【実話怪談】感染する怪異「壁親父」その1

友人のM氏が仕事帰り、亡霊を見るという。氏の仕事は編集であり、どうしても帰宅は深夜になる。駅から自宅への帰り道にあるパチンコ屋の壁から亡霊が出てくるそうだ。
「山口さん、オレって、そんなにつかれている?」
やつれた顔でM氏は言った。私が、彼からこんな話を聞いたのは2002年の初夏の頃であった。
氏の話を具体的に述べよう。その幽霊というのは、見た目は中年のしょぼくれたおじさんで、ビルの壁の中から出てきて、M氏の後つきまとうのだという。
「会社の帰り、いつもその幽霊を見るんだよ」と氏は力説した。逃げても逃げても、パチンコ屋の壁から出てきて追いかけるのだという。
随分と気味の悪い話だが、私は茶化してこう言った・・・(この続きはこちらから)

