書名:ダントツ経営
著者:坂根正弘
発行所:日本経済新聞出版社
コマツの会長が書いた本である。
書名からは何しろ競争相手が追い付けないような商品を開発しろ、と檄を飛ばしているという感じがあるが内容は多岐にわたっている。
①建設機械の売れ行きを見ていると次の世界の図式がわかる
②基幹部品は日本で作り、それ以外は大幅に現地に製造、販売を任せる
③自前主義を排し、ソフトでもパッケージで間に合うものはパッケージにし、差異化のためのソフトだけは自前で作る。
④建設機械にGPS受信装置を取り付け、なおかつ機械の稼働状態もロギングして、それをセンターに送るようにすることにより、防犯、使用地域特定、稼働率、部品補給予測などに役立てている。
⑤変動費と固定費を見抜き、固定費の削減に努める。
⑥コマツウエイを策定し、気持ちを合わせてゆく
⑦やはり業界の1位、2位をとれる商品を目指す。その場合でも、環境、安全、ICTを盛り込む。
特に④のGPSの話は有名な話ではあるが、機械のライフログを取得することにより、マーケティング情報にも役立たせていることがわかる。たとえば、リーマンショック後、建設機械の稼働率を見ているとビル建設業界などの復旧状況がわかるらしい。また建設機械の代理店が持つ在庫の把握にもこのログを活用している。ライフログというのは、機械でも人間でもいろんなものに活用できる。
⑦のダントツ経営では、著者が「社長が持つ大きな権限と責任は、犠牲にするところをトップダウンで指示できることです。どこを犠牲にしていいのかを言わないと、投資資源が生まれてきません」と書いている。私はこの文言がこの本の中では一番素晴らしいと思った。
著者:坂根正弘
発行所:日本経済新聞出版社
コマツの会長が書いた本である。
書名からは何しろ競争相手が追い付けないような商品を開発しろ、と檄を飛ばしているという感じがあるが内容は多岐にわたっている。
①建設機械の売れ行きを見ていると次の世界の図式がわかる
②基幹部品は日本で作り、それ以外は大幅に現地に製造、販売を任せる
③自前主義を排し、ソフトでもパッケージで間に合うものはパッケージにし、差異化のためのソフトだけは自前で作る。
④建設機械にGPS受信装置を取り付け、なおかつ機械の稼働状態もロギングして、それをセンターに送るようにすることにより、防犯、使用地域特定、稼働率、部品補給予測などに役立てている。
⑤変動費と固定費を見抜き、固定費の削減に努める。
⑥コマツウエイを策定し、気持ちを合わせてゆく
⑦やはり業界の1位、2位をとれる商品を目指す。その場合でも、環境、安全、ICTを盛り込む。
特に④のGPSの話は有名な話ではあるが、機械のライフログを取得することにより、マーケティング情報にも役立たせていることがわかる。たとえば、リーマンショック後、建設機械の稼働率を見ているとビル建設業界などの復旧状況がわかるらしい。また建設機械の代理店が持つ在庫の把握にもこのログを活用している。ライフログというのは、機械でも人間でもいろんなものに活用できる。
⑦のダントツ経営では、著者が「社長が持つ大きな権限と責任は、犠牲にするところをトップダウンで指示できることです。どこを犠牲にしていいのかを言わないと、投資資源が生まれてきません」と書いている。私はこの文言がこの本の中では一番素晴らしいと思った。