サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

盟友:腹話術師の社労士

2008-11-29 20:04:57 | Weblog

笑える話題が乏しい昨今、そんな中で皆さんを元気に
させる腹話術師がいます。
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本当?の姿はバリバリの社会保険労務士である。
今は、どうも腹話術師としての仕事のほうが忙しい
ようである。
行政書士と社会保険労務士は
業務の上でベストパートナーでもあり、
2つの資格で開業されているサムライも大勢いるし
行政書士の私にとっては、頼もしい友人でもある。

最近では、自治会のイベントや
敬老会のイベントなどで、お呼びが掛っている。
特に保育園などでは
子供たちに大人気なようである。

長野県に何人の腹話術師がいるか
聞いたこともないが、希少な存在であるのは確かだ。

子供たちに笑顔を。
子供たちに「心のおやつ」を。

お年寄りに和みを。
お年寄りに「心のお疲れ様」を。

そう
考えていらっしゃる皆さん!

腹話術師を「心の広場」に
招いて下さい!

腹話術師の紹介記事です。

http://www.rafu.com/ja/2008/0927/people.html

ついでに青木法務事務所も宜しくお願いします。
http://www.aoki-houmu.com/


今日は歴史:木曽義仲の挙兵地について

2008-11-29 19:38:06 | Weblog


前から感じていたこと。なぜ義仲が丸子で挙兵したのか。
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今日は、それを整理して
述べてみたい。
多分的外れも知れない余韻を残して。


・木曽義仲の生い立ち

義仲は1154年源義賢の次男として
武蔵野国(現・埼玉県)に生まれた。
父は帯刀先生義賢は,義朝(頼朝,義経の父)
の弟である。
幼名は駒王丸と呼ばれ義仲2歳の時,
父義賢は悪源太義平
(義朝の息子で頼朝の兄。甥にあたる)に殺される。
義仲は木曽に逃れ,元国司・中原兼遠の
手で育てられた。
 義仲13歳のとき京へ行き石清水八幡宮で
元服し「木曽次郎義仲」と名乗った。

・挙兵の地:依田城と依田氏

丸子付近には「依田城」と呼称され、
木曽義仲挙兵に関わる城と伝えられるものが
いくつかあり、この依田城も義仲に関わる城と
考えられている。
平安時代末期、依田氏の祖依田為実の子、
依田次郎実信は、依田城に本拠を構えていたが
木曽義仲の挙兵にあたり、その拠点とするために
城を明け渡したという。
木曽冠者源義仲が平家追討の令旨を受け、
木曽よりここに来て信濃、関東の兵を集めて
軍団を整え、北陸路より京都に攻め上って行った。
依田氏、隣接する丸子氏も
その中に入っている。

その後も依田氏の城であったようで、
信玄時代の天文22年(1553)
依田大和守春賢の名が文献に見られ、
中丸子、下丸子など所領安堵を
得たことが記されている。

・木曽義仲と依田氏の関係

為実の子の依田次郎実信は治承4年(1180年)
木曾義仲に依田城を明渡し、
義仲は依田城にて挙兵する。

依田氏も他の信濃武士と共に木曾義仲軍に加わり
上京するが、木曾義仲の敗北と共に没落。
依田庄を失って一族は各地に散ったとされる。
一部は近隣の飯沼の地に残留して飯沼氏と称した。
依田氏と義仲については、初代の依田為実の母が
源義賢(義仲の父)の娘だった縁とされる。

・丸子での挙兵の背景

① 中原兼遠に匿われた木曾では地理的な不便さ
   で大兵を動かせない。

② 北陸進出への基盤固めのため、滋野氏一党
   の協力がどうしても欲しかった。

③ 保元・平治の乱で活躍した佐久の武士集団を
   配下に加えたかった。

④ 足となる「馬」の確保として東信の良馬が
   欲しかった。

⑤ 依田為実の母が
   源義賢(義仲の父)の娘だった縁とされる?
   (史料は見ていないが)

数年前、友人と依田城なるものを登ってみた。
頂上は削平され、10畳くらいの広さしかない。
周りには目ぼしき構造物(痕跡)がないので
砦或いは物見台の機能でしかない。

平安末期に比定される「城」は少ない。
この当時は主に「館」が戦闘の舞台とされる。
そうした意味で言えば、この城は
戦国時代に築造されたものとも言えなくもない。

挙兵の拠点は矢張り「館」であったのだろう。

余談だが、依田氏には芦田氏も一族として
含まれる。
ただし紆余曲折があり、いずれ
稿を改めて書いてみたいと思っている。


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「黒鍬者」サムライではない?

2008-11-26 22:03:25 | Weblog


黒鍬者を世に知らしめたのは
きっと司馬遼太郎なのであろう。
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黒鍬もしくは黒鍬者を
辞典で調べると、下記のように書かれている。

語源に当たる黒鍬は通常の鍬より
刃が厚くて幅が広く、
刃と柄の角度が60〜80度に開いている。
さらに、柄が太く短くできていることで
力を加えやすく、打ち下ろした時に深く土に
食い込むようにできている鍬の事である。

戦国大名に仕えた黒鍬は小荷駄隊に属して、
陣地や橋などの築造や
戦死者の収容・埋葬などを行った。
後世の戦闘工兵の役割を
担っていたと考えられている。

江戸幕府の組織としての黒鍬(組)も
三河松平氏時代からの譜代の
黒鍬から構成されており、
若年寄支配で小者・中間として
江戸城内の修築作業や幕府から出される
諸令伝達や草履取り等の雑務に従事した。
食禄は1人当たり12俵1人扶持が原則で
役職に付くと、役高が加算された。

当初は苗字帯刀も許されず、例外的に
護身用の脇差だけを持つ事が許されたが
、三河譜代の黒鍬については、世襲が許され
、後には御家人の最下層格の扱いを受けた。

以前、新田開発を手掛けた
佐久の四人衆を本ブログで書いた。
この四人に共通する点は
武田信玄の家臣か若しくは与した武将である。

信玄は戦国武将の中でも稀に見る名将で
そのスケールの大きさは、周知の事実であるが
一方、民政・治水・土木にも長じていた。

江戸初期に佐久の各地で行われた新田開発は
治水・土木に明るくなければ出来ない難工事である。
武士から帰農した四人の配下に「黒鍬」の
存在があっても何等、不思議はないと思っている。

江戸時代における黒鍬の存在を記した
文書はそれなりに残っているので概ね
明らかにされているが、戦国期における
黒鍬の役割が果たして如何なるものであったか
知るすべは意外と少ない。

名字帯刀も許されず、例外的に脇差だけを
持つことが許された黒鍬者。

武士とも言えず、農民や職人でもなく
強いて言えば「半武士半職人」のような存在なのか。

今の時代のサムライ業。
真のプロになるまでの道程は
「半武士」なのかも知れない。

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事件は時と場所を選ばない

2008-11-25 22:15:47 | Weblog



ついこの頃の事件。隣近所での積年のトラブルが
死を伴う大きな事件に発展してしまった。
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事件に至る真相が全て明らかになった
訳ではないが、記事を読む限り
「容疑者Aさんが公道に出るため、被害者Bさん
所有の土地の一部に車が踏み込む」。
これが長い間続き、両人の間に深い溝ができた。

そして、取り返しのつかない
痛ましい事件になってしまった。

隣り合った土地・建物・通路。
日常生活の中での身近な問題だ。

・境界を越えた木の枝
・境界を越えた木の根
・境界の塀
・袋地から他人の土地を通る場合
・隣地に水道管を引く場合
・隣家の失火による被害の場合
・日照権
・道路位置指定と通行権
・騒音
・ペットの鳴き声

数え上げたら枚挙にいとまがない。

人間、生きている以上
悩み事の一つや二つ必ずある。

悩んだ末、よい解決策が得られれば
それに越したことはないが、現実はなかなか難しい。

今回の事件も
「ある日突然起こった」ものではない。
積もり積もった不平・不満に火がついた訳である。

市民法務・予防法務の観点から言えば
然るべき立場の人に早く相談していたら
最悪の事態は防げた筈である。

毎日起きている様々な事件・事故。
予兆の段階で消し止められれば
もう少し世の中、明るくなるし、被害も少なくて済む。

多くの行政書士は、たとえ
少しでも困られている方のお役に立てばと
日々、考えています。

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○○先生!その判断お客様のためになりますか?

2008-11-23 22:44:18 | Weblog
笑顔に勝る贈り物はありません。
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どんなに嫌なことがあっても
どんなに辛いことがあっても

家族の笑顔に接すれば
吹っ飛んでいきます。

私は仕事柄、
お客様と接するとき、歯を見せないよう
心掛けています。

歯を見せるとは「笑顔」を意味します。

お客様の相談内容の多くは
笑って済まされるようなレベルではありません。

テーブルを前にして、腰掛ける場合も
お客様に対して「斜め」に坐るよう
心掛けています。
多分、この仕方が
お客様にとっても話し易い
位置関係かとも思っています。

前職であった調達関係の仕事でも
来社される仕入先様とは
「斜め」に向かい合う様、心掛けました。

しかし、仕入先様の営業マンの中には
逆に気を利かせて「真正面」に来るよう
坐り直す人もいました。

そんな時、一言。
「斜めのほうが話し易いですよ」と
伝えると
次回からは積極的に「斜め」の位置関係を
意識されて坐られるようになりました。

皆さんも意識して
試されると納得がいくと思います。

すみません。
少し脱線しました。

本題の「幸せの条件」に戻ります。

過日
とある方が相談にお見えになりました。
相談の内容は「任意整理」にまつわるものでした。

こうした事件は、多くは弁護士に話が行きます。
理由を説明し
司法書士先生を介して
弁護士先生を紹介して頂きました。

先日、その方に偶然に行き会い
「笑顔」をされていたので安心しました。

そして、こう申されていました。

「最初の弁護士には、直ぐ任意整理だ、
自己破産だと言われたが、今回紹介された
弁護士には任意整理も自己破産もするな。
家族で助け合いなさいと言われ
心底、救われた。」との事でした。

解決の仕方でも、相談する弁護士によっては
異なる見解を示します。

行政書士もまた然り。

希望を与える解決方法。
希望を奪い取るような解決方法。

語弊を生む言い回しかも知れません。
しかし
お客様が「幸せになれる条件」を
最大限、導き出すのが「法律家」の
使命だと思っています。

そうした意味で良い弁護士を紹介してくれた
司法書士先生の「人選」の仕方に
敬服した次第です。

「一つの結論を出すのに
百通りの方法を考えよ。」

甲州法度の元を作ったと言われる
武田信繁の教えでもあります。

青木法務事務所
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「閉塞感」を超える若きサムライ

2008-11-23 21:28:29 | Weblog

「閉塞」を辞書で調べると、文字通り「閉じて塞がる」
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と書かれている。
主に医学用語で使われるが、社会にも言える。

最近の挨拶の口上では
「寒くなりましね」だが
続く言葉は「大変」が来る。

何が大変かと言えば
今の世の中の様々な事象・現象である。

景気は悪く、会う人ごとに、いい話は聞かない。
あと10日も経てば、12月。
12月は師走。
色々な業種が慌ただしく駆け巡り
そして新年を迎える。

12月のくくりは、何か色々な事が起こる
予見を感じている。

いいことが起きれば良いが
周りを見渡しても、良い材料が全く見当たらない。

まさに閉じて塞がった
閉塞感が、暗い影を落としている。

そんな中で、一つ明るい材料を提供してくれたのが
哲学者の内山節氏である。

以前も書いたが
「若者が変わってきている」と言った指摘である。

かつて言われた無気力・無関心・無反応は
徐々に霧散し、問題意識を持った若者が
増えていると書いていた。

この国の将来。
その展望を明るく切り開いていくのは
矢張り、若者である。

ナガブロに
最近登場し始めた
若手のサムライ業。

http://inuzuki.naganoblog.jp/e172416.html

http://madre.naganoblog.jp/e173314.html


そのブログを読むだけでも嬉しくなる。

私は、行政書士の同業者として
若いサムライがドンドン育っていく姿に
「この国もまだまだ捨てたもんじゃないぞ」
の希望を見出している。

そして
彼等から「思いやりの気持ち」をもらっている。

青木法務事務所
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書面なしの使用貸しーその危険性

2008-11-23 21:10:46 | Weblog
友から・お金を借りれば「その友をなくす」と言われますね。
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ましてや、親友であれば尚更、貸す方も「借用書」も
書いてもらわないケースもあります。
金額が少額であるならまだしも、10万円以上の
貸し借りであるならば、必ず「借用書」を作りましょう。

お金を借りたら返さなくてはならない事は当然ですね。
しかし、借りたほうが何らかの事情で
「借りた覚えがない」と嘘をつくことが
残念ながらない訳ではありません。

争いは、最終的には裁判にならざるを得ません。
裁判になったら、貸主は2つの事を
立証しなくてはなりません。

① お金を渡したこと
② それを返す約束をしたこと

この立証がうまくできなかった時は
裁判所は、貸主の敗訴判決を出すことになり、
結局はお金は戻ってきません。

そうならないために
「借用書・契約書」を必ず作っておきましょう。

借用書・契約書には、以下の内容を記します。

① 当事者(貸主・借主の住所氏名)
② いつ、幾ら貸したか
③ 弁済期日はいつか
④ 利息の有無

そして
相手方の署名(自筆)、捺印(実印)
をもらっておきます。

尚、こうした場合
専門家でもある行政書士に
お願いしたほうが良いかも知れません。

(参考法令)
民法587条〜592条

青木法務事務所
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玄関の向こう側:在宅介護

2008-11-17 22:14:44 | Weblog
昔はお年寄りを、殆ど家族が家で介護していた。
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今は、その分
様々な施設がある。
高級なマンションから始まっって
特養ホームに至るまで。
元気で、それなりに資産があってでの
話である。
但し、そうした恵まれた条件のお年寄りは
全体から見れば、ほんの一握りに過ぎない。

矢島嶺先生の話を思い出す。

お年寄りで家で亡くなる人は1割に
満たないそうである。 
多くはみんな、病院で息を引き取るか
その僅か数日前に家に戻って来るかだ。

介護すべき高齢者を自宅で世話をするには
フリーハンドで2〜3人いないと無理だと
言われている。

ましてや、寝たきりの高齢者が2人いると
1年間で1,000万以上のお金が必要に
なるとも言われている。

更に
在宅介護ではなく、老人ホームや老健に
入るためには200人〜300人待ちの状態だ。

然も、老人病床はどんどん減らされる傾向に
流れている。
つまり、減らされた分は、自宅に老人が
帰されることにつながることを意味する。

そうして、介護をすべき家族に
大きな負担が襲いかかる図式となる。

以下は、関連する記事の抜粋である。

在宅で介護を受ける高齢者への虐待に
歯止めがかからない。
背景にあるのは介護に当たる家族の孤立。
厚生労働省も今年から11月11日を「介護の日」
に制定、地域が一体となって解決を目指す
先進的取り組みも始まっている。
ただ、行政が「玄関の向こう側」で起きる出来事に
介入するのは難しく、虐待防止に向けた
模索が続いている。

 「義父を殴ってしまいました」。
特定非営利活動法人(NPO法人)
「日本高齢者虐待防止センター」(東京都)
に寄せられた地方都市に住む女性からの相談。
応対した松丸真知子・事務局次長は
「虐待する側もギリギリまで
追いつめられていることが多い」と指摘する。
1人だけで介護に当たり、周囲に相談できる人も
いないケースで虐待が多いという。

「玄関の向こう側」で起きている出来事。
相談すべき人が本当にいないのであれば
是非、行政書士に声を掛けていただきたい。

きっと、何かのお役に立つと思います。



青木法務事務所
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経験談で話します「悪質リフォーム商法」

2008-11-16 22:55:40 | Weblog
恥ずかしながら、我が家も被害を受けたようです。
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サムライ業になる以前の話です。

ある日、飛び込みの営業マンが
「床下を無料で点検します」と訪問して来た。

以前から、妻に「家の中にアリがいる」と
云われていたので、無料であるならばと
診てもらった。

早速、営業マンが床下に入り
中から、2本の端材を持ち上げてきた。
見ると白アリの被害で腐り始めている。

一大事である。

契約を取り交わし、後日
「白アリ駆除」の工事をしてもらった。

これに要した費用○十万円。

あとで振り返ると
あの時見た「端材」は本当に
我が家の床下にあったものかどうか
今でも疑問を抱いている。

まさに後悔先に立たずだ。

そんな苦い経験の中で
「悪質リフォーム商法」の撃退法を
述べてみます。

(悪質リフォーム商法の手口)

・床下の白アリ駆除(無料点検から始まる)
・屋根瓦工事
・外壁工事
・浴室の防水工事
・耐震用工事(建築士でもないのに何故わかる?)
・ソーラーの取り付け・交換

(悪質リフォーム商法にあったら)

① クーリングオフ

悪質リフォーム商法を行う業者は
「飛び込み」で訪問販売を行うのが
一般的です。
従って、この契約には特定商取引に関する
法律(特定商取引法)が適用され
書面でクーリングオフができることを知らされた
日から「8日以内」であれば
無条件で解約することができます。

② 消費者契約法による救済

悪質な業者が、重要事項について
不実の告知を行う等の事情があれば
消費者契約法により、契約を取り消す
ことができます。
また、悪質な業者が契約締結を求めて
強引に居座って、退去を求めても退去せず
そのため困惑した結果、契約を締結した
場合も同様に、取り消すことができます。

③ その他の救済

悪質リフォーム商法において、クレジット契約
が結ばれた場合は割賦販売法による保護
(クーリングオフ契約条件の明記、書面の交付、
損害賠償の制限)も設けられます。

また、悪質業者のセールストークが詐欺などに
あたる場合は民法による救済
(詐欺取消、錯誤無効、不法行為)も設けられます。

おわりに
悪質業者の手口は巧妙です。
こうした場合
先ずは、行政書士にご相談されることを
お勧めします。

青木法務事務所
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苦しみの岸辺:建設業界

2008-11-15 17:11:33 | Weblog


守谷商会と言えば、長野県の建設業界では、
1位の北野建設、2位の角藤に次いで第3位
----------------------------------------
の売り上げを誇る。
その守谷商会が、いよいよ社員の退職勧奨に
踏み切るようである。
社員の給料11月から翌年の3月まで
25〜30%カットも実施する。

私も昨年、従業員1,000名を超す
言わば大企業でもある製造業を
退職勧奨に応じて職を辞した。

その時に一緒に応じた約100名前後の退職者。
今日現在まで、羽振りの良い話は全く耳にしない。

長引く建設業界の慢性的不況が叫ばれて久しい。
そして今回、いよいよ業界3位に位置する
守谷商会の記事であった。
社員にとって、これから「針のむしろ」が待っている。

26年有余、勤めた人間が
ある日、別の世界に放り投げられる若しくは
身を置くとは、一体どうゆう状況が展開されるのか
身をもって体験した者しか本当は分からない。

建設業界の不況は
建設業許可申請から始まって、反復継続する
業務を引き受けている行政書士にとっても
当然大きな痛手である。

実際、当事務所ホームページのアクセス
記録を見ても、建設業関連からの接近も
なければ、問い合わせもなかった。

更に止めの一撃は
アメリカのサブプライム問題を端緒とした
世界的規模で繰り広げられる金融恐慌である。




今年の7月6日。
経済や金融に疎い私でも「大変な事が起こる」と
予知していた。(下記ブログのコメント欄参照)

http://85342293.at.webry.info/200807/article_1.html

この頃、世界の多くの目は
北京五輪に向けられていて
足元に火が付いている事さえ
政治家も経済評論家も、はたまた銀行さえも
気付かないでいた感も拭えない。

「危険予知能力」
「予防法務能力」

事の大小はあれども
根っこは、いつも一緒だと思っている。

事務所の窓から見える木蓮。
木々の葉は、だいぶ落ちたが
既に、来春のつぼみをしっかりつけている。
学ぶべきこととは、案外、自分の身近に
あるものでもある。

青木法務事務所
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嘆きの岸辺:老人の犯罪

2008-11-14 20:42:19 | Weblog
地元、長野県のナガブロでマードレ先生が書いた記事。
「振り込め詐欺にひっかからない方法」
を大変、興味深く拝読した。
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対象は善良なるお年寄りであろう。
要点が分かり易くまとめられているので
ご覧になられることをお薦めします。

http://madre.naganoblog.jp/

さて、この場合のお年寄りは
言わば「被害者」である。

一方、お年寄りによる「加害者」としての
犯罪も増えているのも事実である。

最近の記事を引用しよう。
今、高齢者による犯罪が急増している。
刑法犯罪で検挙された65歳以上の数は
10年前の3倍以上。

広島県の尾道刑務支所には、高齢の受刑者を
専門に受け入れる設備があり、
平均年齢は73歳を超える。
ほとんどは再犯で、80%が出所して
一年以内に刑務所に戻ってくる。

背景にあるのは、刑務所を出ても頼る
家族がいなかったり、同居を断られること
が少なくないなど、犯罪歴を持つ高齢者を
受け入れない社会の現実。

高い失業率の今、仕事を見つけることも難しい。
更生を手助けする唯一の機関が
更生保護施設だが、入所できるのはごくわずかで、
入所期間も半年に限られている。




私の事務所は
丁度、○○拘置所とハス向かいにある。
時折、テラスに出て気分転換を図る。

そうすると、否応なしに目に入る。
手錠を掛けられた白髪の老人が
○○検察局の階段をのぼる姿。

歳を重ねる(敢えて年を取るとは言わない)
とは、丸くなり、賢くなる事だと思っていた。

私自身も、そんなに遠くない将来
お仲間入りする。
穏やかな、人様に迷惑を掛けない
老後を願っている。

だが
老人の犯罪は、現実として増えている。
犯罪自体、当然悪いことであるから
罪に服さなければ法治国家は保たれない。

詐欺に遭う「被害者」としてのお年寄り。
他方
犯罪をおかした「加害者」としてのお年寄り。

両極端ではあるが
現在の混沌とした社会を
如実に物語る素顔でもある。

○○太郎君!
ホテルで深酒したり
漢字を読み違えたりしている
状況では御座らんよ。

青木法務事務所
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長生きした分「幸せ」が待っている?

2008-11-13 22:11:02 | Weblog



自営業ですから、よく事務所を抜け出します。
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今日は、久し振りの快晴。
初冬の上田公園も、最後の紅葉の感がしました。

多くは年配者。
団体が相変わらず多いですね。

陽気も手伝って、すれ違う観光客も
皆さん、明るく談笑されていました。

昭和22年生まれから昭和24年生まれまでの
約800万人有余と言われる団塊の世代。

名付け親は確か堺屋太一であった。
私もあと数年もすれば、お仲間入りである。

その時は、今日すれ違った皆さんと
同じように、明るく楽しい談笑をしたいと思っている。

人間、ひとりひとり
今日まで至るには、様々な人生経験をしてきている。
良い時もあれば悪い時もあるし、全て酸いも辛いも
弁えている。

まさに「禍福はあざなえる縄の如し」。

一方、お悔やみ欄などを見ると
50代、60代で亡くなられている方も
決して少なくはない。
理由は知る術もないが、今日の観光客とは
対極に位置するのだろう。

人の一生。
さまざまな人生。
そして
それぞれの生き方。

ついのすみかとも呼ばれる「特養」。
長く生きたことで、修羅を見てしまうこともある。
長生きした分だけ、人生得したとも限らない。

多分
色々な意味で語弊があるだろう。

世のため、社会のため、家族のために
尽くした多くのお年寄り。

この国の政治は
いつも弱い立場の人達に犠牲を強いる。

お年寄りや弱者を守れない国は
いつか滅びるかも知れない。

青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/


「急いでやりません」の行政書士ですが何か?

2008-11-12 21:12:39 | Weblog


左近事務所のホームページは、
大きく7つのタイトルから構成されています。
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① 遺言・遺産分割・相続
② 成年後見(任意後見)
③ 離婚問題・内容証明
④ 告訴・告発
⑤ 会社設立
⑥ 開発行為・農地転用
⑦ 外国人在留許可・帰化申請

先月の10月で丸1年が過ぎたので
整理も含め纏めてみました。

行政書士の業務内容で
最もよく知られているのが「車庫証明」です。
ホームページでは謳っていませんでしたが
矢張り、1番多かったですね。

次にはメインタイトルでもある
遺言・遺産分割・相続の
関連です。

以下、順不動ですが
こうした事も行政書士は
出来るんだと
皆様が理解していただけると幸いです。

以下は、その実績です。
(講師実績、助言、指導もも含みます)

・会社設立
・事業譲渡契約書
・賃金未払い内容証明
・契約不履行の解約金内容証明
・養育費合意書
・離婚協議書
・廃車手続き(永久抹消)
・親族相盗に関する内容証明
・遺言書作成指導
・遺産分割協議書
・高齢者預貯金に関する内容証明
・外国人の助産制度援用指導
・成年後見
・催告書
・創業者支援融資の作成指導
・家賃滞納に伴う契約解除助言
・金銭借用書(契約書)作成
・農業者年金助言
・その他

司法書士先生(弁護士)との提携では

・任意整理
・自己破産
・贈与に伴う所有権移転登記
・抵当権抹消登記
・相続登記
・その他




この1年を振り返ると(まだ早いかな)
本当にさまざまな事があった。
当然ながら、白髪も増える筈である。

そして
まだ解決していない問題も
だいぶ抱えている。

古参の同業者から
「時間が掛り過ぎるのでは?」と
助言を頂いたが
武田信繁(信玄の実弟)ではないが
「1つの結論を出すのに100通りの方法を考えよ」
を旨をしている。

急いで、取り返しのつかない間違いを犯すか
少し時間が掛っても「いい仕事」をして
解決、完成させるか
結果は
お客様がよくご存じである。

すみません。
「急いですぐやれ」はお断りします。

それが私の仕事に取り組む
こだわりであり、流儀でもあります。

青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/

「試行・思考・志向」行政書士と考古学

2008-11-12 16:09:17 | Weblog

のところ、若き「サムライ」がブログに登場している。
正直な気持ち「うれしい」で御座る。
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一人は長野県佐久市ブログにて。
http://saku.ctv-blog.jp/u/inuzuki/archives/0000000062.html

もう一人は長野県東御市ブログにて投稿している。
http://tomi.ctv-blog.jp/u/madre/archives/0000003364.html

共に、私と同じ「行政書士」である。

唯一違う点は、私のほうが
遥かに年配で頑固であり
然もある意味、老獪でもある。

一方、若き2名のサムライは
発想が柔軟であり、考え方が純粋で
気持ちが清々としている。

もう少し付け加えると
両名は合格率 数%台の最新試験組。
小生は、それより前、昭和最後の試験組。
当時の合格率は10%前後だったと記憶しています。

さて、今日は私のもう一つの顔でも
ある博物館学芸員のお話です。

学芸員は、外国においては
大学教授と同等な地位が確保されているが
日本ではまだ高くは評価されていない。
加えて、今も昔も就職難であり、
空きを待っているうちに、私のようにチャンスを
逃してしまう者も大勢いる。

「学芸員」
学芸員の素顔はあまり知られていない。
発掘作業では、重労働が待っているし
トランシットやレベル等、測量技術も問われる。
宿舎に戻れば、出土した遺物の整理もある。
発掘が終われば、今度は報告書として
纏め上げなければならない。
ここでは草稿の技術や、トレースの腕前も
求められる。

佐久市での3年間。
この仕事をしなかったら
一生巡り合うことがなかった
多くの研究者、郷土史家、考古学の仲間と
知り合えた。

あれから30数年の歳月が流れ、
今は故人になられた方も大勢いる。

そのお一人、お一人が
発掘を通じて考古学に対し
真摯な姿勢を持っておられた。

行政書士業務に取組む姿勢も
案外、考古学で得た様々な経験が
元にもなっているようである。

人生とは思うようにはならないが
なるようになっている今の自分が
不思議でもある。


相続・離婚・告訴・内容証明・農地転用の
請負人。
行政書士 青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/



ニーチェではトラブル処理はできない

2008-11-10 22:21:54 | Weblog
「善悪の彼岸」と云った表現は
ニーチェから始まるのであろう。
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注釈を付けると
「道徳的現象などというものは、全く存在しない。
ただ現象の道徳的解釈のみが存在する--」
(フリードリヒ・ニーチェ「善悪の彼岸」)

「彼岸」というのは「向こう岸」を意味する。
善悪の向こう側、善悪を超えたところ、
善悪とは別の次元、善悪の判断はできない。

形而上学的なニヒリスト・ニーチェならではの
言い回しである。

我々、行政書士は
日々、「法」を意識する。
無論、士業でなくとも
それは社会全般に言えることでもある。

サラリーマン生活が長かったせいもあり、
かつては外野から眺めて「ああだこうだ」と
言っていれば、それで済んだが
今は違う。
この「法」なるものを意識し始めたのは
行政書士業務に就いてからである。

普段、何気なく取る行動、発言なども
厳密に言えばそこには「法の規制」が
働いている。

そもそも
ニーチェの善悪の彼岸でものごとを
捉えると法治国家は存在しなくなる。

しかし現実に「法」はある。
士業など、ある意味、この「法」に
過敏に反応する。

毎月、送られてくる日本行政の
「処分事例等の公表」の中に
処分者の記事が載らなかったためしはない。

まるで
こういうことをすれば、こうなるのですよと
言わんばかりである。

「不可抗力論」や「知らなかった論」
或いはまた「新人故に論」など
通用しない厳しい掟が待っている。

民事系は
当然ながら人対人の問題が多い。
離婚問題から始まって相続、内容証明に
至るまでトラブルの火種はくすぶっている。

これを「予防法務」で解決する訳だが
十中八九うまくいくとは限らない。
その処理、対処の仕方が悪かった場合などは
新たなトラブルの種を蒔くことにもなる。

トラブルを未然に防ぎ
お客様の望んだ姿を実現する。

実現するまで
気持は休まらず、自問自答を繰り返す。
自分だけの判断で、法と言う
限られた裁量の中で、最善の解決策を
考える。

但し
先入観や固定観念に囚われて判断を下すと
思いがけない間違いを犯すことがある。

文殊の知恵ではないが
私は、迷った時に相談し合える
同業の仲間を
今後も大切にしていくつもりである。

青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/