サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

玄関の向こう側:在宅介護

2008-11-17 22:14:44 | Weblog
昔はお年寄りを、殆ど家族が家で介護していた。
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今は、その分
様々な施設がある。
高級なマンションから始まっって
特養ホームに至るまで。
元気で、それなりに資産があってでの
話である。
但し、そうした恵まれた条件のお年寄りは
全体から見れば、ほんの一握りに過ぎない。

矢島嶺先生の話を思い出す。

お年寄りで家で亡くなる人は1割に
満たないそうである。 
多くはみんな、病院で息を引き取るか
その僅か数日前に家に戻って来るかだ。

介護すべき高齢者を自宅で世話をするには
フリーハンドで2〜3人いないと無理だと
言われている。

ましてや、寝たきりの高齢者が2人いると
1年間で1,000万以上のお金が必要に
なるとも言われている。

更に
在宅介護ではなく、老人ホームや老健に
入るためには200人〜300人待ちの状態だ。

然も、老人病床はどんどん減らされる傾向に
流れている。
つまり、減らされた分は、自宅に老人が
帰されることにつながることを意味する。

そうして、介護をすべき家族に
大きな負担が襲いかかる図式となる。

以下は、関連する記事の抜粋である。

在宅で介護を受ける高齢者への虐待に
歯止めがかからない。
背景にあるのは介護に当たる家族の孤立。
厚生労働省も今年から11月11日を「介護の日」
に制定、地域が一体となって解決を目指す
先進的取り組みも始まっている。
ただ、行政が「玄関の向こう側」で起きる出来事に
介入するのは難しく、虐待防止に向けた
模索が続いている。

 「義父を殴ってしまいました」。
特定非営利活動法人(NPO法人)
「日本高齢者虐待防止センター」(東京都)
に寄せられた地方都市に住む女性からの相談。
応対した松丸真知子・事務局次長は
「虐待する側もギリギリまで
追いつめられていることが多い」と指摘する。
1人だけで介護に当たり、周囲に相談できる人も
いないケースで虐待が多いという。

「玄関の向こう側」で起きている出来事。
相談すべき人が本当にいないのであれば
是非、行政書士に声を掛けていただきたい。

きっと、何かのお役に立つと思います。



青木法務事務所
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