日本史上最悪の獣害、恐るべき巨大ヒグマの襲撃「三毛別ヒグマ事件」

1915年、北海道苫前郡三毛別の六戦沢の住民や家屋を、3メートル近い巨大熊が次々と襲う事件が発生した。「三毛別(さんけべつ)ヒグマ事件」と呼ばれるこの事件は、12月9日から14日にかけて、ヒグマに襲われ7人が死亡し3人が重傷を負った日本史上最悪の獣害として知られ、現在においてもなお人々に恐れられている。
大正も初期の頃、未開拓の地が広がっていた北海道に開拓民が多く住むこととなった。彼らの生活は電気・水道・ガス、当然電話など無く、家は藁と木で作られたもので、農作物を育てて魚を取るといった自給自足のスタイルであった。
11月下旬、軒に吊るしたトウキビがヒグマに食い荒らされている痕跡を住民が発見したが、ヒグマの存在は珍しいことでもなかったために、この時はこれといって気に留めなかったようである…(続く)

