放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

モグモグ隊台湾遠征 最終話

2017年06月02日 | モグモグ隊


モグモグ隊台湾遠征メンバー
(を):をきな氏
(や):やはぎ氏
(に):にいや


いよいよ最終日である。
サウナに宿泊し、大浴場ですっかり旅の疲れを癒した我々は、早々に荷物をまとめ、空港へ向かうバスに乗るために台北駅へと向かった。
我々は台湾最後の飯を搔っ食らうべく、店を探していた。






しかし、街に人の気配がほとんどない。
前述したように台北駅付近は予備校街。朝が早かったため予備校生の姿もないのだろうかと思ったが、それにしても閑散としすぎだ。

この日、日本は祝日だったが、スマホで調べてみると、どうやら台湾も「国慶日」という祝日のようだ。辛亥革命が起こったことを記念しての祝日だった。

ただ、それでも初日に比べ、街の様子が少しおかしい。
そんな思いを持ちながら、朝食処を求めて通りを歩いていると、警官が多いことに気がついた。

???

そして、しばらくすると、警官に混じって、軍人の姿も見かけるように。

「なんか、おかしくないですかね?」
「祝日だから、なんかやるんかねー」

と、そこで(や)があるものに気付いた。

「軍事パレードや!」




駅付近をうろつき始め、まだ十数分しか経っていないのに、いつの間にか大通りが封鎖されていた。そしてそこを、轟音をたてて走り去る軍事用車両。










「あれは、@%#$&やで!」
「うわー、●●●年式の*&$%#も!」
「やばい、これは$#@*!」

軍事マニアの(や)が、いったい何を言っているのか皆目見当がつかないが、彼がこの旅一番の興奮を見せていることは確かである。


「おい(に)、バスの時間は何時や」
「9時くらいに乗るつもりやけど」
「了解。ちょいとすまんが、行って来るわ」
「お、おう(どこへ?)」
「じゃあの」
「お、おう(ここで待ってりゃいいのか?)」

そして、(や)は一目散に軍事車両に向かって駆けて行った。
台北の路上にとり残された(を)と(に)は、次々とやって来る軍事車両や戦車を、死んだ魚の目でただ眺めているだけだった。

(を)が何本も煙草を吸いきった頃、ホクホク顔の(や)が戻ってきた。
「いやー、すまんすまん。つい撮り過ぎてしまったわ」
朝食待ちだった(を)と(や)は空腹の限界を迎えようとしていた。
「お、おう(腹減った…)」
「バスの時間、間に合うよな?」とのんきな(や)。
「お、おう(けっこうな時間かかりましたが…)」
「とりあえず、朝飯喰おーぜ」と(を)。

といっても、もう空港行きのバスに乗る時間まであとわずか。
店に入るべきか、コンビニで何かを買って食べるべきかと迷っていたが、台湾のコンビニでは多くのところでイートインコーナーがあることを思い出した。

「じゃあ、最後は、コンビニで食べましょう。弁当とかもいろいろあって、日本と比較すればおもしろいんとちゃいますか?」
「おっ、それもいいねー」ジャンクフードが大好きな(を)はノリノリ。
「まっ、しゃーないな」と(や)。


ということで、最寄のセブンイレブンに突撃。

「そういや、台湾に来てからずっと気になってたんだが…」と(や)が指差したのは、店の一角でグツグツと煮込まれている卵、茶葉蛋だった。





漢方で煮込まれた卵は、台湾のコンビニであれば、ほぼ置かれているテッパンの品。
臭いは多少気になることもあろうけれど、いざ食べてみると、おでんの卵に若干の漢方テイストがするくらいで、案外うまい。
「なかなか」「案外いけた」「見かけが悪いが味はうまい」となかなかの好評価。

そして、コンビニ弁当を。
40代オッサンモグモグ隊。空腹ではあるものの、若干昨日の飯を引きずっていたこともあり、3人で2品をチョイス。






まずは、麻婆豆腐飯。
その名の通り、本格派麻婆豆腐がご飯の上にかかっただけのシンプルなもの。






でも、これがうまいのなんの。
香辛料の違いなのか、日本で食べる麻婆豆腐よりも断然うまい。






そして、台湾南部のグルメシティ・台南名物の意麺。





若干きしめんのような平打ちのちぢれ麺を汁無しで食す。
厚揚げや菜っ葉も入っており、若干脂っぽいものの、ペロリといけちゃう日本人好みの味。


「どっちもうまいわー」
「コンビニ飯がここまでうまいとは」
「下手な食堂に行く気がしなくなるでしょ?」
「3食これでもよかった」
「またまたー、ガチョウはコンビニに置いてないですよー」
「あー、それは困る。っていうか、もう一回ガチョウ食いたい」
なんて、バスの時間も忘れ、盛り上がる。
そして、盛り上がるといえば、





はい、朝からビール。
台湾へのお別れビールである。
コンビニの中で飯をかっくらい、ビールをグビグビと流し込む。

はぁー、至福。

さすが台湾。食の天国である。


ちなみに、後日知ったのだが、台湾のコンビニの中に併設されているイートインコーナーでは、食事は出来るものの、飲酒は御法度とのこと。
まったく知りませんでした。すんません。
コンビニの店員さんも、日本人が騒いでえらい迷惑してただろうな。反省である。



ほろ酔いになった我々は、コンビニを出てバス乗り場に直行。
すぐにバスがやって来て、うたた寝している間に空港に到着。






そして、機上の人になったのだった。


モグモグ隊初の海外モグモグ in台湾。
2泊3日ではあったが、大満足の旅であった。
もちろんその満足度と比例するように体重も増加。
下腹まわりにお土産をでっぷりと蓄え、無事日本の土を踏んだのであった。





帰路、この遠征で何が一番美味であったかを(を)と(や)に聞いてみた。

(を)「んー、迷う。全部うまかったが、愛玉はやさしい味だったな」
(や)「基隆の屋台で食べたモツスープやね。あれは何杯でもいけた」


あんだけ言ってたガチョウと違うんかい!



モグモグ隊台湾遠征 完



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