鎌倉八百ヶ谷戸

鎌倉の街はそのものが環境遺跡

善財 一 写真集

朝比奈 淨林寺跡

2021-05-30 22:29:01 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集

 

鍛冶ガ谷から鎌倉へ、あるいは白山道から天園を経て鎌倉に至る山中の古道は、いまはハイキングコースとされているようだ。

ハイキングコースとしてあまり知られていないのが、朝比奈と鍛冶ガ谷方面を結ぶ山道。

朝比奈の辺りは市民の森として管理されているようで、その中を古道が通っている。

そこに浄林寺がある。

とは言っても、辛うじて建物と墓地が遺されている程度。

だが、その周囲はかなり複雑な地形とされている。

侍従川の際が切岸状に切り立ち、その上が浄林寺。

細い沢があり、かつては庭園とされていたのではないだろうか。

奥には今でも梅林がある。

沢を越えて平場が形成されている。

それらが一体となっているようだ。

侍従川の前は旧道で、朝比奈切り通しへと続くが、切り通しの前であれば武家屋敷があったと思われる。

谷戸の写真を撮り始める以前、バスでこの辺りを通るたびに、奇妙な土地だと眺めていた記憶がある。

確かに興味深い空域である。