散歩と俳句。ときどき料理と映画。

グラリオサ

2週間ほど前のことだったか山芋とグロリオサの球根を間違えて食べ、
食中毒で60代の男性が死亡したとのニュースが流れた。
ニラと水仙の葉を誤食しての事故はよくあるが、グラリオサは初めて聞く。
「家庭菜園で採れた山芋のような植物をすりおろして食べたところ、嘔吐と下痢の症状が出た」と知人に電話で相談。二日後に自宅で亡くなっているのが見つかった
という内容である。
グロサリオとはあまり聞かない植物名だし、そんなものを家庭菜園で栽培するのだろうかと、
気になって(ヒマをもてあましているわけではないが)調べてみた。
ネットには以下のような説明がある。ちょっと長いが引用する。
赤と黄色のグラデーションで塗り分けられた鮮明な花色の取り合わせや、ウェーブして、上に強く反転する花弁。緑色の四方に広がる6本の雄しべ、子房の真下から直角に前に突き出す三列開の柱頭をもつ雌しべは、見る人に強い印象を与え、その場をぱっと華やかな雰囲気で飾りたててくれる花です。原産地はアフリカおよび熱帯アジアで、5種類の原種が知られています。グロリオサは明治の末期に渡来して古くから作られている花ですが、草姿、花容が奇抜すぎて、日本人にはあまりなじみのない花でした。しかし近年、若い人を中心に花の好みが変わり、アレンジフラワーとして人気が高まっています。艶やかな花色、花容はブーケやコサージュにしても人目を引き、都会の花屋になくてはならない花となっています
これは〈サカタのタネ〉の「園芸通信」というサイトによるものだが、
有毒植物との表記は見当たらない。
写真を見ると名前は知らなかったものの花屋でよく見かける花である。

ラリオサの花。和名には、キツネユリ(狐百合)やユリグルマ(百合車)という名前が付けられている。和名のキツネユリには、花がキツネの顔に見えるユリ科の花であることに因む

東京都福祉保健局の「食品衛生の窓」というサイトに、
その毒性についての注意が呼びかけられている。
それによると
誤植部位:球根。球根を山芋と間違えて、食べてしまい、死亡した事例があります
症状:発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛など。死亡することもあります
毒成分:コルヒチン。全草が有毒
とのことである。

全草有毒! 花屋で買い求めて猫が葉っぱでもかじったりしたらエラいことになりそうである。
ただ、この毒成分のコルヒチンだが三大激痛のひとつとも言われる
痛風発作の痛み止めとしての効力があり、古くから利用されてもいるとのこと。

まあ、毒も薄めれば薬になるということであろう。

酒も飲み過ぎれば毒であるとはわかってはいるが、どうしても飲みすぎるなあ。

上が山芋、下がグラリオサの球根

グラリオサの球根。山芋にはあるひげ値がないとのこと。しかしこの形を球根と言うのだろうか?

キノコなどはシロウトが勝手な思い込みで食用にしたりするのは危ないが。
こんなものがもし山芋と言われて渡されたら食べてしまう可能性はないとはいえない。

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