難しているようですが、4月までは原発直近まで入っていたフリーも20キロ圏内に入ることを規制されています。大手マスコミが安全地域に避難し、リスク覚悟のフリーが現場に入るというイラク戦争などの戦場取材と似た状況が一時期続いたのですが、それも現在は規制されているわけです。この状況を改め、原発作業員などへの取材もある程度認めるよう政府・東電に要請をする共同アピールも準備されています。

 そうした原発取材・報道の現実について、5月22日(日)夜、文京シビック小ホールで議論し、共同アピールを公表する予定です。以前、一度告知をしましたが、出演者がその後続々と増えています。改めて出演者を紹介し、ぜひ足を運んでいただけるよう呼びかけます。・・・・・・。

      

緊急シンポジウム
 「原発報道を考える~メディアは真実を伝えているのか」

【日時】
2011
522日(日)
開場1820分 開会1845分 閉会2130分(予定)

【会場】
文京シビック小ホール

【定員】

370


【入場料】
1000


【出演者】
神保哲生ビデオニュース・ドットコム
綿井健陽(ビデオジャーナリスト)
広河隆一(『DAYS JAPAN』編集長)
香山リカ(精神科医)
金平茂紀TBS「報道特集」キャスター)
川村晃司(ジャーナリスト/テレビ朝日コメンテイター)
後藤政志(工学博士/東芝・元原子炉格納容器設計者)

【司会】
篠田博之(月刊『創』編集長)

特別アピール
布川冤罪事件再審判決直前!冤罪被害者の訴え」
 杉山卓男・他

シンポジウムの最後に、5月24日に予定されている布川事件判決について、40年以上も無実を晴らす闘いを続けている被害者から特別アピールがあります。24日の判決は、3月に予定されていたものが震災で延期されたものです。

      

・・・・・・。

【主催】
月刊『創』編集部 http://www.tsukuru.co.jp
電話:03-3225-1413 FAX03-3225-0898

【後援】
週刊金曜日』『DAYS JAPAN』編集部

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●内部被爆がもっと語られるべき

2011年03月26日 04時22分57秒 | Weblog


OurPlanet-TVに現地報告のビデオhttp://www.ourplanet-tv.org/?q=node/912)があります。背景部分の記事をコピペさせていただきます。ビデオでは、浜岡のことがやはり出てきます。石原慎太郎都知事の失言問題や、これまでの原子力行政批判も語られています。

 50km離れた所でも、ある意味でチェルノブイリ以上の放射能汚染がすでに起きていることに戦慄を覚えます。ビデオを是非ご覧ください。
 マスコミでは、内部被爆がほとんど語られていないことが気になります。

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http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/912

【福島原発】フォトジャーナリストが緊急現地報告
         投稿者: ourplanet 投稿日時: , 03/19/2011 - 11:45

 ビジュアルジャーナリスト協会のメンバーら6人が取材チームを結成し、東北・関東大震災直後の3月13日、福島第一原子力発電所のある福島県双葉町へ取材に入った。東京に戻ったばかりのメンバーに話を聞く。

スタジオ報告:豊田直巳JVJA/フォトジャーナリスト)
         森住卓JVJA/フォトジャーナリスト)
ビデオ出演: 広河隆一DAYS JAPAN編集長/フォトジャーナリスト) 
 ビデオ撮影: 綿井健陽VJJA/ビデオジャーナリスト)

 
取材班が取材に入った13日は、3号機が冷却機能を失い、原子炉格納容器の圧力が高まっているとして、放射性物質を含んだ蒸気を外部放出した直後の時間。このため、放射線の計測器の値は非常に高く、原発から4キロ離れた双葉町役場では携帯していた3種類の計器はすべてメーターが振り切れた。最も高い値を計測できる計器は1000マイクロシーベルト。

 
放射線の粒子は非常に細かいため、体内に入りやすい。森住さんは、イラクの劣化ウラン弾被害の取材経験から、内部被曝によって、多くの子どもたちが甲状腺がんになっている事実を挙げ、その危険性を指摘する。劣化ウラン弾から検出される放射能の値は、今回、放出されている放射能にほど大きくないのだと言う。

 
また、地震の10日前までチェルノブイリ原発の被害地を取材していた豊田さんは、25年経ってもなお、30キロ圏内には人の立ち入りが禁止されている実情を語り、同じような悲劇を繰り替えないためにも、浜岡原発はすぐにも停止すべきだと主張する。

取材されたメンバーは上着類はすべて捨て。靴や車両などの除染作業もしっかりとされています。
  
【福島原発】計器メーター振り切れ、放射線計測不能
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/913
 
日本ビジュアルジャーナリスト協会
http://www.jvja.net/

DAYS JAPAN
http://www.daysjapan.net/

fotgazet
http://www.fotgazet.com/
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●原発絶対断固反対!

2010年12月25日 00時13分14秒 | Weblog


DAYS JAPAN』よりメールを頂きました。メールを頂くたびにドキドキします。倒産でもしたのではないか、真のジャーナリズムの灯が消えたのではないかと・・・。

 上関での原発反対運動への真のジャーナリズム的報道など、『DAYS JAPAN』の姿勢を断固支持します。原発技術のベトナムへの輸出など、汚染の拡散に寄与して一体どうするつもりなのか? 取り返しのつかないことが起きなければよいのだが・・・。農業政策も酷いが、この国のエネルギー政策も酷過ぎる。FECなど目指すべき方向性は明らかでしょうに?

 海を殺すな! 海を汚すな!! がんばれ祝島島民の皆さん!!!

 広河隆一編集長、「どうか今すぐ、ご覧下さい」などと遠慮せず、「どうか今すぐ、買って下さい!」で。


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DAYS JAPAN12月号 原発で消える海」

12月号】
瀬戸内海に絶滅の危機に瀕する動植物が、
今もなお生息し続ける「奇跡の海」と呼ばれる海があります。

12月号の表紙、2匹の猫が見つめる海がその「奇跡の海」。

今その海が原発建設のために埋め立てられようとしていることをご存じでしょうか。

そしてそれを食い止めるために、
28年の闘いを続ける人々がいることを。

今、まさにその海埋め立てられんとし、
人々は生活を犠牲にして海を守っています。

かけがえのない自然と、人々の闘いを写真でお伝えしています。

どうか今すぐ、ご覧下さい。

12月号ご案内ページ
http://www.daysjapan.net/about/index2.html
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●DAYS JAPANからのメール

2010年10月08日 04時40分42秒 | Weblog

優れたフォトジャーナリズムとしての月刊誌「DAYS JAPAN」から、以下のメールを頂きましたので、ご紹介します。書店で手に取ってみていただきたいです。支援を宜しくお願いします。

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みなさま

DAYS JAPAN10
月号のお知らせをさせて下さい。
今号は基地問題特集「基地はなくせる」。

今こそ一人でも多くの方に読んで頂きたい
渾身の一冊です。
どうかぜひ多くの方にお知らせ頂けましたら嬉しいです。

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DAYS JAPAN10月号「基地はなくせる!
書店に置いてあるのはあと2週間。
お急ぎお買い求め下さい。

ただいま発売中の
DAYS JAPAN10月号「基地はなくせる」特集。
基地を国内に多く有する日本。
基地をなくしたいとは願っても、実際は・・・。
不可能と考えていませんか?
でも、世界には実際に市民の力で基地をなくした国々が多くあるのです。

なぜ 人々は立ちあがったのか?
どのようにして 基地をなくしたのか?
そして、基地がなくなった後の人々の暮らしは?

伊藤千尋さんのレポートと多くの写真で、
基地撤去の実例が分かります。
10月号「基地はなくせるどうか今すぐ、ご覧下さい。
最新号ご案内
http://www.daysjapan.net/about/index2.html
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●DAYS JAPANに支援を(再)

2009年12月17日 05時51分00秒 | Weblog


再度メールをいただきましたので、以下に。

=======================
DAYS JAPANを支えてくださる皆さま

 お世話になっております。
 今回のキャンペーンを開始してから、たくさんの反響を頂いております。心から感謝いたします。
 さて、前回お送りしたご案内の中に、定期購読お申込みページのURLをつけておりませんでした。申し訳ございませんでした。ウェブフォームをご案内いたしますので、是非ご活用ください。
※すでにメールやFAXを送ってくださいました皆さま、申し訳ございません、またありがとうございました。
DAYS JAPAN公式サイト(定期購読バナーに注目☆)
http://www.daysjapan.net/
■定期購読申込ウェブフォーム
https://sv62.wadax.ne.jp/~daysjapan-net/waseda/days-koudoku.html
■ブログ「存続キャンペーン」
http://daysjapanblog.seesaa.net/article/135219671.html
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●『日常茶飯語 プチおさらい』読了

2008年10月29日 07時52分15秒 | Weblog

『日常茶飯語 プチおさらい』、9月に読了。べつやくれい著。小学館。20058月刊。

DAYS JAPAN (12) の「しろねこくん」以来のファン。

「カルタでおさらい まちがい文句」、「穴うめでおさらい あるあるフレーズ」、「解釈でおさらい 思いこみのワナ」、「ドリルでおさらい あやしげな熟語」。著者曰く、「まちがったことわざ・慣用句をたくさん発見したり作り出したりしたので、それをお知らせしている本」だそう。

「泣く子と『地蔵』には勝てない」、「灯台『元暮らし』」、「意気『健康』」、などなど。しろねこくん達のイラストとともに。

K (ないしはT) 文庫にて。
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●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了 (3/3)

2008年04月14日 08時00分30秒 | Weblog

一方、ジェームズ・ナクトウェイの真摯な態度 (p.111)。救いは、綿井健陽さんやDAYS JAPAN広河隆一さんのようなごく少数ながらの良心的なジャーナリスト (p.128p.132)

余談、「タマちゃんを食べる会」というタイトルは、実は、新聞の担当者が大胆にもつけたらしい (p.121)

「卑しい仕事」(p.216) という覚悟が必要。

付記にて、「・・・・・・ 衆院選の結果が出た。自民圧勝 (信じぬ者は救われる)。今日の世論調査では、「これほどに自民が勝って不安だ」との声が六八%いまさら何言ってやがる投票したのは誰だよ。人はこうして焼け野原で、呆然と空を見上げる。・・・・・・ 文字どおりのご臨終(p.222)

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●『月刊 自然と人間2007年10月号』読了

2008年03月16日 00時02分48秒 | Weblog

株式会社 自然と人間社。表紙は、「国民から見放された政権の末路」(p.18、森田実さん) を示すもの。

森達也さんの「つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?」(第19回) は、日本のシステムに共通する「幼さ」のお話。

「農薬は宿主を変えて世界を還流する」は、中国餃子問題の先取り。

「PUBLICITY」(パブリシティー、竹山徹朗さん) でのインタビュー以来、個人的に注目の佐久間智子さん、「巨大外資が水道を支配する 〜「ウォーター・バロン」日本進出の不安〜」。日本の水道事業の未来がますます不安に。

「大惨事寸前だった! 柏崎刈羽原発事故 〜原発技術者が語る真実〜」。制御棒の構造的な問題など論外だろうが、むしろ周辺機器の故障や事故の方が問題らしい。「それでも原発は安全だという厚顔無恥」(DAYS JAPAN2007年12月号、斎藤美奈子さん)。

最近、魚柄仁之助さんに注目。食料自給率39%の国って・・・?? 

投稿「"『京都議定書』再考"を読んでの疑問」。一面だけで語るのはダメで、どうも胡散臭さを感じる。排出権取引という「お金持ちが金で解決」的仕組みはまずかったのでは? どうも水道民営化と同じことのように感じる。
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●『DAYS JAPAN 2007年12月号』読了 (1/2)

2008年03月04日 18時49分30秒 | Weblog

2月に読了。早いもので、もう3月・・・。

注目記事が沢山。ビルマでの長井さんの虐殺など、「特集
ジャーナリストの死」。

浜岡原発の耐震性に関する静岡地裁の原告請求棄却を受けて、斎藤美奈子さんの「
OUTLOOK それでも原発は安全だという厚顔無恥」。中越沖地震の際の柏崎刈羽原発事件の教訓はどこに行ったのか!?

森達也氏の本にも出てきた保坂展人氏や亀井静香氏の「~まだ間に合うのなら⑨~ 死刑大国・日本」。元ボクサー袴田さんの冤罪の件も。保坂議員のメモから起こした図が生々しい(森さんの「死刑」にも同様の図有り)。
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●『DAYS JAPAN 2007年12月号』読了 (2/2)

2008年03月04日 18時47分10秒 | Weblog


そして、チェ
=ゲバラ。「ゲバラの死から40 ~キューバからラテンアメリカへ~」。「新自由主義経済と対米関係の変化」は明確であり、確実に「ラテンアメリカは目覚めつつある」。一方、某国は・・・。

セブンの写真家たち[10]30年目の枯葉剤」。

最後に、「パンダと人間、共生への試練」。

意味なく味わいある、べつやくれいさんの「しろねこくん」。

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