僕らのやって来た事に正義はあるのか

　台風が去った後は、関東上空を覆う排気ガスも飛ばされてしまうから、空気が美味いし、空も綺麗だ。僕ら日本人が汚してしまったこの空と引き換えに一体何を得たのだろうか。
　こうして僕らが仮初めの幸福を享受している間も アフリカやアジアでは貧困の中で人が死んでいる。では我々に一体何が出来るのだろう。たかが人間一人、企業一社に何が出来るのだ。どうあがいても些細な事しか出来ない。
　だがそれでいい、僕やタートルカンパニーは些細な事から始めようと思う。実は弊社はアフリカの子供の里親になっている。毎月その子が勉強出来るように支援している。いつかその子供が大きくなった時、アフリカ、いや世界に感謝してくれて、今度は自分が次の世代を救う役目を果たしてくれればそれでいい。
　人間の思いは世代を超えて、リレーバトンのように受け継がれていくものだから。この里親は弊社が大きくなるに従い人数を増やしていくつもりだ。
　また、最近はペットボトルのキャップも集めている。ジャスコなどで、回収が始まっているのでご存知の方もいるだろう。このキャップを集めると発展途上国の子供たちにワクチンが注射できるのだ。
「そんなもの金出してワクチンを買った方が早い！」
　と思う人もいるだろう。でもペットボトルのキャップをチマチマ集めていると自分たちの罪の重さに気がつく。我々、先進国の奢りと過ちを改めて認識する。つまり キャップ集めは懺悔きっかけなのだろう。僕らはもう一度本物の幸せ、人間という種のあり方を考えるべきなのだ。（文・山口）

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