夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

チャーハン

2015年07月18日 | 食・レシピ



町中の中華料理店で出されるチャーハンが美味しいと思う時がある。
カウンター越しに中華鍋を振る料理人を見ているとこの人はどういう修業をしてきた人なのだろうかと空想に耽る。

食の世界が興味深いのは、セオリがあってレシピがあって、素材があって料理人のセンスがあるから、か。
創作、工夫、アレンジ、反復というキーワードは音楽にも通じる。

ミュージシャンは食いしん坊が多い、ような気がする。
演奏そのものに負けず劣らず「打ち上げ」に腐心するのは、ニンジンをめがけて疾走する馬のようでもある。

合宿など共同生活をすると各人の嗜好や性格が良くわかる。
音楽をする楽しみに加えて酒を酌み交わしながらああでもない、こうでもないと学生時代のように話題に興じるのが楽しい。


オイルショックの急ブレーキがかかった日本、就職が困難だった頃、料理人の道へ向かった彼を思う。
国立大の工学系の学部を出て技術者の道を目指し大都会へ出てきたものの、あてがわれた仕事は現場監督の見習いだった。

上司や先輩からしごかれて、現場では元請業者からの制約を受けながらのプラント事業。
技術者への憧れとは程遠い現実を毎日突きつけられる。

一日の終わりを労ってくれるのは同期という友と酒。
酒が好きだから料理をやることになる、それは至極当然の成り行きか。

建設業界は何と言っても明治以降の経済界をリードしてきたし、会計の世界でもレジェンドだ。
最先端の技術革新を担う場面と逃げ場のない肉体労働との狭間で喜びも悲しみも味わう。

独身を貫いていた先輩格の方から「明日は有給休暇をとって朝から飲む」と聞いて吹き出してしまったことがあった。
親しく話したことはなかったが、何か「男気のある面白いヒト」だった。

結局その方は会社を辞めて居酒屋チェーン店に転職された。
なんとなく魅力のある人だったので、おそらく独立開業され一国一城の主人となって成功されたに違いない。

「食」の世界の厳しさも素人ながら感じる。
「素材にこだわる」だろうし「見る目」がなければこだわりようがない。

短時間で料理を仕上げる。
素材を見てレシピを頭の中で組み立てて、作りながら片付けながら、、、

チャーハンは難しい、
嗚呼。




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2 コメント

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Unknown (うたこ)
2015-07-21 22:12:38
ブログ楽しく拝読しています。
写真の花や野菜も本当にみずみずしくて鮮やかです。

夢の介さんは古賀政男音楽博物館にお出かけになったことありますか。
移築された古賀邸の一部や作曲活動に使われた楽器・楽譜、などさまざま展示されています。
7/20~7/26と短い期間ですが、3階日本間で「大衆音楽の殿堂 平成25年度顕彰者の記録」のビデオ上映が行われていると知り、この年顕彰者に選ばれた尾崎紀世彦さんを見るため昨日行ってきました。
顕彰者10人分ということもあり、尾崎さんの功績紹介の時間は「また逢う日まで」を流しながらの1曲分でちょっと残念!!!
でもそのなかでなんと、1979年5月19日新宿文化センターでのハワイアンコンサートのプログラムが紹介されました。
2~3秒でしたが、「演奏・パイナップル・シュガー」の記載もはっきりとらえることができました。
嬉しくて、そばにあったリモコンを使ってその部分だけ繰り返し見ちゃいました^^;

尾崎さんと夢の介さんが一緒に音楽活動をされた記録として残るのですね。
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ありがとうございました。 (夢の介)
2015-07-22 03:11:46
うたこさま
投稿ありがとうございました。
尾崎さんのその映像ご一緒に見たかったですね。
兄貴のような尾崎さんに会いたいと思う時があります。
攻撃的で子供っぽい、こだわりが強くて意固地、その実繊細で気がつく、おまけにハンサムときては女性にモテるでしょう。
ボーカルが素晴らしいのは、ハワイアンやカントリー、おそらく弾き語りをしていた時代に培った様々な音楽への追求と貪欲さ、そうした複合的な要素が根幹にあるからだと思います。
歌が心に響きわたるのは、声量だけではないハートから出てくる魂の叫びだと思うのです。
晩年決して充実していた毎日ではなかったと思いますが、そうした浮世の有象無象を相手にしないからこそファンはついていく。
まだ実現していませんが、尾崎さんの足跡を、私なりの解釈でなんらかの形の音源にしたいという構想は持ち続けています。
うたこさまのようにピュアな気持ちで尾崎さんを敬愛する皆さんのために、、、

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