お多福 満腹 大福帳

金沢でお芝居にかかわっています。
今かかわっている舞台などの情報や、お芝居についての思いなど書いていきます

劇団黒テント公演「ど」

2006年04月28日 | 各劇団公演案内
来週、黒テントの金沢公演があります。
  
 原作・    小寺和平「吃音集団」より
 構成・演出  山元清多

 
 5月6日(土) 17時~

 金沢市民芸術村 ドラマ工房

 前売り 3500円
 当日  4000円

 チケットのお問い合わせは「もっきりや」さんまで。

「お~い、幾多郎」で一緒だった、北さんからお誘いがありました。
夫と観に行く予定にしています。

この公演は、黒テントの自主公演ですが、
演劇人のためのワークショップを、
ドラマ工房アクションプランの主催で開いていただくそうです。
もう、募集は終わったようですが、興味がある方は芸術村までお問い合わせ下さい。



フジテレビ721の「インプロ」を見ました

2006年04月26日 | コミュニケーションゲーム
スカパー!のフジテレビ721で、今月から始まった「インプロ」を昨晩みました。

司会は劇団MOTHER代表の升毅さん。
最近では、テレビドラマでのアクの強い芝居が印象的な魅力的な役者さんです。

インプロというのは、「男の花 女の冠」の自主稽古でも少しだけやりましたが、
即興でみんなでひとつのシーンをふくらませてつくっていくもの。
芸術村で、過去に今井純さんや絹川友梨さんなどをお呼びして
ワークショップを何度か企画されていました。
私は残念ながら受講したことはないのですが、見学させてもらったことがあります。

この番組は、そのインプロを各劇団で競わせて、日本一を決めるというもの。
もともと、インプロは「シアタースポーツ」と言って、
お客様の前で規定の即興のルールに基づいて上演し、
お客様に判定して勝者を決めるかたちがあります。
ここに目をつけるなんて、最近のテレビのプロデューサーもなかなかです。
笑福亭鶴瓶さんが「スジナシ」という、ゲストと2人で即興で
ミニドラマを演じるという番組がかなりヒットしたので、
そのあたりの影響もあるのでしょうか。


さて、昨日見たのは「東京乾電池」VS「InnocentSphere」でした。
東京乾電池は、シュールな笑い。
InnocentSphereは、いかにも小劇場的な言葉をまくし立てる笑い。
全く違う毛色の劇団が、同じお題にどう取り組むかというのは、
とても興味深いものがありました。

最初のゲームはまず「放課後の教室」という設定だけをもらいます。
15分間の途中3分ごとに1回あるお題が表示され、
劇中にそのお題をとにかく混ぜ込んで話しを進めねばなりません。
おしまいのほうには、ラストの台詞まで表示され、
何がなんでもその台詞で芝居を締めなければならないのです。

「網タイツ」「突然誰かが踊り出す」「失恋」
 そしてラストの言葉は「明日になればわかるさ」

とにかく、3人は必死でそのシーンを作っていくのですが、
その様は見ていて本当に面白いのです。
役者たちの緊張感や、とっさに出てくる台詞の面白さ。
予想どおり、東京乾電池は間を大事にしたシュールな笑いに、
InnocentSphereは、とにかくがんがんしゃべりまくり、
とっぴなアイディアをどんどん膨らましていきました。
同じキーワードでこうも違うものかと思いました。

その後は、それぞれの劇団から1名代表を選び2人組でシーンを作ります。
事前に観客に書いてもらった台詞のメモを裏返しにして、
地面に散らしておきます。
場所と、人物の設定のみ決めます。
止まったエレベーターのなか。
アイドルと監督。
東京乾電池のお世辞にもアイドルとは言えない容貌の男優に
アイドル役がふられた時点で興味津々です。
規定時間内に、それぞれ3回、地面の台詞を拾ってその台詞を言わねばなりません。
それまでの展開とは全く違う台詞にもなんとか対応してつなげて行くという難しさ。

いきなり「神様 仏様 石田純一さま」とか「それはユン・ソナだろ」とか。

これ、お互いのことをよく知っている関係ならなんとかなるのかもしれないのですが、
初対面の違う劇団の役者が相手なので、
全くどういう反応が来るか予想がつかないようです。
インプロでは、相手の提案を絶対に否定せず
受け入れて発展させるという鉄則があるのですが、
昨日の2人はなんだか自分のペースにしょうと思う気持ちが強く、
相手の提案をことごとく否定していたように思えました。


いやはや、見ている分には面白いのですが、
人前でやるとなったらほんとに大変そうです。
文学座や、渡辺えり子さんのところの宇宙堂も参加するようです。
とても楽しみな番組です。

インプロそのものについて、詳しいことを知りたい方は、このサイトが分かりやすいです。
インプロ


コミュニケーションゲームと社員研修

2006年04月25日 | コミュニケーションゲーム
先日テレビを見ていたら、某社のリーダー研修の様子が紹介されていました。

2人組になって、ひとりが目隠しをし、もうひとりがリードして歩きまわるというものでした。
これ、「男の花 女の冠」の自主稽古期間によっちゃんが教えてくれたゲームと同じ。
違っていたのは、リーダー研修では
「リーダーとしての資質を養う」のが目的なので、
目隠しされた人が心を開いて身を任すほうに重点を置くのではなく、
リードする人が、段差やドアなどの障害物を
言葉でしっかり伝えることを重視していた点です。

自分が今置かれている状況を知らされずに、
リーダーからぐいぐいひっぱられる不安を体験することで、
いかにリーダーは「常に部下に対して何をなんの目的でしているか」
を説明することが大切かを痛感するそうです。

コミュニケーションゲームが、こんなところでも生かされているのだと驚きました。

ちょっと怪しげな能力開発セミナーでも、
やっているゲームはなんだか似たようなゲームをしているらしいですし、
新興宗教で、新参者が教祖や仲間にうちとけるるためにも利用されているようです。

心を解放し、自分や仲間の新たな一面を発見する手段ですが、
使い方でどうとでもなるものなんだというのが、ちょっと恐くもありました。
賢く有効に利用していきたいものですね。

地人会「流星に捧げる」

2006年04月24日 | 観劇レポート
NHKでオンエアされた「流星に捧げる」を録画で観ました。

この作品は、山田太一脚本・木村光一演出で紀伊国屋サザンシアターで上演された作品です。
山田太一さんは「ふぞろいの林檎たち」をはじめ、
数々のテレビドラマの名作を生んだ方。
残念ながらいまは、ゴールデンタイムに山田太一さんのドラマを見る機会は少なくなってしまいました。

主演は、山本學さんと風間杜夫さん。
ついこの前上演された舞台がもうテレビでオンエアされました。
東京まで中々行くことができない地方の演劇ファンには嬉しいことです。
根岸季衣さんも出演されているのでとても楽しみにしていました。
風間さんに根岸さんと言えば、私の世代では初期のつか芝居を懐かしく思う人が多いはず。

そんなわけで、かなりの期待をして見始めたのですが…。
やはり芝居は劇場で観ないと、本当の感動は伝わらないのかもしれません。
大きな劇場いっぱいの観客に向けての演技が、
テレビ画面のこちら側でひとりで観ている私にはなんだか大げさすぎて、
ちょっとついていけませんでした。

資産家の車椅子の独居老人がインターネットに書き込んだ一行がもとで、
そこに様々な人たちがそれぞれの思惑を持って集まってきて…
という、興味深い内容にも係わらず、
なんだかそれぞれの人たちが抱える問題や心の影が、
こちらに実感として伝わってきませんでした。

ラストの風間さんの台詞が唯一胸に迫ってきたのですが、
そのままあれよあれよと幕。
う~ん。
やっぱりテレビで芝居を観るのはよくないのかな。
地人会のプロデュース作品は、いつもぴたりと気持ちにはまるんだけどなぁ。
と、なんだかもやもやしたかんじでした。


楽屋見舞い

2006年04月21日 | 観劇にまつわるあれこれ
楽屋見舞い…ご存じだと思いますが、差し入れのことです。
少し前に、私の大好きな舞台俳優篠井英介さんが何かのエッセイで

「『差し入れ』というより『楽屋見舞い』と言ったほうがすてきでしょ?」

と書かれていて、それ以来なるべく楽屋見舞いという言葉を使いたがる単純な私です。

さて、何を持って行くかを考えるのはとても楽しいものです。
打ち上げでがんがんお酒を飲みそうなカンパニーにはお酒。
若い人や男性が多いカンパニーには、腹持ちのいいものとして
デパ地下の美味しいおにぎりや、サンドイッチ。
若い女の子が多いところには、甘い物。
たくさん甘いものが重なりそうなところには、
個包装になったかきやまの詰め合わせもウケがいいです。
夏場には、ドライアイスをたくさんいれてもらって
アイスクリームを持っていくこともあります。
ぶどうや、いちごなど、そのまま食べられる生のフルーツも意外と好評ですが、
生ゴミが出るので、処理する人手があるところ限定で持っていきます。
果物屋さんで出しているカットフルーツは、生ゴミが出ないから便利。
ドラマ工房の楽屋に冷蔵庫が置かれたので、
要冷蔵・冷凍のものも安心して持っていかれるようになりました。
年配の方が参加している場合は、季節の和菓子も喜ばれるようです。

同じようなものが重ならないように、
私らしさもちょっと出せるように、
限られた金額のなかであれこれ考えるのは頭の体操にもなります。

ふだんから、スーパーやデパ地下で差し入れにいいものがないか探しています。
美味しい物情報があれば、教えてください。





文学座 本山可久子さんのこと

2006年04月19日 | お知らせ
「お~い幾多郎」でご一緒した、文学座の本山可久子さんからご案内をいただきました。

4月26日(水曜日)午後11時からのNHK、「ゆるやかナビゲーション」に
出演され、お母さまの俳人 鈴木真砂女のことを語られるそうです。
15分ほどのインタビューとのことです。

お母さまとの確執や、愛情については、
本山さんの著書『今生のいまがしあわせ』 で読ませていただいています。
女性として、俳人として、とても魅力的な女性ですが、
もし自分の母親だとしたら、本当に大変だったろうなという方です。


短い期間でしたが、本山さんと同じ稽古場にいられたこと、
たった2ステージでしたが母娘として共演させていただいたことは、
私にとって宝物になっています。
初対面で、緊張している私に笑顔で声をかけてくださり、
プレゼントをいただいたこと。
「やりにくいところがあったら、言ってね」と気を遣ってくださったこと。
ご自分が使っていらした、便利な着物の着付け用品をくださったこと。
メイクやかつらのこと、着付けのことを的確にアドバイスしてくださったこと。
お料理が得意で、美味しいレシピも教えていただきました。
ひとつひとつが心に残っています。

本山さんの足下にも及びませんが、
私も自分よりも後輩の方に対して温かく接し
自分のできることをなるべくたくさんしてあげようと思うきっかけになりました。

昨年秋、西川さん演出の文学座アトリエ公演を見に行った際、
久々にお会いしました。
相変わらずお元気で凛々しいお姿でした。
この7月に「お~い幾多郎」は、長岡の人たちによって上演されます。
幾多郎役の瀬戸口さんと、母寅三役の本山さん以外は、
長岡の役者さんからオーディションで選ばれます。
今から観に行くのを楽しみにしています。

「ゆるやかナビゲーション」
お時間がある方はどうぞご覧になってください。


観劇日を決めるとき

2006年04月17日 | 観劇にまつわるあれこれ
公演を見に行く際、どの日時にも都合がつく場合
いつにするかを決めるときどうしますか?

初日ならではの、舞台から感じられるぴりぴりとした緊張感がとても好きだという人。
逆に、なんだか観ているほうまで不安になってくるので初日はキライだという人。
いろいろだと思います。

初日の緊張感といえば、
遅筆で有名な井上ひさしさんの舞台を何度も演出をされた栗山民也さんに
お話を伺える機会がありました。
初日の数日前にようやく完成台本をいただいたこともあったとのこと。
それまではとりあえずできたところからFAXしてもらって、
出来た部分を繰り返し稽古する日々だったそうです。
スタッフも、どんなものが必要になるかを予想して先回りして準備して、
完成台本を待ったそうです。
完成台本が届いてからの現場の緊張感は、
それはそれはもの凄いものだったと思います。
初日の朝のキャスト、スタッフの緊張感を想像するだけで、
なんだかこちらまでどきどきしてきます。
でも、そんなことが許されるのは井上ひさしさんを信じる気持ちがあってのことですよね。
閑話休題。


さて、初日にお客さまが意外なところで反応したことで、
翌日からすこし芝居が変わるということもあるかもしれません。
だから、芝居を観るならちょうど中程の日がいいという人もいます。
芝居が良い意味で決まってきて、安定しているのがいいのかもしれません。

回数を重ね、お客様の反応とともに練り上げられた千秋楽が好きだという場合もあります。
各カンパニーにより、違いがあると思いますが、
時には千秋楽までくるとなんだかえらくリラックスして
妙に内輪ウケを狙っていたり、
何度も観たお客様にしかわからないギャグが入ったりすると、
千秋楽が初観劇の場合はちょっと置いてきぼり感を味合うはめになります。

好きなカンパニーの舞台は、
中程に初観劇をし、千秋楽にもう一度観るというのが私の理想ですが、
それはなかなかできないのが残念です。



チャリティーコンサート「にほんの歌・4」に行ってきました

2006年04月16日 | 観劇レポート
本日2時からのチャリティーコンサート「にほんのうた・4」に行ってきました。
邦楽会館の広い客席はほとんど満席状態でした。

山中節で幕を開け、大正時代の歌から井上陽水まで、
様々な曲を楽しみました。
初めて二胡という楽器の生演奏を聴いたのですが、心にしみるようないい音でした。
モンゴルの楽器なのに、日本の叙情的なメロディーにとてもよく合います。
夢二の「宵待草」をピアノと二胡の演奏で歌われたのがとてもすてきでした。

最後の曲は、私の大好きな谷川俊太郎さんが書いた反戦歌。
胸がいっぱいになりました。
アンコール曲の「さとうきび畑」の歌とともに心に残ります。
反戦を声高に叫ぶより、こうして音楽で主張することで
より多くの人の心に届くような気がします。

北山先生は、本業のクリニックの仕事とはべつに
本格的に声楽の勉強を続けてこられました。
はじめは自分のためだったと伺っています。
勉強を続けてこられるうちに、自分の好きなことで社会に貢献できればと
こうしてチャリティーコンサートを開くようになったそうです。
1500円で、観客の皆さんの心が洗われ、
その収益が子ども達のために使われる…とてもすてきな循環だと思いました。

私は芝居が好きで、続けてきましたが、
それを使って社会に還元したり、人のために何かしようという気持ちはありませんでした。
自分のことしか考えていなかった自分を、反省した日でした。


「風の行方」観てきました

2006年04月15日 | 観劇レポート
本日初日、観てきました。
客席には、知った顔がたくさん。
一人で行ったのですが、小川さんやつねちゃんと一緒に観ました。
すみちゃんや辻子さんも来ていました。

パフォーミングスクエアで、お芝居を観るのは久しぶりです。
数年前の「マッチ売りの少女」の演出家ワークショップの公演以来かもしれません。
雨やあられが降ると、音がうるさいのですが、
今日は幸いたいした雨も降らなくてよかったです。

さて、舞台はダンス、殺陣、お芝居、DJなどのコラボレーションということでしたが、
思ったよりお芝居の部分の比重が多かった気がします。
私は、身体が動かない人なので、
バク転しながらアクションをしたり、
殺陣やダンスシーンを見ると「おお~すごい」と単純に驚きます。
みんな身体がよく動いていて、古都美ちゃんも衣里ちゃんも
「男の花 女の冠」のときとはうってかわった役柄を演じているのを
「ほ~」というかんじで見ていました。

照研さんの照明が、ほんっとにキレイでした!
アイドルのコンサートのような、派手な照明。
お芝居では珍しい派手さでした。
お芝居の内容は、お芝居…というより
「アクション戦隊ヒーローもののイベントショー」的な要素を強く感じました。
音響が大きいシーンでは、役者の台詞が聞き取れなかったり、
アクセントのなまりが気になったり、
芝居の部分では大人の私には物足りませんでした。
浅井くんが面白い役を演じていたので、彼が出てくるのが楽しみでした。
羅針盤の平田くんも相変わらず、渋いいい声で悪役を演じていました。
春海くんのへなちょこキャラの作りっぷりも面白かったです。

なかなかハードな稽古だったと聞いています。
明日の千秋楽まで、体調と怪我に気をつけて頑張ってね。




チャリティーコンサート「にほんの歌・四」

2006年04月13日 | 各劇団公演案内
お芝居の公演ではないのですが、告知します。
いつも、私の舞台を観に来てくださっている北山先生が
チャリティーコンサートを行います。

4月16日(日) 午後2時~

石川県立音楽堂邦楽ホール

木戸銭 1500円

北山先生は、お医者様をしながら声楽の勉強をされ、
年に何度かコンサートの舞台に立たれています。
オペラについての知識が全くなかった私でしたが、
先生との出会いですこしづつ興味を持つようになりました。
歌の合間にある先生のトークや、奥様による作品の解説もとてもわかりやすいです。

そんな先生が、取り組んでいらっしゃる「チャリティーコンサート」
懐かしい日本の唱歌や、大正・昭和の歌をたっぷり聴くことができます。
今回は二胡奏者の方をゲストにお迎えしているとのことです。

収益金は、難病のこどもの夢を叶える「メイクアウィッシュジャパン」と
こどもの心の電話相談「チャイルドライン」に寄付されます。

先生はいつも
「音楽は音を楽しむもの。
 歌うことで自分が楽しみ、お客様も楽しみ、
 そしてのその木戸銭で子ども達が楽しむことができればいい」
と、おっしゃっています。

興味のある方、ぜひ足をお運び下さい。