四谷三丁目すし処のがみ・毎日のおしながき

冬から春が旬である貝がそろそろ終盤、初鰹・鰈・鱸・鯵など夏の魚が出てきました。

4月25日(木)

2024-04-25 16:33:17 | 4/1~4/30


野上啓三インスタグラムsushi43nogami2←こちらに変更しました。
すべての魚・貝、天然ものです。
◇営業時間について◇火曜~土曜17:30~21:55※ラストオーダー(酒類・酒類以外全て)21:25まで
日曜お子さんデーは11:30~17:30です。※日曜はお子様の日です
店には月曜(+第一日曜日)以外10:30~営業終了+aおりますのでお気軽にご連絡ください!03-3356-0170
※レストラン予約代行サービス『オートリザーブ』でのご予約は日付・時間帯にかかわらず受け付けておりません。
2024年4/25(木)~6/11(火)のご予約状況
※御予約状況の変動がありますので(更新が追いつかない場合あり)
お席の確保をお電話03-3356-0170までお願いします。

4/25(木)満席となりました
4/26(金)あと1席です
4/27(土)満席となりました
4/28(日)満席となりましたお子さんデー
4/29(月)定休日
4/30(火)あと5席です
5/ 1(水)あと8席です
5/ 2(木)あと8席です
5/ 3(金)あと4席です
5/ 4(土)休業
5/ 5(日)定休日
5/ 6(月)定休日
5/ 7(火)休業
5/ 8(水)休業
5/ 9(木)満席となりました
5/10(金)あと4席です
5/11(土)あと2席です
5/12(日)満席となりましたお子さんデー
5/13(月)定休日
5/14(火)あと7席です
5/15(水)あと6席です

5/16(木)あと8席です
5/17(金)あと6席です
5/18(土)あと4席です
5/19(日)満席となりましたお子さんデー
5/20(月)定休日
5/21(火)あと8席です
5/22(水)あと8席です

5/23(木)あと4席です
5/24(金)あと8席です
5/25(土)あと8席です
5/26(日)満席となりましたお子さんデー
5/27(月)定休日
5/28(火)あと8席です
5/29(水)あと5席です

5/30(木)あと6席です
5/31(金)あと6席です
6/ 1(土)あと2席です
6/ 2(日)定休日

6/ 3(月)定休日
6/ 4(火)あと8席です
6/ 5(水)あと8席です
6/ 6(木)あと6席です
6/ 7(金)あと4席です
6/ 8(土)満席となりました
6/ 9(日)あと6席ですお子さんデー
6/10(月)定休日
6/11(火)あと8席です
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お子さんデー
6/16(日)満席となりましたお子さんデー
6/23(日)あと6席ですお子さんデー
6/30(日)あと6席ですお子さんデー

7/ 7(日)定休日
7/14
(日)あと9席ですお子さんデー
7/21(日)あと9席ですお子さんデー
7/28(日)あと9席ですお子さんデー
8/ 4(日)定休日
8/11(日)あと9席ですお子さんデー
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おかみノート
主人の実家はお寿司屋さん。私はなんにも知らないドシロウト。
今まで見たり聞いたり体験した 寿司屋のいろんなことを書いておきたいと思います。

『 うちわ 』
店がオープンする四日ほど前だったと思う。
梱包材に包まれた調理器具が散在している夕方、試作のシャリが炊き上がろうとしていた。
主人は蒸らしが終わるタイミングをタイマーで確認しながら酢合わせをする準備をしていた。
新品の三升用の飯切りと柄の長い杓文字はきれいに洗って水気が切られていた。
絞ったサラシで再度木にわずかな水分を与えつつ、炊けるのを待っていた。
「よし、オッケ!」
主人はタイマーがピピッと鳴るとすぐにストップボタンを押し、釜の蓋を開け、ライスネットの四隅を持って炊けたばかりのシャリを持ち上げすぐさま飯切りに広げると、そこらじゅうが湯気と炊き立てのごはんの匂いにまみれた。
「ネット持って熱くないの?」
カウンター越しに声を掛けると主人は
「熱くない」
と言って調理台に置いておいた合わせ酢を手早く杓文字につたわせ回しかけた。
入れてあった小さいボウルはシンクに放り込んだ。
今度は酢の温まる匂いが加わった。
「そろそろだよね?そろそろだよね?ジャ、ジャ、ジャ、ジャーン!」
この日のために溜め込んでおいた五枚のうちわを荷物が入っている紙袋から取り出して主人に見せた。
お義母さんがシャリを炊く姿を何度か見てきた。
カッコイイし、私も店を始めるからには他のことは出来ないけれどせめてうちわで扇ぐくらいはお手伝いしたいなと思っていた。
テレビを見ていても酢飯を混ぜる主人の横で誰かが扇いでいたりもっとすごいところは何台も扇風機を回していたりする。
ならばバッタバッタと荒れ狂ったようにうちわで扇いでみせましょう、両手と、なんなら口にも挟んでやりますよくらいの気持ちになっていた。
「うちわ要らないから」
杓文字を平行に動かしながら主人が言った。
「へ・・ぇ?要らないの?」
「うん」
「ウソォ・・バタバタ扇がないの?」
「扇がない」
「何で?」
「何で・・って。必要ないから」
「マジで?」
「うん」
「・・だって、だって実家はさー、うちわ使うじゃん!」
「あー、・・まぁ、シャリ炊く量も多いからね。熱こもっちゃうとアレだから冷ますために扇ぐけど、あんまりやるとシャリが乾いちゃうからね、かえってどうなのかなと」
「そうなんだ」
「あと飯切りが水分吸うでしょ。だからそんなにはね扇がなくても」
「あー、なるほど・・」
プラスチックのやら、浴衣の後ろに挿すような洒落たのやら缶ビールを買った時についてきたのやら、用無しのうちわがばらんばらんと調理台に置かれていた。
うな垂れていると、主人は一番取りやすい位置にあった昭和六十年くらいに作られたと思われる千葉のガス会社の代理店名が入ったビーバーだかラッコだかわからないキャラクターが描かれたうちわを手に取った。
「まぁ、もしやるとしてもこんな感じかな。さっ、さっ、と」
飯切りの上で二回ほど扇ぎ、シャリの上にきつく絞ったサラシを被せた。
「もう少し酢が馴染んだらね、試食してもらうから」
主人の言葉に頷きながらうちわを使わない店があるのだという驚きと準備してきた気持ちが打ち砕かれたという恥ずかしさとこれから初めて主人の力が100パーセントのシャリを食べることができるのだという期待感とで
頬が少しだけ紅潮した。

『トーストとシチュー』
やっぱり築地市場内は戦場だ。
私なんぞが足を踏み入れていい場所じゃない。スピードについていけず何度もはぐれそうになってもうくたくただ。
日頃お世話になっている仲買いさんにご挨拶をしたり箸袋やなんかを選んだりするため、年に二回くらいは築地に行くのだがまったく慣れない。
ハンドルを握ると性格が変わるという話ではないが主人は築地では相当すばしっこい。目の前をターレが横切っている。そのまま見送るのかと思いきやその何も載っていない荷台にヒラリと乗りそしてすぐ飛び降り、前に進む。香港映画の逃亡シーンのように身をかわしながら知り合いの人と挨拶を交わしていく。私は数軒分の菓子折りを持ったまま遠ざかる主人を見失わないよう必死に歩くのみだった。
仕入れを終え、これから店に帰るかどこかで朝ごはんを食べるか迷っている時だった。
偶然、前からお義兄さんが歩いてきた。
「ねぇ、・・もしかして清二さんじゃない?」
「あ、ほんとだ。うぃーっす!おーい」
主人が手を挙げるとお義兄さんがこちらを向いた。
「おはようございまーす」
「お、今日はユキコさんも一緒なの」
「はい。ちょっと挨拶に・・」
「そう。じゃ飯でもどう?」
二人とも手ぶらで歩いていた。
仲買いさんで買った魚や貝は持ち歩かない。軽子さんという荷物を運んでくれる人が主人のバイクの後ろに括りつけてある箱に入れておいてくれる。これから三十分くらいバイクのところには戻らない。バイクを置いたままでその間に品物を盗まれやしないのかと以前主人に訊ねたことがある。
「築地ではそんな心配はないよ」と笑われた。
お義兄さんの後ろをついて行くと場内でもかなり奥まった場所にある喫茶店のようなところに辿り着いた。重いガラス扉に手を掛けながら
「トーストとシチュー、大丈夫?」
とお義兄さんは私に尋ねた。
カウンターに座るとすぐに温かいお茶が出てきた。
「ユキコさんは普通のでいい?」と訊かれ「はい」と答えた。何が普通で何が普通じゃないのかわからない。それとなく店内を見渡しお茶を啜るとすっかり眠くなってきてしまった。お義兄さんと主人は何やらボソボソと話していた。
「ユキコさん」
という声にハッとすると、目の前にクリーム色のシチューが現れた。
「き、黄身・・?」
シチューの真ん中には生卵の黄身だけがトロンと入っていた。
「そう。それをスプーンで崩して食べるの。トーストにつけて食べてもいいし、あ、ほらトースト来た。俺ら食べるの速いからユキコさん先食べて」
あと二つはもうすぐ焼けるからということで先にいただくことになった。トーストが四つに切られている。十字ではなく縦に四つ。細長いのが四つ並んでパンの溝にバターが溶けて滑り落ちていった。
「いただきます」
パンを一切れつまみあげて齧った。
「あー・・おいしい」
焼き加減、パンそのものなのか何なのかわからないが本当においしく感じた。シチューは懐かしい味。にんじんとジャガイモが煮崩れた感じで、浅い皿の上に顔を出している。スプーンの先で黄身の表面を破り、パンでひとすくいして食べた。
「あーこれもおいしい」
「でしょ?」
いつの間にかお義兄さんと主人も食べ始めていた。
「ユキコさんほら見てごらん、あのテーブル席の人の三×三で九切れに切られているでしょ」
新聞を広げながら食べている人の手もとをよく見るとトーストが縦横に三つずつ切られていて、ひとくち大になったそのパンでシチューをひとすくいして口に入れていた。
「うわーほんとだ」
「皆、常連だといろいろ焼き方とか卵をどうするかとかあるのよ」
「へぇー」
バイクが置いてあるところでお義兄さんと挨拶をして主人はバイクで店に、私は地下鉄で、と晴海通りに出た。
築地に足を踏み入れると地球上で日本という国なのに違う星に来た感じがする。
銀座に向かって歩いていたらだんだんふつうのじかんに戻ってきた。

 明日は『Oさん』です
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◎赤貝の仕込み 動画アップしました(5分03秒)
◎シャリ酢あわせ 動画アップしました(1分50秒)
◎かんぴょうを煮る動画アップしました(7分30秒)
◎玉子焼き動画アップしました(6分53秒)
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1dayアーカイブ2023年~2001年4月25日のおしながき[2023年]
[2022年] 野上啓三が見ている豊洲市場の風景 寿司屋の七十二候
[清明・第十五候 虹始見 にじはじめてあらわる]4/15~4/19
[穀雨・第十六候 葭始生あしはじめてしょうず]4/20~4/24
・久しぶり生インドマグロ ニュージーランド 今、店
・青森八戸 イガウニ 今、豊洲
・兵庫明石 目板(めいた)カレイ 今、豊洲
・酢〆の光り物 今、店
・兵庫 室津 浅利 今、店
・長崎対馬 のどぐろ 今、店[2021年][2020年]※日曜日のお子さんデーはしばらくの間休ませて頂きました。             
[2019年][2018年][2017年]
[2016年]野上啓三が見ている築地の風景 寿司屋の七十二候 4/20~4/24[穀雨・第十六候 葭始生あしはじめてしょうず]左上から横に
・トリガイ(愛知)・いがうに(青森八戸)・鯡(石巻)・ザトウクジラ1.6tの畝須(宮城)・アサリ(愛知)・左 赤イカ(神津島) 右 白イカ(山口・萩)[2015年]

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[2014年]和歌山 串本  引縄  日戻り  初鰹   なう002_2[2013年]001無添加でこのような箱に並べたウニは珍しいのだそうです。さざえ、久々に入りました。

 

[2012年]以前『わたしの魚(ウォ)キペディア・鱚きす』の時にも申し上げましたが、生キスのにぎりがおすすめです。お出しするとき塩を軽く振り、スダチを数滴垂らします。

 

私はこのにぎりは主人のすしの特徴を表す代表的なもののひとつだと思っています。

 

淡いけれどもはっきりと印象に残る、という驚きがあると思います。

 

 

 

[2011年]

 

ひらまさを仕舞おうとしています。

 

一昨日の朝(4/23土)に9.2kg千葉・鴨川の活け〆を約1kg分だけ仕入れました。

 

営業時間が終わると、プロ用の鮮魚保存シートに包んで冷蔵庫に仕舞います。

 

数日を経て旨味が増しています。

 

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[2010年]

ひらまさは約12kg。土曜日に入荷して、いま少し味が出始めたところです。 

 

 

 

冷蔵庫で熟成しています。

 

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[2009年]今日のあおやぎは北海道・浜中からです。

 

貝殻に入ったままのあおやぎが市場に入ってくるのは、北海道あるいは伊勢からのものがほとんどなのだそうです。

 

これが本日のあおやぎです。 正式名称はバカガイです。名前の由来としては口を開けていることが多いのでバカみたいだからという説があります。

貝殻の模様に黒い筋が入っているのが北海道産なのだとか。昨年の五月に入った伊勢産(←写真左。ちなみに右はトリ貝)の貝殻は全体的に茶色っぽかったです。003_2

 

 

 

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