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超ガラパゴス戦略

2009-08-03 16:24:11 | Weblog
夏野さんも帯で推薦の言葉を書いている以下の本を読んだ。
日本の書物もやっと感性から論理/戦略になってきたかなと
思う一冊であった。

題名:超ガラパゴス戦略
著者:芦辺洋司
発行所:WAVE出版


日本はそのサブカルチャーの中で日本人にとって良い物を
安く作ってきた。そしてそれをグローバルに展開しようとしたときに
ガラパゴスだといわれている。
その打破には、デファクト標準化、ジャパニゼーションの浸透などが
必要である、と書いてある。
そして良い物を安く作ってもすぐに真似されてしまっては何もならない。
そのための仕組み化が必要。
例えば、電動アシスト自転車も安く模倣される可能性があるが
欧州の都市にレンタル自転車ネットワークのようなものを持ち込み、
SUICAやEdyで決済できるようにしてしまう、というような
仕組み化がこの本では提案されている。
さらにiPhoneをイメージして、これからは「いいものを安く作り、
高く売る」時代であると説いている。
そのためには「機能的価値」だけではなく、「意味的価値」を押し出す
ことが重要であると主張している。すなわち、iPhoneのように
「使う楽しみと見せびらかす楽しみ」も併せ持つ商品であり
「ステータス・シンボル」としての価値を持てる商品を開発する必要があると
述べている。
YouTubeも動画を検索してそれをデイジーに見られる利便性が意味的価値
と言うことらしい。
これができれば「加工貿易」から「加値貿易」が成立する、と書いてある。
但し、海外に出すべきものと出すべからざるものをしっかり選別し、力を
集中させることが戦略の根本だとも。



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