
2021/05/28公開 日本 129分
監督:橋本一
出演:柳楽優弥、田中泯、阿部寛、永山瑛太、玉木宏、青木崇高、瀧本美織、津田寛治、辻本祐樹、浦上晟周、城桧吏、芋生悠、河原れん
絵で世界は変わるのか?
STORY:浮世絵の版元、蔦屋重三郎にその腕を見込まれた若き北斎だったが、なかなか認めてもらえるような絵が描けない。歌麿や写楽といったライバルたちに先を越され、苦悩を深める北斎は、本当に描きたいものを見つけるべく放浪の旅へと出るのだったが... (allcinemaより)
生涯現役を貫き、その飽くなき探求心と向上心で、90歳で亡くなるまで画業を極めるべくもがき続けた日本が世界に誇る天才絵師、葛飾北斎の謎に包まれた人生を映画化。監督は『探偵はBARにいる』『劇場版 シグナル 長期未解決事件捜査班』『相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』などの橋本一。
葛飾北斎といえば迫力ある大波の絵が有名。詳しくは知らないけど何となくは誰でも知ってる絵師だけどその生涯はよく知らないので興味があって鑑賞。北斎の青年期は柳楽優弥、老年期は田中泯の二人が演じている。青年期では人物画がいまいちだったりライバルに嫉妬したり、老年期は生涯現役だったのがよくわかる絵への情熱が半端ない姿が見事に演じきっていた。特に田中泯の北斎は本人が乗り移ったかのような素晴らしい演技だった。
脇を固める、才能を見抜いた版元を演じた阿部寛、喜多川歌麿を演じた玉木宏、柳亭種彦を演じた永山瑛太それぞれも印象に残る。柳亭種彦の最期は鬼気迫るものがあった。
物語は...青年期老年期を約2時間で納めているので、要所要所を4つの章で描かれていた。シーンごと絵になる演出はなかなか。はあの絵かなと思わせる風景にはワクワク感ある。途中、脳梗塞?で倒れ手のしびれがありもう無理なのかと思いきやその後に赤富士や富嶽三十六景が描かれたことは驚き。すごい精神力だなと。
前にテレビで摺師のことを見たけれど、絵師が見事でも彫師と摺師との連携があっての版画で完成までの一枚一枚刷り上げていく工程はすごいとしか言いようがない。町の人たちが買っていく様子を見ていて一枚欲しい~と思ったよ 笑。
鑑賞日:2021/05/29