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ブログ小説 過去の鳥

淡々と進む時間は、真っ青な心を飲み込む

妹を刻む~渋谷幡ヶ谷殺人事件

2007-01-05 13:00:54 | 事件の真相
 とんでもない事件が起きた。渋谷区幡ヶ谷の歯科医院。兄が妹を殺し、切り刻むと言う、なんともやるせない猟奇事件。
 昨日の続きの小説はお預け。NHKの不祥事も気になる。が、同じ渋谷区の放送センターに程近い場所で起きたこの事件。私には放置できない。ということで、急遽小説に書かせていただく。

 関心は、二十歳という女子短大生。じつは私の娘と同年の死の意味するものだ。
 真相はどうなのか。もちろん闇の中。今となって事情をすべて知るのは、加害者の三浪の予備校生だけ。
 被害者は、舞台の役者を目指していた。実際舞台に立ってもいる。女優の卵から雛へと育っている。
 それが、私の娘とイメージが重なる。
 そう、私の娘も役者志望。劇団に入って、日々練習をしているようだ。発声練習。エチュード。舞踊。パントマイム。そんな毎日を送りながら、夢を持っている。
 役者になろうと言う女は、気性も荒い、というか気が強い。
 で、想像力と偏見で、こんな小説を書く事に。

 舞台は、兄妹の住む家。他の家族は、東北に帰省して留守。父親はまだ東京にいるが、会合があって留守。
 居間では、兄がソファーに横になってテレビを見ている。そこへパジャマ姿の妹が入ってくる。

「ねえ、ゆう君、何してんのよ? だらしないかっこうして」
「ああ、何も」
「シャワー浴びて、ちょっと出かけるからね。夜中に打ち合わせがあるから」
 妹は、劇団に入ってから、夜中も盛んに出歩く。きわめて行動的。世界も広がり、芸能界や演劇界にも知人が増えている。
 一方の兄は、予備校と自宅の間が主な行動空間。知人は少なく、むろん世界も狭い。同年輩の仲間はみんな大学に入り、一人取り残された焦燥感の中で毎日が過ぎていく。
 妹は華々しい舞台へ、兄はニートに限りなく近い予備校生。差はどんどん開いていく。
「わかったよ」
「それにしても、ゆう君、来年、大丈夫なの?」
「何が?」
「受験よ」
「ああ、なんとかなるだろう」
「情けないわね、こんな時間にぼーっとして」
「ボーっとしてない。テレビを見てんだよ」
「勉強、してないんでしょう。バッグの中、エッチなDVD入れてたでしょう。あんなもの見てるようじゃね」
「なんだと。見たのか」
「見えるわよ、廊下に置いてんだもの。部屋でひとりでいやらしいことしてんでしょう」
 兄は、むっとして、手元にあったテレビのリモコンを、妹に向かって投げつけた。リモコンは、妹の額を直撃した。
「きゃあーッ、痛い、何すんのよ」
 妹は額を押さえた。女優にとって、顔は命だ。妹の頭に血が上った。
「人の顔に何すんの」
 妹は、寝そべったままの兄を足で蹴飛ばした。
 兄も逆上した。
「おまえこそ、何すんだ」
 起き上がり、妹の顔にパンチを食らわせた。
「何よ、最低。女に暴力を振るうなんて、男のクズだわ。あんたは夢ももてないゴキブリ男よ。三年も浪人して、何よ。今年だってちっとも勉強してない。おとこのカスよ」
「なんだと、もういっぺん言ってみろ」
「ええ、言ってやるわ。わたしには女優になる大きな夢があるけど、あんたには何もない。虫けらほども夢のない、空っぽの脳みそのカス男」
「よくも、そんなことを」
「早く受験をあきらめて、就職すればいいのよ。これ以上親のすねをかじるなんて、私が男なら恥ずかしくてできないわ。そうよ、うちの劇団には、親の仕送りなんてとっくに止まった貧乏な暮らしの男の子がいっぱいいるけど、みんな夢がいっぱいよ。だから、目が輝いているは。ゆう君のように死んだ魚のような目をしていないわ。夢のない人間なんて、生きている資格がないのよ」
 女優らしく、舞台のセリフのようにはっきりと言う。

 そうなのだ。夢は歯科医になること。
 親の望みであり、子どもの頃からそうなる運命のように思っていた。いや、思い込んでいた。
 議員の子どもは議員へ。役者の子どもは役者へ。世の中は世襲が当たり前。
 が、それでは夢があるといえるのか。
 自分の運命を自分で切り拓けない自分のもどかしさ。
 一方の妹は、自由気ままに生きている。
 舞台という世界で自分を表現しようとしている。
 うらやましい。一方で憎い。その憎しみが膨張していく。膨張はどんどん際限ない。その挙句……。

 兄の脳みそは爆発してしまった。
 そのあとの行動は、彼の記憶からも消滅している。身体が勝手に動き、気がついた時には妹に馬乗りになった自分の姿があった。そのとき、妹は目と口を半ば見開き、すでに呼吸を止めていた。
 それからしばらく時間が経過する。で、途方もない事態になったことに気づく。
 明日は、予備校の合宿に出かけなければならない。その前になんとか、目の前のモノを処分せねば。そう、遺体を消すこと。遺体を消せば、行為も消える。

 ということで、あとは世間の知れるところになったしだいである。
 むろんこれは仮説。フィクション。虚構。
 そうなのだ、事件そのものも、虚構なのかも知れない。
 少なくとも、関係する親族は願っている。
 そして、現実とのあまりにも大きなギャップ。
 何が起きたのか、仮に彼の証言があったにせよ、闇の中。
 それを人が裁くことになる。闇の中の出来事を、人が裁くのである。
 そして、被告も、家族も、悲しみと苦しみの中で、針の筵に座ったまま、命が終わるまで人生を送らなければならないのである。

NHKにはなぜ犯罪者が多いのか

2007-01-02 07:44:15 | 事件の真相
 NHKは、はっきり言って腐っている。腐敗の極地にある放送局。それは、最近の紅白歌合戦の退廃振りによく現われている。
 一昨日の紅白歌合戦で、裸の絵を描いたボディースーツの女性ダンサーの問題などその典型。タレントが、あのような行動を取ることは十分に想定されたはずだし、それも期待しての紅白出場だったはず。なのに、自らの責任はほっかぶりして、NHKは関与せず、タレントが勝手にやったこと。とのメッセージを出す最低最悪の根性。人間性のかけらも見られない汚れきった放送局であることがよくわかる。

 と、放送評論家の小林健三は言っている。私は、昨日、元旦であるにも関わらず小林を取材し、その理由について聞いた。これは、その取材データによるもので、皆さんも、耳をカッポジじいて、目を通していただきたい。受信料を支払う前に、NHKという犯罪者の巣窟の本当の姿を見定めて欲しい。と考え、実名入り小説を書き始めた次第である。

 まず、小林から記された、昨年ののNHK職員やその関連職員による犯罪実績である。これがなかなかすごい。いちおう実名の出ているものを、そのまま表記しておく。

 大阪放送局職員、中野芳夫容疑者(54) 強盗未遂
 番組制作局 島宏之容疑者(39) 電車内で女子高生に痴漢、逮捕
 編成局(経理)の立花孝志(37)  平成14年のソルトレーク五輪で300万円の裏金づくり
 チーフカメラマン(46)  NHK取材謝礼の名目で約350万円分のビール券着服
 放送技術局 佐々木剛容疑者(36)  痴漢で電車内の女子高生被害
 甲府放送局ディレクター 進(しん)啓明容疑者(27)
   NHK備品のPCなどを盗み出しオークション販売
 放送総局番組制作局 磯野克巳容疑者(48)番組制作費流用、詐欺容疑で逮捕
 NHKアート 部長 師井一夫(48) 番組制作費流用、詐欺容疑で逮捕
 熊本放送局水俣報道室記者 水野亮容疑者(30)ネットカフェで準強制わいせつ
 大阪放送局 編成部チーフディレクター中野芳夫容疑者(54)  覆面し女性宅侵入
 静岡放送局 棚橋明彦容疑者(59) 女性の下着盗んで逮捕
 神戸放送局放送部 野津誠容疑者(28) 女性スカートの中を盗撮 逮捕
 帯広放送局技術部 遠山光晴容疑者(39) 外国人女性に暴行 逮捕
 マルチメディア局メディア展開部 北村毅副部長(46)
    代々木競技場女子更衣室に忍び込み 下着盗
 東京放送局 アナウンス室○○ ○子(40) 他3名 収賄容疑で事情聴取
 地域スタッフ 細川潤也容疑者(39) 児童買春容疑で逮捕
 富山放送局大橋政雄局長(54) 5月万引きの事実を10月まで隠蔽
 制作局ディレクター猪瀬公昭容疑者(46)
   渋谷区の路上で大麻を所持していた為逮捕。覚醒剤の所持も認める
 芳之内祥智容疑者(30) 電車で大学生(男子)に痴漢逮捕

 この一覧を見れば、組織そのものが病み、人間性の失われている状況がよくわかる。この犯罪発生率は、他の企業に比べてもきわめて高い。

 ちょっと前にさかのぼれば、大津の放火記者のように社会を震撼させた凶悪犯罪者も輩出している。
 あの大津の笠松記者の場合にも、NHKの構造的な腐敗が背景にあることに関し、ほとんど報道されていない。完全に隠蔽されているのである。
 笠松被告は、大分の立命館アジア太平洋大学という偏差値のきわめて低い三流の大学出身者である。普通はNHKの一次審査で振り落とされる頭脳しかない。
 が、彼は立命館アジア太平洋大学に天下った、元NHKディレクター橋本秀一ゼミの学生であった。つまり、橋本のコネで、入局を果たしたのである。
 これは大学にとっても、天下り先を探すNHK職員にとっても、かなり美味しい話。三流大学にとっては、NHKに就職できた学生がいる、という実績は大きな宣伝になる。また、コネを使える教授として、他の三流大学も、NHK職員の天下りを求めるようになる。どろどろの利権が、笠松入局の背景にあったのだ。その利権に、低偏差値の笠松被告は完全にもてあそばれ、結局は脳みそが崩壊して、あのような犯罪に走ったのである。

 コネ採用の実態は、メディアは絶対に報道しない。理由は明らかだ。コネ採用ずぶずぶのメディアは、そんな報道をすれば墓穴を掘ることになるのだから。NHKや民放に、どれだけ多くの国会議員の子弟がいるのか見れば明らか。
 民間ならいざ知らず、NHKは公共放送である。公共心のかけらもない腐り果てた放送局に、受信料を支払うのは、オレオレ詐欺に金を支払うようなもの。

 昨今、総務省からの放送内容の干渉にも、喜んで応じている。
 もともとNHKには公共放送としての自覚がない。それは番組制作の全般に言えること。ずっと昔にさかのぼるが、佐渡にまだトキが棲んでいたころ、営巣地で巣作りをしていたトキをヘリで上空から撮影したことがある。爆音に驚き逃げ惑う姿を上空から撮影したのだ。良い映像さえ撮れれば、種が滅亡しようがかまわない、という制作方針。それがNHKの本質である。最近も「ダーウィン」がどうの、というような番組を懲りずにやっているが、その絵作りの背景もおぞましい。

 もうNHKは死んでいる。
 あんな放送局に、受信料を支払うのはよそう。

 と、これは評論ではなく、小説である。したがって、この文を信用しようとしまいと、皆さんの勝手。
 ただ、私は受信料を絶対に支払わない。

教頭が兇徒になるとき~事件の真相

2007-01-01 02:22:08 | 事件の真相
  毎日新聞の記事より

 タクシー待ちをしていた女性の体を触ったとして、埼玉県警越谷署は30日、同県越谷市七左町7、同県三郷市立後谷小学校教頭、勝又春夫容疑者(57)を強制わいせつ容疑で逮捕した。
 調べでは、勝又容疑者は30日午前1時ごろ、東武伊勢崎線新越谷駅前のロータリーで、タクシーを待っていた越谷市内に住む無職の女性(43)を「一緒にホテルに行こう」と誘ったが断られたため、後ろから女性に抱きついて近くのビルまで連れていき、シャッターに押しつけて服の上から体を触った疑い。
 勝又容疑者はその後立ち去ったが、追いかけた女性が近くの路上で発見し、通行人の男性と共に取り押さえた。「スナックで一人で酒を飲んでいた。ムラムラしてやった」と供述している。【秋本裕子記者が書いた記事】


 年の瀬に、教頭がとち狂ってしまった。
 教頭は、学校では多忙である。実務の責任者。渉外全般、学内の行事全般を仕切らねばならない。
 最近は、変な親も多い。イジメや学内の不祥事も選り取りみどり。ストレスはたまる。「教頭の職務に気の弱いものがつくとすぐに狂頭になる」とも言われているほど。
 で、ムラムラして、女性にいけないことを致してしまった。
 こういう事件が起きると、もう容疑者が最低最悪の人間のように世間で思われてしまう。確かに、そう思われても仕方のない行為ではある。が、その侮蔑、あざけりで、事件の真相はうやむやにされてしまう。
 おいらは納得がいかない。で、現地取材もせず、想像だけで真相を追究してみた。むろん独断と偏見の調味料たっぷりの味付けつき。まともな皆さんは、そんな馬鹿な、と思われるかもしれないが、そこはそれ、小説なもんで。

 場所は新越谷駅前のロータリー。
 30日の午前1時ごろ。
 Mさん(43)は、浅草を北春日部行きの最終電車に乗って、0時54分に新越谷駅に着いた。Mさんもじゃっかん酒が入っていた。自宅まで歩いて帰れない距離ではないが、深夜でもあるし、女の一人歩きもよろしくない。ということで、駅前のローターでタクシーに乗ることに。しかし、何せ終電。タクシーの数が足りない。戻って来るまで待つことに。
 そこへ、鼻の下を伸ばしに伸ばして現われたのが、勝又容疑者だった。
「ううい、おねえさん、今、帰りなーの」
「……」
 Mさんは、無視した。
「なんだよー、こんな時間にひとり歩きして。あんた、男がいないの」
「うるさいわね、あっちへ行きなさいよ」
「冷てえなあ。俺をひとりにさせる気か。あんたもひとりもんだろう。こんな夜中に出歩いてるなんて。それとも夜の商売してんのか」
「ほんとにうるさいわね」
「うるさいは、五月のハエ。僕ちゃんは行儀のいい師走の先生よ。ね、そうだ、ホテルへ行って、いっぱいやろうよ。いっぱいノミノミで、おっぱいモミモミしましょう」
「いやらしいわね」
 Mさんは身体を後ろ向けた。まとわりつく勝又から逃げたかった。が、勝又は、逃がしてはなるものかと、背後から抱きついた。
「なにすんのよ」
「ね、いいことしようよ。あんたも好きだろう、エッチが」
「さわらないでよ」
「触ったって減らないだろう。いいじゃないか、おっぱいモミモミでいっぱいノミノミしよう。気持ちいいよ」
「ざけんなよ、気持ちよいわけないだろう。この、すけべオヤジが」
 かんにん袋の緒がプッツンしたMさんは、手にしていたバッグで、勝又の顔面を思いっきり殴り飛ばした。
「うっ、痛いじゃないか」
「当たり前よ。とっとと消えちまいな」
「暴力はいけないよ。僕ちゃん、暴力反対。お友だちになりたいんだよ。仲良くノミノミ、モミモミしよう」
「これ以上近づいたら、警察呼ぶわよ」
「け、警察。なんてひどいことを。僕ちゃん、仲良くしたかっただけなのに」
 勝又は、警察という言葉にびびった。ふと自分の職業のことが頭をよぎったのだ。
 小学校の教頭である。警察にお世話になり、それが学校に知れたら。未来は真っ暗だ。
 急に酔いが醒めはじめた。同時に逃げなければと思った。
 現場を離れること。が、酔っている。足はふらふら。

「あの男よ、痴漢は」
 Mさんの声がする。勝又は振り向いた。その横には若い二人の男がいた。
 そのうちのひとりが言った。
「あんた、この人に痴漢をしたのか」
「……」
 勝又は即座に答えられなかった。
「この男よ。抱きついてきたのよ」
「ふてえ奴だ」
 若い男たちは、勝又の腕を抱え込む。それから警官が駆けつけるまで5分とかからなかった。

 今は冬休み期間である。学校も、市役所も休み。
 が、正月明けには、ほぼ100パーセント、勝又は懲戒免職処分に。
 30年以上教職に従事してきた実績も、教え子たちからの信頼も、さらには教育への信頼も失うことに。
 そして、退職金も、家族の信頼も、何もかも。
 最近は、酒で人生を狂わせる連中が多い。
 今年こそ、酒は飲んでも飲まれないように。

 ということで、新年そうそう、人生の反省からスタートいたしやした。

 本年も、皆々様、本ブログをよろしくお願い申し上げマスダ。