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きみにしか聞こえない

2008-03-24 | 邦画(あ・か)
 きみにしか聞こえない


  あらすじ 
内気で友だちのいない高校生のリョウ(成海璃子)は、
ある日、公園でおもちゃの携帯電話を拾う。数日後、
彼女が保健室にいると着信音が聞こえ、若い男性の声が
聞こえてくる。
なぜか、二人は電話がなくてもテレパシーで通話できる
ようになり、長野に住むシンヤ(小出恵介)と、横浜で
暮らすリョウの不思議な交流が始まる。

【出演】
成海璃子、小出恵介
片瀬那奈、石川伸一郎、高田延彦




  感想  ※ネタバレ注意

若者を中心に圧倒的人気を誇る乙一の同名の小説を映画化した
感動作。孤独な少女と青年の奇跡のような出会いを、新人の
荻島達也監督が優しいタッチでつづる。ヒロインを演じるのは
「神童」などで今最も注目を集める若手女優の成海璃子。
彼女の支えとなる青年を『初恋』の小出恵介が自然体で演じている。



ある日、突然おもちゃの携帯が鳴り出して、それから遠いどこかの
シンヤという青年と不思議な交流が始まる。
ヒロインを演じる成海璃子は、本当に期待の持てる女優さんだなって
思った。「神童」では、活発で反発する少女を好演して、この作品
では、内気で誰とも打ち解けない対照的な役を演じています。
何がうまいかと言うと、シンヤとの出会いでどんどん笑顔が出て
内気な自分が変わっていく姿が自然でうまい。

それにシンヤ役を演じた小出恵介も爽やかな青年っぷりを好演。
ただ、2人の年齢を考えたら恋愛に持っていくのは難しい気が‥
それでも成海璃子が大人な顔立ちをしていて、それを思わせない
雰囲気を漂わせているので、十分観れます。

ファンタジーな内容なのですが、内容を知らずにいきなり観た
人はあの着信音から、ホラーと勘違いするのでは(苦笑)。
意外と思ったのが、小出恵介の耳が聞こえないという病気が
観ているボクらには、すぐ教えてくれたことです。
ラストあたりで知らされると思ったのですが‥
ファンタジーな内容なのに、片瀬那奈演じる女の人からの電話
では、電波が悪くなるなどの現実っぽい一面もあった。

ラストは少々無理矢理なところもあったが、このラストで
良かったと思います。
個人的には、「サトラレ」でもお婆ちゃん役を演じていた八千草薫
が出ていたので、何かホッとさせてくれますね。
下手に恋愛って感じの映画ではなく、恋愛で自分を変えて
いく主人公を描いた爽やかで、ちょっと切なくなる映画でした。




【評価】
 (4点/5点満点中)

 きみにしか聞こえない HP

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イレイザー

2008-03-24 | 洋画(あ・か)
 イレイザー


  あらすじ 
全米屈指の防衛兵器会社、サイレックス社に勤めるリー・カレン
(ヴァネッサ・ウィリアムズ)は、最新鋭のスーパー兵器EMガン、
別名“レール・ガン"にまつわる陰謀を知り、証拠物件の入った
ディスクを盗み出す。リーの安全確保のため、イレイザーこと
ジョン・クルーガー(アーノルド・シュワルツネッガー)が出動
したが、彼女の家を早くも敵が襲撃。クルーガーはリーを救い出す
と、彼女の過去を消し、彼しか知らない場所に彼女の身柄を預けた。
一方、証人保護プログラム下に置かれた証人たちが次々に殺される
事件が発生。

【出演】
アーノルド・シュワルツェネッガー
ジェームズ・カーン、ヴァネッサ・ウィリアムズ
ジェームズ・コバーン、ロバート・パストレリ




  感想  ※ネタバレ注意


重大事件の証人の安全を守るため、
彼らの過去を消し去る特殊任務を
請け負う政府特別情報局員の活躍
を描くサスペンス・アクション。

もぅシュワちゃんが相手だったら、どんな悪党もお手上げですね(苦笑)。
ただ、いくら悪党でも最後の電車での処刑シーンはシュワちゃんの
イメージダウンにつながるのでは??

シュワちゃんで好きな映画と言えば、かなり昔の映画になりますが
「トータルリコール」とか「プレデター」ですね。
アクション+SFで当時はテレビでやる度に何度も観ていたように
思います。「トータルリコール」の世界観も好きですし、異性人
相手にバトルを繰り広げる「プレデター」も面白い。
まぁ、なんにせよシュワちゃんは無敵という事ですかね(苦笑)。


【評価】
 (3.5点/5点満点中)

サウスバウンド

2008-03-24 | 邦画(さ・た)
 サウスバウンド



  あらすじ 
浅草に住む小学6年生の上原二郎(田辺修斗)は、疑問に
感じたことには猛然と盾つく父親の一郎(豊川悦司)を
恥ずかしく思っていた。ある日、母親さくら(天海祐希)
の発案で、一家は父の故郷である沖縄の西表島に引っ越す
ことに。島民に温かく迎えられる上原家だが、そこでも
また一郎は観光開発業者を相手に闘うはめになる。

【出演】
豊川悦司、天海祐希
北川景子、田辺修斗、松本梨菜




  感想  ※ネタバレ注意

破天荒な痛快面白家族を子供の視点から描いた奥田英朗原作
「サウスバウンド」を映画化。



「税金など払わん、学校へなんか無理に行かなくていい。
文句があるなら国民辞めちゃおー」

子供の迷惑顧みず(笑)ハチャメチャでブッとんだ親父が目前の
“悪”に向かって突進する。
とんでもなく過激な親父だが、決して嘘はつかず、表面的な
正義よりも夢に向かって突き進む…そんな親父に、子供たちは
「ボクたちの親父って、すげぇ!」と親を見直してゆく。
そんな物語です。

子供の観点から描いた作品だからか、物語に少し一貫性が
欠けるように思いました。
それに結局何だったのか、わからない終わり方になってる
ような気がしました。。う~ん。

子供にとってあの年頃ならもっと反発しても良いようにも
思えましたが、あの男の子は親父に似て堂々としてます(苦笑)。
父や母がああいう感じだと子供はどうしても、この作品の
ようになってしまうものです。ボクの家も父や母がそんな感じ
(決して過激派ではない、笑。)なのでわかる気がしました(苦笑)。
でも今ではそんな父も母も大好きやと思ってるので、ラストでの
二郎の気持ちがボクには少しわかりました。

「ナンセンス!!」(笑)

ただ普通に観てる人には、破天荒な両親が自由気ままにわがままに
子供を巻き込んで、どこか遠くへ旅立ってしまう映画に映るかも
しれませんね(苦笑)。
警官役で松山ケンイチが出てるんですが、それがお似合いの警官
で良い役してるんですよ☆
田舎出身の役者さんなので、役にピッタリでした。




【評価】
 (3.5点/5点満点中)

 サウスバウンド HP

神童

2008-03-23 | 邦画(さ・た)
 神童


  あらすじ 
ピアノの才能に恵まれた少女うた(成海璃子)は、神童として
周囲の期待を背負いながらも自らの才能をもてあましていた。
母親との関係や制約の多い窮屈な日常に嫌気がさしていたある日
落ちこぼれ音大受験生ワオ(松山ケンイチ)と出会う。彼と一緒
に過ごすうちに音楽の真の喜び、人の心の温かさに目覚めてゆく。

【出演】
成海璃子、松山ケンイチ
手塚理美、甲本雅裕、西島秀俊




  感想  ※ネタバレ注意

さそうあきら原作の傑作漫画を映画化した今回は、天才ゆえに
苦悩する少女に寄り添う青年ワオを松山ケンイチが好演。
そして、たったひとりで不安や疑問を抱えながらも「大丈夫、
あたしは音楽だから」と、凛々しくステージに立つ天才少女うた
に扮し堂々の映画初主演を果たしたのは清涼感溢れる成海璃子。



素朴な役を松山ケンイチが好演していて、何よりもボクが1番
注目したのは、ドラマ「瑠璃の島」で出演していた成海璃子。
この子は本当に存在感があるというか、今1番ボクは注目してる
役者さんなんです。
この映画の中でも、年齢を思わせない存在感がその「神童」と
いう役柄をうまく表現していました。

松山ケンイチも普段は、うたを演じる成海璃子に対して兄妹の
ように接するがラストの方では、よくうたの事をわかっていて
良い距離感のある2人が映画の中から伝わってきて良かった☆
その2人が“音”を通して、並んで鍵盤に指を走らせるシーンは
素晴らしい名シーンになっている。

音楽をしているボクとしては、納得のいく内容と終わり方だった
ように思います、演奏シーンに関しては少し吹き替えが微妙な
シーンがちょっとありましたけどね(苦笑)。
それでも才能ある少女が音楽の素晴らしさに気付き、音楽を通して
通じ合うということを学んでいく姿勢に音楽の素晴らしさについて
改めて音楽って、やっぱり良いものなんだと実感しました♪

大丈夫、 あたし音楽だから。




【評価】
 (4点/5点満点中)

 神童 HP

犯人に告ぐ

2008-03-23 | 邦画(な・は)
 犯人に告ぐ



  あらすじ 
大晦日。神奈川県警の警視・巻島は、少年誘拐事件の捜査現場を
仕切っていたが、一瞬の判断ミスで犯人を取り逃がす。
翌日、少年は無残な遺体となって発見され、巻島は足柄署へ左遷
となる。6年後、世間は川崎で起きた連続児童殺害事件に騒然と
なっていた。捜査が難航する中、足柄で実績を挙げていた巻島に
白羽の矢が向けられる。県警本部の特別捜査官に返り咲いた巻島
は、TV番組に出演し犯人を挑発するという、大胆な行動に出る…。

【出演】
豊川悦司、石橋凌、小澤征悦
笹野高史、片岡礼子、井川遥
松田美由紀




  感想  ※ネタバレ注意

犯人に告ぐ。
幕は上がった、主役はお前だ-




実行犯が主役を演じ、マスコミや世間が観客となる構造を
持つ“劇場型犯罪”。
ところが本作の主人公・巻島は、捜査官がTVを通して犯人を
挑発し、行き詰まった捜査を打破しようと考える…。
前代未聞の“劇場型捜査”を描いた同名ベストセラー小説を
映画化。

前半の流れからいくと、不謹慎だが巻島の奥さんは子供を
産んで亡くなっていた方が物語としては面白かったんじゃないか?
ありきたり過ぎるかもしれないが主人公が苦悩し、警察の仕事と
の間で揺れる方が、構成的には楽しめたように思える。
そこはちょっと期待外れでした、内容的には劇場型捜査という
展開は楽しめたし、警察内部のキャリア組みの石橋凌と小澤征悦
の2人のポストにこだわる姿は、うまくてサスペンスとしては、
うまかったと思います。
後はもぅ少し犯人のことに触れてほしかったように思います。
これではただの猟奇殺人者を追いかけていただけの映画で、
劇場型捜査っていうのが、特に目立っただけで☆5つには届き
ません、残念。

どっちかっていうと、警察内部の方がメインの犯人を食って
しまうくらいの内容になっていたようにも思えます。
原作の方がもしかしたら、ずっと面白いのかもしれませんね。

それにしても豊川悦司は男前ですね(苦笑)。
こんな渋い大人になりたいもんだ。
そんな豊川悦司演じる巻島が、テレビを通して犯人に
-今夜は震えて眠れ。というシーンはカッコいいですね。
初刑事役なのに、良い雰囲気の役柄になっていて、これからも
そんな役を演じてほしいものです。




【評価】
 (4点/5点満点中)

 犯人に告ぐ HP

自虐の詩

2008-03-22 | 邦画(さ・た)
 自虐の詩



  あらすじ 
ひなびたアパートに住むイサオと幸江。イサオは無口な
乱暴者で、仕事もせずに酒とギャンブルに明け暮れる。
内縁の妻の幸江がラーメン屋で働き生計を立てていた。
少しでも気に入らないものが並ぶとちゃぶ台をひっくり
返すイサオだが、幸江は彼を心から愛していた。幸江は
幼い頃、母が家出し、父が銀行強盗で捕まったという
過去があり、自分は不幸の星の下に生まれたのだと思い
込んでいた。しかし、幸江が妊娠している事が分かり…。

【出演】
中谷美紀、阿部寛
遠藤憲一、カルーセル麻紀
西田敏行




  感想  ※ネタバレ注意

連載開始以来、多くのファンに支持された業田良家のコミック
「自虐の詩」が映画に。
監督は、「ケイゾク」「トリック」の堤幸彦。



幼い頃に母親に捨てられ、父親は銀行強盗で捕まり、逃げる
ようにして東京から大阪へ‥そこでは酒飲みで無職のイサオ
と、ひたすら尽くす幸江の悲しくも愛しい愛の物語。

不幸を愛する自虐的な女を皮肉った作品ではなく、幸せとは
何かと問いかけてくる。
主演は「嫌われ松子の一生」以来、薄幸のイメージがついた
中谷美紀と、堤監督いわく「日本一、ちゃぶ台返しがうまい男」
の阿部寛。

完全に騙されました(笑)もちろん良い意味でね☆
やられましたね(苦笑)パッケージからして、コメディー路線かと
思いきや、予想外の感動映画だった‥
前半は本当に笑いオンリーの展開でちゃぶ台返しの繰り返しで
笑いっぱなしなのに、後半に進むにつれ、ラストの方では自然と
涙が流れてました。

やばいです‥最近、色んなことがあったからすぐに涙もろくて
邦画は感情移入しやすくて‥

中谷美紀と阿部寛の演技がうまいです。中谷美紀はもぅすっかり
こういう役がお馴染みだけど、良い演技しますよね‥。
それに阿部寛が何ともいえない良い役をしてるんです。
はじめから最後までほとんど、喋らないんですけどね(苦笑)。
脇役で出演している遠藤憲一も、本当に面白い!この役者さん
ボクは結構好きなんですけどねぇ~笑。

ラストの事故で意識がない状態で、中谷美紀演じる幸江が走馬灯
を見るんですが‥小さい時の貧しくて、友達との思い出や東京
での薬中に落ちている時(この時のエピソードが急に展開が
ありなんだと思うけど、あまりの幸江の変わり様にボクは少し
抵抗を感じてしまった)そして現在へ‥

途中から安藤裕子の「海原の月」が流れるところから、もぅ涙が
流れてきて、やばかったです(苦笑)。この曲良い曲ですよね♪
監督が直々に安藤裕子にお願いして、この作品の為に作られた
そうです。
素晴らしいの一言につきます。また良い映画に出会えた。
笑って、切なくて、泣けて‥そしてまた笑える。
まさに邦画の醍醐味って感じですね。




【評価】
 (5点/5点満点中)

 自虐の詩 HP

たそがれ清兵衛

2008-03-20 | 邦画(さ・た)
 たそがれ清兵衛


  あらすじ 
井口清兵衛は幕末の庄内、海坂藩の平侍。妻を病気で亡くし
二人の娘と老母の3人を養っている。生活は苦しく、下城の
太鼓が鳴ると付き合いは断ってすぐ帰宅し、家事と内職に
励む毎日。そんな清兵衛を同僚たちは“たそがれ清兵衛”と
陰で呼んでいた。ある日、清兵衛は幼馴染みの朋江と再会する。
朋江は嫁いでいたが、夫の度重なる酒乱で最近離縁していた。
清兵衛は朋江に想いを寄せていたが、朋江との縁談を勧められ
ても貧しさを理由に断ってしまった。だが清兵衛は、ある時
藩命が自分に下されたことによって、ひとつの決断を下す。

【出演】
真田広之、宮沢りえ
田中泯、岸惠子、伊藤未希




  感想  ※ネタバレ注意

山田洋次監督が描く日本人の心は、他のどんな映画よりも心の
溝を突いてくる。その監督が、時代小説の匠・藤沢周平の小説を
映画化した本作は、時代の波、運命の波を静かに見つめる侍魂を
情感豊かに描いたヒューマン時代劇。



山田洋次監督による藤沢周平の小説を映画化した3部作の
1作目。ボクは個人的には、この作品が1番好きです。
たそがれと呼ばれながらも、実は凄腕の剣士というところが
時代劇によくあるパターン(遠山の金さんみたいな、苦笑。)
でも時代劇が小さい時から好きなボクとしては、このパターンは
王道パターンというか(笑)。

この映画で1番注目するべき点は、やはり果し合いシーンの迫力
のすごさだと思います。
間に入る会話と、殺陣の鋭さの間が素晴らしい。
何といっても、清兵衛の一言で急に顔色を変える余吾の不気味な
迫力が怖い!こっちまでドキっとして本当に怖かったのが印象に
残ってます。恐るべし余吾…苦笑。


【評価】
 (4.5点/5点満点中)

 たそがれ清兵衛 HP

アンフェア the movie

2008-03-19 | 邦画(あ・か)
 アンフェア the movie
 


  あらすじ 
何者かが仕掛けた爆弾で自宅の駐車場に止めてあった雪平
(篠原涼子)の車が爆発炎上、学校に向かおうとしていた
娘の美央が巻き込まれ爆風で大怪我を負ってしまう。
雪平は刑事をしているために払う犠牲が娘の美央に及ぶこと
を心配し、刑事を辞めようかとさえ思い始める。しかし、
数時間後、警察病院がテロリストに占拠されてしまい…。

【出演】
篠原涼子、江口洋介、椎名桔平
成宮寛貴、阿部サダヲ、濱田マリ




  感想  ※ネタバレ注意

世の中にはフェアなことは何も無い目には目を復讐には復讐を
アンフェアにはアンフェアを信じられるのは、自分だけ。




CX系の大ヒットドラマシリーズが映画になって登場。
主人公、雪平の奔放な生き方が多くの女性に共感を得たが、
映画では最大の弱みである娘を奪われ、刑事ではなく母と
しての闘いが前面に出されている。

ドラマの時から面白くて、観ていました。
でもスペシャルくらいで江口洋介が出てきてから、すでに
この後の展開も見えてしまいました(苦笑)。
江口洋介は好きな役者で、ラストもこの人を使うならもっと
良い終わり方もあったんじゃないかなって思ってしまいます。
成宮寛貴や椎名桔平のキャスティングも可愛そうなくらいに
簡単に終わらせてしまいすぎに感じてしまいました。

謎が解決したように見せかけて、なかなか見えてこない
真犯人と謳っているが、犯人を見つけるのは意外に簡単。
ドラマからずっと見ている人には誰が“アンフェア”なのか
というところをポイントにすれば誰が犯人かわかってしまう
のは、ドラマも映画も一緒です。

ドラマの延長の映画なので、そこまでのエンディングも
やはり期待できませんでした。
せっかくドラマで良い世界観が作られていたのに、普通に
終わってしまいましたね、残念。




【評価】
 (3.5点/5点満点中)

 アンフェア the movie HP

ゆれる

2008-03-17 | 邦画(ま・や)
 ゆれる



  あらすじ 
東京でカメラマンとして成功している猛(オダギリジョー)
は母の一周忌で帰省する。彼は実家のガソリンスタンドを
継いだ独身の兄の稔(香川照之)や、そこで働く幼なじみの
智恵子(真木よう子)と再会し、3人で近くの渓谷に行くこと
にする。猛が単独行動している間に、稔と渓谷にかかる吊り
橋の上にいた智恵子が転落する。

【出演】
オダギリジョー、香川照之
伊武雅刀、新井浩文、真木よう子




  感想  ※ネタバレ注意

本音と建前、明と暗の間でゆらぐ人の心、それと同様に揺れ
動く人と人の関係の不確かさを、綿密に練り上げられた演出
とストーリーで見事に撮りあげた。
兄の心の暗部に触れて湧き上がる感情を、時に繊細に、時に
激しく演じるオダギリジョー。感情を抑えつつ、わずかな
表情と身体の動きで心のゆらぎを表す香川照之。
彼らの素晴らしい演技は、作品の骨格として確かに機能している。



はじめは、話の内容から想像してサスペンスを予感してました。
確かに話の流れから真実が見え隠れするところは、この先には
いったいどんな風に種明かしが待ってるんだろう‥?
そう思って観ていました。
でも‥ん?これはサスペンスじゃないと途中で気付いて、ラスト
観終わる頃には、なんでこんな良い映画を観てなかったんだと
自分の気付かなさにびっくりでした(苦笑)。

映像の撮り方もすごくうまいと思いました、2006年の映画
なのにそれを思わせないような映像と風景や、2人の兄弟の間
での「ゆれる」心情もうまい間でとらえていて、観ている
こっちまで「ゆれる」気持ちを感じさせられたところはすごい。

そしてオダギリジョーの演技が本当に素晴らしい、「東京タワー」
よりもこっちのオダジョーの方がらしくて好きですね。香川照之も
あの微妙な心情の変化を、ちょっとした身体の動きや表情でうまく
表現していて2人良かったです。

ちょっと間に入る濡れ場が、エロティックですが‥それも邦画には
必要不可欠なのかなって‥小さい時は、照れて観れなかったけど
今はそれも含めた人間関係の深さに面白みを感じるようになって
しまいました(苦笑)。

最大の見せ場は、法廷でオダジョーが真実を話すのですがそこで
終わるんだと思ってたんですが‥そこじゃなかったんです。

- 一人、小さい時の過去のフィルムを観るシーン。

猛が今まで、兄に自分の為にどれだけの犠牲をはらってきたか
‥フィルム観ながら兄への確執や苛立ち、すべてが取り払われて、
出所する兄を迎えに行くのですが‥

猛が「兄ちゃん」と言いながら反対車線の歩道を走って追いかけて
くるシーン‥兄ならば、必死に追いかけてくる弟に「兄ちゃん」と
言われれば、笑顔を返さない兄はいないのです。(ボクはね。)
小さい時にボクの背中を追いかけながら、泣いて付いてくる弟を
思い出したシーンでした。

ボクにも弟がいるのですが、言葉にはできないものが兄弟の仲には
あるんですね‥それがラストの兄の笑顔に繋がったのかなって
思いました‥その素晴らしい余韻と共に、良い終わり方でした。

ゆれる
ゆれる


【評価】
 (5点/5点満点中)

 ゆれる HP

天国の本屋~恋火

2008-03-16 | 邦画(さ・た)
 天国の本屋~恋火



  あらすじ 
リストラされたピアニストの健太(玉山鉄二)は、途方に
暮れ酔いつぶれていたはずが、気がつくと“天国の本屋”
にいた。臨時アルバイトとして店長のヤマキ(原田芳雄)
にムリヤリ連れてこられてしまったのだ。
状況が飲み込めず天国をブラブラしていた健太だが、子供
時代の憧れのピアニスト翔子(竹内結子)と再会し、感激
する。一方、地上では翔子の姪の香夏子(竹内結子・二役)
が、商店街の花火大会復活にむけて奔走していた…。

【出演】
竹内結子、玉山鉄二
香里奈、新井浩文、大倉孝二




  感想  ※ネタバレ注意

天国と地上が交わりあううち、ある“失われた恋”に
起こる優しい奇跡を描いたファンタジー。
原作は岩手県にある書店の店長が薦めたことから、評判が
全国に広がり静かなベストセラーとなった松久淳と田中渉
の共著「天国の本屋」と、そのシリーズ第3弾の「恋火」
2作品。竹内結子が明朗活発な地上の香夏子と、悲しい
過去を引きずった物静かな天国の翔子、二役を演じる。



舞台は北海道だったんですね、天国から出発する大草原
が映像の中で気持ちいいくらいに広がっていて北海道に
行きたくなりました。
“天国の本屋”の巨大セットも小樽の倉庫に作られていて
あまりの出来の良さに撮影後も残されてるそうです。
地元のイベントなどに利用されているみたいで、そんな
映画ロケ地とか、映画の舞台の場所へ行くのも楽しそう
かなぁ~って思いました。

主演の竹内結子と玉山鉄二は、ピアノの経験は全く無く
撮影前から猛特訓した成果を、ラストで披露している
との事。
ボクもギターを弾くのですが(後、ブルースハープか)
ピアノの音って楽器の中でも、かなり良い音の部類です
よね‥個人的には弦楽器が好きなのですが。
ピアノの繊細な音には、勝てない気がしてしまいます。
前半にリストラされる健太なんですが、あれはリストラ
されますよ(苦笑)今までピアニストとして続けてこれた
方が不思議なくらいに(苦笑)。
でも、憧れのピアニスト翔子と共に夢だった作曲をして
どんどんうまくなっていくところとか良い感じでした。

現実と天国での2つのストーリーがいったいどんな風に
ラストにつながるのか、そしてどんなラストに終わるのか
途中までわからなかったです。
でもラストの花火の美しさと、ピアノの「永遠」という曲が
美しい映像になっていました。

個人的には、ラストも良かったですけど‥香里奈の
エピソードが1番泣けたような気がしました。
最近、ヤバイですね‥ちょっとした事でもすぐに感動して
泣きそうになってしまいます(苦笑)歳かなぁ。。




【評価】
 (4点/5点満点中)