裸婦像と同様に世田谷美術館を訪れた際に作詩したものです。やはり詩に関わる者はネタ探しに書を捨て街へ出ないといけないようです。
さてさて、肝心のゲント美術館名品展ですが、ベルギーの古都ゲント美術館に収集されている80作家による絵画及び彫刻のうち125点が年代順というか傾向別に提示されています。(傾向順とは新古今主義からシュールレアリスムまでのことです)
その中でYockの目にとまったのがジョージ・モランドの「豚飼」と言う絵画でした。印象はやたら暗い雰囲気でフランドル地方の重苦しい景色のような作品です。
絵を見た瞬間に「へえ、豚飼いねえ、これは良いかも♪」てな感じで豚飼いをモチーフに詩を書いてみようと即断しました。タイトルは当然羊飼いの歌をもじって豚飼いの歌です♪落合さんの詩に端を発しフォーラム内で何作か競作のように「羊飼いの歌の詩」が投稿されてますしね。
実際に詩を書き進むうちに「君」と呼びかける豚が、だんだん豚から離れていくのを感じはじめました。なにやら豚が何かに、何かが豚へ変身したような気配です。フォーラムに投稿した際、kwさんより「君」は「何を指すのか混乱する」とご指摘があったように、Yock自身のなかでも、確かにそんな混乱が起きていました。
結局、豚は魔術(魔法)により豚にされられた王妃かなとの思いに行き着きついた訳です。なぜなら、豚飼いはギリシャ神話にも登場するぐらい古典的な業のようですしね。(アンデルセンの童話に豚飼い王子という作品があります。でも、ストーリーは全く異なるようです。)
締めくくりは、そんな童話のような含みを持たせた事もあり、輪廻転生の気配を漂わせてみました。(そのまんまかも(苦笑))
いずれにしても人に食べられてしまう豚の運命のはかなさ。その運命に抗う事無く、限りある命をまっとうする豚の「けなげさ、いじらしさ」みたいのが、この詩を読まれた方に少しでも伝わればなと願っています。
(あとがき)
思いつきではじめた自詩の背景説明ですが結構大変だなと実感してます。でも、「そのうち慣れるのかも」と自身に言い聞かせ、もう暫く続けてみます
(備考)
1.青字の個所はリンク先へ飛ぶようになっています。
2.この記事を作成するにあたってhokuto77さんの記事を参考にしました。
(ありがとうございます♪)
リンク先は
http://blog.livedoor.jp/hokuto77/archives/25039313.html#comments
3.豚飼いの歌
http://blog.goo.ne.jp/yokozar/e/b2e4f6209cfa2b02e4419a8e9aa0ceb9
4.世田谷美術館
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/
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