先月、北海道のとある行政書士が、
弁護士法違反で逮捕された。
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行政書士業務は、取り扱う内容の上で
弁護士業務と重なり合う部分が多くある。
但し、弁護士法第72条の厚い壁があり、
これに違反することはできない。
以下、その条文である。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第72条
弁護士又は弁護士法人でない者は、
報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件
及び審査請求、異議申立て、再審査請求等
行政庁に対する不服申立事件その他一般の
法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは
和解その他の法律事務を取り扱い、
又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に
別段の定めがある場合は、この限りでない。
行政書士は相続業務にあたっても、それに関連する
書類作成ができるが、相手方との
直接交渉は禁じられている。
今回は直接交渉したために刑事告訴され
逮捕に至ってしまったと
記事を見る限りでは判断できる。
しかし○○行政書士容疑者は、それを否認している。
真意は定かでないが、私自身も
いつもそれで悩まされる。
翻れば
ここ10年の間に行政書士試験は
合格率数%の難関資格に変わり
質実ともに弁護士に負けないほどの
実力をつけてきていると思っている。
そうした意味においても
弁護士の法律事務独占の根拠は、
最早崩れ始めていると言っても決して
過言ではないと思っている。
物事には必ず「現象」と「本質」がある。
現象面で言えば、それが事実であったと
したならば第72条違反で「罪」になる。
しかし
本質面で言えば「行政書士は何もできなくなる」
は核心を突いている。
この第72条が改正されない限り
我々行政書士は「日蔭の部分」とも言える
負をずーっと背負わなくてはならない。
以下は、その記事内容の抜粋である。
札幌地検は28日、札幌市○○区
行政書士、○○功容疑者(76)を
弁護士法違反(非弁護士活動)容疑で逮捕した。
札幌弁護士会と北海道行政書士会が4月、
同容疑で刑事告発していた。
調べでは、○○容疑者は06年春ごろ、
弁護士資格がないのに札幌市内の女性から
遺産相続の相談を受け、
着手金100万円など報酬を約束して
解決案を盛り込んだ書類を作成。
同9月6日、相手方に書類を渡すなど直接交渉し、
法律業務をした疑い。
容疑を否認している。
○○容疑者は今年2月、毎日新聞の取材に
「行政書士の仕事は法改正で拡大され、
法律上の争いがない契約書などの代理作成は
認められている。
これが弁護士法違反に当たるなら、行政書士は
何もできなくなる」と話していた。
北海道行政書士会の○○副会長は
「私たちも弁護士法違反に当たると考えている。
社会に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と話した。
青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/
弁護士法違反で逮捕された。
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行政書士業務は、取り扱う内容の上で
弁護士業務と重なり合う部分が多くある。
但し、弁護士法第72条の厚い壁があり、
これに違反することはできない。
以下、その条文である。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第72条
弁護士又は弁護士法人でない者は、
報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件
及び審査請求、異議申立て、再審査請求等
行政庁に対する不服申立事件その他一般の
法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは
和解その他の法律事務を取り扱い、
又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に
別段の定めがある場合は、この限りでない。
行政書士は相続業務にあたっても、それに関連する
書類作成ができるが、相手方との
直接交渉は禁じられている。
今回は直接交渉したために刑事告訴され
逮捕に至ってしまったと
記事を見る限りでは判断できる。
しかし○○行政書士容疑者は、それを否認している。
真意は定かでないが、私自身も
いつもそれで悩まされる。
翻れば
ここ10年の間に行政書士試験は
合格率数%の難関資格に変わり
質実ともに弁護士に負けないほどの
実力をつけてきていると思っている。
そうした意味においても
弁護士の法律事務独占の根拠は、
最早崩れ始めていると言っても決して
過言ではないと思っている。
物事には必ず「現象」と「本質」がある。
現象面で言えば、それが事実であったと
したならば第72条違反で「罪」になる。
しかし
本質面で言えば「行政書士は何もできなくなる」
は核心を突いている。
この第72条が改正されない限り
我々行政書士は「日蔭の部分」とも言える
負をずーっと背負わなくてはならない。
以下は、その記事内容の抜粋である。
札幌地検は28日、札幌市○○区
行政書士、○○功容疑者(76)を
弁護士法違反(非弁護士活動)容疑で逮捕した。
札幌弁護士会と北海道行政書士会が4月、
同容疑で刑事告発していた。
調べでは、○○容疑者は06年春ごろ、
弁護士資格がないのに札幌市内の女性から
遺産相続の相談を受け、
着手金100万円など報酬を約束して
解決案を盛り込んだ書類を作成。
同9月6日、相手方に書類を渡すなど直接交渉し、
法律業務をした疑い。
容疑を否認している。
○○容疑者は今年2月、毎日新聞の取材に
「行政書士の仕事は法改正で拡大され、
法律上の争いがない契約書などの代理作成は
認められている。
これが弁護士法違反に当たるなら、行政書士は
何もできなくなる」と話していた。
北海道行政書士会の○○副会長は
「私たちも弁護士法違反に当たると考えている。
社会に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と話した。
青木法務事務所
http://www.aoki-houmu.com/