「死者の声」第1話

大阪の圭子です。
今日は、死者の声が聞こえてきた話です。
一度は小学4年生の時で、祖父の葬儀の真っ最中でした。私は祖母の隣で最前列にいて、読経が心地よく響く中、はっきりと男性の声で「うーん。やっぱり線香の煙は美味しい」と言うのが聞こえてきました。
声は前から、遺影より奥から聞こえてきたのです。でもそれは、祖父の声ではなかったように記憶しています。そして、私にしか聞こえていませんでした。
二度目は亡くなった父の枕元で、上の方から、やはり男性の声で「おーい、おーい」というものです。部屋には祖母や伯父など数人いましたが、その声も私にしか聞こえていませんでした…(続く)

