お多福 満腹 大福帳

金沢でお芝居にかかわっています。
今かかわっている舞台などの情報や、お芝居についての思いなど書いていきます

ぷろでゅうす翔 朗読劇「いま、戦争を語りつぐ」 公演終了しました

2006年09月24日 | その他
昨日23日、無事公演終了いたしました。
ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。
差し入れやお花、嬉しかったです。

各劇団、カンパニーによって稽古や制作、当日の段取りなど違うのは当然とはいえ、
今まで経験したことのないやり方と出会うととまどいも大きかったです。
そういうやり方もあるんだと、納得してみたり、
でもやはりそれはちょっとどうなんだろう?と考えてみたりと
迷うことが多々ありました。

それでも、今回は今まで共演したことのない方とご一緒できたり、
初対面の大先輩とご一緒できたことなど得るものも多かった公演でした。

戦争について、日常的に反戦活動をしたりとか、
政治的に特別な思想をもっているわけではないのですが、
平和な時代に生まれ育ったことを感謝する気持ちや、
次の世代にも戦争のない時代を受け継いでいきたいと思う気持ちはあります。

「この子たちの夏」の自主公演を2回、
講師をしているタントナレーション講座の発表会でも自主公演として1回とりあげています。
自分のできることとして、こうして時折言葉で戦争を伝えるということを
していければいいなという思いがあります。

でも、言葉で戦争の悲惨さや平和であることの喜びを伝えるのは
正直難しいことだとつくづく思います。
伝える側の自己満足にならないように、
押しつけがましくならないようにするためには、
どうしたらいいのだろうかと考えます。

もう少し、時間をかけてゆっくり取り組んでいきたいものです。









「土田英生戯曲講座」報告レポート  (2日目)

2006年09月12日 | 戯曲講座
さて、2日目。
昨日欠席されていたうちの1名の方がこの日より参加。

私と一緒に聴講生として参加していた方が、土田さんの講座のあまりの面白さに惹かれて、
本日より正式な受講生となりました。

昨日の講座の補足として、戯曲のテーマについてのお話がありました。
誰が見ても聞いても、当然だと思う正しいこと、例えば
「愛は大事だ」とか「争うのはよくない」とか、
そういう当たり前の正しいこと(共同幻想)を
大上段にかまえた芝居をすることがいいのではなく、
むしろ観客が見たいのは
個人の心にうずまくとんでもない思い(個的幻想)を表現してもいいのだということ。
むしろそのほうが、興味をひく。
大事なのはその心のつぶやきをどう表現するかが大事。
自分のなかにある甘さを自覚した上で、
観客に自分の思いを伝えること。

そんな説明をうけたうえで、昨日出た宿題、
自分が感動したこと、心が動いた瞬間について発表することになりました。

10人の参加者それぞれ(聴講の私も参加しました)、
様々な自分の心の動きをみんなの前で話します。
土田さんは、一生懸命話しての言葉を聞き、みんなに伝わりにくかったところを
うまく言葉を引き出して話しを深めていきました。
私は、ずっと自分の心のなかにひっかかっていることを話しました。
ほんとは、もっと無難な表層的なことを話そうと思っていたのですが、
ぶだんは触れないようにして避けてきたことを、この際人前で話すことで、
自分自身を見つめてみようと思いました。
思ったよりは、冷静に客観的に話せたのが自分でも驚きでした。

そのあと、今度は実際に台詞を考えてみようということになりました。
土田さん曰く、上手い台詞を考えるのが目的ではなく、
与えられた条件のなかで悩むことが目的とのこと。
正解があるわけではないので、とにかくいろいろ頭を悩ましてみましょうということで、
与えられた条件は、
別れ際に相手にまた会いたいということを、間接的にさりげなく気づかせるひとこと。
相手は、べつに異性に限られたわけではないし、
状況や相手との関係も各自で考えていいということでしたが、
………む、むずかしい。

さりげなく、というのがすごく難しい。

ついつい、ストレートな表現をしてしまったり、
なんだかひねりすぎてわかりづらかったり。

本やCDを貸し借りするとか、相手の好物が手に入るからとか、
何か小道具をいれることでさりげなくなるものだということを感じました。

そのあと、いよいよ会話を書いてみることになりました。
条件は、AとB2人の会話5行で
観客にどちらか片方がもうじき死ぬのだということを気づかせること。
NGワードは「死ぬ」という直接的なことば。
あとは、AとBとの関係も性別も年齢も場所も自由。

これもかなり悩みました。
なかには、何パターンもすらすら書いている人もいましたが、
かなり時間をかけて何度も推敲しながら考えました。
途中土田さんに見せると、まずいところを指摘してくれるので、
その部分を他の表現や設定に替えて考え直します。

最終的に順番にその会話を、発表します。
自分ひとりで読んでもいいし、
参加者のなかから自分でキャスティングして読んでもらってもいいということで、
私も、母役になったり、妻役になったりして参加しました。
私が書いた会話は、他の参加者に読んで貰いました。

別れ際のひとことにしろ、この2人の会話にしろ、
自分でやってみて驚いた事が分かりました。
私はなんだか、すかした格好いい嘘くさい台詞をついつい書いてしまうのです。
ふだん、こんなこと言わんだろう~というようなキザなことを書く自分に呆れました。
気をつけないとある意味ありきたり、
どこかで見たり聞いたりしたことのある陳腐な世界になってしまうよ、
と土田さんに注意されました。

生活感のある、手触りのあるリアルな台詞のなかに切なさがあり、
観ている人にも伝わるのだということ。
私は自分の死期を察した主婦が、
夫にゴミの収集日やクリーニング屋さんがまわってくる日を伝えて、
自分がいなくてもしっかりしてねと伝える設定にしたのですが、
どうしてもラストの台詞が自然にならないままタイムアウトでした。

他の人たちが書いた台詞を聞き、ああその手があったのかとか、
この方はこんなロマンチストだったのかとか、
わっ独創的!と感じたり、とても面白い時間でした。

次回12月の講座までに、各自書きたいものを考えてみようと宿題が出ました。
それは、べつに決まったかたちではなく、
あらすじを考えてもいいし、どうしてもこの台詞を言わせたいとか、
こういうシーンを作りたいという断片でもいいとのこと。
断片をつなぎ合わせて、作品にしていくやりかたもあるし、
書き始めたいひとは書いてみてもいい、
分からないことや疑問に思ったことがあればメールをしてくれれば、
多少時間差はあるけれど答えます。
という心強い土田さんのことば。

私は、土田さんから
「聴講生ではなく、受講生として
 さっきみんなの前で話した心にひっかかっている話しを書いてみたらいいのに」と言われました。

ということで、現在思案中です。

役者として、戯曲がどういう風にできていくのかを学ぼうと思ったのと、
土田さんの作品が好きで書かれたご本人にお会いしてみたいという理由で、
軽い気持ちで聴講したのですが…。

土田さんの講座で、ちょっと書いてみたいなという気持ちもわいてきました。
それほど、土田さんの講座は分かりやすく積極的な気持ちになるものです。

今回の受講生には、劇団でオリジナル脚本を書いている人の参加は1名のみです。
あとは、フリーの人だったり、今までの戯曲講座の常連の方。
高校生が1名いることをのぞけば、年齢層の高い受講生ばかりです。
若手の劇団の人たちが受けたらどんなに刺激になるだろうかという内容なのに、
なんだかすごくもったいないです。

劇団を運営していると、自分の劇団の公演や稽古を優先しがちだし、
それは仕方がないことですが今までの自分のやり方を見直すいい機会を逃すのは
残念なことだと思います。

せめて、聴講してみるだけでもとても勉強になるはずです。





「土田英生戯曲講座」 報告レポート (1日目)

2006年09月11日 | 戯曲講座
あっというまの戯曲講座初回の二日間を終えて、
まだなんとなく興奮がさめていないというのが本音です。

土田さんのお話が興味深く面白かったことや、親しみやすい人柄のおかげももちろんありますが、
2日目に、実際に台詞を書いてみたり、
テーマに沿って2人のやりとりを5行分だけで作ったりという実践的な講義で、
久々に頭を使い、他の参加者の皆さんの感性や考えかたに触れて、
最近刺激の少なかった私の頭脳はフル回転したせいかもしれません。

さて、1日目。
この日の受講生は8名。3名が欠席。
聴講生は2名。
芸樹村の和室にこじんまりと机を口の字型に並べて講座は始まりました。

面白い芝居、観客が心を動かされる芝居と、そうではない芝居の違いについてを
土田さんはカラオケを例えにして説明されました。

講義を聞きながらとったノートに私がメモしたこと。
ちょっとぐらい上手いからといっても、完全に自己陶酔して他の人のことを意識していない人の歌は聴きたくない。
自意識をコントロールして、抑制をきかせたものは、ちゃんと聴いている人の心に届く。

もしくは、圧倒的な実力でねじふせるしかないが、そんなケースは少ない。
とにかく自分を客観視して謙虚になることが大事。

くさい芝居とくさい脚本に共通していえることは、
自分が上手いと思っていたり、かっこいいと思ってやっていることは
観客から見て受け入れられない。

興味のわかない脚本にありがちなのは、都合良くことがはこびすぎたり、
作者が説明したいと思っていることを登場人物にむりやり喋らせていたりする。
観客は、そんなことに興味を持てない。

展開は、疑問と解決の繰り返しにしていくこと。
なんだろうと思わせておいてそれを、じょじょに解決していく。
場面の空気をどう動かすか。
呼吸の流れを考える。

メモ書きを列挙しただけでは、講座を受けていない人にはぴんと来ないかも知れませんね。
私自身も、その場では土田さんの話術に引き込まれ、時折挟まれる体験談に笑い、
わかったつもりになっていて、実はちゃんと理解していない部分や、
聞き漏らした部分もたくさんありそうです。

あ、あと「きしみ」という単語が何度も出てきました。
場面にきしみをつくらないとか、きしんだときは笑いに持っていくとかいうお話があったのですが、
今思いだそうとしてもちょっと具体的に覚えていません。

私が一日目の講座のなかで一番なるほどと思ったのは、
『戯曲は、観客という多数にあてたラブレター』という言葉でした。
ラブレターというのは、あまりにストレートに好きだ!と書いてしまうより
(もちろんそういう手法も有効な場合があると思いますが)
微妙な言い回しで、何気ない言葉の中に信号として送ったもののほうがいい。
ラブレターは、あまりに情熱的な単刀直入なものだと、
振られた場合とっても恥ずかしいからさりげなく書いたりするでしょ?
とのことでした。

戯曲は、観客に伝えたいメッセージや言いたいことを直接的な言葉ではないもので、
いかに遠回しに表現できるかが大切。

今回の講座では、最初からきっちりテーマを決めて書いていくのではなく、
まず日常のなかでの自分が伝えたい場面を探したり、
書きたい場面や、会話から書いていってみようとおっしゃっていました。
とにかく、リアルな台詞で書いてみようとのこと。

そこで、まず手始めに明日までの宿題が出ました。
これまで自分が体験した特殊な体験や、感動したこと、心が動いたことを思い出して、
明日それぞれ発表することになりました。
それは、べつにとりたてて美しい話しやオチがある話しでなくていい。
他の人が聞いたらもしかしてふ~んですんでしまうかもしれなくても、
とにかく自分自身が本当に感激したり心が動いた瞬間を思い出すことで、
自分を見つめてみよう。
自分をしっかり追求すれば、普遍的なものが見えてくるはず。
土田さんにそう言われ、参加者はそれぞれ考えてみることになりました。






「土田英生戯曲講座」の聴講

2006年09月10日 | その他
昨日から始まった、芸術村アクションプランの企画『戯曲講座』。
平田オリザさん、鐘下辰男さん、松田正隆さん、マキノノゾミさんと続いて、
今回の土田英生さんで5回目になります。
こうして並べて書いて行くとそうそうたる講師陣です。

幸いなことに私は戯曲講座から生まれた作品、
「蜃気楼」と「お~い、幾多郎」と「男の花 女の冠」の
全ての上演(チャレンジ公演、リーディング公演、本公演)に、
役者として参加する機会に恵まれました。
ただ、戯曲講座のほうには今まで参加したことはありませんでした。
戯曲を書くなんていうのは、自分にとって遠い世界のことだと思っていましたし、
できた作品そのものにはとても興味がありますが、
作家がどのようにして戯曲を作っていくのかということについて、
あまり深く考えたことがなかったからです。

しかし、戯曲講座から生まれた3つの作品に係わっていくうちに、
長い時間をかけて作った作品に対する作家の思いに触れることが多々あり、
戯曲講座って、どんなことをしているんだろう?と思うようになりました。

そして、しかも!
今回の講師は、私が大好きな 劇団MONOの土田さん。
これは行かずしてなんとしよう。
ただ、戯曲を書く根性はない。
ディレクターに聞くと、聴講生として参加すればどうかとのこと。
戯曲は書けないけれど、土田さんの脚本づくりについてのお話を聞いたり、
参加者の皆さんが書かれる戯曲がどう変化していくかを見守ることで、
得るものはとても大きいと思います。


で、いさんで昨晩の第1回に参加してきました。

土田さんといえば、今まさに時の人。
いろいろあって放送が先延ばしになっていた
「東京タワー ~ボクとおかんと時々おとん~」のオンエアがようやく決まったようですが、
これも土田さんの作品。

近年では、舞台「約三十の嘘」が映画化されそちらの脚本も担当されています。
テレビでは「天才柳沢教授の生活」の脚本もそうです。

私は随分昔にスカパー!でオンエアされた、
「遠州の葬儀屋」やMONOの芝居を全て観ていますので、
なんだかすごいミーハー気分になってしまいました。

一番乗りで芸術村の和室に着いてしまい、
土田さんと、ディレクターと3人で机を並べているときも、
「わ~、土田さんと机運んでるぞ、自分。」と緊張してしまいました。

でも、その緊張も講座が始まってすぐなくなりました。
土田さんの話しが、分かりやすくて面白くて、ぐいぐいひきこまれました。
講座の聴講に来ているのに、ほぼ半分は笑いっぱなしでした。
終わったあとの、交流会でもサービス精神旺盛な土田さんのお話を存分に楽しんできました。


今日またこれから講座が行われます。

講座の内容については、また後日お伝えすることにします。

ほんとに、面白い講座です。
せっかくの機会なので、ぜひ皆さんも聴講されてみたらいかがでしょうか?

次回は12月に行われるそうです。

前説について

2006年09月06日 | 観劇にまつわるあれこれ
羅針盤の公演の前説が、私にはちょっと辛かったという記事を書きました。
私だけかと思ったら、同じような意見のひとも少しいたようです。
もちろん、とても可愛くて楽しくて良かったと言っている人もいます。
人それぞれです。

ちょっと今日は、前説について書いてみたいと思います。

芸術村ができるまで、劇団の公演は大きなホールで行ってきました。
そこでは、ほとんどの公演が幕が上がる前に舞台にひとが出てきて注意事項を説明する
「前説」ということをしていなかったように記憶しています。
夫が昔代表をつとめていた劇団110SHOWで、夫が辞める少し前あたりから、
劇団員が出てきて前説をする方式をとっていたように思いますが、
もう10数年以上も前のことなので定かではありません。

だいたい、携帯電話や音の出る器機がさほど普及していなかった(もしくは存在すらなかった)時には、
注意事項などそんなになかったのです。
大きなホールでの公演の場合、非常口の説明なども別段義務づけられていなかったようだし。

しかし、小学生ですら携帯電話を持とうかという時代になり、
実際あれほど口を酸っぱくして注意しても上演中に着信音を鳴らすひとが減らない現在、
前説で注意を促すことはせざるを得ないようです。
それに芸術村は、古い建造物のため防災面でもかなり神経を使っているため、
非常口の説明は必須となっています。

芸術村のドラマ工房を使用する各団体は、それぞれ工夫を凝らしてこの前説をしています。

劇団の代表が出てきて、ご挨拶を含めてスムーズに説明するところ。
その公演に出演していない、劇団の中堅役者が面白おかしくするところ。
または、入ったばかりの新人が、初々しくたどたどしくするところ。
今回の羅針盤のように、劇団外部の方にお願いして前説だけを独立したかたちでやるところ。
もしくは、事前に録音しておいたものを流すところ。
この録音したものも、劇団によってはDJ風にアレンジしたのを流すところもあれば、
オーソドックスに定番の文章をナレーションするところもあります。

以前、ステージアウラムーブメントとしてプロデュース公演を行った際は、
「ウィンズオブゴット」のときは、前説を担当する人にも役者たちと同じ特攻隊の服を着てもらって
敬礼をして出てもらいました。
「絢爛とか爛漫とか」のときは、劇中名前だけ出てくるお手伝いのおきぬを、
前説として舞台の火鉢に薬缶をかける芝居で登場させて、
お手伝いのおきぬが注意事項を説明しているというかたちをとりました。
お客さまがするっと、芝居の世界に入っていけるようにという演出の考えでした。


正直、私はこの前説でその劇団やその公演のカラーを判断しているところがあります。
前説のひとが、達者な喋りできちんと内容を観客に伝えていれば、
そこの団体は基礎訓練をちゃんとしているところなんだろうなと思うし、
声も小さく、目も泳いで、何を言っているのか分からない前説だと、
大丈夫なのか、この団体は…と心配になります。

えらくハイテンションだと、元気な劇団なんだなと思いますが、
それが自分にはどうしてもついていけないくらいのハイテンションだと、
これから始まる芝居も、自分は置いてけぼりになるのではないかと、
不安になり、始まる前から構えてしまいます。

センスのいい前説だと、その団体やこれから始まる芝居もセンスのいいものだろうと期待がもてます。

前説って、ほんとはとっても大事な存在だと思います。
そういう私は、実は前説をやったことがありません。
録音の前説は何度かやりましたが、人前に出て注意事項の説明をするのは、
多分私には難しいような気がします。







劇団羅針盤第八回公演「三獣士」を見てきました

2006年09月03日 | 観劇レポート
千秋楽の今日、見てきました。
三方を客席にして、舞台は船をかたどった変則的なかたち。
客席は満席で、補助席を出していました。
公演回数が多い羅針盤ですが、動員数を確実に伸ばしているようです。

さて、内容に入る前にちょっと悲しかったこと。
開演前のひととき、パンフレットを見るのが観劇時の楽しみ。
羅針盤のパンフレットは結構いつも読むところがいっぱいだから…
と広げたら…。

字、小さすぎです。
バックの色合いも黒っぽいので、ますます解読不能。
客席のあかりも薄暗いため、全く私には読めませんでした。
老眼にはまだまだ早いとはいえ、暗いところでの細かい字の判読が最近難しい私。
迫り来る老いの気配を、パンフレットの文字で再確認。

ということは、開演前の客席でこのパンフレットの文字が読めないような年齢のお客は、
羅針盤の公演の対象外ということ?
などと、寂しい気持ちになっていました。

家に帰って、明るいところでちゃんと読みましたけど。

で、開演が2時ということだったけど前説が入ったのが2時5分。
しかもその前説が結構長い。
前説のあともちょっとしたトイレタイム?があり、
開演したのは2時15分。
15分押しって、珍しくないですか?
なんで、15分押しにしたのでしょう?
お客さんの来場の波がとぎれなかったのでしょうか?
う~ん。なぞです。なんとか5分押しくらいで始めてほしいものです。

前説も、好きずきがあると思います。
わりと、客席は楽しそうに見ていましたが、
私は正直辛かったです。
イベントの司会のお姉さんという設定でやることの意味が分からないです。
わざと寒くして、その寒さが一周して逆に面白いというのを狙ったの?
私は、あまりにハイテンションな前説は勘弁してほしいと思うほうなので、
シンプルな前説か、オーソドックスな録音にしてもらいたいです。

ああ、内容に行く前に長々と書いてしまいました。

平田くんも、春海くんも、ほんとにのびのびと楽しそうにやっていました。
ギャグも利いていたし、照明もすごく繊細でキレイでした。
西本くんの芝居を初めて見たのですが、きちんと訓練された発声法と声、
身体の動きもムダがなくて美しいと感じました。
平田くんと春海くんも、もう少しちゃんと発声をしてくれるとより台詞の面白さが分かりやすいのになぁ。

カーテンコールの挨拶も、最近の若い役者さんたちは
なんだかぐにゃんとしてて、名前を名乗るのもぼそ~っと言うひとが多い。
それがかっこいいのかなぁ?
西本くんは、はっきりくっきりきちんと挨拶してて、
私みたいな年配の人間(パンフの字が読めないような年代)には、とても好感が持てました。

ストーリーのほうは、分かりやすくていいんだけど、
やっぱり私にはそろそろ厳しい展開です。
例えて言うと、ラーメンはだいたいみんな好きだけど、
博多豚骨ラーメンを食べるつもりでいたら、あまり得意ではない味噌ラーメンが出てきて、
それはそれで美味しいけど、自分にはあってないなぁ、
ああ豚骨ラーメン食べたいなってかんじです。

ごめんなさい。
ものすごく分かりにくい例えをしているかもしれませんね。

羅針盤の芝居は、面白いんだろうなと思うし、
こういうのも有りだろうなと認められるけど、
自分の好みではないかなと言うのが、
これまでの公演を観てきての感想です。

それにしても、毎回次回公演のチラシが挟まっている羅針盤には、
いつも感心しています。しかも毎回オリジナル作品。
たくさん公演を打つことはとても大切なことだと思います。
そのエネルギーと情熱は、金沢の劇団のなかでピカイチではないでしょうか。

春海くんの演劇活動休止宣言は、ちょっと驚きました。
芝居ができる状況になったら、また戻ってくると信じています。
そのときはひとまわりもふたまわりも大きくなった彼が観られたらいいですね。
羅針盤は、男優陣が少ないようなので、今後どういう展開をしていくのか
ちょっと注目です。





ぷろでゅうす翔 朗読劇「いま、戦争を語りつぐ」公演のお知らせ

2006年09月02日 | お知らせ
かなざわ演劇祭2006 参加作品
ぷろでゅうす翔 企画構成の「いま、戦争を語りつぐ」の公演のお知らせです。

桜井裕子さんからのお誘いで、9月23日(土)2時~の
滝 いく子詩集「あの夏の日に」の朗読に、私も出演することになりました。


   「いま、戦争を語りつぐ」 金沢市民芸術村pit2 ドラマ工房

 9月17日(日)PM7時~  『千人針 ~透明な女の言葉~』
               原作・森 南海子

 9月22日(金)PM8時半~ 『千人針 ~千人針へのレクイエム~』
               原作・森 南海子 脚色・さねとうあきら

 9月23日(土)PM2時~  『滝 いく子詩集 あの夏の日に』



入場料  1日券1000円 ・ 3日間通し券2500円


千人針の朗読は、桜井裕子さんと塚林淑江さんが出演します。

23日の詩の朗読は、桜井裕子さん、塚林淑江さん、吉岡東和さん、
             永井さん、  所村佳子さん、新保さん
             茶谷幸也さん、横川正枝さん、福本さん、私の出演です。

私は、「男の花 女の冠」以来久しぶりの舞台となります。

満州からの引き揚げや、戦争で悲惨な思いをされた方たちの思いを詩にしたものです。
戦争経験のない私が、どこまでその思いを伝えられるわかりませんが、
私なりに精一杯やろうと思っていますので、
お時間のある方はぜひお越し下さい。
チケットご希望のかたは、私までご連絡いただければご用意いたします。






      

劇団羅針盤第八回公演「三獣士」

2006年09月01日 | 各劇団公演案内
● 劇団羅針盤第八回公演
  『 三獣士 ~Brave spirit of the THREE~ 』  (作・ 西本浩明)
       出演  平田知大  春海圭佑 
       客演  西本浩明
       日時  9月1日(金)PM9:00
               2日(土)PM4:00 PM8:00
               3日(日)PM2:00   (開場は30分前)
       場所  金沢市民芸術村PIT2ドラマ工房
       料金  前売り1500円  当日2000円
       チケット取り扱い  金沢市民芸術村(7月21日発売開始)

本日より、公演です。
前回の公演見逃したので、今回はなんとか行きたいと思ってます。
男三人の芝居っていうのも、なんだかそそられます。
ちなみに女ばっかりの芝居も大好きです。
どうしてなのかは、自分でもよくわかりません。