お多福 満腹 大福帳

金沢でお芝居にかかわっています。
今かかわっている舞台などの情報や、お芝居についての思いなど書いていきます

金沢市民芸術村10周年記念シンポジウム ドラマ工房分科会

2007年10月08日 | その他


昨日10月7日(日)午前10時より、
金沢市民芸術村10周年記念シンポジウム ドラマ工房分科会
「金沢の演劇とドラマ工房の未来」に行ってきました。

歴代のドラマ工房ディレクターと、元アドバイザーの衛紀生さん、
現アドバイザーの西川信廣さんがパネリストとして出席され、
これまでの歩みを振り返り、
これからドラマ工房はどのような方向に向かっていけばいいのかを、
参加者も交えて活発な意見を交換しあいました。

途中、小グループに分かれて意見交換をしたあと、
再び全体で話し合うかたちをとるなど、
大変工夫された会合になっていました。

6時間千円という破格の金額で借りることの出来るドラマ工房のありがたさは、
重々分かっているつもりでしたが、
私たちが支払っている金額は経費の約4%にすぎず、
足りない分は税金で補われていることなど、
具体的な数字で改めて提示されると、
ただの自己満足のため、自分たちがやりたいことをやるためだけに
この場所を使っていては大変申し訳ないと痛感しました。

社会にそれを還元するにはどうしたらいいのか、
私たちは演劇を通してどう社会とかかわっていけばいいのか、
アクションプランの予算が年々削られていくなかで、
自分たちの方向性をしっかり持ち、
どう行政にアピールしていけばいいのか、
たくさんの課題を与えられました。

私自身、ドラマ工房ができてこの10年間、
本当に素晴らしい体験、人との出会いを得ることができました。
なんとかその恩返しができるような活動を考えていかなければならないという
意識を新たにすることになった分科会でした。

残念だったのは、日頃この場所を公演や稽古で頻繁に利用している
若い世代の劇団やカンパニーの参加者がとても少なかったことです。

私たちの世代が次のバトンを渡す、若い世代の
積極的な参加がなければ、
今後のドラマ工房の行く末は、
便利で格安なただの貸しスペースになってしまいます。

まだまだ書きたいことはたくさんありますが、
それはまた別の機会にしたいと思います。

セイムタイム・ネクストイヤー 公演終了

2007年09月18日 | その他
9月16日~17日 金沢市民芸術村pit2ドラマ工房において、
能登半島地震被災地支援ステージエイド実行委員会による
チャリティー公演「セイムタイム・ネクストイヤー」が上演されました。

6人の演出家と、12人の俳優達による、
1組の男女の25年間のお話。
私は一場面のみト書き読みで参加させてもらいました。

普段一緒に何かやるということのめったにない顔ぶれが、
前ドラマ工房ディレクター市川さんの呼びかけに応じて集まりました。
同じ芝居が、演出家が変わることでどうなるのか?
普段組んだことのない相手役と組むことで、
どんな空気を醸し出すのか、
市川さんから企画の提案があったときから、
興味津々でした。

演出家、役者、スタッフ、
金沢の多くの演劇人が関わって、
無事公演は大盛況のうちに終わりました。

企画に賛同して、協賛金を出してくださった方々や、
チケットを買って足を運んでくだささったみなさんのおかげです。
チケット収益は、全て能登半島地震の被災地支援に寄付されます。
詳しい金額や、入場者数の報告があったのですが、
メモの用意がなくて今はわからないのですが、
後日追記したいと思います。

17日の昼公演終演後に撮った写真です。
各場面のヒロインドリス、勢揃いです。


なかなか、それぞれ魅力的!
なかには、お互いお話したことがないという方もいたようでしたが、
短い期間で交流を深めました。
私は1場のドリス役、澤田春菜さん以外は皆さんとなんらかのかたちで
懇意にしているため結構気楽に楽しく過ごせました。
澤田さんの舞台も前回のマクベスを見ていたこともあり、
なんだか初対面という気がしませんでした。
公演が終わるころには、みんな和気あいあいと過ごしていました。

で、こちらが各場面のジョージたち勢揃いです。


こちらも、なかなか皆さん個性的!
初めてお会いする方、舞台は見ていてもお話するのは初めての方、
お話ししてみて、印象が変わったりしてなかなか楽しかったです。
それぞれの、芝居のスタイルや、
役への取り組み方の違いなどを間近で見ることができて、
とても勉強になりました。


そして、そんな個性的な役者たちをまとめた演出家の皆さん。

考えてみると、同じ舞台上にこれだけの人数の演出家が並ぶことなど、
そうそうないのではないでしょうか。

舞台監督の風李さんは、
シニア世代の演出家たち(含むうちの夫)を
まとめるのに苦労していました。
みなさん良い意味でも悪い意味でわがまま。
全員をカーテンコールで並べるのも一苦労のようでした。

考えてみると、風李さんと一緒に舞台をつくるのは、
本当に久しぶり。
昔々のセブンスターズカンパニー時代を思い出し、
ついつい「吉岡くん」呼ばわりをしてしまいました。

裏方スタッフとして、KAZARIの劇団員の方や、
羅針盤の方が参加して、
本当によく細々と気を遣って動いてくださいました。
羅針盤の平田くんも、風李さんをしっかりサポート。
若い世代の頼もしさを感じました。

17日の表方スタッフのみなさん


他にもたくさんいらしたのですが、
写真を撮る時間がなくて残念です。
16日にも、たくさんの皆さんが場内整理や受付として参加くださいました。

このような試みは初めてでしたが、
たしかにいろいろ大変なことはあっても、
やった意義は大きかったと思います。

金沢の演劇シーンがもしかして、ほんの少しづつでも変わっていくのではないか、
そんな予感がする企画でした。


夫は、これを区切りに10月から闘病生活に入ります。
たくさんの皆さんに支えられ、
助けてもらって担当していた様々な企画をフォローしてもらいます。
感謝しいています。

必ず元気になって、
今度は夫が中心となって、またこんな企画を進めていけたらと
思っています。






発表会終了

2007年09月01日 | その他
タント朗読ナレーション講座の、年に一度の発表会が、
無事に終了しました。

今年は、お客さんにたくさん来てもらおうという目標をたて、
受講生の皆さんが手分けして頑張ったおかげで、
1時半公演が73名、3時半公演が34名、
合計で100名を超えるお客さんに見ていただくことができました。

これは、この講座での新記録です。
多くの方に見ていただくことで、励みにしよう、
お客さんの力を借りて舞台をより熱いものにしようという、
ことが実現できて嬉しいかぎりでした。

7回目の発表会にして初めて、私自身も朗読に参加してみました。
ただやはり、全体の構成演出をしながら出演するというのは、
難しく、自分の朗読がどういうことになっているかチェックできませんでした。
自分が常々朗読してみたいと思っていた文章を朗読出来たのは楽しかったのですが、
やはり次回は、スタッフに徹しようと痛感しました。

あと、つくづく自分には全体を俯瞰して見る力、
バランスを把握する力、
演目を構成していくセンスがないことに気づきました。
個々の読みの細かな指導はできるのですが、
ひとりひとりの個性を生かし、
それぞれが輝けるような割り振りをする能力に欠けているのです。

今回、選曲とオペレーターをプロにお願いしたおかげで、
その選曲のセンスや音だしのタイミングに救われた部分が多々あります。
しかし、本来選曲は私自身がもっとはっきりとしたイメージを持った上で、
自分で選ぶことができないといけないのです。

小さなところでの、
それも芝居と違って動きも少ないというのに、
それでも音と照明のバランスやタイミング、
出演者の出入りなど全体のイメージを持てない自分が情けなかったです。

それでもアンケートの回収率はとても良く、
しかも概ね好評で、
出演者たちも「楽しかった」「終わるのが寂しい」と言ってくれているのが、
救いです。

来年の発表会は、これを教訓に、
よりステップアップしたものにしたいと思います。

タント朗読・ナレーション講座発表会

2007年08月25日 | その他
9月1日(土)に、私が講師をしているタント朗読・ナレーション講座の
第七回発表会が行われます。

今年は宮澤賢治の「よだかの星」と「虔十公園林」、
そして叫ぶ詩人の会のアルバム「ラブ&ピース」の中から、
賢治の生涯を詩と朗読で綴った作品を選びました。
ドリアン助川さんは、現在明川哲也さんとして、
絵本や小説を書いたり、朗読の指導やライブを続けておられます。

今回宮沢賢治をとりあげるにあたり、
どうしても叫ぶ詩人の会時代の作品をやりたくて、
思い切ってお手紙を差し上げて心よく承諾していただきました。

いつもは、受講生だけの出演なのですが、
今回は私も一緒に出演することにしました。

音響は、いつもアクションプランの公演でお世話になっている、
オトムラの国谷さんにお願いしました。
先日、選曲してもらったものが手元に届き、
期待通りのすてきな選曲に受講生達とともに喜んでいるところです。

毎年、タントのこの発表会は
演目を何にするのか、選曲をどうするのか、
頭を悩ますのですが、
今年は外堀はしっかり固めたかんじなので、
あとは受講生の皆さんと私自身の朗読しだいというところです。
それが一番大事なんですけどね。

これが終わると、私はちょっとだけほっとできそうです。

ここ最近の、演劇関係での近況です

2007年04月20日 | その他
更新を随分さぼってしまいました。
さぼっている間に、市民劇場例会「オセロ」を観に行ったり、
戯曲講座の課題が全然進まず頭を抱えたり、
NHKBSでオンエアされた
「よみがえる杉村春子 没後十周年記念特集」を観て感動したりしておりました。


「オセロ」は平幹二朗さんが主催する
「幹の会」+リリックによる上演でした。

最近シェークスピアの作品を観ることが続いています。
DVD鑑賞では「ハゲレット」←これはとても面白かった!
こどものためのシェークスピアの「リチャード三世」←ここのも見応えあり!
芸術村でアンゲルスの「リア王」←これはハイナー・ミュラーの意図を理解できず、私には難解すぎました。

シェークスピアほど、その作品をどうとでも解釈し、
あらゆる演出で上演されている古典はないのではないでしょうか?
素材が良ければ、どんな調理法でもOK!というかんじがします。

で、このオセロですが平さんが、いかに役者としての技術がすごいか
ということを改めて思い知らされました。
どんなに小さい声であろうが、下を向いていようが、
後ろ向きであろうが、嘆き悲しんでいようが、
その台詞はきちんとはっきり聞こえてきます。
そしてその言葉のイメージがちゃんと伝わってきます。

残念ながら共演の若い役者さんたちは、
感情が激してきたりすると、それに流されてしまい、
何を言っているのか分からない人が多いのです。
平さんのご子息が、敵役のイアーゴを演じていたのですが、
早口になると台詞がただ流れていくだけで、
大切な単語を聞き逃すことが多かったです。
デスデモーナの三田和代さんは、相変わらず美しく、
その表現力も見事なのですが、
いくら舞台とはいえそろそろ新妻デスデモーナの役は
年齢的にきついのではないかと感じました。

演出や、演技が、一昔前の古くさいもので、
今時こんな台詞回しは久しぶりかもしれないなぁと
ちょっと私にはくどくしつこい感じのするオセロでした。


杉村春子特集のほうは、以前西川さんから何度か
生前のエピソードをお聞きしていることもあり、
杉村さんにまつわる方々からのお話はとても興味深く聞くことができました。
杉村さんにあてられた手紙の朗読を、
お~い幾多郎でお世話になった文学座の八木さんがされていました。
温かみのある声での朗読は、心にしみました。

そして、昭和40年代に上演された「女の一生」のオンエアでは、
義妹役として、お~い幾多郎で、お母さん役をされた本山可久子さんが
出演されていました。
まるで、幾多郎の「宇良ちゃん」のような髪型と袴姿で、
はつらつと飛び回る本山さんや、
美しい歌声を披露される本山さんに驚かされました。

まだ録画したものを観ていないのですが
「続、二号」には本山さんと八木さんが
おふたりとも出演されているとのこと。
こちらも楽しみです。

今さらながら、すごいキャリアのある女優さんたちと、
同じ舞台を創ることができた幸せを痛感しています。

そんなかんじの今日このごろでした。
では、今から課題に取りかかろうと思います。

チャリティーコンサート「にほんのうた 五」 行ってきました

2007年04月03日 | その他
1日の午後、チャリティーコンサート「にほんのうた 五」に行ってきました。

北山先生のチャリティーコンサートは、これまでほとんど見に行っているのですが、
今回はゲストに女性ソプラノの方を迎えて
おふたりでいろいろ趣向をこらした内容になっていました。

古い日本の唱歌、童謡から、美空ひばりや井上陽水、
今話題の「千の風になって」まで
誰でも一度は耳にしたことのある懐かしい歌がぎっしり詰まった
音楽の玉手箱のようなコンサートでした。
観客は、年齢層が高く知っている歌は小さく口ずさんだり、
楽しそうに手拍子をうったりと、
いつものイタリア歌曲のコンサートにはない
ゆったりとした空気が流れていました。

日本語というのはなんて美しい言葉なんだろうと、
しみじみ感じました。
こどものころ歌っている時はさして何も感じなかった
「故郷」のうたにとても感動して、思わず泣いてしまいました。
うたは3分間のドラマと言われるのがよく分かります。

いつも、北山先生のコンサートには
舞台に立派なフラワーアレンジメントが飾られます。
今回も椿の花がみごとに活けられていました。
そしてその花が活けられた大きな花器は、
能登のお店からのものでした。
そちらのお店も今回の能登半島地震で、
店内の商品の70%が破損されたとのこと。
後片付けで大変ななか、そのお店のオーナーは
コンサートにご家族とかけつけられていました。
司会の北山先生の奥様からのご紹介に、
客席から温かい拍手が贈られていました。

ということで、今回の収益金は
いつもの「チャイルドライン石川」と「メイク・ア・ウィッシュ」の他に
能登半島地震への義援金として贈られる旨のお話がありました。

こういうチャリティー企画やボランティアというのは、
なかなか難しい側面があると思います。
そのやり方や、タイミング、行う人のこれまでのことなどによっては、
時にはスタンドプレーだとか、売名行為だとか言われがちです。
実際そういう目的の人がいるのも事実かもしれません。
でも、動機がどうであれ集まったお金は同じ価値。
何もしないよりはよっぽどいい…という人もいます。
私は……ちょっとこの件に関しては、
結論を出せずにいます。


やはり、自分が心から信頼出来る人の呼びかけには
快く応じる気持ちになります。

北山先生は、これまで何年にもわたって
地道にチャリティー活動を行ってこられました。
その心意気に賛同して、たくさんの協力者にも恵まれ、
コンサートは邦楽ホールがほぼ満席になるほどの盛況です。
大変なこともこれまでたくさんあったと思いますが、
けっして1度だけの打ちげ花火にならないように、
長いスパンでものごとを見つめ、活動を続けられています。
だからこそ、これだけたくさんの方が賛同するのだと思います。

私は、これからもこの活動に協力していきたいと思います。




「夢二 ~男の花 女の冠~ 」新年会

2007年01月07日 | その他
今晩は、「夢二 ~男の花 女の冠~」の顔合わせを兼ねた新年会でした。

なんと参加者は、キャストスタッフあわせて30名!

これまでのアクションプランの企画の公演で、
稽古が始まる前に、これだけの人数の関係者が一堂に会するのは
もしかして初めてかもしれません。

居酒屋の2階を貸し切りにしての新年会。
私は、夫の仕事の都合で残念ながら少し遅刻しての参加となりました。

自己紹介はすでに終わっていたようで、
皆さんのご挨拶を聞けなかったのが残念でした。
それでも、周りを見回すとほぼ全員の人とは面識があり、
ちょっと安心。
かと思うと、ほとんどの人と初顔あわせになるという方もいて、
ちょっと緊張しているようでしたが、
それでも宴もたけなわになると、あちこちで小さな輪ができて、
いろんな人がそれぞれ交流は計っている様子でした。

私は年のせいか、最近飲み会で身軽にあちこち飛び回る根性がなく、
どっしりと根をはやして飲んでいたのですが、
幸いいろんな方がおしゃべりしに来てくれてありがたかったです。
顔を知っているけど、お話したことがない方や、
久々に会う方、プライベートでも仲良くしている方、
ほんとにいろんな人といろんなおしゃべりができて、
いい時間を過ごすことができました。

今回、制作班にも演出部にもふだん舞台にたっている役者もたくさんいます。
また、アクションプラン公演のほとんどに
スタッフとしてずっと係わっている頼りがいのある人が何人もいます。
いろんな意味で贅沢な布陣です。

いっしょにご飯を食べたり、飲んだりすることが、
一番てっとり早くお互いのことを知り、
親しくなる方法だとつくづく思います。
初読み合わせが今月29日。
西川さんの金沢入りが30日ですが、
その前に、こうして集まることができたのは
とても意義のあることでした。

制作からうけとった、チケットとチラシの束と
広告集めのための資料に
責任の重さを感じつつも、
これから始まる楽しい稽古の日々に思いをめぐらし、
足取りも軽く帰ってきました。


今日の記事のタイトルで、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、
公演のタイトルが「男の花 女の冠」から
「夢二 ~男の花 女の冠~」に変更になりました。
チラシもチケットも、ステキな色合いに仕上がっています。
後日、写真にとってUPしますね。



wowowo加入しました

2006年12月14日 | その他
ついに、わが家もwowowに加入しました。

どうしても、今月のラーメンズ「アリス」と、
ラーメンズの片桐くんとシティボーイズのきたろうが共演した舞台「泥棒役者」
シティボーイズの「マンドラゴラの降る沼」が見たかったからです。

で、番組一覧を調べたら、
NODA・MAPの「贋作・罪と罰」(←松たか子主演のやつ)や
「走れメルス」(←深津絵里主演のやつ)とか、
「魔界転生」(中村橋之助と成宮寛貴)、
「天保十二年のシェイクスピア」(唐沢寿明と藤原竜也)までオンエアされると知り、
もう大騒ぎです。

来月は、新年早々三谷幸喜が作・演出したパルコ歌舞伎「決闘!高田馬場」。

wowowのほんの初期に、加入していたときは、
こんなにステージの放送はなかったように記憶しています。

これでは、スカパー!のシアターテレビジョンよりも
私好みの舞台のオンエアが多いかも知れません。
もっと早く加入しておけば良かったとちょっぴり後悔しています。

なかなか、東京まで芝居を観に行くことができないので、
これだけオンエアしてくれるとほんとにありがたいです。

もちろん生の舞台に勝るものはないのですが、
それでも観られないよりはよっぽどいいです。
いつも演劇雑誌の記事や、写真で内容を想像するだけだったので、
とても嬉しいです。

でも、ちょっと自分で驚いているのは、
自分の好みの舞台が商業演劇に傾きつつあるということ。
若いときは小劇場ばかり観ていたのですが、
その頃小劇場でばりばりやっていた役者も演出家も皆、
商業演劇のほうに移動?して、随分魅力的なメンバーが揃い、
新劇の役者と小劇場出身の役者、映画やテレビ出身の役者との
コラボレーションを楽しめます。
しかも予算をたっぷりかけた豪華な舞台を観ることができます。

もちろん、小劇場には小劇場の良さがあるのですが、
残念ながら私の世代が観てしっくり来る小劇場が
だんだん少なくなってきています。
それに、まめに新しい小劇場をチェックする時間も情熱もなくなり、
新しい出会いが減っています。

これではいけないと思うのですけど。

どこかオススメの、新しい劇団とかあります?

来年は、なんとか観劇旅行の回数を増やしたいものです。

それまでは、wowowと、シアターテレビジョンでがまんです。

「男の花 女の冠」本公演キャストが決定しました

2006年11月28日 | その他
オーディションの結果が発表されました。

      
      
   
            …☆…☆…キャスト…☆…☆…

         竹久 夢二   林  恒宏

         チコ       所村 優汰 (キッズ☆クルー)

         彦乃      酒井 智美 

         たまき     北  まち子

         東郷 青児   宮岸 大輔

         亭主      東  修

         女将      東  千絵

         鈴       新倉 知佳

         巡査      西村 雄二

         車夫      上山 和宏

         女風神1    所村 佳子

         女風神2    三井 恵子


                        ということになりました。

私は、やりたかった「宿の女将」役をいただきました。
「蜃気楼」「お~い、幾多郎」に続いて連続出演することができて、
大変光栄に思うとともに、その責任を感じ心も引き締まる思いです。

稽古が始まりましたら、またこのブログで様子を記事にしていきます。

演出助手には、金山古都美さんと小川雅美さんが入ります。
制作スタッフは、ディレクターの市川さんと東さん、ドラマ工房サポートスタッフの皆さんです。
みんなで力を合わせて、良い舞台を創りたいと思っています。



今回、残念ながらオーディションの選にもれた方、
どれだけの方が、ここを読んで下さっているかは分かりませんが、
もし良かったらスタッフとして稽古の現場に参加されませんか?

西川さんの演出で、どんどん変わっていく役者たちの様子や、
舞台監督として参加されるプロの舞台監督道場さん(「お~い、幾多郎」でもお世話になりました)の
素晴らしいお仕事ぶりを見て学ぶこともたくさんあります。
これまで、知り合う機会のなかった方たちと交流し、
新たな人間関係の輪が広がるのも財産となります。

ふだん自分の劇団や、活動拠点でやっているやり方とはまた違う制作の仕方、
進行の仕方、稽古をすすめていく上でのノウハウなどなど、学べることがいっぱいです。
役者として、知っておいて損はないことばかりだと思います。

オーディションを受けそびれた方や、興味がある方がいらしたら、
ぜひ芸術村、ドラマ工房ディレクターまで問い合わせてみてください。

一緒に、楽しく有意義な時間を過ごしませんか?





「男の花 女の冠」本公演出演者オーディションを受けてきました  

2006年11月28日 | その他
昨日26日、4時からのオーディションを受けてきました。

アクションプランの企画のオーディションを受けるのは、
これで7回目になります。
今回はパフォーミングスクエア。
オーディションには思いの外たくさんの方が応募されていたようで、
私の行った時間帯には私をいれて16人もの男女が集まっていました。

とはいっても、ほとんどが顔見知りの方ばかりでちょっとほっとしたりして。
久々に会う方もいて、はじめはなんだか同窓会気分でした。
お互い近況報告をしたり、今後の芝居の予定を聞いたり。
1時からの部にも、何人か知り合いの方たちがいらしたようで、
その方たちとは会えなくて残念でした。

始まるまで自由にパフォーミングスクエアの空間で身体を動かしたり、
声を出したりしても良いというのがありがたかったのですが、
私は軽くストレッチをする程度にとどめておきました。
事前に、オーディションでやる部分の台本の抜粋をいただいたので、
目を通すと、リーディングの時とはまた随分台詞が変わっています。
どんどん進化しているのだと思うと、なんだかわくわくします。

ざっと目を通したあと、漢字の読みを確認し、息継ぎする部分をチェックしたあと、
正直言って私はどうしていいか分かりませんでした。

実際に声をだしてみてもいいのですが、なぜかパフォーミングスクエアの中は
水を打ったように静か。
みんな、黙々と下読みの黙読をしています。
はじめは、そこここで雑談の声も聞こえていましたが、
それもだんだん聞こえなくなりピンとした張り詰めた空気が流れています。
オーディション前のぴりぴりした感じが自分にも伝染するのが恐いので、
控え室と会場をゆらゆらいったりきたり、持っていったコーヒーを飲んだり、
のど飴をなめたりと、
まるで落ち着きのない小学生のようにして過ごしました。

緊張感を高めて、すごくいい芝居が出来るタイプと、
ダメになるタイプがあると思います。
私はあきらかに後者なので、とにかくいつもどおり、いたって平静、
普通な感覚をいかに保つかが鍵になります。
どれだけ、頑張ってもオーディションの時に
ぐんと素晴らしい自分を発揮するというのはムリなはなし。
今までやってきたことをそのまま、ありのままの自分を見てもらうほかない
というのが、私のスタンスです。

これが、スポーツの世界のように
演劇技能コンテスト(そんなのあり得ないですけど)なんかで、
やることが全てが数字になって評価されるとか、
順位がつけられるというのなら、また話しは別ですけど。
さすがにそうなったら、かなり燃えそうだな。
なんてことを考えているうちに、オーディション開始時間になり、
西川さん、衛さん、池田さんが入られました。

緊張ぎみの私たちをほぐす意味もこめてか、
西川さんのワークショップや稽古では毎度おなじみのタコ八ゲームから。
未経験の人は2人だけで、あとはやったことがある人が多くて、
最初はとまどい気味でしたが、後半はかなりのスピードで廻っていました。

オーディションそのものは、名列アイウエオ順でペアになって、
様々な役を入れ替わりたちかわりで読んでいきます。

同性でペアになる人もいれば、異性になる場合もあります。
1組が審査員の前で演じている間、片隅に用意された椅子に
次とその次の2組のペアが控えて見ています。
それ以外の人は控え室で、呼ばれるのを待ちます。

私はあとのほうになったので、控え室に戻りました。

自分のペアがどなたになるのかは、名前を呼ばれるまでは分かりません。
私は初対面の若い男性の方でした。
ドアの外で待つ間、簡単に自己紹介をしました。
初対面の人とかけあいの台詞をいきなり合わすというのは、
なかなかないことです。
蜃気楼のリーディング公演のオーディション以来でしょうか。

部屋に呼ばれて、待機用の椅子に座り、自分の2組前の方たちのやりとりを聞きます。
「蜃気楼」や「お~い幾多郎」のときは台詞を言うだけではなく、
いくつか質問されたりしたのですが、
今回はそういうことはいっさいありませんでした。

前のペアが男性同士だったため、
私の番になる前に私が呼ばれてたまき役の相手になりました。
全く気持ちの準備をしていなかったのですが、
それが逆に良かったのかラクな気持ちで臨むことができました。

たまきや女将などいろいろやった後、
西川さんが「ちょっと遊びでさぁ、たまきの台詞をもしも女将が言ったらどうなるかやってくれる?」
とおっしゃいました。

たまきの心情を語るまじめな台詞。
これを女将で?
西川さんはこういうお遊びが大好きです。
前回のリーディング公演のオーディションでも、
風神のやりとりを、「うらぶれたホステスが店の裏で話しているようにやってみて」というお題をいただきました。
蜃気楼のときは、たしか病院で付き添っている夫に届けものをする妻の設定を
「拉致された夫を助けに来た妻のようにやってみて」というお題でした。

私も、そういう無茶な設定で何かするほうがまじめにやるよりも楽しくて好きなので、
冷や汗をかきながらも楽しんでやることができました。

こうして、なんだか良く分からないうちにオーディションは終わりました。