映画「復活の日」(1980年)を観ました。
冷戦時代の東ドイツ。細菌研究所のクラウゼ教授は、遺伝子工学で極秘に作られたウィルスMM-88を盗み出してスパイに渡す。MM-88は、極低温下では活動を停止するが、常温化では等比級数的に増殖し、あらゆる脊椎動物に毒性を示す恐るべき細菌兵器だった。博士は、スパイがチューリッヒの細菌学の権威に渡り、ワクチンの開発がなされることを期待していた。
盗み出されたウィルスはスパイによって飛行機で運ばれるが、レーダーを避けて低空飛行した結果、アルプスの山中に激突して爆発する。衝撃によって機外へ放り出されたウィルスは、容器が割れて大気中にばらまかれる。
数か月後、ヨーロッパを中心に、インフルエンザに似た謎の病気が流行する。最初は風邪に似た症状を示すが、その後は急激に症状が進み、致死率はほぼ100%となる。
イタリア風邪と名付けられたその病気は、やがて全世界に広まる。
小松左京の原作によるSF映画です。
東西冷戦下で開発された細菌兵器が、特効薬もなく世界に広がり、全人類を滅亡させ、極低温下の環境である南極基地に残った人々だけが生き残るストーリーです。
海外俳優陣を多数起用し、海外の様子まできちんと描いている点が、リアリティを増しています。
今どきのハリウッド映画では、ウソくさい設定で、どこかで何とか生き延びる人がいる、的なハッピーエンドがありますが、本作では南極を除いて容赦なく人類は滅亡させられます。「日本沈没」や「首都消失」など、カタストロフィーものの小松作品の特徴でしょうか。
製作は角川春樹。南極越冬隊員の中にカメオ出演しているそうです。
監督は深作欣二。今から30年も前、日本でもこんなにスケールの大きい映画が撮られていたことにただ感心。
生き残った南極越冬隊員には、隊長役に夏木勲(夏八木 勲)、渡瀬恒彦、千葉真一、森田健作、永島敏行といった豪華俳優陣が出演。
主役の越冬隊員で地震学者吉住には草刈正雄。流暢な英語が印象的でした。
また、吉住の恋人で看護婦を演じたのは多岐川裕美をはじめ、丘みつ子、緒方拳、小林稔侍といった俳優陣も混乱に陥る東京の様子を演じています。
アメリカ南極基地の隊長コンウェル提督はジョージ・ケネディ。「人間の証明」では、ニューヨークのシュフタン刑事を演じました。
さらに、アメリカ越冬隊員の一人カーター少佐を演じたボー・スヴェンソンは、2004年のフジテレビドラマ「人間の証明」で、同じくシュフタン刑事を演じたのは何の因果でしょうか。
ノルウェイ隊員の生き残りの女性はオリヴィア・ハッセー。布施明と結婚していたことは有名です。
生き残ったイギリスの潜水艦の艦長を演じたチャック・コナーズは、「大いなる西部」にも出演していました。アメリカ人俳優ですが、艦長役ではイギリス英語を話していました。
カーター大統領のような風貌の大統領役にはグレン・フォード。「スーパーマン」のクラーク・ケントの父役。
そして、その政敵でありかつ相談相手でもあった上院議員を演じたロバート・ヴォーンは、同じスーパーマンつながりで、「スーパーマンIII/電子の要塞」の悪役ウェブスターを演じました。
冷戦時代の東ドイツ。細菌研究所のクラウゼ教授は、遺伝子工学で極秘に作られたウィルスMM-88を盗み出してスパイに渡す。MM-88は、極低温下では活動を停止するが、常温化では等比級数的に増殖し、あらゆる脊椎動物に毒性を示す恐るべき細菌兵器だった。博士は、スパイがチューリッヒの細菌学の権威に渡り、ワクチンの開発がなされることを期待していた。
盗み出されたウィルスはスパイによって飛行機で運ばれるが、レーダーを避けて低空飛行した結果、アルプスの山中に激突して爆発する。衝撃によって機外へ放り出されたウィルスは、容器が割れて大気中にばらまかれる。
数か月後、ヨーロッパを中心に、インフルエンザに似た謎の病気が流行する。最初は風邪に似た症状を示すが、その後は急激に症状が進み、致死率はほぼ100%となる。
イタリア風邪と名付けられたその病気は、やがて全世界に広まる。
小松左京の原作によるSF映画です。
東西冷戦下で開発された細菌兵器が、特効薬もなく世界に広がり、全人類を滅亡させ、極低温下の環境である南極基地に残った人々だけが生き残るストーリーです。
海外俳優陣を多数起用し、海外の様子まできちんと描いている点が、リアリティを増しています。
今どきのハリウッド映画では、ウソくさい設定で、どこかで何とか生き延びる人がいる、的なハッピーエンドがありますが、本作では南極を除いて容赦なく人類は滅亡させられます。「日本沈没」や「首都消失」など、カタストロフィーものの小松作品の特徴でしょうか。
製作は角川春樹。南極越冬隊員の中にカメオ出演しているそうです。
監督は深作欣二。今から30年も前、日本でもこんなにスケールの大きい映画が撮られていたことにただ感心。
生き残った南極越冬隊員には、隊長役に夏木勲(夏八木 勲)、渡瀬恒彦、千葉真一、森田健作、永島敏行といった豪華俳優陣が出演。
主役の越冬隊員で地震学者吉住には草刈正雄。流暢な英語が印象的でした。
また、吉住の恋人で看護婦を演じたのは多岐川裕美をはじめ、丘みつ子、緒方拳、小林稔侍といった俳優陣も混乱に陥る東京の様子を演じています。
アメリカ南極基地の隊長コンウェル提督はジョージ・ケネディ。「人間の証明」では、ニューヨークのシュフタン刑事を演じました。
さらに、アメリカ越冬隊員の一人カーター少佐を演じたボー・スヴェンソンは、2004年のフジテレビドラマ「人間の証明」で、同じくシュフタン刑事を演じたのは何の因果でしょうか。
ノルウェイ隊員の生き残りの女性はオリヴィア・ハッセー。布施明と結婚していたことは有名です。
生き残ったイギリスの潜水艦の艦長を演じたチャック・コナーズは、「大いなる西部」にも出演していました。アメリカ人俳優ですが、艦長役ではイギリス英語を話していました。
カーター大統領のような風貌の大統領役にはグレン・フォード。「スーパーマン」のクラーク・ケントの父役。
そして、その政敵でありかつ相談相手でもあった上院議員を演じたロバート・ヴォーンは、同じスーパーマンつながりで、「スーパーマンIII/電子の要塞」の悪役ウェブスターを演じました。