歌舞伎見物のお供

歌舞伎、文楽の諸作品の解説です。これ読んで見に行けば、どなたでも混乱なく見られる、はず、です。

「髪結新三」 (かみゆい しんざ)

2013年07月25日 | 歌舞伎
「髪結新三」(かみゆい しんざ)
原題は「梅雨小袖昔八丈」(つゆこそで むかしはちじょう)といいます。
季節感があって色っぽくていいタイトルだと思います

基本設定さえ押さえれば、見るには分かりやすいお芝居だと思いますが、
江戸時代の生活感がわからないと、若干伝わりにくい部分があるかなと思うので、そのへん中心に説明を書きます。
江戸末期から明治にかけての代表的作者、河竹黙阿弥(かわたけ もくあみ)の傑作です。
これは明治に入ってからの作品になります。

舞台になるのは「白子屋(しらこや)」という材木問屋さんです。
昔は儲かっていたのですが、ご主人が死んでしまって残った奥さんが店を切り盛りするようになってから、だんだん具合がよくなくなってきました。
やはり荒くれた男の人足とか使うので、女主人だとナメられてしまうのです。
というわけでだんだん受注が減り、在庫を減らすと今度はたまの受注にも対応できない、
というわけでどんどん下り坂。借金だらけですよ。
たくさんいた手代(従業員ね)もやめてしまって、今は忠七(ちゅうしち)という若者ひとりだけです。

白子屋には娘がいます。お熊(おくま)ちゃんといいます。美人です。
美人娘の名前にお熊はちょっと合いませんが、
そもそもこのお芝居は、歌舞伎ではもう出ない「恋娘昔八丈(こいむすめ むかしはちじょう)」という有名な文楽作品のオマージュなのです。文楽では今もときどき出ます。
この作品の主人公がお駒(おこま)、お店が白木屋と言います。名前はそこからもじっているので少し変なのです。

お熊ちゃんにお金持ちから縁談です。巨額の結納金がもらえます。お約束の展開です。イヤがるお熊。
もちろん、好きでもない相手と結婚するのもイヤなのですが、お熊ちゃんは手代の忠七くんと出来ちゃっているのです。これもお約束です。
でも「家のために、死んだお父さんのために」と母親に説き伏せられて泣く泣く縁談を承知するお熊。

これを「回り髪結い」の新三が聞いています。
江戸は、1ブロックに1軒は床屋があったくらいに床屋の多い街でしたが、それ以外にも道具を持って客先に出向いて歩く「流し」の髪結いがいました。これを「回り髪結い」と言います。
詳しいことは下のほうに書きました。お読みになると役のイメージがつかみやすいかなと思います。

新三が、忠七の髪を結ってやりながらお嬢さんを連れて逃げるようにけしかけます。自分も協力するからと言います。
お嬢様と逃げる決心をする忠七。
手代の忠七は、忠義もので仕事もできる、真面目な若者ですが、
この場面で手を後ろに回してちょっと反り返って立って、ポーズを決めます。
これは帯を結び直す動きなのですが、上方の二枚目の役者さんがよくやる決めポーズです。
女性で言えば首筋のおくれ毛をなでつける感じにあたるでしょうか、色っぽいキザな動きなのです。
真面目一辺倒なはずの手代が、こんな動きをすることから
忠七は、ただの悪いやつにだまされる被害者でなく、なかなか「腹のある」しっかりした「男」に描かれていることがわかります。

全段通すと(今は出ない)本来このお芝居は忠七とお嬢さんのものがたりなので、それなりに意志の強いキャラクターに描いてあるのもうなずけますね。


・夜の日本橋
雨です。

忠七は新三との打ち合わせどおり、お熊ちゃんを駕篭に乗せて新三の家に送り届けました。
そして新三と一緒に傘をさして深川の新三の家に向かいます。
橋のたもとで新三が豹変します。
「お熊は俺の女だ」と言い出し、忠七を傘から蹴りだして(忠七の傘です)、夜道に放り出して行ってしまいます。
跡を追おうにも新三の家を知らない忠七。
やっとだまされた事に気づきます。
これもお店(おたな)を裏切った罰だと思い、おわびに川に身を投げて死のうとする忠七を、見知らぬ男が抱きとめます。
このあたりの「カオ」である「弥太五郎 源七(やたごろう げんはち)」というヤクザさんです。
弥太五郎と源七、両方名前です。途中で改名したら、もとの名前と並べて呼ばれるようになったという設定です(余談)。
事情を聞いて事態収拾を引き受ける源七です。忠七はとりあえず店に帰ります。


・新三内(しんざ うち)
有名なシーンになります。絵に描いたのもこの場面です。
あ、「○○内」というのは「(○○さんの)家の中の場面」みたいな意味です。よく使うので覚えておくと便利です。

新三には子分がいますよ。「勝奴(かつやっこ)」と呼ばれます。
「下剃り(したぞり)」という、ディテールを仕上げる前にざっと月代や顔を剃るような作業担当です。
新三の家(小さい貸家ですが)に住み込んで、家事も担当しています。
美容師志望の見習いの若者かもしれませんが、ただのフリーターかもしれません。

新三が「うまいことやって」、白子屋のお嬢様をかどわかしたことは、もう町内でウワサになっています。
出入りの商人に、夕べは新三とふたりでお嬢さんと楽しんだこと、あまりに家に帰りたがって泣くので、今はそこの戸棚に閉じ込めてあることなどを話します。
かなり危険な内容なわけですが、あまりにさらっと話すので笑うしかないです。
あとは、白子屋と交渉して多額の身代金をもらうだけです。楽しみー。
チナミに白子屋はお熊ちゃんを無事に結婚させたいので内々で事をおさめたいのです。
なので絶対に訴えたりはしません。とても安全な取引です。

さて、今日はもう髪結いの仕事はしない上に、今後大金が入るアテがあるのでゼイタクして朝風呂に入ってきた新三が戻ってきます。
通りがかりの初鰹売りからカツオを一本丸々買います。初鰹は季節物ですから高いです。
長屋の縁先で、小さな庭の植木に水やったりしながら勝奴と一緒にくつろぎます。

江戸の初夏の生活感がよく出ている名場面であるとともに、
新三は悪事に手を染めて夢のぐうたらライフの第一歩を踏み出したところです。
さあ遊んで暮らすぞお!! みたいな嬉しさも伝わってくる場面です。
ここで青葉、初鰹とともに初夏の象徴であるほととぎすが鳴きます。
この泣き声のいいのになかなか当たりません。本物もなかなか聞けないご時世ですから難しいところです。
チナミに中央線を青梅線に乗り継いで1時間も行けば初夏なら鳴いています。

そこにやってくる、弥太五郎源七(やたごろうげんしち)です。
白子屋に出入りしている車引き(大八車で荷物運ぶ仕事、超零細の運送屋さんです)の善八さんにも頼まれて、お嬢様を取り戻すべくやって来ます。
土地の顔役としてモメ事を収めるのも目的ですが、
もちろんお嬢様を取り戻せば白子屋さんからお礼が出る、そのお金が目当てですよ。

これから売り出そうという新三に対して源七は土地では大物です。上から目線で、十両で新三を納得させようとしますが、そんなはした金で危ない橋は渡れませんよ。
ここで、新三がセリフで「アゴが二つある帳場を捨ててかかっての(お嬢さまのかどわかしの)仕事だ」と言います。下に意味書きましたのでご覧ください。ここに書くと長い。

交渉決裂。あきらめて帰る弥太五郎です。

今度は善八さん、新三の長屋の家主である、「長兵衛(ちょうべえ)」さんに頼みます。
善八さんは本当に脇役ですが、年を取っても一生懸命車を引き、貧しいながらも正直に暮らしている善意の人です。こういう細かい登場人物の生活感に江戸の雰囲気をにじませるのが、作者の河竹黙阿弥は本当にうまいですよ。

長兵衛は三十両で何とかしようと請け負い、新三のところにやってきます。

さて、
誤解されがちなのですが、「家主」はいわゆる「大家さん」ではありません。「長屋のオーナー」ではないのです。
長屋の管理と家賃の取り立てをした、不動産管理会社を個人でやってるような仕事です。
家賃の取り立てはもちろん、住民間のトラブルを裁いたり、ドブ板の修理をしたり、
あと、長屋内の共同トイレの中身、これは近郊の農家が肥料として買いに来るのですが、この売り上げは「家主」の取り分でした。
そのかわりトイレのお掃除は家主さんの仕事です。
と、ようするに賃貸不動産の管理上の「汚れ仕事(いろんな意味で)」を一手に請け負うかわりに、あまり肉体労働をせずに暮らせたのが「家主」という職業です。
ガラの悪いのも多い裏長屋の住民をとりさばくスキルが必要な、けっこうタフな仕事です。

なので長兵衛さんは、身分も不安定な、ある意味新三とたいして変わらない、安っぽい、危なっかしいかたなのです。
そこを押さえて新三とのやりとりを見ると、また、ちょっと違ったイメージが沸いてくるかもしれません。
ご存知ないかたが多い気がするので書いておきますよー。

家賃をためこんだりもしているので大家さんにはちょっと弱い新三、
「三十両で娘を返せ」と直球で来る長兵衛。
あ、一応書くと、一両=6万円くらいの感覚で間違いないかと思います。十両→60万、三十両→180万くらいです。
参考リンク=江戸の貨幣価値=
百両は欲しい新三なので抵抗しますが、「俺は刺青ものだぞ(腕に刺青が入った、前科ものだぞ)」という脅し文句が災いします。
前科ものだと公言するなら長屋には置いておけない、と逆におどされて、弱いところを突くかれてあきらめる新三。
法律の範囲内でアコギなことをする人種が、いつの時代も一番タチが悪いのです。

駕篭に乗っておうちに帰るお熊ちゃん。よかったよかった。
「さびしかったらいつでも来いよー」と未練がましい新三。
いい気なものですが、これは昨晩の様子がそれほど「力ずく」ではなかったことを暗示するのだと思います。


ところで、最初に新三が、さっき買った鰹を大家さんに半分あげると言ったのですが、
大家さんは「鰹は半分もらって行くよ」と繰り返して、鰹と一緒に、三十両の半分、十五両も持って行ってしまいます。
アコギです。

けっきょく、純益は十五両になってしまいました。百両ほしかったのに…。
がっかりする新三と勝奴ですが、そこに、長兵衛の家にドロボウが入ったという知らせが来ます。
全財産持って行かれたみたいです。あわてて家に帰る長兵衛。
新三たちはすっきりいい気分です。もらったお金が増えたわけではないですが、悔しさは半減です。
それに15両だって100万円前後です。大金です。

気分よく盛りあがるふたり。

この幕終わりです。
刹那的に生きる江戸のチンピラの明るさ、ポジティブさが見事に描かれた場面だと思います。


・閻魔堂の場

前の場から少し月日がたっています。
新三は白子屋の一件を機に髪結いをやめて、今は侠客(きょうかく、土地のヤクザさん)としてちょっとした「カオ」です。
一方、前の場で出た弥太五郎源七は、新三に言い負けたことから評判を落とし、今は落ち目になってしまいました。

当時のこういう侠客は、モメごとに首を突っ込んで依頼者に都合のいいように解決して稼いでいたのです。
ナメられたら商売になりません。
ということを橋のたもとの立ち食いそば屋でみんなでウワサしている場面が、最初に付きます。
若い役者さんたちの持ち場です。
そこは黙阿弥の作品ですから江戸の下町の雰囲気がよく伝わるいいセリフが用意されていますので、
雰囲気良く演じていただくとお芝居が引き立つと思います。

そば屋さんもいなくなって、新三が登場します。
髪型や服装も、前の場とはちょっと違います。すっかりヤクザさんなのです。
勝奴も、今ではヤクザの子分として意気揚々としていますよ。今晩も賭場(とば、バクチを打つ場所です))にでかけるところです。

さてここで、新三が「むじんのかね」を払い忘れたので、勝奴に払ってくるようにと言います。
「むじん」というのは「無尽講(むじんこう)」です。
江戸時代に流行った私設の宝くじです。システムは数種類あるので詳細は割愛しますが、数回に分けてお金を積み立てて、それをクジで分配します。
今日がその積立金の今月分の期日だったのです。

新三は今や有名人なので、細かい支払いでも一日遅れたらかっこ悪い、ということで、勝奴に払いに行かせるのです。
ここは、新三をひとりにするための流れでもあるのですが、侠客としてイケイケな新三の雰囲気もよく出ていると思います。

ひとりになった新三に、新三を恨む弥太五郎が襲いかかります。
激しく斬りあうふたり。

実際はこの場面で新三は弥多五郎源七に殺されてしまうのですが、
今はふたりがかっこよく斬り合っているところでおわります。新三の楽しい時間だけが切り取られている内容です。

最後まで出すと、
・源七は捕まります。
・お熊ちゃんはやっぱり結婚イヤなので死のうとして、止めに入った相手を殺してしまいます。
・お熊と忠七が心中しようとしたりいろいろあって、トド、大岡越前守(明治時代の作品なので実名で登場)のお裁きで万事丸くおさまってめでたしめでたし。


安手の悪役のはずの新三がむちゃくちゃかっこいいというのが、このお芝居の特徴です。
明治に入って治安が悪くなり「江戸のころは悪いやつもかわいいもんで、美意識もあって、のどかでよかったなあ」とみんな思っていました。
そういう気持ちを反映したお芝居でもあります。江戸に帰りたい…。薩長許さん!!

普通「いじめられ役」で、気が弱くておとなしいだけの手代やお嬢さんが、なかなか「はねっかえり」だったり、
他にも、かっこいい侠客のはずの「弥太五郎源七」が、かっこ悪く新三にやりこめられたり、
笑える三枚目のはずの家主の長兵衛が主人公の新三をいいようにあしらったりと、
ビミョウにセオリーをはずしているのがこの舞台のおもしろさです。

登場人物に、役柄の型にはまらないリアルな生活感、人生が感じられるお芝居だと思います。


ヤクザさんの「弥多五郎源七」と家主の「長兵衛」さんとは、明治初期の初演では同じ役者さんが早変わりでやりました。
源七が引っ込んだあと、新三と勝奴とが、お熊ちゃんを押し込めてある納戸の鍵をめぐって愉快なかんじで言い争う場面があるのですが、
これはもともとは、源七が長兵衛に早変わりするための「間」なのです。
だから今は必要ないのですが、面白い場面なので残っております。

初演で両方演ったのは三代目の中村仲蔵(なかむら なかぞう)という役者さんです。名優です。
以来 この2役を変われる役者さんはあまり出ていないようです。
団十郎さんが、長兵衛と弥太五郎の両方をなさったことがあります。どちらもはまり役だったと思います。長兵衛は絶品でした。
ぜひ、一度、二役変わってやってみせていただきたいものです。

あと、

「回り髪結い」についてざっと書きます。
持ち店がなくて、道具を持って客先に出向いて歩く「流し」の髪結いを「回り髪結い」と言います。
一応「ナワバリ」はそれぞれ決まっており、そのエリアの外には行きません。
この「ナワバリ」は「権利」として売買されました。

ヒトを何人も使っているような大きい商家などではその地域の「回り髪結い」と月ぎめで契約して、自分や従業員の髪を結わせました。。
わざわざ外の店に行かせるより、自宅で結わせたほうが効率がいいです。
回り髪結いは、ナワバリ内の何件もの店と契約して、だいたい毎日、契約によっては1日置きとかに店を回りました。
当然裏事情に詳しくなります。揉め事にクビを突っ込むやつも出て来ます。
だいたいがカタギっぽくない連中ですから、トラブルの種になっても不思議はなかったのです。

さて、新三がセリフで「アゴが二つある帳場を捨ててかかっての(お嬢さまのかどわかしの)仕事だ」と言います。
「帳場」というのは、お店で番頭さんが帳面を付ける場所のことではなく、仕事の受け持ち区域みたいな意味です。
ここでは上に書いた「髪結いのナワバリ」のことです。
そして、大きなお店(おたな)などでごはんを出してくれる契約の家がたまにあるのです。これを「アゴ」と呼びます。
髪を結う仕事がない日でも、行けばタダで毎日3食出してもらえます。
当然ですが、ナワバリ内に「アゴ付き」の店があるかどうかで、売買されるナワバリのお値段は変わりました。
「アゴが2つある」、ごはんを食べさせてくれる店が2件ある「帳場」です。すばらしい。食べるだけなら一生困りません。
新三もがんばって高いお金でゲットしたはずです。
それを捨ててまで、お嬢さんをかどわかして身代金を取ろうというのです。安い値段じゃイヤなのは理解できます。


以下余談ですが、
文中にも書きましたが、
この舞台の最近の最大の問題点は、「ほととぎすの声がそれっぽく聞こえないことが多い」だと思います。

ホトトギスは山の鳥です。家のそばでは鳴かないのです。
ずっと、木の上の方で鳴くのです。
新三の長屋は深川の裏手の、かなり貧困な地帯です。家に大きい庭なんかありませんが、
でもあのへんは深川八幡や永大寺、ちょっと東に行くと妙見様などの大きい神社仏閣もあるので、
その広大な庭にホトトギスがいるのです。。
それが、人家の中に点在する小さいお寺さんの杉の木なんかを伝って飛びながら、ずっと上の方でふっと鳴く、
鳴きつるかたを眺むれば、・・・もういない。でも声はする。夏だなあ。
そんなかんじです。
軒先のスズメや、枝先のウグイスみたいな調子でケキョケキョ鳴いてもダメなんです。
江戸は大都会ですが、それでも、ふと、そんな森の中のような音も聞こえたのです。

最近の「新三」のホトトギスの鳴き声は、実物聞いたことがないかたが笛吹いてらっしゃることが多いからか、
どうも、スズメみたいで、こう…
むずかしいものだと思います。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
最高の歌舞伎解説 (合唱おじさん)
2008-06-18 20:16:20
前略
ただ今 拝読させていただきました。
とても わかりやすく 楽しく
歌舞伎が とても身近に感じました。
歌舞伎の解説書としては最高です。
実は今月 十六日に・・・
菊五郎様の髪結新三 左團次様の家主長平衛
を博多座で拝見いたしました。
とても すばらしかったです。
それからぁぁ・・・
京鹿子娘道成寺での坂田藤十郎様には
心底 感動いたしました。
会場に投げられた喜寿の記念の「てぬぐい」
が愚僧の下(もと)に来たことは とても
有難い記念となりました。
映画「人情紙風船」を見て・・・・
いつか「歌舞伎」の「髪結新三」を
見てみたいと思っておりました。
夢がかなって ホント しあわせ者です。
貴方様の益々の御活躍を期待いたしております。
合唱おじさん

 
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これ読めば、イヤホンガイドはもう要らない (自称、前世は大店のお嬢様)
2011-10-20 18:37:35
こんにちは

読ませていただきました!こんなに分かりやすく読みやすい解説は初めてです!

11月の顔見世大歌舞伎の夜の部、髪結新三を観に行きますが、歌舞伎が初めてだという友達を連れて行きます。

友達にも予習としてコレを読んでもらいます

きっと初めてでも、お芝居を10倍楽しめると思います!

私も、とても勉強になりました

他の演目の解説も、順番に全部読ませていただきますね。

秋の夜長が楽しくなりそうです

これからも、こちらのブログを楽しみにしています

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納得 (エリザ)
2012-05-15 10:22:50
平成中村座で観ました。
人間の本質に迫る、うまい脚本なんですね。
 
わからなかったところ、謎解けました。
ありがとうございました。
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Unknown ()
2013-08-06 20:59:29
「ひら清」の手ぬぐいで作った浴衣については、解説無しですか?新三の日常生活を表わす、重要なファクターだと思いますが…?
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コメントありがとうございますー (ひろせがわ)
2013-08-08 03:14:00
新三の浴衣ですが、
最近は、「新三がふだんから高級料亭の浴衣を着て派手にやっている」という解説になっていることもあるようですが、
実際の設定としては、
ここまでは新三はジミに暮らしてきて、大金が手に入ることになったので、初贅沢で朝湯と初鰹、
であるとワタクシは思います。
ワタクシの認識では、あれは新三の衣装ではなく、「菊五郎の衣装」です。
初演の五代目菊五郎のごひいき筋が贈った手ぬぐいを縫い合わせて、浴衣にしたのだと記憶しております。
「てぬぐいを縫い合わせて浴衣にする」のはむしろつつましさを出す演出であって、
そこに「ご贔屓から送られた手ぬぐい」を使ったのは菊五郎の遊びだったのではないでしょうか。

一応、イラストにも浴衣が少し見えているのですが、
ワタクシはこれは、種類の違う手ぬぐいを縫い合わせたので部分によって模様が違う、というように描きました。資料写真もそうなっています。
黙阿弥の台本にも、衣装の指定はないと認識しております。

という細かい話も書けば面白いと思うのですが、
文字数的にキリがなくなってしまうので、とりあえず「一見さんが混乱せずに見られる」を第一目的に書いております。
お詳しいかたには物足りない部分もあるかもしれません。お許しくださいー。
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ありがとうございます (ゆきこ)
2014-04-03 10:21:53
先月の歌舞伎座へも、こちらでお勉強をしてから行ったため、
イヤホンガイドを聞かなくても楽しめました。
(イヤホンガイドは生の声を消すので嫌で、耳鳴りもしますので無理なのです)

これから髪結新三をDVDで観ますのでまたお勉強させていただきました。
深くいろいろな意味がわかってとても嬉しいです。
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Unknown (Unknown)
2020-02-21 10:53:41
実際にあった白子屋事件がベースとなっているので「白子屋」の「お熊」が正しく、
恋娘昔八丈の「白木屋」の「お駒」がもじりですよ
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