木星が通りがかった彗星を引力で捕獲、臨時衛星として12年間保有

木星が通りがかった彗星を引力で捕獲、臨時衛星として12年間保有

　2009年9月14日、東京流星ネットワーク（大塚勝仁氏らの所属する国際的な研究チーム）が興味深い発表を行った。60年前（1949年）に、木星は偶然通りがかった彗星を串田・村松彗星（147P/Kushida-Muramatsu）の持つ引力によってで引き寄せ捕獲、1961年までの12年間にわたって“臨時衛星”として抱え込んだという事実があるらしい。この彗星は木星の影響圏から離脱するまでの12年間に、1、2度周回したと推測されている。
　その後、木星はこの衛星を放出していたことが判明、同様の現象が数百年以内に再び発生する可能性があるという。実は、2068年から2986年までの期間に、ヘリン・ローマン・クロケット彗星（111P/Helin-Roman-Crockett）が木星の付近を通過するが、この時に捕獲され、その周りを6周するのではないかと推理されているのだ。

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