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歌舞伎見物のお供

歌舞伎、文楽の諸作品の解説です。これ読んで見に行けば、どなたでも混乱なく見られる、はず、です。

「男女道成寺」 めおと どうじょうじ

2007年04月07日 | 歌舞伎
所作(しょさ、踊りですよ)です。
京鹿子娘道成寺(きょうがのこ むすめどうじょうじ)」のバリエーションのひとつになります。
内容は「二人道成寺(ににん どうじょう)」にたいへん近いです。

「二人道成寺」は「道成寺」と内容はほぼおなじなのですが、「花子」と「桜子」の2人で踊ります。

さらに、「男女」の場合は、途中で一人が男だとばれてしまいます。
白拍子の桜子だと思っていたおねえさんは、都の狂言師、「左近(さこん)」だったのです。

「道成寺」の途中で踊っているのが男になってしまう展開は、「奴道成寺(やっこ どうじょうじ)」と同じです。
つまりこの作品は「二人道成寺」と「奴道成寺」のハイブリッド作品です。

とうわけで、踊りの後半は、白拍子の花子と狂言師の左近とで「道成寺」を踊ります。
長唄の文句やおおまかな振り付けは変わりません。
あ、ふだんは長唄で踊るのですが、常磐津(ときわず)という文楽用の唄の一種がまざります。

一応、左近のぶんの振りは男踊りにアレンジしてあり、
あと後半になると「花四天(はなよてん)」が出てきて立ち回り仕立てになったりします。

とくに「だから何」というテーマがあるわけではなく、いつも同じの出すと飽きられるから趣向をちょこちょこ変えた、
そのバリエーションのひとつです。

気楽にどうぞ。

=「京鹿子娘道成寺」=を読む
=「二人道成寺」=を読む
=「奴道成寺」=を読む

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