陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

今年の春下がりは鳥と争わない

2020-05-27 | 自然・暮らし・天候・行事

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されて1週間。
この今月下旬には関西圏、さらにはそろそろ関東圏も解除の見通し。もともと車でしか遠出しないのであまり影響はなかったのだけれども。来月になったら公共交通機関で家族で買い物に出かけようかと模索中です。

我が家は、例年この時期になるとユスラウメが実ります。(「ユスラウメの成る頃に 2018」)
連休前に白い花びらが満開、五月半ばくらいからぽつぽつ赤い粒が。ここ数年は、収穫の頃合いを見計らって鳥に狙われます。そろそろ防鳥ネットをと思っていたら。(「ゆめゆめ梅をうしなうことなかれ」)

なんと、今年はたんまり豊作。
庭にある三本、プラス接ぎ木した鉢植えの一本。どれも無傷です。
冬あたりから買い込んでいた防鳥ネット要らず。キンカンの木にも流用できますので、余ってしまっても問題なしなのですが…。

それにしても、今年はなぜ鳥に襲われなかったのだろう?
昨年よりは気づくのが早かったせいか? それだけではなさそうな気がします。

つらつら考えてみれば。
思い当たるのは、そう、去年の解体工事。
空き家にしていた敷地内の納屋を取り壊したが為。

二棟の納屋は近接しており、道路側から死角になっていました。
その二棟間と母屋とをつなぐように、電線が差し渡してあり。ここに雀か燕か、とにかく鳥が数羽が止まっていたのです。そういえば、昨夏の工事前の片付け期間中も、車庫に燕の巣がつくってありましたね。裏の畑にも、水たまりに大量の渡り鳥らしき大群がいたのを見かけました。

今年は隠れる建物がなく、あまりに見晴らしが良すぎる。
裏の畑は解体後の古い木材などを置いたまま。
さらには、昨年の冬には庭木の手入れを行っており、あきらかに人間の匂いが残っている。そのために、鳥に警戒されたものと思われます。

鳥に奪われるとボウル一個分だった収穫量が、今年はなんとなんと四個分!
自宅で家族で楽しむには十分な量です。1週間はおやつに不足なし。さくらんぼの代用です。

おなじく鉢植えしたイチゴも実っていましたが、こちらは素人栽培なのか、出来ばえが悪くて酸っぱい。
数年前にレタスやトマトの鉢植え栽培にチャレンジしたけれども、猛暑のせいで育たないことも多くて断念したんですよね。もともとあまり植物の世話が得意ではないし、家族任せになっています。高野槙や橙(だいだい)の苗木も庭の隅に植えてみましたが、みごとに枯れてしまいました。

昨年は夏の暑さにくわえ、激しい台風のせいで作物被害も出ました。
今年のコロナは作付けじたいに直接響かないですが。外食向けの農産物の売上げがかなり落ち込んでいるらしく、地方の産業の疲弊を感じざるを得ません。私は農家ではないけれども、近所には多いので、心配ですね。


ところで。
芸能人のつぶやきによって、種苗法の改正案が廃案に追い込まれたというニュースも。
農家のブランド品種の海外流出を防ぐ目的だったのですが。日本の高級イチゴのブランドが韓国で自家栽培として売り出されてしまい、被害額がかなり深刻なのだそう。イチゴはブランドの品種登録をして、その使用の権利料を得るというシステムらしく。そのために各県が独自の品種改良を重ねて、ブランドを確立していった、という農家さんの苦労の賜物。失礼なのですが、外国人労働者を農産業に雇い入れたためにブランドを盗まれたのではないかと危惧します。法改正は良し悪しあるのでもっと熟議すべきなのだろうけれど、この改正案、コロナ騒動に埋もれてほとんど新聞やテレビで報じられなかったのでは? 

日本の製造業や農林水畜産業といった地場の雇用創出の産業は、もっと国が危機感をもって保護すべきではないでしょうかね。(「農業はスマートじゃない!」)
暮らしに密着する産業を保護しないといずれ、日本の豊かな自然の資源や国土が海外資本にのっとられ、やがて国を奪われる可能性が出てきてしまうのでは。私と同世代の就職氷河期世代では脱サラして農業している人もいます。日本の食文化を支える人材をもっと大切にしてほしいです。

春先から時間に余裕ができたので、草刈りをしたり、水路の掃除をしたりしていました。田舎は人出もまばらです。警察官の巡回の目も届かず、不法投棄や嫌がらせめいたことがご近所でも多々あります。この期間にややショッキングなこともあったり、知人の訃報に接したり、取引先との契約交渉を重ねたり、いろいろありましたが。
いまは我慢のしどき。待てば海路の日和ありで、できることをしておこうと思っています。


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