幽玄洞ブログ

岩手県一関市東山町からローカルな情報を発信していきます。

「ザトウムシ」の研究

2016年10月22日 | 幽玄洞

先日、入洞後周辺の岩や草むらで何かを探している観光客の男性がいました。
男性は東京大学大学院で「ザトウムシ」の研究をしている竹原さんという方で、ザトウムシの他にも知り合いの陸産貝類の研究をしている方に頼まれ、「キセルガイ」(陸産貝類)(カタツムリの一種)も探していました。

竹原さんはそれらを探しに歩き回り、「キセルガイ」を見つけてきました。そこで幽玄洞で見つけたカタツムリも鑑定してもらいました。

真ん中と右のように中心軸より口が右にあるものを「キセルガイモドキ」といい、左にあるものが「キセルガイ」というそうです。「キセルガイモドキ」はぷくっとしていて「キセルガイ」に比べると樹上性の傾向がかなり強いように感じられるそうです。表面がつるつるした木の上の方にくっついている事が多いそうです。今回は膝丈程度の高さの石灰岩の割れ目に挟まっているのを採集したそうですが、これは稀なケースなのではないかと竹原さんは考えています。「キセルガイ」は草のところには殆どおらず、落ち葉が堆積したところ(リター層)や、白枯れの朽木(白色腐朽菌が回った枯れ木)の周囲などに生息しているそうです。または殻を形成する炭酸カルシウムの供給源となる、石灰岩地帯の石の下にもいるそうです。

ほかにも「ヒタチマイマイ」や「クチベニマイマイ」は樹上性であるなど、いろいろ教えていただきました。
キセルガイの収穫はあっても、本業の「ザトウムシ」が見つからず、諦めて帰ろうとしたところ、ついに発見!産地幽玄洞の「ザトウムシ」が見つかり、こちらとしてもほっとしました。

本当は足が10本あるそうですが8本しか目に見えないそうです。でもこれは6本しかありませんでした。
竹原さんが帰った後で調べてみたら、「生きている化石」の一つだと分かり、ザトウムシのことも聞くんだったと後悔しています。


 

 

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