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カムイ外伝

2010-02-28 | 邦画(あ・か)
 カムイ外伝
 


  あらすじ 
貧しさゆえに幼くして忍びの世界に足を踏み入れたカムイは、
強靱な意志と優れた忍術を身につけて成長する。しかし、
理不尽な殺戮に明け暮れ、厳しい掟に縛られた年月を経た後
自ら選んだ世界を捨てる覚悟を決める。それは即ち裏切り者
として追われる身となることだった。逃亡を続けるカムイは
偶然命を救った漁師の半兵衛一家のもとに身を寄せるが、
半兵衛の妻は抜忍として身を潜めるかつての仲間スガルだった。

【出演】
松山ケンイチ
小雪
伊藤英明
佐藤浩市
小林薫
大後寿々花
土屋アンナ
芦名星




  感想  ※ネタバレ注意

『月はどっちに出ている』『血と骨』の監督・崔洋一が人気脚本家
・宮藤官九郎と共に脚本を担い、主演に松山ケンイチを迎え、
漫画家・白土三平の名作忍者コミックを実写化。



あのカムイが実写化だし、観たいと前から気になっていました。
忍者や侍など時代劇が小さい頃から大好きで、今回映画になった
のは原作の中の「スガルの島」編で、カムイだけでなくスガル
“渡り衆”の長・不動なども登場する。

「カムイ伝」では、貧困と差別がテーマになっていてカムイの
すさまじい生き方が描かれた社会派作品で、漫画が家にあるので
読んでいたが、逆に外伝の方をボクはあまり知らなかった。

観終わって思ったのが、えらく中途半端な位置に着地してしま
ったように思う。貧困や差別を引きずっているような描写も
見えたり、カムイが抜け忍として生きる苦しさも半分に、スガル
たちのように抜け忍の末路も半分、特にアクションシーンが
下手なCGによって微妙なことに…もう少しテーマを絞って
もう少し内面まで触れてほしかったかな。

撮影は酷く大変なものだったらしいのだが、それが映画の出来
に直結していないのが残念、キャストも良かったと思うが…
妙に長いと感じた脚本は、後で気づいたらクドカンだった。
クドカン=忍者映画?とあまりイメージしにくいが、内容は
原作にあわせた形になっていたようだ。

孤独なヒーローを演じた松山ケンイチは、下手なCGを十分
上塗りするだけの演技だったと思う。アクションシーンも
ラストの決闘シーンや、霞切りのわざとゆっくりと見せる
映像など格好良い映像もある。

途中、頭の弱そうな殿と気の触れた姫演じる土屋アンナとか
出てくるけど、ほとんど関係ないのだからそこまで触れなくて
良いのでは?むしろ要らない。

片目の親分に関しては、言うだけ言ったらどこかへ消えるし
最後の時では、小船でギコギコとどこかへ行くしボクの中で
カムイ外伝のお笑い担当になってしまっていた。




【評価】
 (3.8点/5点満点中)

 カムイ外伝 HP

TAJOMARU

2010-02-27 | 邦画(さ・た)
 TAJOMARU


  あらすじ 
阿古姫(柴本幸)という許婚もいて将来を約束された畠山家
の次男・直光(小栗旬)は、陰謀により家を追われてしまう。
山中に逃げ込んだ二人は盗賊の多襄丸(松方弘樹)に襲われ
その際に阿古が言い放った言葉に直光は驚く。すきをついて
逃げ出した阿古を追う多襄丸を殺めてしまった直光は、死に
ゆく多襄丸から彼の名前を継ぐよう託される。

【出演】
小栗旬、柴本幸、田中圭
やべきょうすけ、池内博之、松方弘樹、萩原健一




  感想  ※ネタバレ注意

『羅生門』の原作となった芥川龍之介の短編「藪の中」に登場
する盗賊・多襄丸を主人公にした異色時代劇。



う~ん、この映画は『羅生門』の原作となった芥川龍之介の
短編「藪の中」に登場する盗賊・多襄丸を主人公にしたらしい
のだけど…この内容じゃ、わざわざそれを元にする必要は
なかったのでは??

真相は「藪の中」という言葉の由来にもなってる原作は3人の
食い違う証言から、結局のところ真相はわからないままに
現代でも証明されていないらしいのだが、そこからたくさんの
論文や推論がされたのでしょう。

ある意味、この映画はそれを違った視点から、設定も変えて
みたようです。なので、多襄丸に襲われるシーンや証言の
シーンなどを取り入れたみたいです。

しかし、「藪の中」ではそれぞれ3人が全員少しずつ証言が違う
のは、自分の保身のために3人ともが嘘をついているところに
面白味があるように感じます。
この映画では、小栗旬のイメージからか、監督の描きたい多襄丸
がこうなのか…純愛を貫く映画に大変身を遂げています。

「クローズZERO」以来のコンビ(?)小栗旬とやべきょうすけ。
この映画でもまったく同じような2人の関係が観られます。
萩原健一演じるエロ坊主は、かなりの妖しさを放っていて釘づけ
でした(笑)。


【評価】
 (3.5点/5点満点中)

 TAJOMARU HP

ミーアキャット

2010-02-26 | 洋画(ま・や)
 ミーアキャット
 


  あらすじ 
アフリカ・カラハリ砂漠。この過酷な生存競争が繰り広げられる
灼熱の大地で、わずか体長30センチの小さなミーアキャットは
必死に生きている。生まれて3週間目のコロは、好奇心旺盛で
無鉄砲。一緒に暮らす家族の元を抜け出し、初めて見た大きな
亀を追いかけてみたり…。餌を取りに遠出した両親に代わって、
子守をしている兄も手を焼く存在だ。
しかしそんなコロも、頼れる兄に生きる術を教わり、危険な目
にも遭いながら、たくましく成長していく。

【ナレーション】
ポール・ニューマン




  感想  ※ネタバレ注意

『ディープ・ブルー』『アース』のBBCが贈る、動物ドキュメンタリー。
強い絆で結ばれた、ミーアキャットの一家を追う。後ろ足で直立
するユーモラスな姿が愛らしい彼ら。しかしミーアキャットの
日常は、常に危険と隣り合わせだ。身体が小さな彼らにとって、
周囲は巨大な生物ばかり。ワシ、ヘビ、そしてライオンなど、
たくさんの天敵に囲まれ、生まれた子供の3匹に1匹は大人に
なる前に死んでしまうという。
そんな危険をかいくぐって成長していくコロの物語は、ドキドキ
ハラハラの連続!



この映画、気に入った!!

それはミーアキャットの主人公の名前が「コロ」だから(笑)。
ウチで飼ってるトイプードルの子と同じ名前なのです。

ナレーションで発音の良い「コ・ロ!」と聞こえてくるたびに
噴出しそうになりますが、そうじゃなくてもあんなに小さくて
可愛らしいミーアキャットがどれだけ危険と隣り合わせの生活
で生きているのか、狭い地中の巣の中や彼らの目線で捉えて
いるのが面白い!

こういう動物ドキュメンタリーに、つき物の自然の厳しさもある。
可愛らしいミーアキャットの立ち姿や、猛暑の中で倒れる姿や
これを観た後は、ミーアキャットのファンになること間違いなし!




【評価】
 (4点/5点満点中)

 ミーアキャット HP

さくらな人たち

2010-02-25 | 邦画(あ・か)
 さくらな人たち


  あらすじ 
少々ボケはじめ、病院生活を送っているじいちゃんのもとに、
毎日のように届く桜の絵葉書。見舞いに来ていた孫の剛史は、
その差出人の名前がない絵葉書が気になってしかたがない。
ふとしたきっかけで、その桜のある場所を知るタクシー運転手
と出会った剛史は、ジャックと名乗るその男とともに、桜を
目指し旅立つのだった…。

【出演】
河本準一(次長課長)、河原さぶ、三谷昇




  感想  ※ネタバレ注意

あのオダギリジョーの第1回監督作品だったので、興味深い
なーとレンタルビデオ屋で眺めてたら、R指定になってるし
さてはオダギリジョー何かやらかしてるのかなぁ~とかりる
ことにしました。


内容的にはロードムービーのような、そうでないような
オダギリジョーの頭の中は、こんなことになってるのか!?
と疑いたいくらいの内容だった。

ジャックと名乗るタクシーのおっちゃんと後から乗ってくる
腕が折れたままの乗客は元から、どこかおかしいのだろうが
一応主人公の次長課長の河本演じる剛史くらいは、常識を
最後まで残しておいてほしかったな。

途中からおっさんたちに同調して、わけがわからん世界へ
走り続ける始末、ラストの3人が裸で踊る姿は確かに子供
には絶対に見せられないR指定ものだったけど、結局絵葉書
の件とか最後の方ではどうでもよくなってしまっていたのも
痛い。

この映画はシュールを飛び越して、バカ過ぎる映画に出来
あがっている。オダギリジョーの目指していた作品はこれで
良かったのかな??




【評価】
 (3点/5点満点中)

怪談

2010-02-24 | 邦画(あ・か)
 怪談
 


  あらすじ 
婀娜(あだ)な姿と芸が評判の富本の女師匠、豊志賀は、
ある日、街筋で煙草売りの新吉とすれ違う。「またにしとくよ」
と軽くいなす豊志賀だったが「やっぱりもらっておこうか」と
新吉を呼び止める。煙草売りを口実に新吉は、豊志賀の
稽古場に足繁く通うようになり、雪の降る夜、二人はついに
男女の一線を越える。しかし、その後、二人に不幸が重なる。
実はこの二人、親を殺された娘と、殺した男の息子という因縁
の関係だった。

【出演】
尾上菊之助
黒木瞳
井上真央
麻生久美子
木村多江




  感想  ※ネタバレ注意

三遊亭円朝の名作落語「真景累ヶ淵」を、『リング』などのヒット
作で知られる、Jホラーブームの火付け役、中田秀夫が身の
凍るような美しい映像で映画化。



主演は黒木瞳と、尾上菊之助。ホラーものと言えば、グロい
ものを想像しがちだが、この映画は全体を通して「綺麗」な
作品だ。

江戸時代、庶民に大流行した落語。中でも三遊亭円朝の作品
は「脚本家になりたければ、シェイクスピアと三遊亭円朝は
必読」と言われるくらいのヒットメーカー。
この作品では、実際には演じるのに8時間以上かかる「真景
累ヶ淵」をおいしいところだけ取り込み『怪談』として再現。

親の代から続く呪いが、息子や娘にまで降りかかる。
ダメだと言われても、その恋は嫉妬に狂い最終的には死んだ
あとも彼を苦しめる。

この映画の配役は良かったと思う。
尾上菊之助の妖しい美しさはうなずけるし、瀬戸朝香の悪女
っぷりも中々見事なものだった。

今流行のホラーが好きな人には、怖さはないが、古くから
伝わる古風な怪談的要素は十分に感じられるはずです。




【評価】
 (4点/5点満点中)

東南角部屋二階の女

2010-02-23 | 邦画(さ・た)
 東南角部屋二階の女


  あらすじ 
死んだ父親の借金を背負い、古アパートが建つ祖父の土地を
売ろうとした僕。理不尽な仕事から逃れようと突発的に会社
を辞めてしまった後輩。フリーの仕事もままならず、結婚で
その不安を解消しようとする彼女。嫌なことからはなんでも
逃げて生きてきたあの頃。取り壊し寸前のアパートに僕らは
偶然集まり、あの人たちに出会った。そしてわかったんだ。
彼らの生き方が。それがわかったとき、ほんの少し何かが
変わり世界が違って見えてきた…。

【出演】
西島秀俊、加瀬亮、竹花梓
塩見三省、高橋昌也、香川京子
大谷英子、赤堀雅秋、浜田晃
利重剛




  感想  ※ネタバレ注意

真剣に生きることを避けている若者たちと、日常を丹念に
生きている年老いた老人たち。同じ場所と同じ時間を共有
し、同じ想いを胸に抱くまでの、その穏やかで、胸揺さぶ
られる日々を描いた、どこか懐かしくも新鮮な光を放つ物語。

主演は、西島秀俊、加瀬亮、竹花梓、そして香川京子。
監督は、27歳の驚異の新人女性監督・池田千尋。



親の借金を背負い苦しんできた人生の中で唯一の逃げ道を
見つけた主人公のもとに、人生に悩んだ2人の若者がやって
きてしまう。その中で大切な思いのつまった場所に気づき
自分たちの人生に再出発を見つけるまでを描く。

序盤で3人の若者がひょんな事からあのアパートに住むまで
のいきさつは面白いんだけど、その後の展開がちょっと間が
多いので、退屈に感じる人は多いのでは。

ただ、アパートのある風景から、役者たちの表情から感じる
ものを映像にうまく表現できていると思う。視点が良いなと
感じた。

台風で偶然開いてしまった一室で、主人公がどう感じ、売る
ことを諦めたのか、もぅ少し変化を見せてくれたらメリハリ
が出て良かったと思う。

ボクはこの映画の雰囲気はすごく好きなので、それを新人の
女性監督が作ったというので、今後の作品にも期待したい。




【評価】
 (3.8点/5点満点中)

 東南角部屋二階の女 HP

守護天使

2010-02-22 | 邦画(さ・た)
 守護天使
 


  あらすじ 
薄給メタボで恐妻家のサラリーマン・須賀は、鬼嫁から500円
のお小遣いをもらい満員電車で会社に向かう。通勤途中の駅で
虎の子の500円を落とした彼は、拾ってくれた優しい女子高生
の涼子に一目ぼれしてしまい、勝手に彼女を守ることを決意
する。
その事を幼馴染のチンピラ・村岡に相談するも、「いまどきの
女子高生は乱れてるぞ」と一蹴される。おまけに、彼女が
書いたらしいブログには、彼女の淫らな日々がつづられていて。

【出演】
カンニング竹山
佐々木蔵之介
與真司郎
忽那汐里
寺島しのぶ




  感想  ※ネタバレ注意

さえないサラリーマンが初恋に一念発起して、闇サイトの罠に
捕まった女子高校生を魔の手から守るために立ち上がるラブ・
コメディー。



映画初主演となるお笑い芸人・カンニング竹山が、いつもの
“キレキャラ”を封印して、真面目でひたむきな中年サラリーマン
を好演、観る者に勇気を与える人生賛歌でもある。
監督は、『キサラギ』でブルーリボン賞など数々の映画賞を受賞
した佐藤祐市。


あのカンニング竹山が普段とはまったく違う情けない中年リーマン
を演じている、そしてその悪友には、佐々木蔵之介演じるチンピラ
の村岡に、ひきこもりの青年・大和が偶然見せたインターネットの
裏サイトに、通勤途中で情けない自分に優しくしてくれた女子高生
の涼子が写っていたいたので、彼女を魔の手から救うべく立ち上がる
というもの。

佐々木蔵之介や寺島しのぶ、大杉漣たち演技派俳優が、まわりで
がっしりと固めていて、冴えない主人公を演じた竹山も悪くない
演技で面白かった。
彼女を守るために尾行するのですが、どっからどう見たって完全に
ストーカーにしか見えない(笑)!
ヒーローに憧れていたらしいのですが、作中で胸の辺りで光る携帯
の灯りとカラータイマーの着信音が、メタボヒーローになりきって
るんですが、見た目は変態だから笑える!

まわりの個性的なキャラクターも中々面白い。
本人だけでなくチンピアですら恐れる恐妻家を演じた寺島しのぶ
の暴れっぷりも笑えるけど、終盤では少し切ない面も見せたり
普通なら絶対につるまない情けないメタボ中年、チンピラヤクザ
、ひきこもりの青年の3人も映画ならではのシチュエーション
ですね!

きっとこの映画を観たら、あの3人を応援したくなるかも?(笑)




【評価】
 (4点/5点満点中)

 守護天使 HP

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

2010-02-21 | 邦画(な・は)
 ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
 


  あらすじ 
寮生活をする高校生、山本陽介は自分の人生に漠然とした
不安を感じていた。バイク事故で死んだ親友の能登は自分
とは全く違っていた。能登のことを思い出す度、「自分も何か
しなくては」と悶々としていた。ある日の夕方、公園で何かを
見上げる制服姿の美少女を見かける。そこに、唸るチェーン
ソーを持った大男が現れた。驚く陽介を尻目に少女は男に
ナイフを投げつけた。少女、絵理は謎のチェーンソー男を倒そう
と闘っていたのだ!

【出演】
市原隼人
関めぐみ
浅利陽介
三浦春馬




  感想  ※ネタバレ注意

角川ライトノベルの人気作家、滝本竜彦のデビュー作が映画化。
死んだ友人に憧れとコンプレックスを感じる主人公が、謎の
チェーンソー男と闘う女子高生と出会ったことで、自分自身
を見つけ、不安から解き放たれていく。



現状に満足がいかず、何となく生活している高校生の男の子を
市原隼人が演じているのだけど、突然目の前で、謎の女子高生
演じる関めぐみと、またまた謎のチェーンソー男が忍者顔負け
の戦いを繰り広げるのである。

それからというもの彼女と一緒に毎夜、繰り広げる戦いに参加
していくわけだけど、参加するだけで見事なへたれっぷりだ。

若者が自身の人生に悩む青春映画なのだけれど、そればかりが
誇張されていて、戦いが回数を増すたびに、適当になっていく
のは頂けない。

戦いの中で少しずつでも成長するのなら面白いんだけど、原作
が漫画やアニメっぽいようなので、映画化よりもアニメ化した
方がそれなりに楽しめる作品だった。





【評価】
 (3.5点/5点満点中)

千里眼

2010-02-20 | 邦画(さ・た)
 千里眼


  あらすじ 
突如、日本列島を謎の爆破が襲う。それは正体不明のテロ
集団“ミドリの猿”に操られた男が米軍基地からミサイルを
発射したことによるものだった。横須賀基地に飛んだ航空
自衛隊二空尉・岬美由紀は、そこで“千里眼”の異名を持つ
カウンセラー兼脳外科医の友里佐知子と出会う。ふたりの
女は互いに協力し“ミドリの猿”の陰謀に立ち向かうのだが…。

【出演】
水野美紀
黒木瞳
柳葉敏郎




  感想  ※ネタバレ注意

『催眠』のヒットを受けて再び松岡圭祐の原作を映画化した
サイコ・サスペンス。



んー…サイコ・サスペンスではあるのだけれど、微妙な出来
になってます。
はじめのシーンや、「緑の猿」など世界観は悪くないと思う
「千里眼」というのを扱うのも面白いと思いました。

ただ、サスペンスとしてはすぐに「緑の猿」の正体もわかって
しまうし、「催眠」に比べると怖さもない。

特に微妙なのが、いきなり催眠をかけられた男がアメリカ
の軍事施設にいるのだ?どうやって入ってきたのか?
あんな状態の犯人なら、誰か不審に思うだろうし、紹介される
軍事兵器も妙にしょぼく聞こえる。
実際、ミサイルがマッハどれくらいのスピードで飛ぶのか
わからないが、あんなに速いのか?
去年のミサイル騒動の時には、そこまで速くなかったと思う
けど…。

それと一番この映画を面白くしなかったのは動機。
サスペンス系の映画で、これがしっかりしていないと
それまでしっかりしていた構成も、台無しだ。
この映画の犯人の動機は、仮面ライダーのショッカーと同じ
ようなもんだから、画面越しに「えーー!!」って叫んでたよ。

最後のアクションシーンも、邦画にしてはしっかりとしている
と思うが、水野美紀が仮面ライダーに見えてしまった。


【評価】
 (3.5点/5点満点中)

THE JUON/呪怨

2010-02-19 | 洋画(さ・た)
 THE JUON/呪怨
 


  あらすじ 
東京で福祉を学ぶ留学生、カレン(サラ・ミシェル・ゲラー)は、
寝たきりの女性エマの介護に出かける。道に迷いつつ、郊外
の一戸建て家屋にたどり着いたカレンだが、家の中は散乱し、
エマはボンヤリと天井を見つめている。
不気味に思いながら介護を始めたカレンだが、突然、二階から
物音が聞こえてくる。二階の押入れには、青白い顔の少年が
閉じ込められていた。すぐにケア・センターへ電話をかけた
カレンだが、本当の恐怖はこれからだった…。

【出演】
サラ・ミシェル・ゲラー
ジェイソン・ベア
ビル・プルマン
ケイディ・ストリックランド
クレア・デュバル
石橋凌
真木よう子




  感想  ※ネタバレ注意

ビデオ版から劇場版へ、「ほんとうに怖い!」と観客を痺れ
させた『呪怨』シリーズが、ハリウッド・リメイクされた。



ホラーの巨匠サム・ライミから熱烈なラブコールを受けた清水
崇監督が、『呪怨』をハリウッドへ上陸させた。

ジャパニーズホラーのハリウッドへリメイクは『リング』が先に
されたわけですが、『リング』もこの『呪怨』もただの撮り直し
みたいなリメイクで終わっているのが残念。

ハリウッドでも「あの家」はそのままに、舞台も東京なのだ。
主役陣の俳優が外人に代わって、物語の構成はほとんど同じ。

ただ、やはり『呪怨』という名前だけあって、伽椰子の怖さは
健在!監視カメラに映る黒い影が揺らめいて近づき、顔が
はっきりとわかり伽椰子だとわかると、寒気が走ったし、
日本のホラーの湿っぽいような、じめっとした怖さは、びっくり
させるだけのホラー映画とは違い、怖い!

日本ホラーの怖さはちゃんと表現されているが、ハリウッド版
でのまた新しいリメイクを観せてほしかった。


【評価】
 (3.5点/5点満点中)