新作ものです。岡本綺堂(おかもと きどう)の作です。
岡本綺堂先生は歌舞伎評論家としてはすばらしいと思いますし、
当時の歌舞伎界の「ご意見番」としての功績の大きさは、まったく言葉に尽くせないほどだと思いますが、
書いたものはけっこうシロウト臭いですよ…。
舞台は京都です。幕末です。
主人公の「菊池半九郎(きくち はんくろう)」は、江戸のお侍です。将軍が上洛したのでお付きで京にやってきました。
遊女の「染川(そめかわ)」ちゃんとラブラブです。
染川ちゃんは、半九郎が初めての客です。
染川ちゃんにひと目惚れした半九郎が、会ったその日から染川ちゃんを「揚げ詰め」にしています。
なので染川ちゃんは他の男を知りません。事実上シロウト娘と同じ状態です。
でも半九郎が江戸に帰ってしまえば、ほかの遊女のようにいろいろな客の相手をしなければなりません。
かわいそうに思った半九郎は、家宝の刀を売って染川を身請けし、
でも今勤務中なので江戸には連れて行けないし、なのでそのまま親元に帰してやろうと思います。優しい!!
ここまでが前半です。
じつは、この刀に関する部分はあまり後半とは関係ないです。
お座敷で半九郎がお友達の「一之進(いちのしん)」と飲んでいると、一之進の弟の「源三郎(げんざぶろう)」くんがやってきます。
ストーリーは正確にはここからはじまります。
源三郎くんが兄に「遊んでばっかりいるんじゃない」と意見し、兄弟ケンカになり、
何故か源三郎くんと半九郎がいい争いになります。
結局、四条河原で決闘になって、源之助は死んでしまいます。
これは決闘とはいっても私闘でしかありません。たいへんな不祥事です。今で言うと警官がプライベートな喧嘩で発砲したようなものです。
将軍が上洛しているというこの一大事に!!
責任を取って死ぬことにした半九郎ですが、染川がやってきて一緒に死ぬといいます。
ふたりは、お芝居によくある「道行(みちゆき)」をやって、鳥辺山で心中します。
というわけで、ストーリーはまあ、あってないようなものだと思います。
前半は「おまけ」で、実質「心中シーンの道行を見るお芝居」と思えばいいかもしれません。
=索引に戻る=
岡本綺堂先生は歌舞伎評論家としてはすばらしいと思いますし、
当時の歌舞伎界の「ご意見番」としての功績の大きさは、まったく言葉に尽くせないほどだと思いますが、
書いたものはけっこうシロウト臭いですよ…。
舞台は京都です。幕末です。
主人公の「菊池半九郎(きくち はんくろう)」は、江戸のお侍です。将軍が上洛したのでお付きで京にやってきました。
遊女の「染川(そめかわ)」ちゃんとラブラブです。
染川ちゃんは、半九郎が初めての客です。
染川ちゃんにひと目惚れした半九郎が、会ったその日から染川ちゃんを「揚げ詰め」にしています。
なので染川ちゃんは他の男を知りません。事実上シロウト娘と同じ状態です。
でも半九郎が江戸に帰ってしまえば、ほかの遊女のようにいろいろな客の相手をしなければなりません。
かわいそうに思った半九郎は、家宝の刀を売って染川を身請けし、
でも今勤務中なので江戸には連れて行けないし、なのでそのまま親元に帰してやろうと思います。優しい!!
ここまでが前半です。
じつは、この刀に関する部分はあまり後半とは関係ないです。
お座敷で半九郎がお友達の「一之進(いちのしん)」と飲んでいると、一之進の弟の「源三郎(げんざぶろう)」くんがやってきます。
ストーリーは正確にはここからはじまります。
源三郎くんが兄に「遊んでばっかりいるんじゃない」と意見し、兄弟ケンカになり、
何故か源三郎くんと半九郎がいい争いになります。
結局、四条河原で決闘になって、源之助は死んでしまいます。
これは決闘とはいっても私闘でしかありません。たいへんな不祥事です。今で言うと警官がプライベートな喧嘩で発砲したようなものです。
将軍が上洛しているというこの一大事に!!
責任を取って死ぬことにした半九郎ですが、染川がやってきて一緒に死ぬといいます。
ふたりは、お芝居によくある「道行(みちゆき)」をやって、鳥辺山で心中します。
というわけで、ストーリーはまあ、あってないようなものだと思います。
前半は「おまけ」で、実質「心中シーンの道行を見るお芝居」と思えばいいかもしれません。
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