成城ガゼータ

やせっぽちガゼータ氏のおしゃべり人生

ド・コ・モ・モ・ジャパン選定作品

2009-11-15 18:48:31 | Weblog
ドコモモ(DOCOMOMO)とは『モダニズム建築作品に関する建物、敷地、環境の資料化と保存』のための国際組織名の略である。
日本は2000年9月の総会で正式に加盟が承認され、それ以前からの日本独自の運動に更に弾みをつけ活発な活動を繰り広げている。

ドコモモ・ジャパンの目指していることの一つには国内に現存するモダニズム建築を調査し、ニュースレターによって会員に情報を提供し、保存運動などにも役立てていることである。
このように高い意識で活動していく上の苦労や問題点はやはり資金面で、ドコモモメンバーの会費だけに頼っているのが現状だそうで、国内調査旅行などの交通費は自腹とか何かのついでがあるメンバーが現地を見てくるという形で遣り繰りしているそうだ。

上に記載したことは竹中工務店発行の「季刊アプローチ」2009年Spring『特集スペシャルレポートDOCOMOMO モダニズム建築、次代への継承』によるものである。

同誌には1921年から1976年に建てられて現存しているモダニズム建築の中からドコモモ・ジャパンが選んだ建物が紹介されている。
それぞれに建物名称、場所、建築年、設計・施工者が記載されている。写真付きのものもありとても興味深い。
写真で見る建物は ―上野の東京文化会館などは― 実際の建物よりは力強く静かな雰囲気ですっきりとして美しい。一時代を反映し、一時代を代表し、設計者のエネルギー、哲学も感じられてつくづく建築物って素晴らしいなあと感じる。そこには確かに次代へと引き継がれるべき建築物が発するオーラがある。

ドコモモ・ジャパンによって選定された建物は今も現役で息づいている。
私は建物を見たり内に入ったりして知っているものもあるが、公共建造物などは使い方ひとつでこうも建物全体が物だらけ張り紙だらけになるものかと常々嘆いているものもある。竣工当初の調和は失われはっきり言って汚らしくなっているものが多い。これは何とかしなければと思う。

建築家の中には自身が手掛けた家の施主に住まい方まで厳しく注文を付ける人もいるそうだが、公共性が高く年々予算を請求しながら維持保存する建物などにもそういう建築家の強い言葉と中で働く職員等への意識教育も必要だと思うのだが。




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