著者:たかの てるこ
幻冬舎文庫
TV番組にもなったようなので皆さんもご存知かもしれない。
たまたま、出先でおもしろい文庫本はないかな、という時に出合った本である。
大学3年生が、香港やインドに「一人旅」をするドキュメンタリー。
本来自分には何ができるのだろう、自分は弱い人間であるが何か
できることがあるのではないだろうか、と問うているうちに、
生まれたからには憧れていることをやってしまおう、
という気持になり、一番すぐに出発できる格安チケットだけを入手して、
香港、インドに出かける。
結果、様々な人に助けられながら旅をして、「旅と言うのは人との出会い
なんだ、人と出会いまた別れることなんだ」
ということを体で理解する。そして
人間は言葉が違うだけで、基本的には何も違わない、
ただ宗教観やカースト制度などにより、表現形式や所作が多少異なる、
ことを体感する。
彼女は最終的には、人と出会うために旅をする、という境地になる。
私は段取り魔なので、こういう旅はできそうにないが、彼女に共感する
部分は多い。私は、知らない街(日本でも、世界でも)に行くと、その街を
歩き、市場に入り、お寺/教会も覗いてみる。その街の生活を覗いて
みて、その街の一員になったような気分に浸る。
今度はこの人みたいに、その街の人にどんどん話しかけてみよう。
そうすれば、街の違った側面をさらに発見できるだろう。