風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

ホワイトスペース

2011-07-23 16:42:15 | Weblog
書名:ホワイトスペース戦略
著者:マーク・ジョンソン  池村千秋訳
発行所:阪急コッミュニケーションズ
「イノベーションのジレンマ」を書いたクレイトン・クリステンセンの同僚が執筆した本である。
ホワイトスペースと言うのは既存のビジネスモデルの対象外の領域という意味らしい。
企業にとって、現状のメインのビジネス領域が「コアスペース」、既存の組織の中で実現できる新規ビジネス領域が「隣接スペース」、既存の組織に合わないがイノベーションが期待できる新規ビジネス領域が「ホワイトスペース」となる。
著者はホワイトスペースを手中におさめるためには、ビジネスモデル・イノベーションを起こす必要があると説いており、この本はリスクを少なくしつつ、ビジネス・イノベーションを起こすためのプロセスを提案している。
その起点が「顧客の未解決なジョブ」を見い出すことであると言っている。
それから、「ビジネスモデルの4つの箱」というのが登場する。それは①顧客価値提案、②利益方程式、③主要経営資源、④主要業務プロセスの4つである。この本はこれらの各々を詳述している。
私は、最初の顧客の未解決なジョブを見つけることが一番難しいと思う。この本でも調査などでは未解決なジョブは見いだせないと書いているが、どの企業もここで苦労しているのだろう。
良いことが書いてあるという意味では以下の2つがある。
■最初から大がかりにやってはいけない。これは完全に同感。私も大きく作りすぎた経験が一杯あるので。
■商品の差異化は商品の成熟に合わせて最初は「機能」で次は「信頼性」で、そして「利便性」で最後が「価格」で差異化すると書いてある。これが正しいとすると「価格」で勝負している商品は、末期症状であり、何か次のビジネスモデル・イノベーションを検討しないといけない時期に来ていることになる。
我々は「信頼性」を口にすることが多いがそれは、出遅れて2番手に商品を出すことが多いからだろうか。
この本は、ある意味、ブルーオーシャンを実現する手法が論理的に書いてある、と思っても良いだろう。
すごい本とは言えないが、読む価値はある。
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