実話怪談「4枚の抽象画」その1

今から15年程前に当時大学生だったFさんが体験した話である。
Fさんは、当時横浜市の某町に住んでいた。そこは大学があるため学生が多く住んでいたが、古い町並みも残っておりどこか不思議な感じのする町であったという。
ある日のこと、次の講義まで時間があったため、大学の回りを散歩していると、怪しげな骨董品屋があることに気が付いた。
(こんなところに骨董品屋なんてあったかな?)いぶかしげに思ったFさんだが、興味を惹かれ店内に入り中を物色してみた。
すると妙に気になる絵を見つけた。
それは、奇妙な図柄で構成された抽象画のような絵で、同じよう絵が4枚あった。
一つ目は丸と四角で構成された図柄の上に二人の人間が描かれていて、飛行機か何かの乗り物に人間が乗っているような絵だった。二つ目は四角の中に二人の人間がいる絵で、片方の人間がもう一人の人間に寄り添っているような絵だった。三つ目は三角形の物体と二人の人間がいて、一人の人間と三角形は線でつながっていた。四つ目は小さな人間と大きな人間がいるだけの絵で、二人の人間が楽しそうに遊んでいるような絵だった・・・(この続きはこちらから)

