小川一水の「ハイウイング・ストロール」

今をときめく小川一水のライトノベル「ハイウイング・ストロール」を読みました。
陸も海も重素雲で覆われてしまった地球。
人々は、かつて高地だった「島」に住み、空中を漂う「浮獣」を狩り、その製品に頼って暮らしている。
15才になる不良少年リオは、無理やりその"浮獣ハンター"「ショーカ」にスカウトされた。
年上のショーカであるジェンカに鍛えられ、やがて訪れた充実の日々。
最強の獲物を狙うという二人の夢も膨らむ。
だが、この世界が重い秘密の上に成り立っていることはまだ知らなかった。

実に爽やかな、異世界を舞台にした少年の成長物語です。
「ショーカ」が何かも知らない少年が、生まれて初めて飛び込んだ世界で少しずつ成長して一人前のハンターとなり、やがて伝説の浮獣との戦いの場に臨むのです。
異世界の描き方は、さすがに巧いものです。
空を飛び、飛行機乗りになり、ハンターとなり生きる、そしてハンター同士の交流と、読みながら心地良く世界を旅することができます。
RPG的なストーリーではあり、ジブリあたりがアニメ化すると良さそうです。
お薦めです、特に少年少女には。